JPH0454751B2 - - Google Patents

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請求の範囲 １ 式（）： （式中、Ｘはアミノ基またはメルカプト基を表わ
し、ｎは０〜10の数をとり得るメチレン基の数を
表わす。） で示されるビス−トリアゾール類およびその水溶
性塩類のPH６〜11の範囲の水性系における亜鉛の
腐食防止剤としての利用。 ２ メチレン基数ｎが０〜６である式（）のビ
ス−トリアゾールまたはその水溶性塩類の利用。 ３ １，６−ビス−［３−（５−アミノ−１，２，
４−トリアゾリル）］ヘキサンおよび１，６−ビ
ス−［３−（５−メルカプト−１，２，４−トリア
ゾリル）］ヘキサンの第１項に記載の利用。 ４ １〜10ｇ／m³の量を用いる第１項に記載のビ
ス−トリアゾール類の利用。 明細書 この発明の目的は、亜鉛の腐食防止剤として特
定のビス−トリアゾール類を使用することにあ
る。 これまで亜鉛の腐食防止には、ごくわずかの化
合物だけが好適であることが示されてきた。なか
でも、特にベンゾトリアゾールまたはトリルトリ
アゾール、メルカプトベンゾチアゾール、または
ベンゾイミダゾールのような複素環化合物が重要
である。これらの既知化合物はたしかに好ましい
効果を有するが、劣つた加工性、不十分な貯蔵安
定性、一部のものでは高い毒性のような種々の欠
点を有し、また化学的化合物として比較的入手し
難く、経済的理由から限られた場合にのみ使用が
可能である。またこれらの化合物の使用に際し
て、基材表面に沈積物を比較的生じ易いことも緩
和し難い。 今回、一般式（）： （式中、Ｘはアミノ基またはメルカプト基を表わ
し、ｎは分子中のメチレン基数を表わす。） で示されるビス−トリアゾール類またはそれらの
水溶性塩類が、PH６〜11の範囲の水性系におい
て、亜鉛の腐食防止材として良好な成績で使用で
きることが判つた。 更に判明した如く、特にそのメチレン基数(n)が
０〜10、好ましくは０〜６であつて、Ｘがアミノ
基またはメルカプト基を表わす化合物が好適であ
る。それ許りではなく、上記一般式で示されるビ
ス−トリアゾールの塩もまた良好な成績で使用で
きる。この場合、塩の形成には、酢酸のような有
機酸でも、塩酸、硫酸、りん酸のような無機酸で
も同様に考慮できる。 モノ−トリアゾール類が比較的高濃度において
のみ、はじめて腐食防止に有用であることが示さ
れることから、ここに挙げた化合物の亜鉛の腐食
防止剤としての好ましい効果は一層注目に値する
ものである。３−ヘプチル−５−アミノ−１，
２，４−トリアゾールまたは３−ヘプチル−５−
メルカプト−１，２，４−トリアゾールのような
対照化合物の腐食防止値は、適用濃度が100ｇ／
m³の場合でも97〜94％であつた。これに対して、
適用濃度が20ｇ／m³の場合では僅か69〜66％の腐
食防止値を得たのに対し、一方、ビス−トリアゾ
ールで行なつた同様の試験では、10ｇ／m³の適用
濃度でさえ、すでに90％を超える防止値に到達し
た。 水性媒体に都合よく添加されるビス−トリアゾ
ールの量は0.1〜50ｇ／m³、好ましくは１〜10
ｇ／m³である。腐食防止剤は、通常水性溶液、分
散液または乳化液の形で適用できる。 ビス−トリアゾールの製造はそれ自体既知の方
法に従つて行なわれ、例えばα，ω−ジカルボン
酸を２モルのアミノグアニジンと反応することに
より、またはビス−メルカプトトリアゾールの場
合はα，ω−ジカルボン酸エステルと２モルのチ
オセミカルバジドを反応させることにより行なわ
れる。但し、ビス−トリアゾールの製造はこの発
明の対象ではない。 実施例 腐食防止性の測定は、下記の方法により実施す
る。 それぞれ慎重に用意し、秤量した３枚の試験片
（亜鉛99.5、80×15×１mm）を、試験用水800ml、
緩衝液30mlおよび所定量の試験物質を含有する１
の試験容器内に懸垂し、１分間80回の回転数
で、６時間室温で放置する。 空試験と比較した重量減から、腐食防止値Ｓを
計算した。 Ｓ＝100（１−ａ／ｂ） ａ＝試験片の重量減少 ｂ＝空試験値の重量減少 腐食用媒体として使用した試験用水はドイツ工業
規格（DIN）第51360／２号により製造し、アン
モニア／塩化アンモニウムで緩衝した。 比較試験の実施に用いた化合物を第１表に示し
たが、ここにおいて“ｎ”および“Ｘ”は式に
記載した意味と同意義である。

【表】 次の第２表には、得られた腐食防止値を示す。

【表】 Ｇの欄には、対象物質として使用したベンゾト
リアゾールによつて得られた腐食防止値を示し
た。