JPH0464046A - 特定物質の検知方法およびその装置 - Google Patents
特定物質の検知方法およびその装置Info
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- JPH0464046A JPH0464046A JP2172741A JP17274190A JPH0464046A JP H0464046 A JPH0464046 A JP H0464046A JP 2172741 A JP2172741 A JP 2172741A JP 17274190 A JP17274190 A JP 17274190A JP H0464046 A JPH0464046 A JP H0464046A
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Landscapes
- Geophysics And Detection Of Objects (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、被検査物のなかに他の物質と混在している特
定の物質を、非破壊で検知する検知方法およびその装置
にかかわり、特に、荷物等のなかに隠された覚醒剤、麻
薬、プラスチック爆弾などの禁制品を高信頼度で検知す
るのに好適な検知方法およびその装置に関する。
定の物質を、非破壊で検知する検知方法およびその装置
にかかわり、特に、荷物等のなかに隠された覚醒剤、麻
薬、プラスチック爆弾などの禁制品を高信頼度で検知す
るのに好適な検知方法およびその装置に関する。
航空機への禁制品の持込み検査や、輸送貨物等の危険物
検査の装置であるX線検査システムは、X線散乱強度の
強い金属製の刀剣や銃器などを、明瞭な影としてテレビ
ジョンモニタ上で検知することができ、航空機ハイジャ
ックの未然防止等に役立てられている。この種の従来技
術に関しては、例えば特開昭61−18447号公報に
記載されている。一方、X線散乱強度測定に代えて、禁
制物質中に存在する原子核、例えば窒素14核に着目し
、同核の核四重極共鳴(以下NQRと略記する)吸収な
どを観測し、該禁制物質の存在の有無を検知する方法と
装置が提案されている。これに関する従来技術としては
、例えば、本願出願人と同一の出願人によって出願され
た特願平1−160751号に記載されたものがある。
検査の装置であるX線検査システムは、X線散乱強度の
強い金属製の刀剣や銃器などを、明瞭な影としてテレビ
ジョンモニタ上で検知することができ、航空機ハイジャ
ックの未然防止等に役立てられている。この種の従来技
術に関しては、例えば特開昭61−18447号公報に
記載されている。一方、X線散乱強度測定に代えて、禁
制物質中に存在する原子核、例えば窒素14核に着目し
、同核の核四重極共鳴(以下NQRと略記する)吸収な
どを観測し、該禁制物質の存在の有無を検知する方法と
装置が提案されている。これに関する従来技術としては
、例えば、本願出願人と同一の出願人によって出願され
た特願平1−160751号に記載されたものがある。
なお、この方法は、NQR吸収周波数が物質により定ま
る定数となることから、禁制品などの特定物質の同定検
知に対し高度に選択的なものである。
る定数となることから、禁制品などの特定物質の同定検
知に対し高度に選択的なものである。
上記従来技術のうち、まずX線検査システムにおいては
、X線散乱現象を利用しているため、金属を構成要素と
して持たない武器や危険物等の検知は困難であり、さら
に、例えば覚醒剤、麻薬、プラスチック爆弾などのよう
な、一定形状を持たない禁制物については、全く見逃し
てしまうという問題があった。
、X線散乱現象を利用しているため、金属を構成要素と
して持たない武器や危険物等の検知は困難であり、さら
に、例えば覚醒剤、麻薬、プラスチック爆弾などのよう
な、一定形状を持たない禁制物については、全く見逃し
てしまうという問題があった。
一方、NQR法を利用する検知技術では、物質固有のN
QR信号を観測、同定検知する点から。
QR信号を観測、同定検知する点から。
被検査物の形状に依存しない検知方法となり、X線検査
システムとは異なり、覚醒剤、麻薬、プラスチック爆弾
などのような一定形状を持たない禁制物さえも見逃さず
検知できるようになったが、偽信号の発生による誤検知
がたびたび発生するという問題があった。その理由は、
まず第1に、NQR法では、概ねラジオ波領域の電磁波
を被検査物に照射し、特定物質からの吸収、分散などの
応答によって特定物質の存在の有無を検知、判断するの
であるが、上記禁制物思外の有機化合物結晶には圧電効
果(ピエゾ効果ともいう)を示すものが多いことによる
。すなわち、上記効果は、照射電磁波の電気ベクトル成
分により、上記禁制物微結晶に機械的振動が誘起され、
発生する誘導双極子により上記禁制物外に向けて電磁波
が放射される現象であるが、放射電磁波の周波数がN
Q R応答検知電磁波の周波数と同一となるため、実際
にはN Q R応答がないにもかかわらず、ピエゾ効果
によって、あたかもNQR応答があったかのような状況
が呈示されるという問題があった。また第2に、NQR
応答信号はサブμ■からμ■のオーダーで非常に微弱で
あるため、その検知増幅器の利得として100〜130
dBもの高感度増幅が必要となる。このため、外来の商
用放送、船舶無線、アマチュア無線などの偽信号が紛れ
込んで、NQR応答信号と誤判断されるという問題があ
った。これらピエゾ効果に由来する偽信号、外来妨害電
磁波に由来する偽信号は、いずれも特定物質、特に禁制
品の検査時に誤判断を生じて、検査のスループットの低
下を招くことになる。
システムとは異なり、覚醒剤、麻薬、プラスチック爆弾
などのような一定形状を持たない禁制物さえも見逃さず
検知できるようになったが、偽信号の発生による誤検知
がたびたび発生するという問題があった。その理由は、
まず第1に、NQR法では、概ねラジオ波領域の電磁波
を被検査物に照射し、特定物質からの吸収、分散などの
応答によって特定物質の存在の有無を検知、判断するの
であるが、上記禁制物思外の有機化合物結晶には圧電効
果(ピエゾ効果ともいう)を示すものが多いことによる
。すなわち、上記効果は、照射電磁波の電気ベクトル成
分により、上記禁制物微結晶に機械的振動が誘起され、
発生する誘導双極子により上記禁制物外に向けて電磁波
が放射される現象であるが、放射電磁波の周波数がN
Q R応答検知電磁波の周波数と同一となるため、実際
にはN Q R応答がないにもかかわらず、ピエゾ効果
によって、あたかもNQR応答があったかのような状況
が呈示されるという問題があった。また第2に、NQR
応答信号はサブμ■からμ■のオーダーで非常に微弱で
あるため、その検知増幅器の利得として100〜130
dBもの高感度増幅が必要となる。このため、外来の商
用放送、船舶無線、アマチュア無線などの偽信号が紛れ
込んで、NQR応答信号と誤判断されるという問題があ
った。これらピエゾ効果に由来する偽信号、外来妨害電
磁波に由来する偽信号は、いずれも特定物質、特に禁制
品の検査時に誤判断を生じて、検査のスループットの低
下を招くことになる。
本発明の一つの目的は、上記NQR法を利用した物質の
検知において、被検査物中に他の物質と混在している特
定の物質を、非破壊かつ高信頼度で検知する方法およそ
の装置を提供することである。
検知において、被検査物中に他の物質と混在している特
定の物質を、非破壊かつ高信頼度で検知する方法およそ
の装置を提供することである。
また、本発明の他の目的は、従来のX線透過検査装置に
よっては検知困難であった、液状、粉末状、柔軟な粘土
状(以下プラスチック状という)の有機物または無機物
からなる禁制物の有無も検知できる、NQR検知システ
ムを高信頼化した新規の検知システムを提供することで
あり、これにより、航空機等の安全な輸送を確保すると
ともに、被検査物中における禁制物の除去作業を、迅速
、安全かつ高信頼度で行えるようにしようとするもので
ある。
よっては検知困難であった、液状、粉末状、柔軟な粘土
状(以下プラスチック状という)の有機物または無機物
からなる禁制物の有無も検知できる、NQR検知システ
ムを高信頼化した新規の検知システムを提供することで
あり、これにより、航空機等の安全な輸送を確保すると
ともに、被検査物中における禁制物の除去作業を、迅速
、安全かつ高信頼度で行えるようにしようとするもので
ある。
上記第1の目的は、プラスチック爆弾などの禁制物を、
その構成物質の分子構造に固有な核四重極共鳴信号を検
出することによって検知する一連のステップにおいて、
観測信号のNQR由来の真偽を弁別判断するステップを
新たに設けることにより、達成される。
その構成物質の分子構造に固有な核四重極共鳴信号を検
出することによって検知する一連のステップにおいて、
観測信号のNQR由来の真偽を弁別判断するステップを
新たに設けることにより、達成される。
また、上記第2の目的は、透視型X線検査装置、ラジオ
波発生装置、ラジオ波照射検知用コイル、ラジオ波吸収
測定装置からなる検知システムに、観測信号のNQR由
来の真偽を弁別判断する手段を新たに併設し、禁制物の
形状情報と物性情報とによる総合的な検知を高信頼度で
行うことにより、達成される。
波発生装置、ラジオ波照射検知用コイル、ラジオ波吸収
測定装置からなる検知システムに、観測信号のNQR由
来の真偽を弁別判断する手段を新たに併設し、禁制物の
形状情報と物性情報とによる総合的な検知を高信頼度で
行うことにより、達成される。
なお、上記した観測信号のNQR由来の真偽を弁別判断
する方法としては、例えば、被検査物へのNQR検知用
電磁波の照射期間にわたり、静磁場を被検査物に重畳印
加するステップと、静磁場印加時のNQR遷移検出ステ
ップで観測される信号を、静磁場非印加時のNQR遷移
検出ステップで観測される信号と比較するステップとか
らなる信号真偽弁別手段などを用いる。
する方法としては、例えば、被検査物へのNQR検知用
電磁波の照射期間にわたり、静磁場を被検査物に重畳印
加するステップと、静磁場印加時のNQR遷移検出ステ
ップで観測される信号を、静磁場非印加時のNQR遷移
検出ステップで観測される信号と比較するステップとか
らなる信号真偽弁別手段などを用いる。
以下、本発明の基となる原理と、上記構成の作用につい
て説明する。
て説明する。
核四重極共鳴(以下NQRと記す)検知法は、核スピン
が1以上で核四重極能率がゼロではない原子核の核スピ
ンと外部電場勾配との相互作用により分裂したスピン状
態の間の遷移を検知する方法である。いま、検知特定物
質は、微結晶粉末からなっていると仮定する(覚醒剤、
麻薬、プラスチック爆弾などの禁制物でNQR検知対象
となる物質は、微結晶粉末である)。外部磁場がない場
合は、上記スピン状態間の分裂幅は各微結晶にわたり、
す入て同一であるため、全体としてNQR吸収信号を観
測することができる。一方、外部磁場を印加した場合は
、上記スピン状態間の分裂幅は各微結晶の結晶軸と外部
磁場の方向とのなす角度に依存して変動する。すなわち
、各微結晶ごとにNQR吸収周波数が異なり、また、各
微結晶の検知物質中での配向分布は一様であると一般に
考えられるため、全体としてNQR信号は分散消失して
しまうことになる。さらに、ピエゾ効果由来の偽信号、
外来の商用放送、船舶無線、アマチュア無線などの外来
雑音は、印加静磁場に対して全く影響されない。従って
、外部静磁場を印加した状態でNQR応答を観測したと
き、磁場非印加時と比較してNQR応答に有意な変化が
生じなかった場合、前に観測したNQR応答は偽である
と断定できる。すなわち、上記した構成のように、NQ
Rスピン状態遷移状況の下で静磁場を印加する方法は、
N Q R応答の真偽を弁別する有効かつ確実な方法と
して機能する。なお、この方法では、印加する静磁場の
大きさとしては数ガウスから数十ガウスの値があれば十
分であり、このため、例えば航空機手荷物検査装置など
に応用する場合でも、磁気カード、磁気テープ、時計な
どへの影響は全く生じないので、運用上の問題を生じる
ことはない。
が1以上で核四重極能率がゼロではない原子核の核スピ
ンと外部電場勾配との相互作用により分裂したスピン状
態の間の遷移を検知する方法である。いま、検知特定物
質は、微結晶粉末からなっていると仮定する(覚醒剤、
麻薬、プラスチック爆弾などの禁制物でNQR検知対象
となる物質は、微結晶粉末である)。外部磁場がない場
合は、上記スピン状態間の分裂幅は各微結晶にわたり、
す入て同一であるため、全体としてNQR吸収信号を観
測することができる。一方、外部磁場を印加した場合は
、上記スピン状態間の分裂幅は各微結晶の結晶軸と外部
磁場の方向とのなす角度に依存して変動する。すなわち
、各微結晶ごとにNQR吸収周波数が異なり、また、各
微結晶の検知物質中での配向分布は一様であると一般に
考えられるため、全体としてNQR信号は分散消失して
しまうことになる。さらに、ピエゾ効果由来の偽信号、
外来の商用放送、船舶無線、アマチュア無線などの外来
雑音は、印加静磁場に対して全く影響されない。従って
、外部静磁場を印加した状態でNQR応答を観測したと
き、磁場非印加時と比較してNQR応答に有意な変化が
生じなかった場合、前に観測したNQR応答は偽である
と断定できる。すなわち、上記した構成のように、NQ
Rスピン状態遷移状況の下で静磁場を印加する方法は、
N Q R応答の真偽を弁別する有効かつ確実な方法と
して機能する。なお、この方法では、印加する静磁場の
大きさとしては数ガウスから数十ガウスの値があれば十
分であり、このため、例えば航空機手荷物検査装置など
に応用する場合でも、磁気カード、磁気テープ、時計な
どへの影響は全く生じないので、運用上の問題を生じる
ことはない。
以上に、静磁場を印加してNQR応答の真偽を弁別する
方法を説明したが、これ以外にも、 NQR応答の真偽
を弁別する方法もある。それは、NQR応答そのものの
性質を利用するものである。
方法を説明したが、これ以外にも、 NQR応答の真偽
を弁別する方法もある。それは、NQR応答そのものの
性質を利用するものである。
その一つとして、共鳴周波数情報を利用することが考え
られる。例えば、窒素14核のNQR応答は、窒素14
核が非軸対称な電場勾配の場にある場合、低周波領域か
ら順にヤ。、シー、V+という計3本のNQR応答信号
を観測することができる。
られる。例えば、窒素14核のNQR応答は、窒素14
核が非軸対称な電場勾配の場にある場合、低周波領域か
ら順にヤ。、シー、V+という計3本のNQR応答信号
を観測することができる。
従って、例えばシー、’Ifの二つの周波数の電磁波を
用いてNQR応答のi測を行い、双方とも信号を検知で
きた場合、それらの信号は外来の雑音によるものではな
いと考えられるが、ピエゾ効果由来の誘導応答は周波数
シー、すそれぞれに対して発生する可能性があるので、
真であるとは断言できない。従って、この方法は採用で
きない。次に、NQR応答そのものの性質を利用するも
のとして、NQR応答信号の減衰回復特性を利用するも
のがある。NQR応答信号観測法の一つに、パルス状電
磁波を試料に印加し、印加後の誘導信号を観測するパル
スNQR法という手法が知られているが、このパルスN
QR法で得られる誘導信号は、試料に固有な時定数T2
で時間的に減衰する。例えば。
用いてNQR応答のi測を行い、双方とも信号を検知で
きた場合、それらの信号は外来の雑音によるものではな
いと考えられるが、ピエゾ効果由来の誘導応答は周波数
シー、すそれぞれに対して発生する可能性があるので、
真であるとは断言できない。従って、この方法は採用で
きない。次に、NQR応答そのものの性質を利用するも
のとして、NQR応答信号の減衰回復特性を利用するも
のがある。NQR応答信号観測法の一つに、パルス状電
磁波を試料に印加し、印加後の誘導信号を観測するパル
スNQR法という手法が知られているが、このパルスN
QR法で得られる誘導信号は、試料に固有な時定数T2
で時間的に減衰する。例えば。
14窒素のNQR応答を示す、ヘキソーゲン(プラスチ
ック爆弾の主成分)のγ十吸収線では、室温で830μ
sec、ヘキサメチレンテトラミンのャヤ吸収線では4
20μseCと、それぞれ物質に固有な時定数をもつ窒
素14のNQR応答を示す。
ック爆弾の主成分)のγ十吸収線では、室温で830μ
sec、ヘキサメチレンテトラミンのャヤ吸収線では4
20μseCと、それぞれ物質に固有な時定数をもつ窒
素14のNQR応答を示す。
一方、外来の商用放送、船舶無線、アマチュア無線など
の外来雑音のレベル強度は、パルスNQR応答wA?l
Ig時間にわたって、はぼ一定であり、先に挙げたヘキ
ソーゲン、ヘキサメチレンテトラミンのNQR応答時定
数のような減衰特性時定数をもたないので、これらの雑
音を容易に弁別することが可能となる。また、ピエゾ効
果由来の偽信号については、その減衰特性は検出電気信
号系のステップ応答時定数に代表される該電気信号系固
有のものとなるため、本来の目的である検知物質のNQ
R応答時定数と容易に区別することが可能となり、偽信
号であることを断定できる。
の外来雑音のレベル強度は、パルスNQR応答wA?l
Ig時間にわたって、はぼ一定であり、先に挙げたヘキ
ソーゲン、ヘキサメチレンテトラミンのNQR応答時定
数のような減衰特性時定数をもたないので、これらの雑
音を容易に弁別することが可能となる。また、ピエゾ効
果由来の偽信号については、その減衰特性は検出電気信
号系のステップ応答時定数に代表される該電気信号系固
有のものとなるため、本来の目的である検知物質のNQ
R応答時定数と容易に区別することが可能となり、偽信
号であることを断定できる。
以上、NQR信号の真偽を弁別判定する方法として、外
部静磁場を印加する方法と、NQIR応答の減衰時定数
を比較する方法とについて、その作用を説明したが、こ
れらの真偽弁別方法を特定物質の検知の一つのステップ
として採用すれば、偽信号による検査ミスの低減を図る
ことが容易となリ、検査の高信頼化と迅速化が達成でき
る。
部静磁場を印加する方法と、NQIR応答の減衰時定数
を比較する方法とについて、その作用を説明したが、こ
れらの真偽弁別方法を特定物質の検知の一つのステップ
として採用すれば、偽信号による検査ミスの低減を図る
ことが容易となリ、検査の高信頼化と迅速化が達成でき
る。
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。
実施例1:
まず、第1図により、本発明の第1の実施例を説明する
。なお、本実施例は、本発明により特定物質を検知する
一般的な場合を示す実施例である。
。なお、本実施例は、本発明により特定物質を検知する
一般的な場合を示す実施例である。
第1図において、検知装置は、全体の動作を制御するコ
ントローラ5と、コントローラ5により被検査物1へ照
射する電磁波の周波数や掃引シーケンスを設定する設定
器4と、設定器4で設定されたところに従って、高周波
パルスを生成し放射する電磁波照射装置3と、電磁波照
射族W3からの電磁波により生じた、被検査物1の核四
重極共鳴によるスピン遷移を検出するスピン遷移検出器
2などにより構成されている。なお、電磁波照射装置3
とスピン遷移検出器2とは、それぞれ送信コイルと受信
コイルを有する構成をとってもよいし、あるいは照射装
置3側に送受信兼用のコイルを設けたものでもよい。電
磁波照射族@3は、被検査物1中の検知物のスピン遷移
相当の電磁波を被検査物1に照射する。この場合、照射
する電磁波の周波数の設定、掃引などは、設定器4によ
り行う。電磁波照射装置3は、数kHzから数百GHz
の周波数範囲にわたる電磁波の照射が可能である。
ントローラ5と、コントローラ5により被検査物1へ照
射する電磁波の周波数や掃引シーケンスを設定する設定
器4と、設定器4で設定されたところに従って、高周波
パルスを生成し放射する電磁波照射装置3と、電磁波照
射族W3からの電磁波により生じた、被検査物1の核四
重極共鳴によるスピン遷移を検出するスピン遷移検出器
2などにより構成されている。なお、電磁波照射装置3
とスピン遷移検出器2とは、それぞれ送信コイルと受信
コイルを有する構成をとってもよいし、あるいは照射装
置3側に送受信兼用のコイルを設けたものでもよい。電
磁波照射族@3は、被検査物1中の検知物のスピン遷移
相当の電磁波を被検査物1に照射する。この場合、照射
する電磁波の周波数の設定、掃引などは、設定器4によ
り行う。電磁波照射装置3は、数kHzから数百GHz
の周波数範囲にわたる電磁波の照射が可能である。
例えば、被検査物1中に窒素14核を含有する爆発物を
検知しようとする場合、窒素14核スピン遷移相当のラ
ジオ波領域(およそ300kHzから8MHzの範囲)
にわたる電磁波を、コントローラ5により、設定器4に
指令を送って周波数掃引した後、電磁波照射装置3から
電磁波を被検査物1へ照射し、スピン遷移検出器2を用
いて窒素14核のスピン遷移を検出することにより、被
検査物1中の爆発物を検知できる。この検知結果は、表
示袋′a2′にて表示される。
検知しようとする場合、窒素14核スピン遷移相当のラ
ジオ波領域(およそ300kHzから8MHzの範囲)
にわたる電磁波を、コントローラ5により、設定器4に
指令を送って周波数掃引した後、電磁波照射装置3から
電磁波を被検査物1へ照射し、スピン遷移検出器2を用
いて窒素14核のスピン遷移を検出することにより、被
検査物1中の爆発物を検知できる。この検知結果は、表
示袋′a2′にて表示される。
このときの検知信号強度を80とする。次いで、静磁場
電源3′により静磁場発生コイル5′に直流電流を供給
し、被検査物1に直流磁場を印加した状態で、上記した
スピン遷移検知ステップを繰り返し、そのときの検知信
号強度を81とする。
電源3′により静磁場発生コイル5′に直流電流を供給
し、被検査物1に直流磁場を印加した状態で、上記した
スピン遷移検知ステップを繰り返し、そのときの検知信
号強度を81とする。
そして、検知信号強度S工とS。は、コントローラ5に
より比較され、もし、S工がS。に比べて有意な変化が
ある場合、前に観測検知した信号は、まぎれもない窒素
14核のスピン遷移に由来する信号であると断定できる
。これにより、ピエゾ効果、外来雑音等に由来する誤検
知を避けることが可能となり、上記弁別ステップに比べ
て長時間にわたる被検査物の開封検査などに要する無駄
な時間を短縮し、ひいては検査作業の高スループツト化
を容易に達成できる。
より比較され、もし、S工がS。に比べて有意な変化が
ある場合、前に観測検知した信号は、まぎれもない窒素
14核のスピン遷移に由来する信号であると断定できる
。これにより、ピエゾ効果、外来雑音等に由来する誤検
知を避けることが可能となり、上記弁別ステップに比べ
て長時間にわたる被検査物の開封検査などに要する無駄
な時間を短縮し、ひいては検査作業の高スループツト化
を容易に達成できる。
実施例2:
次に、第2図を用いて1本発明のより具体的な第2の実
施例をさらに詳しく説明する。なお、本実施例では、被
検査物中に含まれている爆発物を検知する場合について
述べる。
施例をさらに詳しく説明する。なお、本実施例では、被
検査物中に含まれている爆発物を検知する場合について
述べる。
第2図において、プローブコイル6はラジオ波発振・検
波器7に接続されている。プローブコイル6により外部
に放出されるラジオ波磁場の周波数は、周波数調整器8
によりコンデンサの容量を変化させることで、所望の値
に設定できる。また、上記ラジオ波発振・検波器7にお
いて検出される発振電圧は、増幅器9により増幅され、
信号表示装置10に表示される。また、上記周波数調整
器8における設定周波数を、例えば爆発物に特有な化学
構造下での、窒素14の核四重極共鳴の振動数に一致さ
せておく。そして、プローブコイル6を被検査物1の周
囲で移動させると、被検査物1に含まれる爆発物11の
付近にプローブコイル6が来たときに、ラジオ波発振・
検波器7のそのプローブコイル6を含む同調回路のコン
ダクタンスが、爆発物11中の窒素14の磁化率の実数
成分(吸収成分)に応じて変化する。この変化により、
ラジオ波発振・検波器7の発振電圧が変化し、その発振
電圧が増幅器9で増幅され、信号表示装置1oによりそ
の発振電圧の変化が検出・表示されて、爆発物11の存
在を検知できる6 以上は、被検査物1の中に真に爆発物11が含まれてい
る場合の動作であるが、ピエゾ効果を示す有機・無機化
合物が爆発物11に代って被検査物1に含まれている場
合には、ラジオ波発振・検波器7はピエゾ効果により発
生した誘起電磁波を検知し、あたかも爆発物が存在する
かのように信号表示装置110に発振電圧の変化が検出
・表示され、誤判断を招くことになる。そこで、本実施
例では、信号表示装置10に有意な発振電圧変化が見ら
れた場合、静磁場電源3′によって静磁場発生コイル5
′に直流電流を供給し、被検査物1に直流磁場を印加し
た状態で、上記検知ステップを繰り返す。その結果、静
磁場印加時に信号表示袋!10に表示される発振電圧が
、静磁場非印加時の発振電圧に比べてなんら変化が見ら
れない場合、上記発振電圧の変化は、被検査物1中に含
まれるピエゾ効果を有する有機・無機化合物に起因する
偽信号、あるいは外来の商用放送、船舶無線、アマチュ
ア無線等に起因する偽信号であると断定でき、これによ
って、被検査物の開封検査などに要する無駄時間の短縮
、モしてなによりも非破壊検査の高信頼化が可能になる
。また、この効果は。
波器7に接続されている。プローブコイル6により外部
に放出されるラジオ波磁場の周波数は、周波数調整器8
によりコンデンサの容量を変化させることで、所望の値
に設定できる。また、上記ラジオ波発振・検波器7にお
いて検出される発振電圧は、増幅器9により増幅され、
信号表示装置10に表示される。また、上記周波数調整
器8における設定周波数を、例えば爆発物に特有な化学
構造下での、窒素14の核四重極共鳴の振動数に一致さ
せておく。そして、プローブコイル6を被検査物1の周
囲で移動させると、被検査物1に含まれる爆発物11の
付近にプローブコイル6が来たときに、ラジオ波発振・
検波器7のそのプローブコイル6を含む同調回路のコン
ダクタンスが、爆発物11中の窒素14の磁化率の実数
成分(吸収成分)に応じて変化する。この変化により、
ラジオ波発振・検波器7の発振電圧が変化し、その発振
電圧が増幅器9で増幅され、信号表示装置1oによりそ
の発振電圧の変化が検出・表示されて、爆発物11の存
在を検知できる6 以上は、被検査物1の中に真に爆発物11が含まれてい
る場合の動作であるが、ピエゾ効果を示す有機・無機化
合物が爆発物11に代って被検査物1に含まれている場
合には、ラジオ波発振・検波器7はピエゾ効果により発
生した誘起電磁波を検知し、あたかも爆発物が存在する
かのように信号表示装置110に発振電圧の変化が検出
・表示され、誤判断を招くことになる。そこで、本実施
例では、信号表示装置10に有意な発振電圧変化が見ら
れた場合、静磁場電源3′によって静磁場発生コイル5
′に直流電流を供給し、被検査物1に直流磁場を印加し
た状態で、上記検知ステップを繰り返す。その結果、静
磁場印加時に信号表示袋!10に表示される発振電圧が
、静磁場非印加時の発振電圧に比べてなんら変化が見ら
れない場合、上記発振電圧の変化は、被検査物1中に含
まれるピエゾ効果を有する有機・無機化合物に起因する
偽信号、あるいは外来の商用放送、船舶無線、アマチュ
ア無線等に起因する偽信号であると断定でき、これによ
って、被検査物の開封検査などに要する無駄時間の短縮
、モしてなによりも非破壊検査の高信頼化が可能になる
。また、この効果は。
ラジオ波発振・検波器7として超再生式発振・検波器な
ど、外来雑音を拾いやすい高感度検知器を利用する場合
、特に顕著である。
ど、外来雑音を拾いやすい高感度検知器を利用する場合
、特に顕著である。
実施例3:
次に、本発明の第3の実施例を説明する。本実施例は、
さらに、プローブコイルに、パルスラジオ発生器と、ラ
ジオ領域の現象に追従しうる高速検出器とを接続した構
成の装置を用いるものであり、その装置構成を第3図に
示す。
さらに、プローブコイルに、パルスラジオ発生器と、ラ
ジオ領域の現象に追従しうる高速検出器とを接続した構
成の装置を用いるものであり、その装置構成を第3図に
示す。
第3図において、基準発振器14により発生した特定物
質固有の周波数のラジオ波は、従来周知の方法により、
パルスゲート15によって単一の高周波パルス、または
時間的1位相的に制御された複数の高周波パルスからな
るパルス列に変調される。これらの制御シーケンスは5
コントローラ5にあらかじめ設定されている。この高周
波パルスまたはパルス列は、電力増幅器16により、被
検査物1中の爆発物11でのスピン遷移を誘起できる電
力レベルまで増幅され、プローブコイル17により効率
的に被検査物1に照射される。プローブコイル17で検
出したNQR信号は、プリアンプ18で増幅された後1
位相検波器19において基準発振器14からの信号を用
いて位相検波され、その出力は高速A/Dコンバータ2
0によりディジタル信号に変換されてコントローラ5に
入力され、その結果はCRT21に表示される。
質固有の周波数のラジオ波は、従来周知の方法により、
パルスゲート15によって単一の高周波パルス、または
時間的1位相的に制御された複数の高周波パルスからな
るパルス列に変調される。これらの制御シーケンスは5
コントローラ5にあらかじめ設定されている。この高周
波パルスまたはパルス列は、電力増幅器16により、被
検査物1中の爆発物11でのスピン遷移を誘起できる電
力レベルまで増幅され、プローブコイル17により効率
的に被検査物1に照射される。プローブコイル17で検
出したNQR信号は、プリアンプ18で増幅された後1
位相検波器19において基準発振器14からの信号を用
いて位相検波され、その出力は高速A/Dコンバータ2
0によりディジタル信号に変換されてコントローラ5に
入力され、その結果はCRT21に表示される。
また、偽信号弁別用の静磁場発生コイル5′と、その電
源である静磁場電源3′とがあり、該電源3′のオンオ
フはコントローラ5により制御される。
源である静磁場電源3′とがあり、該電源3′のオンオ
フはコントローラ5により制御される。
被検査物1に照射されるパルスが単一の高周波パルスの
場合は、高周波パルスをしゃ断した後の窒素14核に起
因する自由誘導減衰を検出することにより、爆発物11
の存在を検知できる。しかしながら、爆発物11中に含
まれる窒素14核の自由誘導減衰信号は、強度で数μV
から数十μVと微弱であり、かつ数μ秒から数十m秒程
度の寿命しかもたない。このため、プリアンプ18、位
相検波器19などの検出系は、不感時間が短く、かつ低
雑音である必要がある。一方、複数の高周波パルスから
なるパルス列を用いる場合には、検出系に対する不感時
間の要請は、いくぶん緩めることができる。例えば、9
0°パルス(核スピンの向きを90’回転させるパルス
、以下同様)に引き続き、τ秒の時間経過後に180°
パルスを照射すると、2τ秒後にスピン・エコーが生じ
、自由誘導減衰信号が再結像誘起されるので、2度目の
パルス照射後の自由誘導減衰信号を測定すれば、検出系
の不感時間がτ秒程度であっても、感度を損なうことな
く測定が行える。今の例では〔90°−で−180°〕
という2パルスを利用する場合を示したが、これ以外に
も従来周知の種々のパルス列を用いて、爆発物11中の
窒素14核の核四重極共鳴を検出することは可能である
。
場合は、高周波パルスをしゃ断した後の窒素14核に起
因する自由誘導減衰を検出することにより、爆発物11
の存在を検知できる。しかしながら、爆発物11中に含
まれる窒素14核の自由誘導減衰信号は、強度で数μV
から数十μVと微弱であり、かつ数μ秒から数十m秒程
度の寿命しかもたない。このため、プリアンプ18、位
相検波器19などの検出系は、不感時間が短く、かつ低
雑音である必要がある。一方、複数の高周波パルスから
なるパルス列を用いる場合には、検出系に対する不感時
間の要請は、いくぶん緩めることができる。例えば、9
0°パルス(核スピンの向きを90’回転させるパルス
、以下同様)に引き続き、τ秒の時間経過後に180°
パルスを照射すると、2τ秒後にスピン・エコーが生じ
、自由誘導減衰信号が再結像誘起されるので、2度目の
パルス照射後の自由誘導減衰信号を測定すれば、検出系
の不感時間がτ秒程度であっても、感度を損なうことな
く測定が行える。今の例では〔90°−で−180°〕
という2パルスを利用する場合を示したが、これ以外に
も従来周知の種々のパルス列を用いて、爆発物11中の
窒素14核の核四重極共鳴を検出することは可能である
。
ここで、パルスラジオ波を用いることの利点は、高強度
の、すなわち振幅の大きなラジオ波を被検査物1に照射
できることである。つまり、ラジオ波強度が高いため高
感度化が図れると同時に、プローブコイル17から離れ
た、被検査物1中の深い位置にある爆発物11まで検知
することが可能である。
の、すなわち振幅の大きなラジオ波を被検査物1に照射
できることである。つまり、ラジオ波強度が高いため高
感度化が図れると同時に、プローブコイル17から離れ
た、被検査物1中の深い位置にある爆発物11まで検知
することが可能である。
本実施例の構成で、静磁場を印加しない場合に、爆発物
11としてヘキソーゲン200grを用い、その窒素1
4核のNQRの90°パルス照射後の自由誘導減衰信号
を観測した結果を、第4図(a)に示す。観測周波数は
約5MHzのν子線に相当する9また、静磁場電源3′
から電流を供給して。
11としてヘキソーゲン200grを用い、その窒素1
4核のNQRの90°パルス照射後の自由誘導減衰信号
を観測した結果を、第4図(a)に示す。観測周波数は
約5MHzのν子線に相当する9また、静磁場電源3′
から電流を供給して。
5Gの静磁場を静磁場発生コイル5′により発生し、こ
れをヘキソーゲン試料に印加したときの、窒素14核の
NQRの90°パルス照射後の自由誘導減衰信号を観測
した結果を、第4図(b)に示す。同図から、静磁場の
印加によって信号強度は著しく減少しており、たかだか
5Gの磁場の印加にもかかわらず、そのNQR信号に及
ぼす効果の大きいことがわかる。一方、ピエゾ効果を有
する有機化合物、例えばグルタミン酸ナトリウムの微粉
末結晶を試料として用い、静磁場を印加せずに、上記と
同様な観測を行ったとき、第4図(a)に示した自由誘
導減衰信号160に類似の形状をもつ信号を与える。し
かし、この信号は、静磁場を印加したときも、その強度
、形状を全く変えることはなく、真のNQR信号が示す
第4図(a)、(b)の変化が現れないので、偽信号と
判断できる。このように、静磁場を被検査物1に印加す
る方法は、観測信号が真にNQR信号であるかどうかを
判定する、簡便で確実な方法であることを示している。
れをヘキソーゲン試料に印加したときの、窒素14核の
NQRの90°パルス照射後の自由誘導減衰信号を観測
した結果を、第4図(b)に示す。同図から、静磁場の
印加によって信号強度は著しく減少しており、たかだか
5Gの磁場の印加にもかかわらず、そのNQR信号に及
ぼす効果の大きいことがわかる。一方、ピエゾ効果を有
する有機化合物、例えばグルタミン酸ナトリウムの微粉
末結晶を試料として用い、静磁場を印加せずに、上記と
同様な観測を行ったとき、第4図(a)に示した自由誘
導減衰信号160に類似の形状をもつ信号を与える。し
かし、この信号は、静磁場を印加したときも、その強度
、形状を全く変えることはなく、真のNQR信号が示す
第4図(a)、(b)の変化が現れないので、偽信号と
判断できる。このように、静磁場を被検査物1に印加す
る方法は、観測信号が真にNQR信号であるかどうかを
判定する、簡便で確実な方法であることを示している。
実施例4:
次に、本発明の第4の実施例を説明する。本実施例は、
核四重極共鳴装置とX線検査装置とを組み合わせた危険
物を検知する検知システムに適用した例であり、その構
成を第5図に示す。
核四重極共鳴装置とX線検査装置とを組み合わせた危険
物を検知する検知システムに適用した例であり、その構
成を第5図に示す。
第5図において、検知システムは、XAI発生装置!1
04、X線透過用スリット105、被検査物移動用治具
106、X線検知用センサ1o7.およびX線検知用モ
ニタ108からなるX線透過型検査装置に、ラジオ波発
生装置101、ラジオ波照射検知用コイル102、ラジ
オ波吸収測定装置103、静磁場電源3′、静磁場発生
コイル5′を併設した構成になっている。
04、X線透過用スリット105、被検査物移動用治具
106、X線検知用センサ1o7.およびX線検知用モ
ニタ108からなるX線透過型検査装置に、ラジオ波発
生装置101、ラジオ波照射検知用コイル102、ラジ
オ波吸収測定装置103、静磁場電源3′、静磁場発生
コイル5′を併設した構成になっている。
被検査物109中の金属性危険物1例えば銃火器や鉄パ
イプ等に密封された爆発性危険物は、X線散乱強度が著
しく高いため、X線検知用モニタ108上で、これらの
危険物をその形状から容易に検知することが可能である
。しかし、上記被検査物109中にX線散乱強度が低い
液状、粉末状、あるいはプラスチック状の有機物あるい
は無機物からなる爆発性危険物が含まれている場合には
、上記X線透過型検査装置では、これらの爆発性危険物
をX線検知用モニタ108上の明瞭な影として検知する
ことは困難である。この場合には、上記危険物に固有な
特定ラジオ波吸収の有無ならびにその強弱を、ラジオ波
発生装置1101、ラジオ波照射検知用コイル102、
ラジオ波吸収測定装置103によって検知すればよい。
イプ等に密封された爆発性危険物は、X線散乱強度が著
しく高いため、X線検知用モニタ108上で、これらの
危険物をその形状から容易に検知することが可能である
。しかし、上記被検査物109中にX線散乱強度が低い
液状、粉末状、あるいはプラスチック状の有機物あるい
は無機物からなる爆発性危険物が含まれている場合には
、上記X線透過型検査装置では、これらの爆発性危険物
をX線検知用モニタ108上の明瞭な影として検知する
ことは困難である。この場合には、上記危険物に固有な
特定ラジオ波吸収の有無ならびにその強弱を、ラジオ波
発生装置1101、ラジオ波照射検知用コイル102、
ラジオ波吸収測定装置103によって検知すればよい。
すなわち、静磁場を印加しない状態下で、被検査物10
9中の検知対象物質、例えばヘキソーゲンを主成分とす
るプラスチック爆弾に固有なラジオ波をラジオ波発生装
置101で発生させ、ラジオ波照射検知用コイル102
を用いて被検査物109に照射したときのラジオ波吸収
の有無をまず調べる。このとき、ラジオ波吸収測定装置
103に吸収がなければ、被検査物109にはヘキソー
ゲンは含まれていないと判定できる。一方、ラジオ波吸
収測定装置103が吸収を示した場合には、その吸収強
度を80とする。次いで、静磁場電源3′、静磁場発生
コイル5′により被検査物109に静磁場を印加した状
態下で、上記したラジオ波吸収有無の検査操作を繰り返
す。そのときにラジオ波吸収測定装置103により得ら
れる吸収強度をS□とすると、S、、に比へてS□が有
意な範囲で減少したとき、被検査物109にヘキソーゲ
ンが含まれていると断定できる。一方、S□がS。に比
べて変化しない場合は、ラジオ波吸収測定装置103に
よって測定された吸収は、外来ノイズなどに代表される
偽信号であると断定でき、その後の被検査物109の開
封検査などの煩わしい手続きをふむ必要がなくなる。こ
のため、検査時間の短縮、ならびに検査の高信頼化を容
易に行うことができる。
9中の検知対象物質、例えばヘキソーゲンを主成分とす
るプラスチック爆弾に固有なラジオ波をラジオ波発生装
置101で発生させ、ラジオ波照射検知用コイル102
を用いて被検査物109に照射したときのラジオ波吸収
の有無をまず調べる。このとき、ラジオ波吸収測定装置
103に吸収がなければ、被検査物109にはヘキソー
ゲンは含まれていないと判定できる。一方、ラジオ波吸
収測定装置103が吸収を示した場合には、その吸収強
度を80とする。次いで、静磁場電源3′、静磁場発生
コイル5′により被検査物109に静磁場を印加した状
態下で、上記したラジオ波吸収有無の検査操作を繰り返
す。そのときにラジオ波吸収測定装置103により得ら
れる吸収強度をS□とすると、S、、に比へてS□が有
意な範囲で減少したとき、被検査物109にヘキソーゲ
ンが含まれていると断定できる。一方、S□がS。に比
べて変化しない場合は、ラジオ波吸収測定装置103に
よって測定された吸収は、外来ノイズなどに代表される
偽信号であると断定でき、その後の被検査物109の開
封検査などの煩わしい手続きをふむ必要がなくなる。こ
のため、検査時間の短縮、ならびに検査の高信頼化を容
易に行うことができる。
また、本実施例によれば、上記の説明から明らかなよう
に、被検査物中に含まれる危険物の形状だけでなく、そ
の物性1組成までも総合的に検知できるため、従来のX
線透過型検査装置では見落としやすかった液状、粉末状
あるいはプラスチック状の有機物もしくは無機物からな
る爆発性危険物をもれなく検知できるという効果がある
。
に、被検査物中に含まれる危険物の形状だけでなく、そ
の物性1組成までも総合的に検知できるため、従来のX
線透過型検査装置では見落としやすかった液状、粉末状
あるいはプラスチック状の有機物もしくは無機物からな
る爆発性危険物をもれなく検知できるという効果がある
。
本発明によれば、被検査物中の特定物質を、核四重極共
鳴装置、あるいはX線透過型検査装置と核四重極共鳴装
置とを組み合わせて検知システムによって検知するに際
し、スピン状態の間の遷移を検出するステップで検出し
た信号が真にNQR信号であるか否かを弁別判断するス
テップを設けたので、検知結果の信頼性を著しく高める
ことができる。また、この方式で被検査物中の危険物等
の検査を行う場合には、その高い信頼性によって、その
後の無駄な開封検査をなくすこともできるので、検査の
スループットを大幅に向上することができる。
鳴装置、あるいはX線透過型検査装置と核四重極共鳴装
置とを組み合わせて検知システムによって検知するに際
し、スピン状態の間の遷移を検出するステップで検出し
た信号が真にNQR信号であるか否かを弁別判断するス
テップを設けたので、検知結果の信頼性を著しく高める
ことができる。また、この方式で被検査物中の危険物等
の検査を行う場合には、その高い信頼性によって、その
後の無駄な開封検査をなくすこともできるので、検査の
スループットを大幅に向上することができる。
第1図〜第3図はそれぞれ本発明の第1〜第3の実施例
で用いる検知装置の構成図、第4図は第3図の構成の検
知装置によりヘキソーゲンの窒素14核の核四重極共鳴
をfR測した結果を示す図、第5図は本発明の第4の実
施例で用いる検知システムの構成図である。 〈符号の説明〉 1・・・被検査物 3′・・・静磁場電源5′
・・・静磁場発生コイル 代理人弁理士 中 村 純之助 1−−−−−一袖4剣査物 2−−−−−−スヒ・ン遭移#工芥 2・−−−−一一表ホ襞I 3−−−−−−を迅速照射長I 3・−−一−−−静處す易電源 4−−−−−一計定器 5−−−−−−コ〉トローラ 5’−−−−−一静石痣tl、金咬フイjし第1図 3′− 5′ 被検査物 静1ム填を源 静瓜鳩′115庄フづル アローブコイルラ ジオ 8−!1波数調整5 9−増幅器 10−−〜イ名号表暮i,装置 11−一一太!#完ツ廖ワ @2 図 −腋捜會物 3’−一一一静瓢ji電滑、 5−−−−コシトローラ 5’−一一一青れ弧壜是生コイJレ ーJJI給#勿 +4−−−一基準光課器 5−一−パルスτ−ト 電力婢1鴎器 ツ射コイル ブリアレア イ、1相オ唄1−ta 高速A/Dフンバー7 RT 第3 図 婢間 1m 5ec1 時間 (m 5ect 第4
で用いる検知装置の構成図、第4図は第3図の構成の検
知装置によりヘキソーゲンの窒素14核の核四重極共鳴
をfR測した結果を示す図、第5図は本発明の第4の実
施例で用いる検知システムの構成図である。 〈符号の説明〉 1・・・被検査物 3′・・・静磁場電源5′
・・・静磁場発生コイル 代理人弁理士 中 村 純之助 1−−−−−一袖4剣査物 2−−−−−−スヒ・ン遭移#工芥 2・−−−−一一表ホ襞I 3−−−−−−を迅速照射長I 3・−−一−−−静處す易電源 4−−−−−一計定器 5−−−−−−コ〉トローラ 5’−−−−−一静石痣tl、金咬フイjし第1図 3′− 5′ 被検査物 静1ム填を源 静瓜鳩′115庄フづル アローブコイルラ ジオ 8−!1波数調整5 9−増幅器 10−−〜イ名号表暮i,装置 11−一一太!#完ツ廖ワ @2 図 −腋捜會物 3’−一一一静瓢ji電滑、 5−−−−コシトローラ 5’−一一一青れ弧壜是生コイJレ ーJJI給#勿 +4−−−一基準光課器 5−一−パルスτ−ト 電力婢1鴎器 ツ射コイル ブリアレア イ、1相オ唄1−ta 高速A/Dフンバー7 RT 第3 図 婢間 1m 5ec1 時間 (m 5ect 第4
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1、被検査物を所定位置に持ってくるステップと、特定
の物質中にある原子核と該特定の物質に固有の物質内電
場との静電相互作用のためにエネルギーの分裂した前記
原子核のスピン状態の間の遷移エネルギー付近のエネル
ギーを持つ電磁波を、前記所定位置にある被検査物に照
射して、前記スピン状態の間の遷移を検出するステップ
と、前記被検査物中における前記特定の物質の存在の有
無を検知するステップとを有する特定物質の検知方法に
おいて、前記スピン状態の間の遷移を検出するステップ
で検出した信号が、前記原子核と前記特定の物質に固有
の物質内電場との静電相互作用のためにエネルギーの分
裂した前記原子核のスピン状態の間の遷移に起因するも
のか否かを弁別判断するステップを設けたことを特徴と
する特定物質の検知方法。 2、請求項1に記載の特定物質の検知方法において、弁
別判断するステップが、前記電磁波の照射期間にわたり
静磁場を被検査物に重畳印加するサブステップと、該静
磁場を印加したときの、前記スピン状態の間の遷移を検
出するステップで観測される信号を、静磁場を印加しな
いときの、前記スピン状態の間の遷移を検出するステッ
プで観測される信号と比較するサブステップとを有する
ことを特徴とする特定物質の検知方法。 3、請求項1に記載の特定物質の検知方法において、弁
別判断するステップが、前記スピン状態の間の遷移を検
出するステップで観測される信号の特性緩和時間を、前
記特定の物質に固有な特性緩和時間と比較するサブステ
ップを有することを特徴とする特定物質の検知方法。 4、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の特定物質
の検知方法において、前記エネルギーの分裂が、前記原
子核の電気四重極能率と前記物質内電場の勾配との静電
相互作用に起因して生じたものであることを特徴とする
特定物質の検知方法。 5、請求項4に記載の特定物質の検知方法において、被
検査物に照射する電磁波の周波数を、爆発物中の窒素1
4核および塩素35核の内の少なくとも一つの核四重極
共鳴周波数に設定し、前記被検査物中における前記爆発
物の存在を検知することを特徴とする特定物質の検知方
法。 6、被検査物に電磁波を放出するとともに、該被検査物
からの電磁波を検出するプローブコイルと、該プローブ
コイルに接続され、電磁波の発生および検波を行う発振
検波器と、前記被検査物に放出する電磁波の周波数を、
検知対象物に特有な化学構造下での該検知対象物の構成
原子の核四重極共鳴周波数に設定する周波数調整手段と
、前記発振検波器の同調回路のコンダクタンスの変化を
検出する手段と、前記共鳴周波数に設定されたときに生
じる前記同調回路のコンダクタンスの変化を表示する手
段とを有する特定物質の検知装置において、前記被検査
物に静磁場を印加する手段を設けたことを特徴とする特
定物質の検知装置。 7、X線発生装置と、該X線発生装置からのX線を被検
査物に照射する手段と、該被検査物を透過したX線を検
知するX線検知用センサと、該X線検知用センサで検出
された結果を報知するモニタとを有するX線検査装置、
ならびにラジオ波発生装置と、該ラジオ波発生装置から
のラジオ波を前記被検査物に照射するラジオ波照射検知
用コイルと、前記被検査物中の特定物質による前記ラジ
オ波の吸収を検知する手段とを有するラジオ波吸収測定
装置を備えてなり、前記X線検査装置から得られた被検
査物のX線情報ならびに前記ラジオ波吸収測定装置から
得られた特定ラジオ波の吸収の有無および強弱により、
被検査物中の特定物質を検知する特定物質の検知システ
ムにおいて、前記被検査物に静磁場を印加する手段を設
けたことを特徴とする特定物質の検知システム。 8、請求項7に記載の特定物質の検知システムにおいて
、前記ラジオ波吸収測定装置は、前記被検査物中におけ
る特定物質の核四重極共鳴吸収を測定する装置であるこ
とを特徴とする特定物質の検知システム。 9、請求項8に記載の特定物質の検知システムにおいて
、特定物質の核四重極共鳴吸収を測定する装置は、窒素
14核、塩素35核および塩素37核の内の少なくとも
一つの核四重極共鳴吸収を測定する装置であることを特
徴とする特定物質の検知システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2172741A JPH0464046A (ja) | 1990-07-02 | 1990-07-02 | 特定物質の検知方法およびその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2172741A JPH0464046A (ja) | 1990-07-02 | 1990-07-02 | 特定物質の検知方法およびその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0464046A true JPH0464046A (ja) | 1992-02-28 |
Family
ID=15947458
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2172741A Pending JPH0464046A (ja) | 1990-07-02 | 1990-07-02 | 特定物質の検知方法およびその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0464046A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007516435A (ja) * | 2003-11-12 | 2007-06-21 | ジーイー・インビジョン・インコーポレイテッド | 密輸品を検出するシステム及び方法 |
-
1990
- 1990-07-02 JP JP2172741A patent/JPH0464046A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007516435A (ja) * | 2003-11-12 | 2007-06-21 | ジーイー・インビジョン・インコーポレイテッド | 密輸品を検出するシステム及び方法 |
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