JPH0458927A - 電気掃除機用フィルターパック - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、電気掃除機用フィルターパックの改良に関す
るものである。

（従来の技術） 電気掃除機用のフィルターパックとしては、従来２つの
方式が採用されてきた。

１つは、織布、不織布及びウレタン発泡体などの材質か
らなるフィルター材を袋状にし成形し、この内側にゴミ
を集積する方法がある。

また、他の方式は、濾紙などの使い捨て可能なフィルタ
ー材を同様に袋状に成形し、このフィルター内にゴミを
集積し、紙袋ごとゴミを捨てる方法がある。

前者の方式は、後者の方式に比ベゴミの取出し時に発塵
するために、フィルターを定期的に掃除しなくてはなら
ない等の問題点が多く、後者の方式が広く一般に受は入
れられてきている。しかしながら、後者の方式では、集
塵性能を向上させるため密な濾紙を用いる必要があるの
で、通気性が低くて電気掃除機の吸引力を低下させる根
本的な要因となっていた。

こうした問題点を解決するために、特開昭６２４２７１
７号公報等に見られるように、極細繊維からなる不織布
フィルターを用いる方法等などが開示されている。しか
しながら、こうした極細繊維不織布フィルターを用いる
場合には、通気性能が高い特徴をより生かすために不織
布の目付を低くしている。このために、空気中のダスト
を一旦捕集しても、保持し袋内に留めておく能力が低い 例えば、電気掃除機にこうしたフィルターパックを装着
し、一定量のダストを吸引さセた後、間欠的に吸引口を
開閉することによって、空気流を脈動させる。こうした
テストを行うと、原因は必ずしも明らかではないが、パ
ンク中に吸引されて溜まったダストが徐々に洩れ始める
。

こうした現象が起こらないようにするためには、フィル
ター材として用いられる極細繊維不織布フィルターの目
付りを太き（する方法や特開昭６２２１、　ＯＯ２６号
公報に示されているように全体にプレフィルタ−を用い
る方法があるが、こうした方法でダス１−の洩れ現象を
回避しても、フィルターの通気性が低くなるため、極細
繊維を使用したメリットを生かしきることが出来ない。

（発明が解決しようとする課題） 本発明は、上記洩れ現象を起こさず、かつ通気性の低下
を抑えた電気掃除機用フィルターパックを提供すること
にある。

（課題を解決するための手段） すなわち、本発明は、単繊維直径１〜５μｍのエレクト
レノ）・化された不織布Ａと通気度が５０ｃ　ｃ　／ｃ
Ｍ／　ｓ　ｅ　ｃ以上の不織布Ｂが各々少なくとも一層
以上接合され、融着により製袋されたフィルターパック
であって、かつそのフィルターパックの背面の少なくと
も１部分に通気度３００ｃｃ／ｃｆ／　ｓ　ｅ　ｃ以下
、単繊維直径３０ｕｍ以下である不織布Ｃを接合したこ
とを特徴とする、電気掃除機用フィルターパックである
。

本発明において、特定通気度の不織布Ｃを部分的に接合
して用いることにより、驚くべきことには通気度を低下
させることなく、この洩れ現象を抑えることが出来るこ
とを見出し、本発明を完成するに至ったものである。

以下、本発明について詳細に説明する。

本発明において、不織布へのエレクトレット化には、公
知の各種方法を利用できる。例えば、不織布を軟化点温
度イ」近まで♂温し、これに直流高電圧を印加しながら
冷却して得られる熱エレクトレット；不織布の表面にコ
ロナ放電やパルス状高電圧を印加して得られる工Ｉ／ク
トレν１・；Ｔ線や電子線を照射して得られるラジオエ
レクトレノ１−等が採用できる。さらに、多孔性表面を
有する接地電極を用いてコロナ放電を行って得られる工
Ｉ／クトレノトの方法もある。

不織布へを構成する素材としては、エレクトＩ／ントの
性能を高める上でポリオレフィン、ポリエステル、ポリ
カーボネート等が用いられ、特にポリオレフィンが好ま
しい。

該ポリ第１７フイン樹脂としては、ポリプロピレン、エ
チレン−プロピレン系共重合体、高密度ポリエチレン、
低密度ポリエチレン、直鎮状低密度ポリエチレン、エチ
レン−酢酸ビニル系共重合体又はこれらのポリマーの混
合物、あるいはこれらポリマーなどを不飽和カルボン酸
誘導体、例えばマレイン酸、フマル酸又はそれらの無水
物などで変性したもの等が挙げられる。ポリオレフィン
の中では、融点の高いポリプロピレン又はエチレンプロ
ピレン系ブロック共重合体がエレクトレットの安定性が
高いので好ましい。

不織布Ａの製法としては、上記樹脂をメルトブロー？ｊ
＝、スパンボンド法、フランシュ紡糸法などの溶融紡糸
法等を用いることにより不織布Ａを形成することが出来
る。

不織布Ａを構成する繊維の単繊維直径は、１〜５μｍで
ある必要がある。より好ましくは１〜３μｍの範囲であ
る。１μｍ未満では目詰まりが大きくなり、５μｍを越
えると捕集性能が低下する。

不織布Ｂには、セルロース系、ポリエステル系、ポリア
ミド系、あるいはポリオレフィン系の不織布が融着性も
良好であり好ましい。不織布Ｂの通気度は、５０ｃ　ｃ
　／ｃｉ７　ｓ　ｅ　ｃ以上が必要である。

より好ましくは１００−３００ｃｃ／ｃ［／ｓｅｃの範
囲である。５０ｃｃ／ｃｆｌ／ｓｅｃ未満では不織布と
合わセた場合電気掃除機用フィルターパックの通気性が
低くなる。通気性の上限は特にないが、不織布の強度を
考慮すると１，０００ｃｃ／ｃｌ／ｓｅｃ程度が上限と
なる。不織布Ｂを両面で使用する場合に、両面で通気度
が５０　ｃ　ｃ　／ｃｔ／ｓｅｃ以上ある必要がある。

不織布Ａと不織布Ｂとは、各々少なくとも一層以上接合
される必要があり、例えば、第１−２〜３図に示される
ように不織布Ａの外側に不織布Ｂを、または不織布Ａを
挟んで２つの不織布Ｂを接合してもよく、またこの順序
に限らず、用途等に応して適宜変更したり、またその層
を増減できる。

不織布Ｃを構成する素材としては、セルロース系、ポリ
エステル系、ポリアミド系、あるいはポリオレフィン系
繊維が融着性も良好であり好ましい。また、不織布Ｃの
単繊維直径は３０μｍ以下である必要がある。単繊維直
径が３ＤＩ！ｍを越える繊維を使用した不織布では、目
付を大きくしない限り、洩れ防止の効果が上がらない。

不織布Ｃの単繊維直径の下限については特に限定はない
が、不織布Ｃの実際的な製造面及び強度を考慮すると、
０．５μｍが下限となる。

また、不織布Ｃの通気度は３００ｃｃ／ｃｆｆｌ／ｓｅ
ｃ以下である必要がある。その通気度が３００ｃ　ｃ　
／ｃｆ、７　ｓ　ｅ　ｃを越える場合も、洩れ防止の効
果が」二からない。通気度の下限については特に制限は
ないが、２０ｃｃ／ｃイ／　ｓ　ｅ　ｃである。

不織布Ａと不織布Ｂの複合体に接合させる不織布Ｃにつ
いては、一部の使用であって全面ではないために、通気
性能に与える影響は少ないが、２０ｃｃ／ｃｎｌ／ｓｅ
ｃ未満ではフィルターバンクの通気性能が低下する。

不織布Ｂ、Ｃの製造方法としては特に限定しないが、上
記樹脂をスパンボンド法、フラッシュ紡糸法、メルトブ
ロー法などの溶融紡糸法、浸漬接着法、ニードルバンチ
法などの乾式法や湿式法など任意の方法を用いることに
より、不織布Ｂ、Ｃを形成することが出来る。

本発明でいう融着による製袋とは、電気掃除機用フィル
ターパックの袋状形態を作り出すために、接合すべき部
分で不織布、および／または不織布に塗布された接着剤
を融着させることにより接合することを言う。この融着
方式としては公知の如何なる方法でも採用できるが、好
ましくは熱によるヒートシール、インバルスシーラーヲ
用いる方法、超音波、高周波を用いる方法などが挙げら
れる。

次に、不織布Ｃが重ね合わされる位置は、とくに制限さ
れないが、第１−２〜３図に示されるように不織布Ａの
内側が好ましく、より好ましくは、不織布Ａのすく内側
に位置させるのがよい。

また、本発明でいう電気掃除機フィルターバンクの背面
とは、フィルターバンクのダスト吸引口３と反対側であ
り、吸引されたダストが電気掃除機用フィルターバンク
に直接衝突する部分、および／またそのダストが散布さ
れる近傍のことである。

フィルターパックの背面に接合される不織布Ｃの領域と
は、前記吸引されたダストが衝突するに充分な範囲、例
えば第１−４図に示される範囲を被覆できれば充分であ
り、これ以−にの範囲に広げてもフィルターバンク通気
性能を低下させるだけでその効果は向上しない。

第１図に電気掃除機用パックフィルターの一例を示す。

これらの不織布Ａ、Ｂ、Ｃを接合する方法は、単に各不
織布を重合わせる方法を始めとして、特に限定はされな
いが、一部分接着剤で接合する方法や熱、超音波、高周
波で一部分を融着さゼる方法などが挙げられる。

本発明においては、使用する不織布に防虫・防菌などの
加工処理を施し、ダニやカビ等を殺菌する効果を持たせ
るごともできる。また、撥水加工処理を行い、耐水性の
電気掃除機用フィルターパックを作ることも可能である
。

以下、実施例に基づき本発明を詳述するが、これらは本
発明の範囲を制限するものでない。

なお、本発明で用いた諸物性の定義及び測定方法を下記
に示す。

■通気度： フラジール法（ＪＩＳ　　Ｌ−１，０９６）により測定
する。

■捕集効率： 第２図に示す捕集性能測定装置を用いて、集塵フィルタ
ー通過後の塵個数により計算する。

塵の測定には、パーティクルカウンター（リオン社製Ｋ
（、−０１Ａ）を用い、０．３ｕｍ以トの個数を計測す
る。

計算は下記の式より求める。

■吸込仕事率： ＪＩＳ　　Ｃ−９１０８に従い測定する。

吸引仕事率は、電気掃除機用フィルターの通気性能を示
すものであり、その単位ばＷ（ワン日で示す。電気掃除
機は松下製ＭＣ−Ａ６３ＰＫを使用した。

■洩れテスＩ・： 空気流の脈動によるダストの洩れを評価する洩れテスト
は、下記の方法で行った。

（イ）ダストとして七メンＩ−粉１００ｇを用い、これ
を電気掃除機で１分間をかけて徐々に吸引する。

（ロ）吸引口を１秒間閉じた状態にし、電気掃除機内を
減圧状態とし、次いで一秒間吸い込み口を開放状態とす
る。このサイクルを１０回繰り返す。

（ハ）この後、フィルターパックを取出し、視覚にてダ
ストの洩れを判定する。

フィルターパック後部にダストによる黒ずんだ部分が認
められる時をダストの「洩れがある」と判定する。

■評価： 上記で得られた洩れテスト及び捕集効率、吸引仕事率の
結果を下記の基準に照らして評価する。

性能を満足したものを○、他を×で示す。

１）捕集効率・・・７０％以上、好ましくは９０％以上
、 ２）吸引仕事率・・・１９５Ｗ以上、好ましくは２００
Ｗ以」二、 ３）洩れテスト　・・洩れなし、 実施例１ ポリプロピレンを原料として、メルトブロー法により得
た不織布をコロナ法により荷電し、エレクトレット化不
織布へとしぞ用いた。その不織布Ａの厚みは０．１５ｍ
ｍ、充填率１５％、単繊維直径１．５μｍ、目付２０ｇ
／ｃ艷であった。

また、不織布Ｂとして、電気掃除機用フィルターパック
の表側に通気度１００ｃｃ／ｃ預／　ｓ　ｅ　ｃのポリ
エチレンテレフタレート製のスパンボンド不織布を用い
た。

不織布Ｃとしては、単繊維直径１６μｍ、通気度２３０
　ｃｃ／ｃｆｌ／　ｓ　ｅ　ｃのスパンボンド不織布を
用いた。

これら不織布Ｂ、、Ａ、Ｃの順番に第１−２図に示すよ
うにり）側から積層し、電気掃除機用フィルターパック
を作成した。

このサンプルの捕集効率は９３％で、吸引仕事率は１９
７Ｗであった。ダストの洩れは認められなかった。

実施例２ ポリプロピレンを原料として、メルトブロー法により得
た不織布をコロナ法により荷電し、エレクトレット化不
織布Ａとして用いた（その単繊維直径は第１表に示し、
厚みＯ，ｌ５ｍｍ、充填率１５％、目イ寸２０ｇ／ｃイ
である）。

また、不織布Ｂとしては、電気掃除機用フィルターパッ
クの表側に通気度１００　ｃｃ／ｃｉ／　ｓ　ｅ　ｃの
ポリエチレンテレフタレート製のスパンボンド不織布を
用いた。

不織布Ｃとしては、単繊維直径１６μｍ、通気度２３０
　ｃｃ／ｃ＋ａ／　ｓ　ｅ　ｃのスパンボンド不織布を
用いた。

その性能測定結果及び評価結果を第１表に示す。

実施例３ ポリプロピレンを原料として、メルトブロー法より得た
不織布をコロナ法により荷電し、エレクトレット化不織
布Ａとして用いた（単繊維直径１゜７μｍ、厚み０１１
５胴、充填率］５％、目付２０ｇ／ｒｄである）。

不織布Ｂ＆しては、電気掃除機用フィルターパックの表
側に通気度の違う３種のポリエチレンテレフタレート製
スパンボンド不織布を用いた。その通気度は第２表に示
す。

不織布Ｃとしては、単繊維直径１６μｍ、通気度２３０
　ｃｃ／ｃＩＩｌ／　ｓ　ｅ　ｃのスパンボンド不織布
を用いた。

その性能測定結果及び評価結果を第２表に示す。

実施例４ ポリプロピレンを原料として、メルトブロー法より得た
不織布をコロナ法により荷電し、エレクトレット化不織
布Ａとして用いた〔単繊維直径は第３表に示す。厚み０
１１５柵、充填率１５％、目イ寸２０ｇ／ボである）。

不織布Ｂとしては、電気掃除機用フィルターバンクの表
側に通気度１００　ｃｃ／ｃｒｌｌ／　ｓ　ｅ　ｃのポ
リエチレンテレフタレート製スパンボンド不織布を用い
た。

不織布Ｃとしては、単繊維直径１．７〜５０μｍ、通気
度２６〜３５０ｃｃ／ｃＪ／　ｓ　ｅ　ｃのスパンボン
ド不織布を用いた。

その性能測定結果及び評価結果を第３表に示す。

【図面の簡単な説明】

第１図は、電気掃除機用フィルターパックの１例を示す
。 第１−１図はその全体を示す模式図である。 第１−２〜３図は断面構成を示し、不織布Ａ、Ｂ、Ｃの
積層の順序の１例を示す。 第１−４図は、フィルターパックの背面部を示し、不織
布Ｃの接合の使用例を示す。 第２図は、捕集１１−能測定装置を示す概略図である。 Ｉ　・　・ ２　・　・ ３　・ ４　・　・ ５　・　・ ６　　・ ７　・ 電気掃除機用フィルターパック、 濾紙、 ・ダスト吸引口、 ・不織布Ａ、 不織布Ｙ３、 ・不織布Ｃ１ ・電気掃除機、 パーティクルカウンタ 比較例１ 実施例１で用いた電気掃除機用フィルターパックの構成
で不織布Ｃを用いないこと以外、全て同し条件のものを
作成した。 これの捕集効率は９３％で、吸引仕事率は１９７Ｗであ
った。しかし、ダス［・の洩れが認められた。 比較例２ 一般市販品の紙製の電気掃除機フィルターパックで、単
繊維直径が２５μｍ、通気度が１０ｃｃ／ｃｆｆｌ／ｓ
ｅｃのものを使用し、比較測定した。 その捕集効率は１５％で、吸引仕事率ば１９０Ｗであっ
た。ダストの洩れば認められなかった。 実施例１と比較して捕集効率が低く、かっ吸弓仕事率も
低いものであった。 （発明の効果） 本発明の構成からなる電気掃除機用フィルタバンクは、
捕集効率が高くかつダスト洩れがなく、通気性能が高い
効果が得られる。 第ゴー１図 Ｘ ０戸紙） （ダスト吸引口） Ｘ′ 第１−２図 第１−３図 （Ｘ−Ｘ’断面）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　単繊維直径１〜５μｍのエレクトレット化された不織
   布Ａと通気度が５０ｃｃ／ｃｍ＾２／ｓｅｃ以上の不織
   布Ｂが各々少なくとも一層以上接合され、融着により製
   袋されたフィルターパックであって、かつそのフィルタ
   ーパックの背面の少なくとも１部分に通気度３００ｃｃ
   ／ｃｍ＾２／ｓｅｃ以下、単繊維直径３０μｍ以下であ
   る不織布Ｃを接合したことを特徴とする、電気掃除機用
   フィルターパック。