JPH0459359B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規なクリーム状洗浄剤組成物に関
するものである。更に詳しくは、すすぎ易く、泡
立ちの良い、安定性良好なクリーム状洗浄剤組成
物に関する。 〔従来の技術〕 従来、各種洗浄剤の主基剤として種々の界面活
性剤が用いられているが、なかでもＮアシルグル
タミン酸塩が皮膚及び毛髪に対して温和である
事、液性が皮膚のPHと同じ弱酸性である事等の点
から多用されてきた。Ｎ−アシルグルタミン酸塩
にはナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、
トリエタノールアミン（以下TEAと略号）、２−
アミノ−２−メチルプロパノール、２−アミノ−
２−メチルプロパンジオールなどの有機アミン
塩、或いはリジン、アルギニン、グアニジン等の
塩基性アミノ酸塩がある。 又、特に顔や体用の洗浄剤組成物としては取扱
いの容易さからクリーム状の形態のものが好まれ
ているが、上記洗浄剤組成物をクリーム状とする
ためには、これまで一般的にクリーム状とする為
には、クラフト点の高い、ナトリウム塩又はカリ
ウム塩が、用いられてきた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかし、これらナトリウム塩、カリウム塩は起
泡性に優れ、泡質もクリーミイーである反面、す
すぎ易さの点で石鹸タイプ（高級脂肪酸塩）の洗
浄剤に劣つており、ぬめり感を有している。そこ
で、より使用性を向上させる為、リン酸エステル
系界面活性剤や、タウリン系界面活性剤を組み合
わせた系などが提案されているが、すすぎ易さに
ついて充分な改善効果を有するものは未だに現れ
ていないのが現状である。 本発明者らは、こうした事情にかんがみ、Ｎ−
アシルグルタミン酸アルカリ金属塩の特性を生か
し、且つ前記欠点を改善すべく、鋭意研究を重ね
た結果、Ｎ−アシルグルタミン酸アルカリ金属塩
に加えて、Ｎ−アシル、Ｎ−アルキルアミノ酸塩
を併用する事により、その目的を達し得ることを
見い出した。 また、Ｎ−アシルグルタミン酸アルカリ金属塩
を主成分とするクリーム状洗浄料は、経時で離漿
（組成物中の液性成分が分離して、クリーム表面
状に溜ること）を生じ易いが、Ｎ−ココイルサル
コシン塩を併用すると、この傾向までも抑えるこ
とができる。 本発明は上記知見に基づく。 〔問題を解決するための手段〕 すなわち、本発明はＮ−アシルグルタミン酸ア
ルカリ金属塩を主基剤とするクリーム状洗浄剤組
成物に於いて、Ｎ−アシルグルタミン酸塩とＮ−
ココイルサルコシン塩とを含有し、上記Ｎ−アシ
ルグルタミン酸アルカリ金属塩と、Ｎ−ココイル
サルコシン塩との重量比が20：１〜100：１であ
る事を特徴とするクリーム状洗浄剤組成物を提供
するものである。 以下、本発明の構成について詳述する。 本発明は、Ｎ−アシルグルタミン酸アルカリ金
属塩のもつ起泡性、泡質に関する特性を生かしつ
つ、すすぎ易さに関する欠点を、Ｎ−ココイルサ
ルコシン塩を併用配合する事により相乗的にカバ
ーしようとするものである。従つて、その配合比
はＮ−アシルグルタミン酸アルカリ金属塩：Ｎ−
ココイルサルコシン塩＝20：１〜100：１の範囲
である事が好ましく、Ｎ−アシルグルタミン酸ア
ルカリ金属塩がより多くなると、すすぎ易さに関
して改善効果が見られない。また、Ｎ−ココイル
サルコシン塩がより多くなると、経日で離漿する
傾向にある。Ｎ−アシルグルタミン酸アルカリ金
属塩は、ナトリウム塩である事が好ましく、Ｎ−
ココイルサコシン塩はトリエタノールアミン塩で
ある時、特に効果が顕著で好ましい。 Ｎ−アシルアルカリ金属塩とＮ−アシル、Ｎ−
アルキルアミノ酸塩の合計量は得られるクリーム
状洗浄剤組成物全量中の15〜50重量％であること
が好ましい。 本発明で用いられるＮ−アシルグルタミン酸ア
ルカリ金属塩のアシル基の構成脂肪酸としては、
例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸などの飽和脂肪酸や、オレイン
酸等の不飽和脂肪酸の他、ヤシ油脂肪酸、硬化牛
脂脂肪酸等の混合脂肪酸が用いられる。 Ｎ−ココイルサルコシン塩としては、Ｎ−ココ
イルサルコシンナトリウム塩、Ｎ−ココイルサル
コシンTEA塩がある。 本発明のクリーム状洗浄剤組成物には、その他
の界面活性剤、例えば、ポリオキシエチレン（以
下、POEという）アルキル硫酸エステル塩、Ｎ
−アシル−Ｎ−メチルタウリン酸、リン酸エステ
ル酸、スルホコハク酸塩、α−オレフインスルホ
ン酸塩、高級脂肪酸エステルスルホン酸塩、脂肪
酸石鹸等のアニオン界面活性剤、アルカノールア
ミド、POEアルキルエーテル等のノニオン界面
活性剤、イミダゾリン系、ベタイン系の両性界面
活性剤を含ませる事が出来る。更に、その他の添
加物としては、プルラン、カルボキシメチルセル
ロース、カルボキシビニルポリマー、カチオン性
ポリマー、ケイ酸アルミニウムマグネシウムシリ
ケート等の水溶性高分子、多価アルコール、ピロ
リドンカルボン酸、ピロリドンカルボン酸ナトリ
ウム酸、ヒアルロン酸、ポリオキシエチレンアル
キルグルコシドエーテル等の保湿剤、レシチン、
サポニン、アロエ、マルメロ、オウバク、杏仁等
の天然抽出物、塩化ナトリウム、塩化カリウム、
クエン酸、リンゴ酸等の電解質、香料、色剤を含
ませる事が出来る。 〔実施例〕 以下、実施例により、具体的に説明する。なお
配合量は重量％である。又、効果の測定は以下の
試験法、評価法によつた。 (1) すすぎ易さ パネル10名に、約35℃の温水で、手洗い試験
を行わせ、比較例１の試料と比較して、すすぎ
易い＋２、ややすすぎ易い＋１、同等０、やや
すすぎにくい−１、すすぎにくい−２と、評価
点数をつけた。10名の評価の合計点に従つて、
次のように判定した。 20〜11……○ 10〜１……△ ０〜−20……× (2) 安定性 経日で離漿しないこと。 （40℃、１カ月加速テストによる。） 離漿しない……○ やや離漿傾向有……△ 離漿……× 実施例１〜３、比較例１〜４ 次の表−に記載の配合組成よりなるクリーム
状洗浄剤組成物を常法により調製し、すすぎ易
さ、安定性について調べた。 結果を表−に示す。 表−より明らかなように、本発明例は、すす
ぎ易さ、安定性の双方於いて優れた性能を示し
た。

【表】 実施例 ４、５ 次の表−に記載の配合組成よりなるクリーム
状洗浄剤組成物を常法により調製したが、すすぎ
易さ、安定性の双方を満足するものであつた。

【表】

【表】

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ Ｎ−アシルグルタミン酸アルカリ金属塩とＮ
   −ココイルサルコシン塩とを含有し、上記Ｎ−ア
   シルグルタミン酸アルカリ金属塩とＮ−ココイル
   サルコシン塩との重量比が20：１〜100：１であ
   る事を特徴とするクリーム状洗浄剤組成物。 ２ Ｎ−アシルグルタミン酸塩がＮ−アシルグル
   タミン酸ナトリウム塩である特許請求の範囲第１
   項記載のクリーム状洗浄剤組成物。 ３ Ｎ−ココイルサルコシン塩がＮ−ココイルサ
   ルコシントリエタノールアミン塩である特許請求
   の範囲第１項ないし第２項のいずれかに記載のク
   リーム状洗浄剤組成物。