JPH046629B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えば、遊技台としてのパチンコ台
の複数を横方向に並設して遊技台列が構成され、
これら複数のパチンコ台の隣接間の一つおきに、
紙幣を遊技台列前面側から受け入れてその紙面が
上下方向に沿う姿勢で遊技台列背面側に送り出す
パチンコ玉貸機等の紙幣投入機を設け、遊技台列
背面側にこれらの紙幣投入機から送り出される紙
幣を特定位置に搬送する搬送装置を設けて、紙幣
投入機に受け入れた紙幣を能率良く回収できるよ
うにした遊技設備に関する。

〔従来の技術〕

従来の遊技設備では、各別に金庫（スタツカ
ー）を備えている紙幣投入機を遊技台間に設け、
各紙幣投入機において受け入れた紙幣はその受け
入れた紙幣投入機の金庫に収納しておくことが行
われている（特開昭53−3399号公報参照）。

〔発明が解決しようとする課題〕 上記従来の遊技設備によれば、各紙幣投入機に
投入された紙幣を回収するに際して、回収者が各
紙幣投入機の前面まで一々移動して金庫内の紙幣
を回収しなければならず、一連の遊技台列につい
てだけみても各紙幣投入機からの紙幣の回収を能
率良く行なうことができないのはもとより、遊技
台の稼働中に金庫が満杯になつた時には遊技者の
間に入り込んで回収しなければならない場合もあ
り、遊技者に対する配慮にも欠けるものである。

そこで、例えば遊技台列前面側から受け入れた
紙幣を遊技台列背面側に送り出す紙幣投入機を遊
技台間に設け、各紙幣投入機から送り出されてき
た紙幣を遊技台列の略全長に亘つて一連に巻掛け
た無端回動ベルトで遊技台列一端側の回収位置ま
で合流搬送する搬送装置を遊技台列の背面側に設
けて、紙幣を遊技者の邪魔にならず、しかも能率
良く回収できるようにすることが考えられるが、
遊技台列の長さは遊技設備の設備場所やその配置
によつて異なるのが通例であるから、かかる遊技
設備を設置するにあたつて、各種長さの遊技台列
に対応する寸法の搬送装置をその都度製作しなけ
ればならず、短い工期で遊技設備を完成させにく
いとともに、搬送装置そのものが大型化するので
その運搬、据え付けにも多大の労力と手間を要
し、遊技台列背面側に搬送装置の据え付けスペー
スを確保する必要があるから遊技台の据え付けス
ペースがその分少なくなるおそれもあり、全体と
して設備コストの高騰を招き易い欠点がある。

更に、搬送装置の保守点検において、無端回動
ベルトを取り替えたり補修する為に当該無端回動
ベルトを搬送装置から着脱する必要が生じた場合
には、一連の無端回動ベルトを遊技台列の略全長
に亘つて、当該無端回動ベルトを巻掛け支持して
いる輪体から外して再び装着する必要があり、無
端回動ベルトの着脱に多大の時間と労力を要する
とともに、特に遊技台前面の通路側からしか着脱
作業が行えない状態で、遊技設備の稼働中に無端
回動ベルトを搬送装置から着脱する必要が生じた
場合には、その通路と搬送装置との間に沿つて設
置されている全部の遊技台の稼働を一時中止しな
ければならない欠点がある。

つまり、無端回動ベルトを搬送装置から着脱し
たい場合、殊に装着したい場合には、遊技台列背
面側の略全長に亘つて、一連の無端回動ベルトを
輪体に順に巻掛けていく必要があるから多大の時
間と労力を要するのであり、遊技台前面の通路側
からしか着脱作業が行えない状態で、遊技設備の
稼動中に無端回動ベルトを搬送装置から着脱する
必要が生じた場合には、遊技台を移動させて搬送
装置をその全長に亘つて通路側に開放する必要が
あるから、その通路と搬送装置との間に沿つて設
置されている全部の遊技台の稼動を一時中止しな
ければならないのである。

本発明は上記実情に鑑みてなされたものであつ
て、紙幣を遊技者の邪魔にならず能率良く回収で
きるものでありながら、設備コストの高騰を招き
にくく、無端回動ベルトを搬送装置から着脱する
必要が生じた場合には当該無端回動ベルトを簡便
に着脱できる遊技設備を提供することを目的とす
る。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成する為の本発明の特徴構成は、 Ａ 複数の遊技台を横方向に並設して遊技台列が
構成され、前記複数の遊技台の隣接間のうちの
複数の特定箇所に、紙幣を前記遊技台列前面側
から受け入れてその紙面が上下方向に沿う姿勢
で前記遊技台列背面側に送り出し可能な紙幣投
入機が設けられているとともに、前記遊技台列
の背面側に、前記紙幣投入機の各々から送り出
される紙幣を受け取つてその紙面が上下方向に
沿う姿勢で挟持し、前記遊技台列に沿つて特定
位置まで合流搬送する挟持搬送装置が設けられ
ている遊技設備であつて、 Ｂ 前記挟持搬送装置の挟持搬送路が複数の搬送
ユニツトを前記遊技台列に沿つて一連に連結し
て構成されているとともに、 Ｃ 前記搬送ユニツトの各々には前記紙幣に搬送
力を付与する無端回動ベルトが輪体に巻掛け支
持され、 Ｄ 前記輪体のうちの前記無端回動ベルトの内側
で当該無端回動ベルトを巻掛け支持している輪
体が、前記無端回動ベルトを当該輪体の一端側
を迂回させて前記搬送ユニツトの内外に亘つて
着脱可能な片持ち姿勢で軸支されていること 上記Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄの構成にあり、かかる構成か
ら次の作用効果を奏する。

〔作用〕

ａ 前記Ａの構成により、紙幣投入機の各々から
送り出される紙幣を手間をかけず、しかも遊技
台列の背面側に沿つての搬送で遊技者の邪魔に
ならずに、特定位置に容易に回収できるのであ
るが、 ｂ 殊に、紙幣をその紙面が上下方向に沿う姿勢
で挟持搬送するから、紙面が水平方向に沿う姿
勢で搬送する場合に比べて、挟持搬送装置を幅
狭のものにすることができ、狭いスペースでも
効率良く設置できる。

ｃ 前記Ｂの構成により、搬送ユニツトの組み合
わせを変更することで、挟持搬送装置の挟持搬
送路の長さを簡便に変更できる。

ｄ 前記Ｂ、Ｃの構成により、無端回動ベルトを
挟持搬送装置から着脱する必要が生じた場合に
は、挟持搬送装置の全長に亘つて一連の無端回
動ベルトを当該挟持搬送装置から着脱するので
はなく、着脱する必要の生じた無端回動ベルト
だけをその搬送ユニツトから着脱することで対
応できる。

ｅ また、前記Ｂ、Ｃの構成により、遊技台前面
の通路側からしか着脱作業が行えない状態で、
遊技設備の稼動中に無端回動ベルトを着脱する
必要が生じた場合には、その通路と挟持搬送装
置との間に沿つて設置されている全部の遊技台
の稼動を一時中止することなく、その着脱する
必要の生じた無端回動ベルトが巻掛け支持され
ている搬送ユニツトに対応する位置の遊技台の
みの稼動を一時中止して着脱できる。

ｆ 前記Ｃ、Ｄの構成により、輪体を搬送ユニツ
トから取り外して無端回動ベルト出し入れ用の
通路を形成する等の作業を伴うことなく、無端
回動ベルトを搬送ユニツトから着脱できる。

ｇ 前記Ｂ、Ｃの構成により、無端回動ベルトの
輪体による支持間隔を短くすることで無端回動
ベルトの輪体間での垂れ下がりが抑制され、前
記Ｄの構成による弊害、つまり無端回動ベルト
の垂れ下がりを抑制するために無端回動ベルト
に大きな張力を付与すると輪体の回転軸芯が撓
み、無端回動ベルトが輪体から外れ易くなる弊
害が軽減される。

〔発明の効果〕

前記ａの作用により、紙幣を遊技者の邪魔にな
らず能率良く回収できるものでありながら、前記
ｂ、ｃの作用により、搬送装置の設置スペースが
小さく、搬送装置の製作、運搬、据え付けも簡便
に行えるから設備コストの高騰を抑制でき、更
に、前記ｄ、ｆの作用により、無端回動ベルトを
挟持搬送装置から着脱する必要が生じた場合に
は、着脱する必要の生じた部分の無端回動ベルト
のみをその搬送ユニツトから簡便に着脱でき、前
記ｇの作用により、紙幣を高い信頼性で搬送でき
る。

殊に、前記ｅの作用により、遊技台前面の通路
側からしか着脱作業が行えない状態で、遊技設備
の移動中に無端回動ベルトを挟持搬送装置から着
脱する必要が生じても、その通路と挟持搬送装置
との間に沿つて設けられている遊技台の内の一部
の遊技台の稼動を一時中止するだけで着脱でき
る。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第９図及び第１０図は、パチンコ遊技設備を示
し、このパチンコ遊技設備は、複数のパチンコ台
Ａを横方向に列状に配置し、かつ、これら列状に
配置されたパチンコ台Ａの隣接パチンコ台Ａ，Ａ
間のうち、１つ置きに位置する間夫々に、紙幣ａ
をそれの互いに対向する長辺が上下に位置する姿
勢で受入れ、かつ、背部に送出し可能な紙幣投入
機Ｂを介在させて成るパチンコ遊技台列の２列
を、小間隔（例えば20cm程度）を隔てた背中合せ
の状態に配設し、この両パチンコ遊技台列間に、
各紙幣投入機Ｂからの送出し紙幣ａを台列一端に
設けた収納部Ｃに搬送する紙幣の挟持搬送装置Ｄ
を設けて構成されている。

尚、前記紙幣投入機Ｂは、紙幣ａの良否を識別
する機能を備えており、紙幣ａが良の場合にのみ
その紙幣ａを背部に送出し、紙幣ａが不良の場合
には、紙幣受入口ｂに返却すべく構成されてい
る。

前記挟持搬送装置Ｄの挟持搬送路は、紙幣投入
機Ｂを挟んで隣接する左右のパチンコ台Ａ，Ａの
設置範囲に渡る長さ分を一ユニツトとする搬送ユ
ニツトｄの複数を搬送方向に沿つて一連に連結し
て構成されており、各搬送ユニツトｄは、第１図
乃至第４図に示すように、紙幣ａを肉厚方向から
挟持して、当該紙幣ａを対向する長辺が上下に位
置する姿勢で挟持搬送する無端回動ベルト１と挟
持輪体２ａ，２ｂとを組み合わせてなる挟持搬送
体の２組を、搬送方向に並べた状態で搬送ケース
３内に設け、この搬送ケース３の両横側でかつ搬
送方向ほぼ中央部に、前記紙幣投入機Ｂから送出
されてくる紙幣ａを受入れる開口部３Ａを形成す
ると共に、前記紙幣投入機Ｂからの紙幣ａを、前
記開口部３Ａから前記搬送上手側に位置する挟持
搬送体の搬送終端部とこれの搬送下手側に隣接位
置する挟持搬送体の搬送始端部との間を通して、
搬送下手側に位置する挟持搬送体の搬送始端部に
向けて合流案内する薄板状体供給案内部４を設け
て構成されている。

前記薄板状体供給案内部４は、前記搬送ケース
３にビス止めされた一対のガイド板４Ａ，４Ｂか
ら構成されている。

前記無端搬送ベルト１は挟持紙幣ａに搬送力を
付与するもので、紙幣ａの上下中央部分に接当す
る細幅の搬送用丸ベルトで構成されて前後一対の
大径プーリ６ａと案内プーリ６ｃに巻掛け支持さ
れ、これらの大径プーリ６ａは支軸１３ａ，１３
ｂ，１４ａ，１４ｂに片持ち姿勢で保持されてい
る。

前記挟持輪体２ａ，２ｂは前記丸ベルト１との
協同により紙幣ａを挾持搬送するべく搬送方向に
沿つて配設された複数個のローラで構成され、前
後の大径プーリ６ａに対向する位置に設けられて
いる大径ローラ２ａと前後の大径プーリ６ａの間
の位置で設けられている小径ローラ２ｂとがあ
る。

前記小径ローラ２ｂに対向する位置には、当該
小径ローラ２ｂとの協同で丸ベルト１を挟むよう
に小径プーリ６ｂが設けられている。

前記小径プーリ６ｂは、上記搬送紙幣ａの非挾
持部分をそれの肉厚方向の両側から搬送案内する
一対の案内板５ａ，５ｂのうちの一方の案内板５
ａに軸支しされ、スプリング７を介して挾持方向
に移動付勢されているとともに、前記小径ローラ
２ｂは、前記一対の案内板５ａ，５ｂのうちの他
方の案内板５ｂに取付けられ、スプリング１０を
介して挾持方向に移動付勢されている。

前記小径プーリ６ｂを軸支している案内板５ａ
は、上下夫々においてステー８ａ，８ｂを介して
前記搬送ケース３に取付けられ、これら上下ステ
ー８ａ，８ｂのうちの上側ステー８ａは前記案内
板５ａに揺動自在に取付けられており、この上側
ステー８ａを搬送ケース３に取付けられた板バネ
１８に弾性的に係脱すべく揺動することにより、
上側ステー８ａを搬送ケース３に連結する状態
（第５図参照）と、上側ステー８ａと板バネ１８
との係合を解除して、丸ベルト１を案内板５ａと
搬送ケース３との間に上方から入り込ませて当該
丸ベルト１の大径プーリ６ａへの掛け替えを許容
する通路９を形成する状態（第６図参照）とに切
替自在に構成されている。

従つて、丸ベルト１を内側から巻掛け支持して
いる大径プーリ６ａが支軸１３ａ，１３ｂ，１４
ａ，１４ｂに片持ち姿勢で保持されているから、
丸ベルト１の破損や磨耗等に起因して当該丸ベル
ト１を交換したり補修する必要が生じたときに
は、大径プーリ６ａを丸ベルト１ごと搬送ケース
３から外したり取りつけたりすることなく、上側
ステー８ａと板バネ１８との係合を解除しておく
だけで、当該丸ベルト１を搬送ケース３の内外に
亘つて簡便に着脱できる。

前記小径ローラ２ｂが取り付けられている案内
板５ｂは下部の支点Ｐ周りで揺動自在に前記搬送
ケース３に取付けられ、前記案内板５ｂの上端に
取付けられた固定片１２を搬送ケース３に取付け
られている板バネ１１に弾性的に係合させて連結
状態に保持されているとともに、固定片１２と板
バネ１１との係合を解除して案内板５ｂを揺動す
ることにより、前記紙幣ａを挾持する挾持姿勢
（第５図参照）から挾持作用を解除する非挾持姿
勢（第６図参照）に姿勢変更可能に構成されてい
る。

第４図、第７図、及び、第８図に示すように、
前記各搬送ユニツトｄにおける搬送方向上手側に
位置する挾持搬送体の丸ベルト１を巻掛け支持し
ている前後の大径プーリ６ａのうちの搬送終端部
に位置する大径プーリ６ａの支軸１３ａと、搬送
方向下手側に位置する挾持搬送体の丸ベルト６を
巻掛け支持している前後の大径プーリ６ａのうち
の搬送始端部に位置する大径プーリ６ａの支軸１
４ａとは１個の電動モータ１５の駆動軸１５ａに
ギア機構１６を介して連動連結され、この１個の
電動モータ１５の駆動で２つの丸ベルト１，１を
駆動回動できるように構成してある。

尚、第４図に示す１７は、ソレノイドであり、
前記紙幣投入機Ｂに挿入された紙幣ａが不良であ
る場合にこの不良紙幣ａが返却装置（図示せず）
により返却されるとき、前記ソレノイド１７を作
動させることにより、搬送方向下手側に位置する
挟持搬送体における搬送始端側の大径ローラ２ａ
を第４図に仮想線で示す非挾持位置に自動的に位
置変更させて、不良紙幣ａが搬送方向下手側に位
置する挾持搬送体の搬送始端部で挾持された状態
で返却装置が作用することにより不良紙幣ａが破
損する事態を招くことがないように構成してあ
る。

第１図乃至第３図に示すように、前記搬送ケー
ス３の一端部に、この搬送ケース３に連結される
他の搬送ケース３の搬送端部３Ｔに対して紙幣搬
送方向から抜き差し自在で、かつ、搬送ケース３
の上下及び左右方向での相対移動を接当阻止する
４つの位置決め部材１９をビス止めしてあり、一
方の搬送ケース３の位置決め部材１９に他方の搬
送ケース３の搬送端部３Ｔを差し込むことによ
り、一方の搬送ケース３に対する他方の搬送ケー
ス３の位置決めが行なえるようにしてある。尚、
前記一方の搬送ケース３の位置決め部材１９に対
する他方の搬送ケース３の搬送端部３Ｔの差し込
み量を調節することにより、台幅の異なる複数種
のパチンコ台Ａの隣接間隔の変更を吸収できるよ
うにしてある。

尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利
にする為に符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構造に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係る遊技設備の実施例を示し、
第１図は搬送ケースの斜視図、第２図及び第３図
は搬送ケースの連結部を示す横断平面図及び縦断
側面図、第４図は紙幣の合流部を示す要部の横断
平面図、第５図乃至第７図は搬送ケースの縦断面
図、第８図は要部の横断平面図、第９図及び第１
０図はパチンコ遊技設備の側面図及び横断平面図
である。 １……無端回動ベルト、６ａ，６ｃ……輪体、
１３ａ，１３ｂ，１４ａ，１４ｂ……回転軸部
材、Ａ……遊技台、ａ……紙幣、Ｂ……紙幣投入
機、Ｄ……挟持搬送装置、ｄ……搬送ユニツト。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 複数の遊技台Ａを横方向に並設して遊技台列
   が構成され、前記複数の遊技台Ａの隣接間のうち
   の複数の特定箇所に、紙幣ａを前記遊技台列前面
   側から受け入れてその紙面が上下方向に沿う姿勢
   で前記遊技台列背面側に送り出し可能な紙幣投入
   機Ｂが設けられているとともに、前記遊技台列の
   背面側に、前記紙幣投入機Ｂの各々から送り出さ
   れる紙幣ａを受け取つてその紙面が上下方向に沿
   う姿勢で挟持し、前記遊技台列に沿つて特定位置
   まで合流搬送する挟持搬送装置Ｄが設けられてい
   る遊技設備であつて、前記挟持搬送装置Ｄの挟持
   搬送路が複数の搬送ユニツトｄを前記遊技台列に
   沿つて一連に連結して構成されているとともに、
   前記搬送ユニツトｄの各々には前記紙幣ａに搬送
   力を付与する無端回動ベルト１が輪体６ａ，６ｃ
   に巻掛け支持され、前記輪体６ａ，６ｃのうちの
   前記無端回動ベルト１の内側で当該無端回動ベル
   ト１を巻掛け支持している輪体６ａが、前記無端
   回動ベルト１を当該輪体６ａの一端側を迂回させ
   て前記搬送ユニツトｄの内外に亘つて着脱可能な
   片持ち姿勢で軸支されていることを特徴とする遊
   技設備。