JPH045873B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は管継手に関し、詳しくは、水や油等流
体輸送用の円形等の接続に適した管継手に関する
ものである。

〔従来の技術とその課題〕

従来この種の管継手として、例えば実開昭55−
102478号公報には、両端に雌ねじを有するスリー
ブにそれぞれの端部から円形管を螺合した後、ス
リーブの端部から突出している被覆部と円形管の
外面との間にシーリング材を充填した管継手が提
供されている。

また、実開昭58−150689号公報には、両端に雌
ねじを有するスリーブに円形管を螺合し、スリー
ブの内面に設けられた内円筒部に円形管の内面を
当接させた後、該内円筒部と円形管の端部との間
に形成された空隙にシーリング材を充填した管継
手が提供されている。

しかしながら、前記いずれの管継手の場合に
も、スリーブに円形管を螺合したときに、シーリ
ング材を充填する空隙がそれぞれ独立しているた
め、円形管をスリーブに接続するごとにシーリン
グ材を充填しなければならないという煩わしさが
あつた。また、これらの管継手の場合には、スリ
ーブに接続したそれぞれの円形管の端部に隙間が
できたり、段差ができるために、管内流体が円滑
に流れず、また当該接続部において不純物が堆積
するという問題があつた。

本発明は、かかる従来管継手の問題を解決した
ものであつて、スリーブの両端に円形管を接続し
たあと、一度シーリング材を充填するだけで両方
の円形管を水密的に接続できると共に、接続部の
内面を面一にできる管継手を提供するものであ
る。

〔課題を解決するための手段〕

本願の第１発明は、両端に雌ねじを有し、その
ほぼ中央部に外面から内面に貫通する注入口が穿
設されたスリーブと、接合端部に前記雌ねじと螺
合する雄ねじを有し、該雌ねじの先端に小径部が
設けられた一対の円形管とからなり、スリーブの
両端の雌ねじに円形管を螺合すると共にそれぞれ
の小径部の端部同志を当接させ、スリーブの内面
とそれぞれの小径部の外面との間に形成された空
隙に前記注入口からシーリング材を充填したこと
を特徴とするものである。

また、本願の第２発明は、両端に雌ねじを有
し、そのほぼ中央部に外面から内面に貫通する注
入口が穿設されたスリーブと、接合端部に前記雌
ねじと螺合する雄ねじを有し、該接合端部の内面
に受口が設けられた一対の円形管と、前記円形管
の内径とほぼ等しい内径を有し、それぞれの受口
に嵌合される連継環とからなり、スリーブの両端
の雌ねじに円形管を螺合すると共にそれぞれの受
口に跨つて連継環を嵌挿し、スリーブの内面とそ
れぞれの円形管の端部の間から露出した連継環の
外面との間に形成された空隙に前記注入口からシ
ーリング材を充填したことを特徴とするものであ
る。

〔発明の作用〕

スリーブの両端に円形管を螺合すると、それぞ
れの管端部が直接、または連継環を介して当接
し、内面が面一となつた状態で円形管同志が接続
される。そこで、スリーブの内面とそれぞれの円
形管の突合わせ部との間に形成された空隙にシー
リング材を充填すると、それぞれの円形管の端部
がシーリング材を介して一体的に接合し、また円
形管とスリーブトの螺合部にシーリングが侵入す
る。

〔実施例〕

次に、本発明の実施例を添附の図面において詳
述する。

第１図は第１発明に係る管継手の断面図、第２
図は第２発明に係る管継手の断面図である。

本発明の管継手は、第１図及び第２図に示す如
く、内径がほぼ同一の円形管１及び２をスリーブ
１２を介して接続するもので、円形管１及び２
は、例えば、塩化ビニール等の合成樹脂、その他
の材質からなるものである。第１の発明は、第１
図に示す如く、接続する円形管１及び２の接合端
部４の外周面に雄ねじ６が設けられ、該雄ねじ６
の先端には段差をもつて外径が縮小した小径部７
が設けられている。この円形管１及び２の接合端
部４よりも大径のスリーブ１２を形成する。スリ
ーブ１２は、円形管１及び２と同様に塩化ビニー
ル等の合成樹脂、その他の材質からなり、その両
端内面には円形管１及び２の雄ねじ６と螺合する
雌ねじ１３を刻設してある。なお、円形管１或は
２を回転させずに、スリーブ１２を回転させるこ
とにより接続するためには、円形管の一方の雄ね
じ６を他方のそれと逆方向に刻設する必要があ
る。この円形管１及び２の接合端部４を上記スリ
ーブ１２に対向側から螺挿すると共に、一方の円
形管１の小径部７と他方の円形管２の小径部７と
を当接してある。第１図に示す如く、両円形管
１，２の小径部７の間にパツキン９を介装する
と、小径部７同志を緊密に当接させることができ
る。一方、スリーブ１２の内面と、該スリーブ１
２に螺合した円形管１，２の小径部７との間には
空隙が形成され、該空隙にシーリング材１１が充
填してある。シーリング材１１としては、シリコ
ン等があり、これを注入口１０から充填し硬化さ
せることによつて、それぞれの円形管１，２の端
部がシーリング材１１を介して一体的に接合す
る。

また、第２の発明は、第２図に示す如く、接続
する円形管１及び２の接合端部４の外周面に雄ね
じ６が設けられ、この円形管１及び２の接合端部
４よりも大径のスリーブ１２を形成する。スリー
ブ１２は、円形管１及び２と同様に塩化ビニール
等の合成樹脂、その他の材質からなり、その両端
内面には円形管１及び２の雄ねじ６と螺合する雌
ねじ１３を刻設してある。また、円形管１及び２
の接合端部４の内面には受口が設けられており、
該受口の内径は連継環１４の外径とほぼ同径とな
るように拡径してある。一方、連継環１４は塩化
ビニール等の合成樹脂、その他の材質からなり、
その内径は円形管１，２の内径とほぼ等しく、そ
の長さは前記受口長さの２倍よりも若干長目に形
成されている。この管継手の場合には、円形管１
及び２の接合端部４を上記スリーブ１２に対向側
から螺挿すると共に、それぞれの円形管１，２の
受口に連継環１４を嵌挿し、該連継環１４の端部
をパツキン９を介して受口奥部に当接させる。そ
こで、円形管１，２が螺合したスリーブ１２の内
面と、連継環１４の外面に形成された空隙に、ス
リーブ１２を穿設した注入口１０からシリコン等
のシーレング材１１を充填すると、それぞれの円
形管１，２の端部がシーリング材１１を介して一
体的に接合する。

なお、図示していないが、スリーブには空気抜
口を開設してある。

〔発明の効果〕

以上のように本発明によれば、ほぼ同一内径の
円形管をスリーブと螺合するから、その接続が強
固である。また、それぞれの円形管の端部がシー
リング材で一体的に囲繞され、しかもシーリング
材がねじの部分にまで侵入して円形管とスリーブ
とが一体になる。従つて、円形管が一層脱け出な
いようになる他、気密性が高まり、小径部の腐蝕
等を防ぐことができる。更に、接続部の内周面に
段差ができず、シーリング材等も露出しないの
で、そこに不純物が留まることもなく、流体が円
滑に流れる他、水等の純度に悪い影響を及ぼさな
い等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は第１発明に係る管継手の断面図、第２
図は第２発明の実施例を示す断面図である。 図中１及び２は円形管、４は接合端部、６は雄
ねじ、７は小径部、９はパツキン、１０は注入
口、１１はシーリング材、１２はスリーブ、１３
は雌ねじ、１４は連継環を示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 両端に雌ねじ１３を有し、そのほぼ中央部に
   外面から内面に貫通する注入口１０が穿設された
   スリーブ１２と、接合端部４に前記雌ねじ１３と
   螺合する雄ねじ６を有し、該雄ねじ６の先端に小
   径部７が設けられた一対の円形管１，２とからな
   り、スリーブ１２の両端の雌ねじ１３に円形管
   １，２を螺合すると共にそれぞれの小径部７の端
   部同志を当接させ、スリーブ１２の内面とそれぞ
   れの小径部７の外面との間に形成された空隙に前
   記注入口１０からシーリング材を充填したことを
   特徴とする管継手。 ２ 両端に雌ねじ１３を有し、そのほぼ中央部に
   外面から内面に貫通する注入口１０が穿設された
   スリーブ１２と、接合端部４に前記雌ねじ１３と
   螺合する雄ねじ６を有し、該接合端部４の内面に
   受口が設けられた一対の円形管１，２と、前記円
   形管１，２の内径とほぼ等しい内径を有し、それ
   ぞれの受口に嵌合される連継環とからなり、スリ
   ーブ１２の両端の雌ねじ１３に円形管１，２を螺
   合すると共にそれぞれの受口に跨つて連継環１４
   を嵌挿し、スリーブ１２の内面とそれぞれの円形
   管１，２の端部の間から露出した連継環１４の外
   面との間に形成された空隙に前記注入口１０から
   シーリング材１１を充填したことを特徴とする管
   継手。