JPH0454820Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、設定した供給量に適応する径のノズ
ル孔に、挿脱自在に嵌入するロツトを設け、該ロ
ツトによりノズル孔内の付着物を除去する自動ク
リーニング装置付液動体定量供給器に関するもの
である。

（従来の技術） 従来、液動体の定量供給器は一般にニードルバ
ルブ形式のものが多く使用されている。

（考案が解決しようとする問題点） しかし、従来の定量供給器は供給量の調整のた
めのバルブの調整を必ず人手によつて行わなけれ
ばならず、使用毎に供給量に不向を生ずる欠点が
あり、又液動体供給時において針弁外周面及び針
弁挿通孔内周面に液動体に含まれる不純物（例え
ば水垢、薬剤の残滓等）が付着したり、長時間の
供給停止時に針弁と針弁挿通孔の間隙に不純物が
固着して、通路を狭くしたり、目詰りをおこして
液動体の供給量を変化させたり、流れを阻害する
ことがあり、一定期間使用した後には、必ず針弁
外周面及び針弁挿通孔を清掃しなければならず、
その頻度が高いので、管理上極めて不都合である
等の問題点があつた。

（問題点を解決するための手段） 本考案は前記の問題点を解決するもので、容器
本体内に設けた液動体通路孔の前端部に、設定し
た供給定量に相当する径のノズル孔を有するメタ
ルを介在し、一端をシリンダー孔内を移動するピ
ストンに固定した前記ノズル孔より僅かに小径
（約0.5mm程度）のロツトを、流動体の供給時には
シリンダー孔内に前方より圧力風を給気してピス
トンを後退させロツトをノズル孔より抜き出して
ノズル孔を開口し、前記液動体通路孔の中間部に
連通して設けた針芯体より液動体収容々器内の液
動体をノズル孔を通して定量供給し、供給停止時
にはシリンダー孔内への圧力風の給気を止め、シ
リンダー孔に内設したスプリングの復元力によつ
てピストンを前進させ、ロツトがノズル孔内を清
掃しながら嵌入しノズル孔を閉塞する如く配設
し、再度液動体を供給する時は、シリンダー孔内
に圧力風を給気してロツトを後退させて、ノズル
孔より抜き出し、清掃されたノズル孔を通して液
動体を定量供給する自動クリーニング装置付液動
体定量供給装置である。

以下本考案の構成の一実施例を図面によつて説
明すると、第１図乃至第６図より、容器本体１
は、前部中心に後方より順次メタル挿嵌用孔２、
押圧体螺合用ねじ孔３及び前方に開口する接続具
螺合用ねじ孔４を連通して穿設し、後部中心に後
端部内周面に蓋体螺合用ねじ孔５を有するシリン
ダー孔６を後方に開口する如く穿設して、その前
壁面中心にシリンダー孔６に連通してロツト案内
具螺合用テーパーねじ孔７を設け、前記メタル挿
嵌用孔２とテーパーねじ孔７間を液動体通路孔８
により連通し、該通路孔８の中間部に連通し、容
器本体１外に開口する針芯体挿嵌孔９を穿設する
と共に、シリンダー孔６の前壁面外縁部に該孔６
内に開口する適長の通気孔１０を軸方向に穿設
し、該通気孔１０の前部に連通して容器本体１外
に開口する給気用接続具螺合用ねじ孔１１を穿設
する。

容器本体１のメタル挿嵌用孔２に、中心に液動
体の供給定量に相当する径のノズル孔１２を有す
るメタル１３を挿嵌し、押圧体螺合用ねじ孔３に
ノズル孔１２より大径の軸孔１４を有する筒上の
押圧体１５を螺合してメタル１３をメタル挿嵌用
孔２内に押圧嵌着し、接続具螺合用ねじ孔４にエ
ルボ等の接続具１６を螺着する。

ロツト案内具螺合用テーパーねじ孔７にはＯリ
ング１７を介して中心にロツト案内用孔１８を軸
方向に設けた截頭円錐筒状のロツト案内具１９を
螺着し、シリンダー孔６内に、中心に前記メタル
１３に設けたノズル孔１２より僅かに小径（約
0.5mm程度）のロツド２０を前方に向け突設し、
該シリンダー孔６の内側周面に接するリング状の
パツキング２１を嵌設したピストン２２を、ロツ
ト２０がロツト案内用孔１８を通り液動体通路孔
８内を挿通する如く、前後方向に摺動自在に挿嵌
し、ピストン２２の後面とシリンダー孔６の後端
内周面に螺設した蓋体螺合用ねじ孔５部に螺合す
る空気抜孔２３を有する蓋体２４間にコイルスプ
リング２５を挾設して該スプリング２５の反撥力
によりピストン２２をシリンダー孔６前端部に位
置させこの状態においてロツト２０の前部がノズ
ル孔１２内に貫通し、コイルスプリング２５を圧
縮し、ピストン２２がシリンダー孔６の後部に位
置したときロツト２０が、ノズル孔１２より完全
に抜け出すようにロツト２０の長さを設定すると
共に、液動体通路孔８に連通して穿設した針芯体
挿嵌孔９に上部に中空部２６に連通する小径２７
を設けた針芯体２８の下端部を密着挿嵌して液動
体収容々器Ｂよりの液動体が針芯体２８を通り液
動体通路孔８内に流入可能とし、給気用接続具螺
合用ねじ孔１１には他端を容器本体１外に開口す
る給気孔２９を有する給気用接続具３０を螺着
し、本考案の自動クリーニング装置付液動体定量
供給器Ａを構成するものである。

（作用） 次に本考案の作用を第７図の使用状態の一実施
例を示す概要図によつて説明すると、駆動用モー
ターＭの駆動軸３１に羽根車３２を軸設し、上部
が截頭円錐状で頂端部が排出口３３をなすカバー
３４内に設置し、中間部に圧力調整弁Ｖを介在し
た液動体送通管３５の一端を本考案による液動体
定量供給器Ａの接続具１６に連設し、他端をカバ
ー３４内で頂端部の排出口３３に臨む如く配管す
ると都民、一端をカバー３４の上端部に連通する
通気管３６の他端を、前記供給器Ａの給気用接続
具３０に接続し、針芯体挿嵌孔９に嵌着した針芯
体２８を、倒立した液動体収容々器Ｂの下方より
差し込んで、該容器Ｂ内の液動体が小孔２７より
中空部２６を通つて液動体通路孔８内に流入する
ようにしている。

流動体の供給に際しては、駆動用モーターＭを
稼動して羽根車３２を回転し、これによつて生ず
る圧力風の一部を給気用接続具３０の給気孔２９
及び通気孔１０を経てシリンダー孔６内に送風す
ればシリンダー孔６内に流入した圧力風は、ピス
トン２２を押し、コイルスプリング２５の反撥力
に抗して後方に移動させると同時にロツト２０が
ノズル孔１２より抜け出して、ノズル孔１２は設
定した定量供給に相当する径に開口し、液動体は
カバー３４の頂部に設けた排出口３３より噴出す
る圧力風に吸引されてノズル孔１２、押圧体１５
の軸孔１４、及び接続具１６内を通り、圧力調整
弁Ｖを経て液動体送通管３５により該管３５の先
端部に送られカバー３４の排出口３３より外方に
噴霧状となつて散布するものである。

尚噴出状態の調整は圧力調整弁Ｖの操作によつ
て行う。液動体の散布が終り液動体の供給を停止
する場合は駆動モーターＭを止めてシリンダー孔
６内への送風を停止すれば、ピストン２２への押
圧力はなくなり、コイルスプリング２５の反撥力
によつてピストン２２が前方に復帰しロツト２０
はノズル孔１２内に付着又は固着した液動体に含
まれる不純物を前方に押し出し、ノズル孔１２内
を清掃し乍ら該孔１２内に嵌入して停止するもの
で、再度液動体の供給を行う場合、前記の如く駆
動モーターＭを稼動すれば、ロツト２０は後退し
てノズル孔１２より抜け出し、ロツト２０により
清掃されたノズル孔１２を通して設定した定量の
液動体を液動体送通管３５を経て外部に噴出散布
する。

（効果） 叙述の如く本考案は、液動体の供給停止時にロ
ツトにより自動的にノズル孔内の清掃を可能とし
たことにより、液動体定量供給器の長期間の不使
用又は反復使用において従来の如く暫々ノズル孔
及びロツトを清掃する必要がなく、設定した供給
定量に相当するノズル孔を有するノズル及び該ノ
ズル孔に対応する径のロツトを予め装着すれば、
あとは調整することなく連続又は断続して定量の
供給が可能で、管理上の労力や時間及び経費を大
巾に節減することが出来る等、実用上非常に優れ
た効果を有する考案である。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すもので、第１図は
本考案の一部を破断した正面図、第２図は第１図
の右側面図、第３図は本考案の停止状態の横断面
図、第４図は作動状態の一部を切除した横断面
図、第５図は第３図の要部部分拡大図、第６図は
第４図の要部部分拡大図、第７図は本考案の使用
例の一実施例を示す概要図である。 １……容器本体、６……シリンダー孔、８……
液動体通路孔、１２……ノズル孔、１３……メタ
ル、２０……ロツト、２２……ピストン、２５…
…コイルスプリング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 容器本体内に設けた液動体通路孔の前端部に、
   設定した供給定量に相当する径のノズル孔を有す
   るメタルを介在し、一端をシリンダー孔内を移動
   するピストンに固定した前記ノズル孔より僅かに
   小径のロツトを、流動体の供給時にはシリンダー
   孔内に圧力風を給気してピストンを後退させロツ
   トをノズル孔より抜き出してノズル孔を通して液
   動体の定量を流通させ、液動体の供給停止時に
   は、シリンダー孔内への圧力風の給気を停止し、
   ピストンの後方に設けたコイルスプリングの復元
   力により該ピストンを前進させロツトがノズル孔
   内を清掃し乍ら嵌入し、該ノズル孔を閉塞して停
   止することを特徴としたクリーニング装置付液動
   体定量供給器。