JPH0457390B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は自動錠剤外観検査装置に関する。工
業用テレビ、電荷結合素子カメラ、あるいはイメ
ージセンサー等を使つたいわゆる画像処理技術を
使つて錠剤表面を外観を検査する装置において
は、未検査錠剤の中に含まれる不良錠剤の中で、
特に突起のあるような、いわゆる変形錠は、供給
ドラムあるいは供給ガイドというような従来の外
観検査装置の錠剤供給整列機構において詰まりや
欠け、割れ発生の大きな原因になつている。この
ため目視検査の合理化手段として開発されたこれ
らの外観検査機を極力長時間無人運転しようとい
う意図に対しては、これら不良錠によるトラブル
停止がひん発し、効率的運用に支障を来してき
た。

従来のこれらの欠点に対して、この発明は、こ
れら供給に支障を与える形状的不良錠のみを外観
検査直前で簡便に効率的に排除して、外観検査機
の長時間運転を保証することと、次に、従来知ら
れているこの種選別スクリユーのもつ最大欠点と
して相当数の良品が誤まつて不良として飛び出す
ことを免れず、特に高速運転をすれば、この誤検
知が甚だ大きくなる。この発明では不良側に排除
される錠剤を循環繰返し選別するようにして、良
品のみを回収し、高速運転においても歩留向上を
実現するとともに、真に供給の支障となる不良品
のみを選別することができるようにしたものであ
る。

現在市場に見られる画像処理型の錠剤外観検査
機というものは、いずれも錠剤の光学的画像を電
気変換し、０と１で表す２値化処理をすることに
より、主に光学系で白黒判定できるような汚点を
中心に検査選別するもので、突起、切欠けのよう
な形状不良に対しては著じるしく機能が低い欠点
があつたが、この発明はこのような従来の外観検
査機の欠点を改良し、不良品を予め排除するとと
もに、循環して繰返し選別によつて、高速運転に
おいても、良品を不良品として排除してしまう誤
差を最小に留めたものである。

この発明の実施例を図について説明する。錠剤
外観検査機１の錠剤供給ホツパー２の上部に良品
錠剤のみが通過可能な間隙をもつて傾斜対向して
回転する対の形状選別スクリユー３を備えること
によつて未検査錠剤を選別スクリユー用ホツパー
５の先端部から対の選別スクリユー３の谷あいに
昇給すると、形状に問題のない錠剤はそのまゝス
クリユーの谷あいに沈み、下方へ落下するが、形
状に欠点のあるものは不安定な回転をし、スクリ
ユー３の回転によつて前方又は側方へ排除され
る。

これら錠剤は排除される領域を包囲するように
形状不良ホツパー４を設けることによつて良品通
過領域と明確に区分する。

以上によつて外観検査機１の錠剤供給ホツパー
２に供給される錠剤は全て形状的には良品だけと
なるので、外観検査機の供給トラブルが殆んど皆
無になり安定長時間運転が可能となる。

次に前述の選別スクリユー３には形状、回転
数、取付角度について、いくつかの公知な方法が
みられるが、いずれの方法にせよ、これら選別ス
クリユーが共通してもつ欠点としてかなりの良品
が誤まつて不良側に飛び込んでしまう現象があ
り、無視し難い歩留低下になる。

この発明ではこの欠点を解消するために、形状
選別スクリユー３の間隙を通過しない錠剤あるい
はスクリユー上部から側方に飛び出す錠剤（換言
すれば不良品として排除された錠剤）を受ける形
状不良錠剤受けホツパー４を設けたものにおい
て、該不良錠剤受けホツパー４と選別スクリユー
用ホツパー５とを空気輸送管６で接続することに
よつて不良品として排除された錠剤群を、外観検
査機が所定時間運転する関連続循環して選別スク
リユー上に供給し続けることによつて詰まつて不
良側に排除される良品を次第に少なくすることが
できる。

一般に使用されている形状選別スクリユーの回
転数は600〜700rpm程度で、それ以上回転数を上
げると、前記のように通常でも良い良品排除が極
端に多くなり実用にならないのが実情である。し
たがつてスクリユー１対当りの実効能力は毎分僅
か600前後という低さのため、現に市販される形
状選別専門の装置というのはこれら選別スクリユ
ーを６〜12対も備えた大がかりなものとなつてい
る。一方この発明を構成する外観検査装置の処理
能力についてみると、本出願の発明者が開発し、
実用化済の印刷不良判定装置付きのものにおい
て、スクリユー１対分よりやや多い毎分700錠前
後である。

この発明はこの点に着目し、極力最小限の装備
で簡便に形状不良を選別する方法として１対のス
クリユーのみで外観検査機分の能力に加え、良品
の回収再処理分の能力をも吸収しうるようにした
ものである。

この発明ではスクリユー３の回転数を従来の常
識を超える700〜1000rpm又は必要によつてそれ
以上とし、前記の外観検査機分と再処理分が通算
処理時間の中で充分吸収可能な回転数とする。こ
れにより当然のこたながら誤つて不良品として排
除されてしまう良品数が膨大となつてしまう弊害
を解消するべく、この発明では回転数アツプによ
り余裕のできた処理能力の中で不良品として排除
される錠剤群を空気輸送装置により繰り返し選別
スクリユーへ送り返し、外観検査機の運転中継続
して循環選別するようにしたものである。これに
よつて再選別が繰り返される毎に誤つて、良品で
ありながら不良品と一しよに排除された良品は殆
んど回収されることになる。

例えば毎分1000錠の処理速度で形状選別したと
き良品でありながら排除されてしまう誤検知率を
５％とすれば、毎分約50錠の良品が不良側に混入
するが、これに対しこの50錠を再選することによ
り不良側に再度混入する良品は約３錠（50×
0.05）となる等、何回か再選別すると、良品が誤
つて不良品として最終的に排除される誤検知は殆
んど零になり、真の不良品のみが排除されること
となり極めて実用性の高い装置を得たものであ
る。そして形状の良品のみが外観検査機１に入
り、外観不良品は不良品受け７にゆき、外観良品
は良品受け８にゆき、取り出される。

【図面の簡単な説明】

図はこの発明の一実施例を示す。 符号の説明、１……錠剤外観検査機、２……錠
剤供給ホツパー、３……形状選別スクリユー、４
……形状不良錠剤受けホツパー、５……選別スク
リユー用ホツパー、６……空気輸送管、７……外
観不良錠剤受け、８……外観良品受け。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 撮像装置と、撮像して得られた信号を標準値
   と比較することにより外観を識別する識別機構と
   からなる画像処理型の自動外観検査装置におい
   て、 (1) 該画像処理型の自動錠剤外観検査装置と、 (2) 該画像処理型自動錠剤外観検査機の錠剤供給
   ホツパー２の上部に設けられた形状選別機構か
   らなり、該形状選別機構は、 (a) 未検査錠剤を形状選別スクリユーに供給す
   るためのホツパー５と、 (b) 形状良品錠剤のみが通過可能で、前記錠剤
   供給ホツパー２に落下可能な間〓をもつて平
   行対向して回転する対の形状選別スクリユー
   ３を備え、 該形状選別スクリユー３を通過した良品錠
   剤を、前記錠剤供給ホツパー２に落下供給
   し、 (c) 一方、前記形状選別スクリユー３の側部に
   は、該スクリユー３を通過せずに排出され
   た、不良錠剤と判定された錠剤を受けるため
   の不良錠剤受けホツパー４を設け、 (d) 該不良錠剤受けホツパー４と前記形状選別
   スクリユー用ホツパー５とを空気輸送導管で
   接続して、不良錠剤と判定された錠剤を上記
   の形状選別機構に再循環させる構成 とし、形状良品と判定された錠剤のみが画像処理
   型自動錠剤外観検査機の選別機構に付され、一方
   形状不良と判定された錠剤は運転中絶えず形状選
   別機構に再循環される状態としたことを特徴とす
   る形状選別スクリユー付画像処理型自動錠剤外観
   検査装置。