JPH046625A - 連続磁性膜型磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

連続磁性膜型磁気記録媒体の製造方法

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JPH046625A
JPH046625A JP10937090A JP10937090A JPH046625A JP H046625 A JPH046625 A JP H046625A JP 10937090 A JP10937090 A JP 10937090A JP 10937090 A JP10937090 A JP 10937090A JP H046625 A JPH046625 A JP H046625A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 磁気ディスク装置等に使用される連続磁性膜型磁気記録
媒体の製造方法、特にC5Sタイプの浮上磁気ヘッドで
情報の記録/再生が行なわれる連続磁性膜型磁気記録媒
体の製造方法に関し、潤滑剤の持ちが良く、かつ耐摩耗
性および磁気特性にも優れた連続磁性膜型磁気記録媒体
において、コアスライダとの摺動面積を減少させるため
の突起が欠落しにくい磁気記録媒体を実現することを目
的とし、 非磁性の基板上に連続磁性膜からなる磁気記録層を形成
し、 珪素を含む溶剤と、易熱分解性ないし易熱蒸発性の物質
とを混合した後、前記連続磁性膜を有する基板上に塗布
し、前記溶剤が前記物質の表面に沿って当該溶剤の膜表
面よりも隆起した状態とし、しかる後、焼付けることに
よって、前記溶剤の硬化と前記易熱分解性ないし易熱蒸
発性の物質の分解、蒸発を同時に行なわせることで保護
膜を形成した後、 前記保護膜面を研磨して突起の尖端を除去した後、洗浄
し、潤滑剤を塗布すること、 を特徴とするように構成する。
〔産業上の利用分野〕
本発明は、磁気ディスク装置等に使用される連続磁性膜
型磁気記録媒体の製造方法、特にC3Sタイプの浮上磁
気ヘッドで情報の記録/再生が行なわれる連続磁性膜型
磁気記録媒体の製造方法に関する。
〔技術の背景] データ処理装置などに使用される磁気ディスク装置は、
近年急激なデータ記録密度の向上、大容量化が進み、ま
た高速性、経済性の点から装置は小型化の傾向にある。
このような高記録密度の要求に伴い、記録媒体が、従来
の塗布膜から連続磁性膜に変わりつつある。
即ち従来は磁性粉を合成樹脂などのバインダに混入し、
これをアルミニウム基板にスピンコードして塗布膜を形
成し、磁気記録媒体の磁性膜を構成している。これに対
し、連続磁性膜は、鉄や鉄−コハルト系合金などの磁性
材料を、スパッタや蒸着、メツキなどの手法で基板上に
形成するもので、バインダ(結合剤)を含まないので連
続的な磁性膜(連続磁性媒体)と呼ばれている。この連
続磁性膜は、従来の塗布膜のように合成樹脂などのバイ
ンダを含む非連続磁性膜に比して磁気特性が良く、製造
工程も簡単になる。また記録密度も格段と向上し、高記
録密度媒体として優れた特性を有するものが得られてお
り、特にフェライト酸化膜は、材質的にも硬く、更に耐
蝕性がよく、磁気記録媒体としては非常に良好なものと
して評価されている。
ところで従来の磁気ディスク装置と同様にこの連続磁性
膜を使用した磁気ディスク装置にも、C3S (Con
tact 5tart 5top)方式が採用される。
したがって通常は、磁気ヘッドがディスク面から浮上し
て読書きを行なうが、磁気記録媒体の回転開始時および
停止時のように浮上刃が発生しない状態では、磁気記録
媒体表面と磁気ヘッドのコアスライダが接触し摺動する
。そのため、磁気ヘッドが摺動接触するC5Sゾーンの
磁気記録媒体表面が摩耗して、摩耗粉が磁気記録媒体の
全面に拡散し、ヘッドクラッシュを引き起す原因となる
したがって磁気記録媒体表面の摩耗を極力防止して、摩
耗粉が発生しないようにすることが必要となる。
[媒体面の耐磨耗性向上の各種方法] この磁気記録層の摩耗を防止するために従来から、次の
ような方法が採用されている。
■磁気記録層表面に、磁気ヘッドと磁気記録層との距離
があまり大きくならない程度の厚さで、酸化シリコン(
SiOz)や樹脂などの保護膜を設ける。
■磁気ヘッドの接触摺動の際の摩耗を軽減するために、
磁気記録層上もしくは保護膜上に潤滑剤を塗布して、磁
気ヘッドスライダ−の滑りをよくする。
■潤滑剤を塗布すると、潤滑剤で磁気ヘッドスライダ−
が磁気記録媒体面に粘着し、磁気記録媒体が回転開始す
る際に、磁気ヘッドの支持機構を破損したりヘッドクラ
・ンシュを招く恐れがある。
そのため、この粘着を防止する目的で、特開昭56−2
2221号公報などに記載の手法により、第4図(イ)
に示すように、磁気記録層1上に設けられた保護膜2の
表面に無数の突起3・・・を設ける。突起3・・・間の
隙間に潤滑剤が含浸され、スライダーと磁気記録媒体間
の潤滑剤膜が薄くなるので、粘着が解消され、また平滑
な面に比べ摩擦係数も小さくなる。なお4はアルミニウ
ム基板、5はその表面に形成されたアルマイト層である
■磁気記録層1の保護膜2として、多孔膜を使用するか
、フォトエツチングなどの手法で保護膜表面に、第4図
(ロ)に示すように微小な孔6・・・を設けて、潤滑剤
を含浸する。
なお、特開昭56−22219号公報に記載されている
ように、塗膜型の磁気記録媒体において、磁性塗料にパ
ラフィン粒子を混練して塗布し、焼き付けることで、潤
滑剤保持用の微細な凹凸を直接磁性塗膜面に形成する方
法が提案されているが、本発明のような連続磁性膜型の
磁気記録媒体には適用できない。
〔各種方法の問題点] ところがこれらの手法はいずれも、次のような問題を有
している。即ち■のように単純に保護膜を設けるだけで
は、摩耗を防止できない。基板のアルマイト面は鏡面に
仕上げられ、その上に磁性膜を設けるため、磁性膜表面
も鏡面状態の極めて平滑な面になる。したがって磁性膜
上の保護膜も平滑で、磁気ヘッドが浮上しないで保護膜
と摺動接触している状態では、保護膜が摩耗することに
より塵埃が発生し、致命的な障害であるヘッドクラッシ
ュを誘発する恐れがある。
■のように潤滑剤を塗布して滑りをよくすれば、初期の
間は摩擦係数が小さく有効であるが、経時的に潤滑剤が
消耗すると、潤滑作用が低下し、摩耗粉が発生する。か
といって多量の潤滑剤を塗布すると、磁気記録媒体が停
止しスライダーと接触している際に、潤滑剤でスライダ
ーが磁気記録媒体面に粘着するので、次に磁気記録媒体
が回転開始するときに、磁気ヘッドが急激に磁気記録媒
体面から引き剥がされる際の衝撃でヘッドクラッシュを
招いたり、磁気ヘッドを支持しているジンバルを破損し
たりする恐れがある。
■のように磁気記録媒体面に無数の突起3・・・を設け
れば、突起の隙間に潤滑剤が含浸されるので、■の手法
における問題はある程度軽減されるが、遠心力で外側に
流動して消失する。そのため、含浸剤を全面に安定して
かつ均一に保持することができない。従って潤滑剤の寿
命が短かく、長期使用に耐えることができない。
■のように保護膜を多孔質にすれば、潤滑剤は移動し難
く潤滑剤の持ちは良くなるが、保護膜表面が平滑なため
、摺動時の耐摩耗性が低下する。
また、前記の特開昭56−22219号公報に記載のよ
うに磁性塗料中にパラフィン粒子を混練して焼き付ける
方法では、磁性膜中に非磁性の樹脂が存在することに加
えて、パラフィン粒子の痕跡による空洞が発生するため
、磁性膜としての特性を低下させることになり、記録密
度の高い媒体には適用不可能である。しかも、磁性塗料
は粘度が高いため、パラフィン粒子を均一に分散させる
ことが困難であり、空洞が集中したりして、ビットエラ
ーやS/N比の低下などの問題がある。磁性塗料は粘度
が高いため、表面張力を利用して、パラフィン粒子の隆
起に沿った突起を形成することも困難である。特に、本
発明のようにスパッタや蒸着などの手法で連続磁性膜を
形成する媒体の場合は、磁性塗料にパラフィン粒子を混
練する方法は適用できない。
[従来の技術] そこで、特願昭58−113517において、第5図、
第6図に示すような方法が提案されている。
すなわち、アルマイト基板などのような非磁性の基板上
に、γ−Fe20.等から成る連続磁性膜を成膜し、該
連続磁性膜上に必要に応じて密着性向上のためのSiO
□を成膜する。次いで、珪素を含む溶剤と、易熱分解性
ないし射熱蒸発性の物質とを混合した後、この混合液を
前記SiO□膜上に塗布し、前記溶剤が前記物質の表面
に沿って当該溶剤の膜表面よりも隆起した状態とする。
しかる後、焼付けることによって、前記溶剤の硬化と前
記易熱分解性ないし射熱蒸発性の物質の分解、蒸発を同
時に行なわせることで、平面状の保護膜面に対する突起
と孤立した凹部を形成し、最後に潤滑剤を塗布する。
易熱分解性ないし射熱蒸発性の物質としては、流動パラ
フィンが適している。
第6図はこの方法で製造された連続磁性膜型磁気記録媒
体を示す断面図である。アルミニウム基板4の表面を酸
化してアルマイト層5を形成し、その表面に磁性膜1と
して、γ−Fed、などをスパッタなどの手法で設けで
ある。この磁性膜1の上に、前記の手法で保護膜2を形
成する際に、無数の突起7・・・と凹部8・・・が形成
されている。Lは磁性膜1から所定の膜厚を隔てた位置
に形成された平面状の保護膜面10の位置であり、以下
この保護膜面lOの位置を中間レベルと呼ぶ。この中間
レベルLに対し、前記易熱分解性ないし射熱蒸発性の物
質の分解/蒸発の痕跡である突起7・・・が火口状に隆
起しており、その中央に球面状の凹部8・・・が中間レ
ベルLより窪んだ状態で形成されている。
[発明が解決しようとする課題] このように、この方法によれば、流動パラフィンの蒸発
した痕跡が凹部や突起となる。すなわち、珪素を含む溶
剤は粘度が低く、表面張力で流動パラフィン等の球に沿
って隆起し易いため、流動パラフィン等が分解蒸発した
後に、平面状の保護膜面10より突出した突起7と、該
保護膜面10より窪んだ独立した凹部8が無数に形成さ
れる。粘度の低い珪素を含む溶剤に、流動パラフィン等
の易熱分解性ないし射熱蒸発性の物質を混合するため、
溶剤中に容易にかつ均一に分散でき、保護膜面の全面に
均一に凹凸を形成できる。
また流動パラフィンの添加量や成分などを適当に選択す
ることにより、流動パラフィンの蒸発痕跡の深さや突起
の高さが種々な凹凸を形成することで、保護膜面より高
い無数の突起と保護膜面より低い無数の凹部を得ること
ができる。
パラフィン粒子を磁性塗料中に混練して焼き付ける方法
と違って、磁性膜の上の保護膜を形成する工程で、該保
護膜面に凹凸を形成するため、連続磁性膜の媒体にも適
用できる。また、塗膜型媒体のような非連続磁性膜の媒
体に適用した場合でも、磁性塗膜には空洞が形成されな
いので、従来の方法のように磁性塗膜中の非磁性頭載が
増大して磁気特性を低下させるようなこともなく、高記
録密度の媒体に適している。
しかしながら、C5Sゾーンにおいて、鎖線で示すよう
に磁気ヘッドのコアスライダHが摺動する際に、火口状
に隆起した突起7・・・の尖端が欠は易い。そのために
、尖端部の欠落物がデータゾーンに拡散し、ヘッドクラ
ッシュによってデータゾーンの情報を破壊する恐れがあ
る。特にこの欠落物は、通常の摩耗粉より大きいため、
ヘッドクラッシュの影響も大きい。
本発明の技術的課題は、このような問題に着目し、潤滑
剤の持ちが良く、かつ耐摩耗性および磁気特性にも優れ
た連続磁性膜型磁気記録媒体において、コアスライダと
の摺動面積を減少させるための突起が欠落しにくい磁気
記録媒体を実現することにある。
〔課題を解決するための手段〕
第1図は本発明による連続磁性膜型磁気記録媒体の製造
方法の基本原理を説明する工程図である。
まず非磁性基板上に連続磁性膜を形成した後、珪素を含
む溶剤と、易熱分解性ないし射熱蒸発性の物質とを混合
してなる混合液を塗布し、前記溶剤が前記物質の表面に
沿って当該溶剤の膜表面よりも隆起した状態とする。次
いで焼付けを行なうことによって、前記溶剤の硬化と前
記易熱分解性ないし射熱蒸発性の物質の分解、蒸発を同
時に行なわせることで保護膜を形成する。これによって
保護膜面から突出した突起と保護膜面より窪んだ凹部が
形成されるが、次にバーニッシュ等の研磨を行なうこと
によって、突起の尖端を除去した後、洗浄し、潤滑剤を
塗布する。
〔作用] 混合液塗布後の焼付けによって、火口状に隆起した突起
が形成されるが、この突起の尖端は研磨によって除去さ
れる。そして研磨後に洗浄してから、潤滑剤が塗布され
るため、潤滑剤は保護膜面より窪んだ凹部に保持される
このように突起尖端の欠は易い部分は予め研磨によって
除去されるため、装置完成後に稼働している最中に、C
3S動作時に磁気ヘッドのコアスライダがC3Sゾーン
に摺動しても、突起が欠けたりする恐れがない。したが
って、ヘッドクラ・ンシュの原因となる欠落物が発生し
にくく、安定して情報の記録/再生を行なうことができ
る。
また、突起の尖端部を除去することで、磁性膜と磁気ヘ
ッドとの間隔が縮小されるため、情報の記録/再生の効
率が向上し、高記録密度が要求される磁気記録媒体に適
している。
〔実施例〕
次に本発明による連続磁性膜型磁気記録媒体の製造方法
が実際上どのように具体化されるかを実施例で説明する
第2図は製造過程における磁気記録媒体の表面状態を示
す拡大断面図、第3図は工程図である。
第5図で説明したように、アルマイト層5上に磁性膜1
として、γ−Fezesなどをスパッタ法で成膜した後
、次の順に処理を行なう。
(1)混合液の塗布二二の磁性膜1の上に次のように珪
素(Si)と流動パラフィンを含む混合液を10001
?PMでスピンコードする。
ポリシルセスキオキサン(ラダ一部分が比較的少ないも
の)に属するシリコン樹脂で、ガラスレジン(オーエン
スイリノイス社の商標)と呼ばれるもの:      
          2%酢酸エチレングリコールモノ
エチールエーテル=50χキシレン:17% 酢酸エチル:31% 流動パラフィン:        全量の0.3%(2
)焼付け:混合液塗布後、200°C〜350°Cで1
〜5時間焼付けを行なう。
その結果、流動パラフィンの蒸発の痕跡として、第2図
(ロ)のように中間レベルLから突出した突起7・・・
と中間レベルLより窪んだ凹部8・・・が形成される。
すなわち、上記組成の混合液を塗布すると、第2図(イ
)のように、射熱蒸発性物質である流動パラフィンがa
で示すように球状になり、かつ各流動パラフィンの球a
・・・同士がはじき合うため、無数の流動パラフィンの
球a・・・が混合液す上に発生する。混合液すは、シリ
コン樹脂は2%程度と少なく、粘度が低いため、磁性塗
料と違って流動性に冨んでいる。したがって、流動パラ
フィンの球aに表面張力で容易に吸着されて、流動パラ
フィンの球aとの接触部に球状の窪みができ、かつ該窪
みの外周は火口状に隆起する。従って焼付けを行なって
、混合液すを硬化させると、混合液す中の酢酸エチレン
グリコールモノエチルエーテルやキシレン、酢酸エチル
などの溶剤は分解蒸発し、かつガラスレジン中のSi 
(OH)4が変化してSiO□のみが残り、SiO□保
護膜2が形成される。また焼付は時に、射熱蒸発性物質
である球状の流動パラフィンaは容易に分解蒸発するの
で、(ロ)のように、その痕跡が火口庇状の球面凹部8
と火口縁状の隆起部7として残る。球面凹部8は、平面
状の中間レベルLより窪んでおり、また隆起部からなる
突起7は、平面状の中間レベルLより突出している。
(3)バーニッシュ:フッソ化オイルをフロリナートで
希釈した液を媒体面に70ORPMでスピンコードし、
次に同媒体を130ORPMで回転させ、ラッピングテ
ープ(アルミナ粒径9μm)を荷重400gで押し当て
バーニッシュした。(ハ)はバーニッシュ後の状態であ
り、バーニッシュによって突起7の尖端が除去され、7
aのように尖端の無い突起となる。
なお、潤滑剤を塗布したラッピングテープを用いてバー
ニッシュすることもできる。
(4)潤滑剤の塗布:洗浄を行なうことで、尖端の欠け
などを除去し、乾燥した後に、フッソ化オイルをフロリ
ナートで0.03%に希釈した液を潤滑剤として塗布し
、(ニ)のような連続磁性膜型の磁気記録媒体を完成し
た。潤滑剤9を塗布した後、磁気記録媒体を高速回転さ
せると、中間レベルLの保護膜面10上の潤滑剤は遠心
力で排除され、孤立した凹部8中の潤滑剤9が長期間保
持される。
〔実施例の媒体の評価〕
前記のように本発明の方法でバーニッシュを行なった媒
体とバーニッシュを行なわない媒体につき、浮上性試験
を行なった。浮上性の評価は、磁気ヘッドにAE素子あ
るいはピエゾ素子を貼り付け、静止した媒体上に当該磁
気ヘッドをロードし、媒体を回転させたときに磁気ヘッ
ドが浮上する際の、磁気ヘッドのコアスライダが媒体に
接触する状態をモニターすることにより行なった。
その結果、第6図に示すような従来のハーニッシュを行
なわない媒体は、8m/Sで接触しなくなったのに対し
、本発明の方法でバーニッシュした媒体は、6.6m/
sで接触しなくなった。すなわち、バーニッシュしたも
のの方が、低速でも接触しなくなり、浮上性が良いこと
を示し、バーニッシュの効果が認められた。また、浮上
性が良いため、媒体面と早く接触しなくなるが、摺動し
ている間でも、前記のように尖端が予め除去されている
ために、欠落物が発生しにくい。
またこの磁気ディスク媒体を、従来の加速評価方法であ
る高速高荷重逆回転試験を行なうと、50回以上の強度
を示した。通常の磁気ディスク媒体が1度も耐えられな
かったことに比べると、保護膜の強度が格段と向上して
いる。特に欠落し易い尖端部が予め除去されているため
、磁気ヘッドのC8S動作を頻繁に繰り返しても、従来
のように大きな欠落物でヘッドクラッシュを起こし、デ
ータゾーンに甚大な損傷を与えるようなことはない。
またタライトツクス(デュポン社の商標)などの弗素化
オイルは、従来の連続磁性膜には、強度や摩擦などの点
から、塗布不可能であったが、本発明の方法で凹凸処理
された保護膜には塗布可能となった。しかも粘着を起さ
ず且つ耐震摩耗性にも冨んでいる。
なお、上記の酢酸エチレングリコールモノエチルエーテ
ルやキシレン、酢酸エチルなどの溶剤を組み替えること
により、その使用溶剤の沸点の違いで、保護膜の表面形
状および膜厚が、多種多様となり、また添加する流動パ
ラフィンの重量の多少でも、変化可能である。溶剤とし
ては、上記のほかに、メチルイソブチルケトン、ジアセ
トンアルコール、ブタノール、エアミルアルコール、シ
クロヘキサノール等が使用できる。ガラスレジンは、エ
タノールと酢酸エチルの溶媒の中のミラノール構造をも
つSi(OH)4を主成分とする珪素化合物であり、珪
素(Si)を含む溶剤である。
この実施例の応用として、磁性膜1の上にスパッタでS
iO□を50〜300人程度被着させてから、上記の処
理を行なうと、突起および凹部を有する保護膜と磁性膜
との密着が良くなる。
〔発明の効果〕
以上のように本発明によれば、磁気記録層の上に、珪素
(Si)を含む溶剤と流動パラフィンのような易熱分解
性ないし易熱蒸発性の物質を含む混合液を塗布した後、
焼付けることによって、磁気記録層の表面に、ある中間
レベルより高い微小な突起と該中間レベルより窪んだ微
小な独立した凹部をそれぞれ無数に形成した後、突起の
尖端を研磨して除去する方法を採っている。そのため、
特にC8Sゾーンにおいて尖端の欠落物が発生し、かつ
データゾーンに飛散して、甚大なヘッドクラッシュを引
き起こすような問題が解消される。
本発明の方法によると、粘度の低い溶剤が、流動パラフ
ィンなどの隆起部に沿って隆起し、確実かつ円滑に保護
膜面より突出した突起を形成できるが、反面突起の尖端
も発生し易い。ところが、前記のようにこの尖端は研磨
されるため、耐摩耗性に優れた磁気記録媒体が得られる
。しかも、尖端を除去することで、磁性膜と磁気ヘッド
との間隔が縮小されるので、情報の記録/再生の効率が
向上し、高記録密度の磁気記録媒体が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による連続磁性膜型磁気記録媒体の製造
方法の基本原理を説明する工程図、第2図、第3図は本
発明による連続磁性膜型磁気記録媒体の製造方法の実施
例を示すもので、第2図は製造過程における磁気記録媒
体の表面状態を示す拡大断面図、第3図は工程図、 第4図は一般の磁気記録媒体の表面状態を示す部分断面
斜視図、 第5図は従来の連続磁性膜型磁気記録媒体の製造方法を
示す工程図、 第6図は従来の方法で製造された連続磁性膜型磁気記録
媒体の断面図である。 図において、1は磁気記録層(連続磁性膜)、2は保護
膜、4はアルミニウム基板、5はアルマイト層、7は研
磨前の突起、7aは研磨後の突起、8は凹部、9・は潤
滑剤、Lは中間レベル、lOは保護膜面、aは流動パラ
フィンの球、bは混合液をそれぞれ示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 非磁性の基板上に連続磁性膜からなる磁気記録層を形成
    し、 珪素を含む溶剤と、易熱分解性ないし易熱蒸発性の物質
    とを混合した後、前記連続磁性膜を有する基板上に塗布
    し、前記溶剤が前記物質の表面に沿って当該溶剤の膜表
    面よりも隆起した状態とし、しかる後、焼付けることに
    よって、前記溶剤の硬化と前記易熱分解性ないし易熱蒸
    発性の物質の分解、蒸発を同時に行なわせることで保護
    膜を形成した後、 前記保護膜面を研磨して突起の尖端を除去した後、洗浄
    し、潤滑剤を塗布すること、 を特徴とする連続磁性膜型磁気記録媒体の製造方法。
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