JPH046432Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は竪樋の取付金具、特に竪樋の屋外側
の面に取付金具が表出しない竪樋の取付金具に係
るものである。

〔従来の技術〕

従来、この種の竪樋の取付金具としては、釘杆
等建屋への取付杆の基端部に互いに係止する半環
状の竪樋把持具を取付けてなる通称でんでんと称
されるものが一般に使用されていたために施工後
に竪樋の屋外側の面に竪樋把持具が表出し、美観
性を著しく低下させるばかりでなく、竪樋の固定
に際して針金による係止作業を必要とする等作業
性も煩雑なものとなつていた。

そこで、バネ性を有する帯金を略コ字状に曲折
して固定片の両端部に互いに相対する腕片を形成
するとともに該腕片の先端部を外側直角方向に曲
折して係止片を形成してなる係止具の該固定片に
取付杆の基端部を固定してなる竪樋の取付金具が
考案されるに至つたが、取付杆が釘杆からなるも
のにあつては、金槌等による打込みに際し腕片が
邪魔になり、この結果打込作業が頗る煩雑なもの
となつていた。そこで、取付杆の基端部が上記腕
片の先端部近傍まで突出するようになした竪樋の
取付金具が提案されるに至つた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、上記竪樋の取付金具は係止具と
取付杆とが該取付杆の中間部分において固定しな
ければならないため、かしめによる固定が困難で
あり、従つて打込時の衝撃による破損等の弊害を
生じていた。

この考案は上記従来品の欠点を解消すべく考案
されたものであつて、打込作業が簡単にして且つ
耐久性に優り、しかも竪樋の表面に竪樋把持具が
全く表出しない竪樋の取付金具を提供せんとする
ものである。

〔問題を解決するための手段〕

この考案は上記に鑑み考案されたものであつて
略逆Ｖ字状に曲折された帯金からなる固定片の両
端部に外側斜め上方に向かう腕片を形成するとと
もに該腕片の先端部に外側に向けて曲折された係
止片を形成して断面略Ｗ字状となした係止具の該
固定片の略中央部に取付杆の基端部を固定せしめ
ることにより上記問題点を解決した。

〔実施例〕

以下、この考案を図面に示す実施例について更
に詳細に説明すれば、第１図はこの考案の竪樋の
取付金具の一実施例を示す斜視図で、図中Ａは係
止具であつて、ステンレス帯金の如きバネ性を有
する帯金を略逆Ｖ字状に曲折して固定片１を形成
し、固定片１の両端部を外側斜め上方に向けて延
設して先端部が該固定片１より突出する腕片２，
２′を形成するとともに該腕片２，２′の先端部を
外側直角方向に曲折して係止片３，３′を形成し
てなるものであり、Ｂは先端部を尖鋭状になした
釘杆からなる取付杆であつて、係止具Ａの固定片
１の略中央部にその基端部を固定してなるもので
ある。

尚、係止具Ａは上記のように全体をバネ性を有
する帯金の曲折により形成しても、また第３図お
よび第４図に示すように固定片１を軟鉄からなる
帯金にて形成して、これにバネ性を有する帯金に
て形成した腕片２，２′を溶接等により固定した
ものであつても差支えない。

〔考案の効果〕

この考案の竪樋の取付金具は略逆Ｖ字状に曲折
された帯金からなる固定片１の両端部に外側斜め
上方に向かう腕片２，２′を形成するとともに該
腕片２，２′の先端部に外側に向けて曲折された
係止片３，３′を形成して断面略Ｗ字状となした
係止具Ａの該固定片１の略中央部に取付杆Ｂの基
端部を固定せしめてなる構成よりなるため、施工
に際しては第２図に示すように、まず建屋の外壁
面Ｃにかしめにより固定片１に固定された取付杆
Ｂの基端部を金槌で叩きながら該取付杆Ｂを打ち
込み、次いで係止具Ａの双方の腕片２，２′間の
間隔を狭めながら係止片３，３′に竪樋Ｄの屋内
側壁面に形成された軸芯方向に沿う係止突片ａ，
ａを係止し、腕片２，２′の弾発力を利用して装
着されるものである。

而して、この考案の竪樋の取付金具は腕片２，
２′が外開き状に形成され、しかも取付杆Ｂの基
端部が腕片２，２′の先端部側に突出されている
ために建屋の外壁面Ｃへの取付杆Ｂの打ち込みに
際して該腕片２，２′が全く邪魔にならず、然も
取付杆Ｂの基端部が固定片１にかしめにより固定
されているために打込時の衝撃や打込み過ぎによ
る該取付杆Ｂの離脱がない等耐久性も合わせ向上
せしめられるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の竪樋の取付金具の一実施例
を示す斜視図、第２図は同上使用状態を示す断面
図、第３図および第４図は同上他の実施例の断面
図を示すものである。 Ａ……係止具、Ｂ……取付杆、１……固定片、
２，２′……腕片、３，３′……係止片。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 略逆Ｖ字状に曲折された帯金からなる固定片
   の両端部に外側斜め上方に向かう腕片を形成す
   るとともに該腕片の先端部に外側に向けて曲折
   された係止片を形成して断面略Ｗ字状となした
   係止具の該固定片の略中央部に取付杆の基端部
   を固定せしめてなる竪樋の取付金具。 (2) 係止具のすくなくとも腕片部分がバネ性を有
   する帯金である実用新案登録請求の範囲第１項
   記載の竪樋の取付金具。