JPH0454935Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、パツク用の粉末化粧料等の粉体を計
量注出する粉末定量栓に関する。

「従来の技術」 従来のこの種のものは、容器口部に下向き及び
上向きの１次及び２次計量室を備え、当初は容器
を倒立させて収納粉体を１次計量し、ついで容器
を正立状態に戻して２次計量し、そしてキヤツプ
の天蓋を開いて容器を再び倒立させて天面注出孔
から外部に注出するが、このとき同時に次回の１
次計量を行ない、従つて次回からは容器を１度倒
立させる操作で外部に注出できる。

「考案が解決しようとする問題点」 前記のように、従来は外部注出時に次回の１次
計量を同時に行なうことから、注出孔をキヤツプ
天面に明けて容器を倒立操作しているが、容器の
場合、外部注出は通常の容器のように傾斜させて
行なう方が自然で操作しやすい。また従来は天面
の注出孔をシールで塞いで流通過程時の収納粉体
の洩れ等を防止しているが、この手段では１次、
２次計量室やキヤツプ内は容器体内と連通状態で
あり、従つてこれらの部分に粉体が回つて汚し、
またシールを破る使用当初に粉体が飛散したりす
ることがある。

本考案は通常容器のように傾斜させて側面から
注出でき、また流通過程時には収納粉体を容器体
内に限定密封できるシール構造とした粉体定量栓
を得るにある。

「問題点を解決するための手段」 本考案の粉末定量栓は、角形の胴部５上端から
縮径した口頸部６を立設した容器体１と、前記口
頸部６内面に沿いドーナツ状に１部断面がＶ形の
２次計量室７を形成し、従つて中央部に貫通孔８
を有して口頸部６に内嵌装着された２次計量室部
材２と、前記口頸部６に外嵌装着した取付筒９の
下端からは外向きフランジ１０を介し前記胴部５
の前、後部両壁を上方に延長したような案内板１
１，１１を立設し、上端からは案内筒１２を立設
し、かつこの案内筒１２基部から、周方向とびと
びに孔１３を明けた内向きフランジ１４を介し、
前記２次計量室７の内側半部上面に跨がる逆カツ
プ状の１次計量室１５を立設した口部装着部材３
と、前記案内板１１，１１間に上下スライド可能
に配設された下面開放の箱形であつて、頂壁裏面
から前記案内筒１２に内嵌する垂下筒１６を垂設
し、この垂下筒１６上部前面から外部周壁１７前
面に貫通し常時は前部案内板１１で塞がれている
注出孔１８を形成したキヤツプ４とで構成し、前
記貫通孔８を使用に際し剥がされるシール１９で
塞いだことを特徴としている。

「作用」 上記において、常時は第１図、第２図ａの如く
キヤツプ４は下方に押し下げられ、この状態にて
注出孔１８の開口は前部案内板１１で塞がれてい
る。また流通過程時には、貫通孔８はシール１９
で塞がれており、収納粉体は容器体１内に密封さ
れ、外部の第２計量室７、第１計量室１５、キヤ
ツプ４内に回るようなことはない。

消費者は使用に当たり、口部装着部材３を一旦
外してシール１９を剥がし貫通孔８を開通させ
る。

収納粉体を注出するには、容器を一旦倒立させ
て容器体１内粉体を貫通孔８を通し１次計量室１
５に収納し、この後容器を正立状態に戻して２次
計量室７に移注し、所定量を計量する。即ち、こ
の場合計量外の粉体は貫通孔８から容器体１内に
戻る。

上記操作ののち、キヤツプ４を第２図ｂのよう
に上方に引上げて注出孔１８を開口し、この状態
にて容器を斜め前下に傾斜して２次計量室７内の
粉体を孔１３を通し注出孔１８から外部に注出す
る。この場合、容器を倒立させたのち傾斜状態に
移行させるのがよい。これは、次回注出のための
１次計量が同時になしうるからである。即ち、次
回からは容器を一旦倒立させてのち傾斜状態に移
行させて注出すればよい。

「実施例」 本考案の粉末定量栓は、容器体１と、上向きの
２次計量室７を有して容器体口頸部６に内嵌装着
された部材２と、下向きの１次計量室１５を有し
て口頸部６に外嵌装着された口部装着部材３と、
側面に注出孔１８を明けて前記部材３に上下スラ
イド可能に配設されたキヤツプ４とからなる。

容器体１は角形胴部５上端から平坦な肩部２０
を介し丸形の口頸部６を立設しているが、この口
頸部６の肉薄とした上端外面に係合突条２１を形
成している。

２次計量室部材２は、ドーナツ状の上向きの２
次計量室７を有し、その外側周壁上端周縁から外
向きフランジを介し、口頸部６口頂部外面に嵌合
する取付用周壁を設け、この取付用周壁内面に設
けた係合突条２２を前記係合突条２１に係合して
口頸部６に内嵌固定している。シール１９は貫通
孔８に上面から接着すればよく、樹脂や紙、アル
ミ箔等の剥がし易く破断しやすい材料を用いる。

口部装着部材３は、取付筒９により容器口頸部
６内面に螺合装着してあり、またこの取付筒９上
端から内向きフランジ１４を介して設ける１次計
量室１５は逆カツプ形とし下向きに形成してあ
る。また前後の案内板１１，１１の上部寄り内面
と案内筒１２の上部内周には抜け出し防止用の低
いストツパ２３，２３と２４が設けてある。

キヤツプ４は、下面を開放した箱形の形状で、
前、後部外面を前記案内板１１，１１間に、また
内部の垂下筒１６を前記案内筒１２にそれぞれ適
宜の摩擦力で上下スライド可能に係合、内嵌して
配設してあり、また注出孔１８を側面、つまり外
部周壁１７の前部壁に開口させてあり、上方に引
き上げたときこの注出孔１８は外部に開通する。
また外部周壁１７の前、後部壁下部外面及び垂下
筒１６下部外面に、前記ストツパ２３，２３と２
４に当接係止してこのキヤツプ４の抜け出しを防
止する低いストツパ２５，２５と２６を設けてい
る。

上記各部は合成樹脂材で成形製作する。

「考案の効果」 上記した如く、本考案では注出孔１８を側面に
開口し、従つて容器は傾斜させた状態で計量粉体
を注出することとなり、この傾斜状態は一般の容
器、ボトル等の注出姿勢なので使い易く、便利で
ある。またシール１９は２次計量室部材２の貫通
孔８を塞ぐので、収納粉体が容器体１から他部、
つまり１次、２次計量室１５，７やキヤツプ４内
に回るようなことがなく、従つて流通過程時にお
ける洩れが完全に防止でき、また前記他部を汚し
たりすることが避けられる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案粉末定量栓の縦断面図、第２図
ａ，ｂは同実施例の常時、外部注出時の外形斜視
図である。 ２……容器体、２……２次計量室部材、３……
口部装着部材、４……キヤツプ、１８……注出
孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 角形の胴部５上端から縮径した口頸部６を立設
   した容器体１と、前記口頸部６内面に沿いドーナ
   ツ状に１部断面がＶ形の２次計量室７を形成し、
   従つて中央部に貫通孔８を有して口頸部６に内嵌
   装着された２次計量室部材２と、前記口頸部６に
   外嵌装着した取付筒９の下端からは外向きフラン
   ジ１０を介し前記胴部５の前、後部両壁を上方に
   延長したような案内板１１，１１を立設し、上端
   からは案内筒１２を立設し、かつこの案内筒１２
   基部から、周方向とびとびに孔１３を明けた内向
   きフランジ１４を介し、前記２次計量室７の内側
   半部上面に跨がる逆カツプ状の１次計量室１５を
   立設した口部装着部材３と、前記案内板１１，１
   １間に上下スライド可能に配設された下面開放の
   箱形であつて、頂壁裏面からは前記案内筒１２に
   内嵌する垂下筒１６を垂設し、この垂下筒１６上
   部前面から外部周壁１７前面に貫通し常時は前部
   案内板１１で塞がれている注出孔１８を形成した
   キヤツプ４とからなり、使用に際し剥がされるシ
   ール１９で前記貫通孔８を塞いだ粉末定量栓。