JPH0464668B2 - - Google Patents

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JPH0464668B2
JPH0464668B2 JP4199984A JP4199984A JPH0464668B2 JP H0464668 B2 JPH0464668 B2 JP H0464668B2 JP 4199984 A JP4199984 A JP 4199984A JP 4199984 A JP4199984 A JP 4199984A JP H0464668 B2 JPH0464668 B2 JP H0464668B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sake
low
concentration
fermentation
alcohol
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP4199984A
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English (en)
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JPS60186273A (ja
Inventor
Takashi Tokuyama
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Soken Co Ltd
Original Assignee
Soken Co Ltd
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Publication date
Application filed by Soken Co Ltd filed Critical Soken Co Ltd
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Publication of JPS60186273A publication Critical patent/JPS60186273A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、従来より米麹を用いて製造されてい
る清酒とは全く異なつた風味を有する低アルコー
ル濃度清酒の製造法に関するものである。 近年、清酒の需要が停滞し、特に若年層では、
清酒よりもワイン、ウイスキー、ビール、焼酎が
特に好まれるようになつてきた。その理由の一つ
には、清酒自体のアルコール濃度が16%前後と高
く、口あたりがさわやかでないこと、また、清酒
自体の特有の香りを好まないことなどに起因して
いると考えられる。例えば、ウイスキーのアルコ
ール濃度は42%前後と高いが、実際に飲用する時
は水割りにして飲まれ、この時のアルコール濃度
は、通常10%前後である。また、ビールのアルコ
ール濃度は4%前後であり、爽快な香りと共に、
他のアルコール飲料に較べて低濃度であるため多
量に飲めるので、喉ごしの風味も無視できない。
ところが、一般の清酒を水で稀釈して、アルコー
ル濃度を15%以下にすると、味の調和がたちまち
崩れて水つぽくなつてしまい、飲用に供し難くな
つてしまう。 そこで、低濃度清酒について種々の研究開発が
なされてきたが、それらの製品の味覚は、基本的
には清酒風味の域を出ることができず、大量製造
が行なわれていないのが現状である。 例えば、純米醸造のごとき濃醇酒を作り水で割
水する方法で、アルコール濃度12%程度でも、味
覚は清酒に較べて非常に低下する。濃厚エキス分
を有する清酒を製造しようとすれば、同時に糖分
も多くなり、米を原料とする嗜好性のある低濃度
酒は未だ出現していない。 ところが、本発明者は、各種の低濃度酒を開発
研究時、米麹を糖化、発酵し、発酵途中で上槽
後、搾汁液に任意の酵母または酒母の1種類また
は2種類以上添加して、糖化および発酵または発
酵のみを行なうことにより、低アルコール濃度に
おいて、従来の清酒とは全く異なる嗜好性の良い
優れた風味の酒ができるという画期的な事実を発
見し、本発を完成するのに至つたのである。 すなわち、本発明は、米麹を糖化、発酵し、発
酵途中で上槽し、搾汁液に酵母または酒母を添加
して、さらに糖化および発酵または発酵のみを行
ない、風味エキス分を調整することを特徴とする
低濃度酒の製造法である。 本発明において、低アルコール濃度とは、アル
コール濃度が13%以下のものをいう。発酵途中と
は、醪段階でアルコール分16%以下の段階をい
う。これらにくみ水をしたりして、いずれも最終
段階あるいは製品において、アルコール分13%以
下のものであればすべて低アルコール濃度とい
う。 醪が低アルコール時点であれば清酒風味は少な
いが、甘すぎたり、バランスがくずれたりして、
製品化は困難であつたが、本製造法により解決す
ることができた。また、さきに本発明者は、多酸
存在下で糖化、発酵を行ない、任意の時点で発酵
を止め、上槽することにより、これらの問題を解
決し、清酒風味のない画期的な低アルコール濃度
清酒を開発したのであるが、これは甘口タイプで
あり、辛口タイプにしようとすると、どうして
も、渋味、いや味がでてきた。これも本発明によ
り、すなわち、上槽後、酵母または酒母を添加し
発酵することにより、渋味、いや味を除去するこ
とができた。また、甘辛も自由に調整することが
でき、色々なタイプの新しい清酒が製造可能であ
る。例えば、搾汁液にワイン酵母を添加して二次
発酵を行なうと、ワイン風味を有する酒ができ上
り、ビール酵母を添加すると、ビール風味のある
酒ができる。また、二次発酵の温度経過、発酵日
数によりエキス分も自由に調整できた。 このように、添加する酵母または酒母を選択す
ることにより、各種類の酒を短期間で製造するこ
とが可能である。また、日本酒の酒母を二次発酵
に用いても、低アルコール濃度では従来の清酒風
味はなく、全く異質の風味を有する酒ができる。
途中で上槽した時の残渣は、清酒の仕込原料とし
て再び利用することができる。 以上に示すように、本発明により、清酒業界に
おける風味、低アルコール濃度という2大問題が
いつきよに解決できたばかりでなく、バラエテイ
ーにとんだ色々な清酒の製造が可能であり、画期
的な発明であると思われる。 実施例1に示すような仕込配合で糖化、発酵を
行なうが、この時、糖化をより大きくしようとす
れば、当初高温(58〜60℃)で糖化だけを進ませ
ることもでき、また、アルコール発酵をおさえよ
うと思えば、低温で発酵を行なつて調整する。ま
た、実施例1,2,3に示すように、上槽液に酵
母または酒母を添加して、2次発酵の条件を変え
ることにより、酸と糖ならびにエキス分のバラン
スをとり、嗜好性を向上させることができ、目的
とする低濃度酒が得られる。このようにして生成
された後記実施例1〜3の低濃度酒は、表1に示
すような成分組成である。
【表】 この成分組成からもわかるように、本発明によ
り得られる低濃度酒の特徴は、アルコール分が低
く、酸度エキス分が高いことである。そして、ア
ルコール分に対して、酸度、エキス分の相対割合
が清酒に較べて著るしく高い。したがつて、清酒
を水で稀釈すると、アルコール分に対して、酸
度、エキス分の絶対量がますます低下して、バラ
ンスがくずれてしまい、味覚が低下する。一方、
本発明により得られる低濃度酒は、低アルコール
濃度においても、酸度、エキス分の高いバランス
のとれた製品が得られるばかりでなく、さらに水
で稀釈しても味覚のバランスがくずれにくい。 本発明製品の風味について官能検査を行つた結
果、まず清酒との比較について示すと、表2およ
び表3に示すとおりである。
【表】 官能所見 男女10名のパネラーで試飲した結果、本発明製
品について清酒らしい風味は全く感じられなかつ
た。全員が従来の清酒とは全く異なつた風味であ
ると判定した。
【表】 香りについては、全員が清酒特有の香りを感知
しなつた。また、さわやかさについては、1名が
本発明製品(アルコール度12%)と1級清酒がど
ちらもさわやかであると判定し、他のパネラーは
全員、本発明製品がさわやかであると判定した。 以上のように、本発明製品は清酒と全く異なつ
た風味であり、さわやかな嗜好性の良い低濃度酒
であることを認めた。次に、通常酒を飲まない人
および酒の弱い人7名を特定して、上記に準じて
清酒との比較試験を行なつた結果、10名のパネラ
ーでの試験結果とほぼ同一の傾向であつた。これ
らの結果より、清酒よりもより多くの人々に好ま
れる製品であることが判明した。 上記のように、本発明製品はアルコール分が低
濃度であること、清酒とは全く異なつた風味で嗜
好性が良いことが認められ、清酒を飲めなかつた
人へも飲用を促すことができる画期的な低濃度酒
である。 以下に本発明の実施例を示す。 実施例 1 仕込配合 総 米 150Kg 蒸 米 120Kg 麹 米 35Kg 汲 水 220Kg 乳 酸 1.3Kg 水220に乳酸1.3Kgを添加し、これに麹米35Kg
を加え、酵母を添加した。約2時間後、蒸米100
Kgを加え、20℃で仕込んだ。2日目以降は、糖化
と発酵のバランスをみながら温度調整を行ない、
7日目に上槽した。 この時の収量および成分は下記のとおりであ
る。 収 量 310 アルコール分 7.5% 日本酒度 −74 酸 度 6.6% 二次発酵仕込配合 上槽液 100 乾燥酵母(清酒7号) 1Kg 上槽液100に乾燥酵母(清酒7号)1Kgを添
加して、15℃で6日間糖化発酵を行ない、上槽し
た。この時の収量および成分は下記のとおりであ
る。 収 量 91 アルコール分 8.5% 日本酒度 −41 酸 度 6.5 実施例 2 実施例1と同様の7日目に上槽した搾汁液を用
いて、二次発酵を行なつた。 二次発酵仕込配合 上槽液 100 乾燥酵母(清酒7号) 1Kg 上槽液100に乾燥酵母(清酒7号)1Kgを添
加して、15℃で10日間糖化、発酵を行ない、上槽
した。この時の収量および成分は下記のとおりで
ある。 収 量 90 アルコール分 10.1% 日本酒度 −26 酸 度 6.5 実施例 3 実施例1と同様の7日目に上槽した搾汁液を用
いて、二次発酵を行なつた。 二次発酵仕込配合 上槽液 100 ワイン酵母(wet) 1Kg 上槽液100にwet typeワイン酵母1Kgを添加
して、15℃で12日間糖化、発酵を行ない、上槽し
た。この時の収量および成分は次のとおりであ
る。 収 量 92 アルコール分 12% 日本酒度 −10 酸 度 6.5

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 米麹を糖化、発酵し、発酵途中で上槽後、搾
    汁液に酵母または酒母を添加して、さらに糖化お
    よび発酵または発酵のみを行ない、風味エキス分
    を調整することを特徴とする低アルコール濃度清
    酒の製造法。
JP59041999A 1984-03-07 1984-03-07 低アルコ−ル濃度清酒の製造法 Granted JPS60186273A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59041999A JPS60186273A (ja) 1984-03-07 1984-03-07 低アルコ−ル濃度清酒の製造法

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JP59041999A JPS60186273A (ja) 1984-03-07 1984-03-07 低アルコ−ル濃度清酒の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS60186273A JPS60186273A (ja) 1985-09-21
JPH0464668B2 true JPH0464668B2 (ja) 1992-10-15

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ID=12623902

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JP59041999A Granted JPS60186273A (ja) 1984-03-07 1984-03-07 低アルコ−ル濃度清酒の製造法

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