JPH0463676B2 - - Google Patents

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JPH0463676B2
JPH0463676B2 JP59190521A JP19052184A JPH0463676B2 JP H0463676 B2 JPH0463676 B2 JP H0463676B2 JP 59190521 A JP59190521 A JP 59190521A JP 19052184 A JP19052184 A JP 19052184A JP H0463676 B2 JPH0463676 B2 JP H0463676B2
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JP
Japan
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pseudomonas
methanol
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bacterial
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JP59190521A
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Shoichi Shimizu
Tsuneo Yamane
Takahiro Suzuki
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、メタルノール資化性かつ菌体内にポ
リ−β−ヒドロキシ酪酸を蓄積する能力を有する
シユードモナス属細菌を用い、第1段階で高菌体
濃度に増殖せしめ、第2段階で培地の窒素を欠乏
せしめて培養を行なうポリ−β−ヒドロキシ酪酸
(以下PHBと称することがある)の製法に関す
る。 PHBは種々の細菌中に貯蔵物質として存在す
ることが知られ、かかる天然ポリエステルが酵素
により加水分解をうけることから、最近は易分解
性高分子材料としての新しい用途が期待されてい
る。たとえば、医者、農薬の製剤用添加物および
医療材料として使うことができる。 (従来の技術) 従来、メタノールを炭素源とするPHBの微生
物学的製法の研究としては、アゾトバクター・ベ
イジエリンキーおよびヒドロゲノモナス・ユウト
ロフアが特定の条件下でメタノールからPHBを
生成した報告がみられるが、それら細菌はメタノ
ールを資化できない。メタノールを資化して
PHBを生成する菌株としては、英国特許第
1370892号にハイフオミクロビウム・ヴアリアビ
レおよびシユードモナス・ロゼア種のうちの特定
の菌株が記載されている。さらに、J.Gemeral
Microbiology1977,98,265−272には、メチロ
バクテリウム・オルガノフイラムおよびシユード
モナスAM−1がそれぞれメタノールからPHB
を生成することが記載されている。しかし、上記
のメタルール資化性細菌は、いずれも充分に高い
PHB収量が得られないか、あるいは生産された
PHBの分子量が低い(40〜50000)ものしか得ら
れない欠点が認められている。その後、メタノー
ルを資化して高分子量のPHBを菌体内に蓄積す
るメチロバクテリウム・オルガノフイラムのある
特定の菌株が数種類発表されている(特開昭56−
117793)。 (発明が解決しようとする問題点) 前記メチロバクテリウム・オリガノフイラムの
菌株を使用する方法においても、高分子量の
PHBを高濃度に生成させることにおいて、未だ
充分であるとはいえないものである。 (問題点を解決するための手段) 本発明者らは、既知のシユードモナス・ロゼア
種およびシユードモナスAM−1とは明らかに異
なるシユードモナス属細菌のいくつかの菌株が、
メタノールを資化して高分子量のPHBを高濃度
に生成することを見出した。すなわち、代表的菌
株として、シユードモナス・メタノリチカ(微工
研菌寄第2698号)、シユードモナス・メタノボラ
ンス(微工研菌寄第2695号)、シユードモナス・
メタノアルブム(微工研菌寄第2699号)、シユー
ドモナス・メチリカ(微工研菌寄第2701号)、等
が使用される。また、これら菌株を人工的に変異
処理を加えて誘導される変異株であつても、メタ
ノールを資化して高分子量のPHBを菌体内に生
成するシユードモナス属細菌も同様に使用され
る。 本発明に用いる微生物の培養条件としては、通
常の微生物培養条件と顕著に変わる点として、第
1に、メタノール濃度が0.1〜1.0g/lの範囲に
なるように保持しつつ培養することであり、かく
することにより、従来法たとえば特開昭56−
117793の場合、たかだか10〜30g/lの菌体濃度
に対して、本発明方法は40〜200g/lと約数倍
の菌体濃度に達する。 第2に、培地の溶存酸素濃度が1〜3ppmとな
るように、高攪拌条件下に空気または必要に応じ
て酸素ガスを供給しつつ培養することであり、そ
の溶存酸素濃度が1ppm未満では、培養時間が著
しく増加して好ましくない。 第3に、微生物の増殖に充分量の窒素源を、た
とえばNH+ 4として0.05〜0.2g/lの濃度となる
ように保持しつつ培養する第1段階の培養行程
と、次いで、培地の遊離窒素源が飢餓の状態、つ
まり事実上NH+ 4の供給を中止して培養する第2
段階の培養行程からなることであり、かかる第1
段階において、微生物は少なくとも30〜150g/
lの菌体濃度まで成育し、この時の菌体内の
PHBは約10〜30%に過ぎないが、第2段階の増
殖(菌体増加率として20〜30%増が望ましい)で
40〜200g/lの菌体濃度まで成育した菌体内
PHB含量が40〜70%に達し、したがつて、培養
液あたりのPHBの生産量としては、従来法たと
えば前記特開昭56−117793の場合が約7〜21g/
lであるのに対し、本発明方法においては約30〜
130g/lが得られる。 培養の第1段階におけるメタノールの供給は、
窒素源たとえばNH+ 4の供給を一定の割合、たえ
ばメタノール対33%アンモニア水が1対4の割合
で連動して供給すると、極めて安定した培養管理
ができる。培養の第1段階と第2段階では、メタ
ノールの供給の他に菌体増殖に必要な栄養源を供
給する。 それら栄養源としては、通常の発酵に用いられ
る無機物、たとえば、リン酸カリウム、リン酸ナ
トリウム、硫酸、硫酸マグネシウムの他に、鉄、
マンガン、亜鉛、カルシウム、銅、コバルト等の
塩類の添加が有効である。また、必要に応じて有
機栄養源、たとえば、大豆蛋白加水分解液、廃糖
蜜、コーン・スチープ・リカー、酵母エキス等を
添加することも有効である。 次いで、培養温度は25〜40℃で、最も好ましく
は30℃である。培養液のpHは6〜8、好ましく
は6.5〜7.5の範囲に保つべく苛性アルカリによつ
て調整する。培養時間は菌体生成濃度により変化
するが、たとえば、培養の第2段階で約150g/
lの菌体濃度を達成する場合3日程度であり、第
2段階で約200g/lの菌体濃度を得る場合さら
に2日程度である。 かくして、PHBは微生物菌体内に顆粒として
生成されているから、培養後に遠心分離法等の公
知の分離方法により菌体を分離する。次いで、水
洗後、クリーム状菌体のまま菌体破壊処理する
か、もしくは菌体の水性懸濁液を噴霧乾燥処理し
て、これから適当な溶媒でPHBを抽出すること
ができる。PHB抽出溶媒の例としては、クロロ
ホルム等のハロゲン化炭化水素が適当である。ま
た、必要に応じてクロロホルム−メタノール混液
(2:1)にてPHBを抽出することもできる。次
に抽出液を蒸発乾固した後、再びクロロホルム等
のハロゲン化炭化水素に溶解し、残査を濾別して
得られる濾液から蒸発乾固することにより、糖製
PHBを収得する。 (発明の効果) 本発明によれば、得られるPHBの純度は98.5
〜99%を示し、高分子量のPHBを高濃度に製造
することができる。 (実施例) 以下、本発明を実施例により説明する。 実施例 1 スラント培地〔リン酸1カリウム3g/l、リ
ン酸2カリウム4g/l、塩化アンモニウム0.8g/
l、硫酸マグネシウム(7水塩)0.2g/l、メタ
ノール10ml/l、チアミン塩酸塩0.1mg/l、リ
ボフラビン0.2mg/l、パントテン酸カルシウム
0.2mg/l、ピチオン0.01mg/l、パラアミノ安
息香酸0.1mg/l、ニコチン酸0.2mg/l、寒天
20g/l、pH7.0〕にシユードモナス・メタノリ
チカ(微工研菌寄第2698号)を接種し、24時間、
30℃で培養し、保存用スラントとした。つぎに、
第1表の前培養培地を500ml容の揺盪フラスコに
100ml入れ、120℃、15分間殺菌した。なお、メ
タノールは別に準備し、培養開始前に添加した。
この培地に、先に培養した保存用スラントから接
種し、30℃、3日間振盪培養して種培養とした。
種培養液約1lを集め、無菌的に遠心集菌した。
【表】 一方、2l容量のジヤー培養槽に、第1表の殺菌
した基本培地750ml仕込み、上記種菌体を全量添
加して、30℃に保温しつつ通気攪拌培養を開始し
た。この培養開始と共に、培養液中のメタノーを
定期的に測定して、メタノール濃度が約0.5g/l
となるようにメタノールを常時添加し、同期に33
%アンモニア水および第2表の無機塩溶液をそれ
ぞれ液量比0.25(33%アンモニア水ml/メタノー
ルml)および0.063(無機塩溶液ml/メタノール
ml)となるように添加した。培地のpHは、常時
7.0となるように水酸化カリウムを用いて調節し
た。培養液中の溶存酸素(DO)は、2〜3ppm
となるように最初攪拌機の回転数を500rpmに調
節し、その後、逐次回転数を上げ、最終的(培養
約60〜120時間)に1500rpmまで増大させた。さ
らにこの間、空気および純酸素を供給することに
よりDOレベルを保持した。培養開始後約75時間
において、33%アンモニア水の添加のみを中止し
て培養を継続し、培地中の遊離アンモニアがほぼ
完全に消費されたことを確認して培養を終了とし
た(全培養時間144時間)。培養液中の菌体濃度は
80.5g/l、菌体中のPHB含有量は52%であつ
た。
【表】 実施例 2 シユードモナス・メタノボランス(微工研菌寄
第2695号)、シユードモナス・メタノアルブム
(微工研菌寄第2699号)、シユードモナス・メチリ
カ(微工研菌寄第2701号)を用いた他は、実施例
1とまつたく同様にして培養した。各微生物の培
養終了液中の菌体濃度ならびに菌体中のPHB含
有量を測定した結果をまとめて第3表に示した。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 メタノールを炭素源とし、微生物菌体内にポ
    リーβ−ヒドロキシ酪酸を蓄積する能力を有する
    シユードモナス属に属する細菌を、第1段階にお
    いて30〜150g/lの菌体を含むようになるまで
    培養し、次いで、第2段階において窒素飢餓条件
    下で培養を継続することを特徴とするポリ−β−
    ヒドロキシ酪酸の製法。 2 細菌の培養に供給される主炭素源であるメタ
    ノールを、培地中に0.1〜1.0g/l濃度の範囲に
    保持しつつ培養を行なう特許請求の範囲第1項記
    載の方法。 3 細菌の培養液中の溶存酸素濃度を1〜3ppm
    の範囲に保持しつつ培養を行なう特許請求の範囲
    第1請記載の方法。 4 細菌の培養の第1段階における培地上清中、
    窒素の量が菌体の生成に十分な濃度として、
    NH4 +を0.05〜0.2g/lに常時保持し、第2段階
    における培地の窒素の量は第1段階より少ない量
    に事実上NH4 +の欠乏下に保持して培養を行なう
    特許請求の範囲第1項ないし第3項のいずれかに
    記載の方法。 5 細菌がシユードモナス・メタノリチカ
    (Pseudomonas methanolytica)、シユードモナ
    ス・メタノボランス(Pseudomonas
    methanovorans)、シユードモナス・メタノアル
    ブム(Pseudomonas methanoalbum)、シユー
    ドモナス・メチリカ(Pseudomonas methylica)
    からなる群より選択されるシユードモナス属細菌
    である特許請求の範囲第1項ないし第4項のいず
    れかに記載の方法。
JP59190521A 1984-09-13 1984-09-13 微生物によるポリ−β−ヒドロキシ酪酸の製法 Granted JPS6170991A (ja)

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NL8603073A (nl) * 1986-12-02 1988-07-01 Rijksuniversiteit Werkwijze voor het bereiden van polyesters door fermentatie; werkwijze voor het bereiden van optisch actieve carbonzuren en esters; polyester omvattende voortbrengselen.

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