JPH0455417Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、高周波信号の伝送に適したピツチリ
ボンシールドケーブルと圧接コネクタとの組立体
から成る電気ハーネスに関する。

従来の技術 従来、圧接コネクタに接続して使用するピツチ
リボンシールドケーブルとして、芯線に絶縁材料
を被覆した電線と、芯線にカーボン繊維を被覆し
たドレイン線とが一定ピツチの平行状態に配列し
て導電性箔で包み込まれ、更に前記導電性箔が絶
縁材料で被覆されているものは知られている。

考案が解決しようとする問題点 しかし、上記ピツチリボンシールドケーブル
は、ドレイン線の芯線と、外部からのノイズを遮
蔽する前記導電性箔とが前記カーボン繊維層を介
して電気的に接続されるので、両者間の電気接続
抵抗が高くなり（カーボン繊維層の電気抵抗値が
金属に比べてはるかに大きいため）、したがつて
シールド効果の性能が低下し、周波数の高い帯域
ではほとんどシールド効果が期待できないという
問題があつた。

問題点を解決するための手段 本考案は、上記問題点を解決することを目的と
してなされたもので、前記ドレイン線のカーボン
繊維の外側に編組した金属線を巻着する一方、前
記圧接コネクタのコンタクトには、芯線を圧入し
て電気的に接続するＵスロツトを有する板状接触
片だけではなく、外被部分に対する圧着口輪部を
具備したものを採用することによつて、前記ドレ
イン線の芯線と前記導電性箔とが金属接触する構
造となし、所期の目的を達成したものである。

実施例 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。第１図は本考案に係る電気ハーネスを示して
おり、該電気ハーネスはピツチリボンシールドケ
ーブル１と圧接コネクタ２との組立体から成つて
いる。

ピツチリボンシールドケーブル１は、第３図に
良く示されているように、芯線５に塩化ビニルな
どの電気絶縁材料６を被覆した電線（信号線）３
と、芯線７にカーボン繊維８を被覆し、その外側
に偏組した金属線９を巻着したドレイン線４とが
一定ピツチＰ（通常2.5mmピツチ）の間隔を隔てた
平行状態に配列して銅箔又はアルミ箔などの導電
性箔１０で包み込まれ、更に導電性箔１０が電気
絶縁材料１１で被覆されている。

一方、圧接コネクタ２は、ナイロンなどのプラ
スチツク材料で成形した絶縁ハウジング１２と、
燐青銅などの導電性金属薄板をプレス加工して形
成したコンタクト１３とからなり、絶縁ハウジン
グ１２にはコンタクト１３を個別的に離隔して収
容するコンタクト受容室１４が設けられており、
各受容室１４に収容したコンタクト１３の中心間
隔はシールドケーブル１の電線間ピツチＰと等し
くなつている。

コンタクト１３は、第２図に良く示されている
ように、中央部分に芯線５又は７が圧入して電気
的に接続されるＵスロツト１６を有する一対の板
状接触片１５，１５が設けられ、基端部分に電線
の外皮部分に圧着される圧着口輪部１７が設けら
れると共に、先端部分にポスト形端子２１と嵌合
接続する筒状接続部１８が設けられている。

而して、前記ピツチリボンシールドケーブル１
の電線３及びドレイン線４の端部をそれぞれ個別
的に圧接コネクタ２のコンタクト１３に接続し
て、ケーブル１と圧接コネクタ２の組立体から成
る本考案の電気ハーネスが完成する。このとき、
第４図に示すように、芯線５又は７はいずれもコ
ンタクト１３のＵスロツト１６に圧入して板状接
触片１５，１５に電気的に接続されるが、圧着口
輪部１７は電線（信号）３にあつてはその絶縁被
覆部６に圧着され、一方ドレイン線４にあつては
編組金属線９に口輪部１７が圧着される。その結
果、ドレイン線４の芯線７と導電性箔１０とがコ
ンタクト１３及び編組金属線９を介して金属接触
することとなり、両者間の電気抵抗がきわめて小
さくドレイン線４によるシールド効果が飛躍的に
向上する。

考案の効果 以上説明したように、本考案の電気ハーネスに
よれば、ドレイン線４の芯線７と外部からのノイ
ズを遮蔽する導電性箔１０とがドレイン線４に巻
着した編組金属線９及び圧接コネクタ２のコンタ
クト１３を介して金属接触により電気的に接続さ
れるから、両者間の電気抵抗がきわめて小さくて
ドレイン線４によるシールド効果が飛躍的に向上
する。したがつて、高周波帯域でもすぐれたシー
ルド性能を発揮することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る電気ハーネスの要部正面
図、第２図は第１図の２−２線に沿う断面図、第
３図は同シールドケーブル要部の拡大断面図、第
４図はシールドケーブルと圧接コネクタのコンタ
クトとの接続部を示す一部切欠き正面図である。 １……ピツチリボンシールドケーブル、２……
圧接コネクタ、３……電線（信号線）、４……ド
レイン線、５，７……芯線、６……絶縁被覆、８
……カーボン繊維、９……編組金属線、１０……
導電性箔、１１……絶縁被覆、１２……絶縁ハウ
ジング、１３……コンタクト、１４……コンタク
ト受容室、１５……接触舌片、１６……Ｕスロツ
ト、１７……圧着口輪部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 芯線に絶縁材料を被覆した電線と、芯線にカー
   ボン繊維を被覆し、その外側に編組した金属線を
   巻着したドレイン線とが一定ピツチの平行状態に
   配列して導電性箔で包み込まれ、前記導電性箔が
   絶縁材料で被覆されているピツチリボンシールド
   ケーブルの前記電線及びドレイン線の端部を圧接
   コネクタに接続して成る電気ハーネスであつて、 前記圧接コネクタのコンタクトは、前記芯線が
   圧入して電気的に接続されるＵスロツトを有する
   板状接触片と圧着口輪部とを具備し、前記口輪部
   は前記電線にあつてはその絶縁被覆部に圧着さ
   れ、前記ドレイン線にあつてはその編組金属線に
   圧着されていることを特徴とする電気ハーネス。