JPH0454741Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は補助苗台に予備苗を載せておき、植付
装置の苗載台に苗が無くなる時、上記予備苗を苗
載台に補給するようにした田植機の補助苗載装置
に関する。

(ロ) 従来技術 従来、補助苗台を左右の両側壁の上部が頂板で
連結された門型の予備苗架台と、この予備苗架台
の上部及び両側部に取付けた予備苗載枠とで構成
した田植機における補助苗載装置は既に知られて
いる。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 前記既知の田植機における補助苗載装置の予備
苗架台は、その上面に載置する中間予備苗載枠と
両側にそれぞれ装着する側部予備苗載枠とを支持
すべく補助苗台自体を門型にした上で強固に構成
しなければならないので著しくコスト高になり、
また各予備苗載枠の予備苗架台への着脱が面倒で
あつた。

(ニ) 問題点を解決するための手段 本考案は苗載台と該苗載台上の苗を掻取つて圃
場に植付ける複数の植付体とからなる植付装置を
機体に装着した田植機において、前記機体上に、
苗箱を挿脱可能に収納し得る予備苗架台を設け、
中間予備苗載枠の前後の横管を左右一対の縦支持
枠に貫通して固定すると共に該縦支持枠を前記予
備苗架台の側枠の上面に嵌合して取付け、側部予
備苗載枠の前後の横杆の内端を前記横管の両端部
にそれぞれ嵌挿することにより中間予備苗載枠の
前後の横管と、左右の縦支持枠とを予備苗架台の
補強部材に利用して該予備苗架台の構成を簡略化
すると共に前記横管を側部予備苗載枠の支持部材
及び挿脱可能な受部材にすることにより前述の問
題点を解決した。

(ホ) 作用 複数の植付体は苗載台上の苗を掻取つて圃場に
植付け、苗載台上の苗が無くなる時、予備苗架台
の収納した苗箱、中間予備苗載枠及びその両側の
側部予備苗載枠で支持された苗箱を引き出して苗
を苗載台に補給する。

そして、前記中間予備苗載枠の縦支持枠は予備
苗架台の上部と一体になつて補強し、この状態に
て前後の横管は予備苗架台の上部の横枠となり、
田植機を輸送するような場合は、側部予備苗載枠
を抜き取つて小型に梱包することができ、組付け
る時は前記側部予備苗載枠、横枠を中間予備苗載
枠の横管の端部に嵌挿するだけで組付けることが
できる。

(ヘ) 実施例 本考案の一実施例を図面に示す歩行型田植機に
ついて説明すると、機体１の前部にエンジン２を
搭載し、その後部のミツシヨンケースから左右に
突出した軸にスイングチエンケースを介して車輪
３，３を支架し、それらの間にセンターフロート
５を、外側にサイドフロート６，６を装着し、後
部に取付けた植付装置７は４本の植付体８……
と、４区画の苗載部に仕切られた苗載台１０と、
線引きマーカー１１，１１と苗押え１２……等か
らなり、前記エンジン２を覆うボンネツト１３は
前部を中心として回動することにより開閉するこ
とができ、該ボンネツト１３より後部の機体１上
は該機体１に取付けられていて側部に上下２段の
段部１５ａ，１５ｂを有する後部カバー１５によ
り覆われており、その頂板１５ｃは苗載部となつ
ている。

予備苗架台１６は合成樹脂からなる側枠１７，
１７とそれらの前寄り上部を連結した横部材１８
とをブロー成型により一連の筒体に構成してあ
り、前記側枠１７，１７の下部を後部カバー１５
の上方の段部１５ｂに載せて重合すると共にボル
ト１９……により固定してある。

そして、中間予備苗載枠２０は、前端と後端を
上方へ折曲した平面視で矩形状の枠杆２１と、そ
の下面に熔接した前後一対の横管２２，２２と、
該横管２２，２２の両端部に嵌装固定した断面コ
字状の縦支持枠２３，２３とで構成されており、
前記横管２２の突出部にはそれぞれ台形状の杆か
らなる受体２５，２５を固定してあり、この中間
予備苗載枠２０は縦支持枠２３，２３を前記側枠
１７，１７の上端に上方から嵌合すると共に横管
２２，２２を側枠１７，１７の上面に形成した溝
１７ａ……に嵌入させ、それらの中間部を第３図
に示す如く螺子２４，２４で共締めすることによ
り締着してある。

側部予備苗載枠２６，２６は平面視でコ字状を
なす横枠杆２７と、前記枠杆２１と同形の枠杆２
８とで構成されており、前記横枠杆２７の基部を
上方へ小さい角度で折曲して前記横管２２の端部
に挿入するので、側部予備苗載枠２６，２６は中
間予備苗載枠２０に向けて緩やかな下降傾斜にし
て挿脱可能に装着されることとなり、前記螺子２
４，２４により基部を螺着されたスプリングスト
ツパー３０は先端部に上向きの段部３０ａとその
状態に連設した下降傾斜部３０ｂとを有していて
第３図に実線で示すように枠杆２１よりやゝ高め
になるようにセツトされており、側部予備苗載枠
２６，２６を取付ける時、その内側の前後方向の
杆２６ａが下降傾斜部３０ｂに乗つて押し下げな
がら侵入するので、段部３０ａは上記杆２６ａに
鎖線で示す如く係合する。

前述の田植機において、作業開始時に苗載台１
０の各苗載部と頂板１５ｃ、中間予備苗載枠２０
及び左右の側部予備苗載枠２６，２６とに予備苗
として苗箱を載せ、側部の苗箱は受体２５，２５
により受止められる。

植付作業中、植付体８……は左右に往復動する
苗載台１０内のマツト苗を掻取つて田面に植付
け、苗載台１０上の苗が少なくなつた時、前述の
予備苗として搭載した苗箱を引出してマツト苗を
苗載台１０に補給する。

而して、田植機を輸送すべく梱包する時、又は
格納時に側部予備苗載枠２６が邪魔になる場合
は、スプリングストツパー３０を僅かに押下げた
状態で側部予備苗載枠２６，２６を外側方へ引張
ると取外すことができ、それを組付ける時は前述
のように押込むだけで装着することができると共
に輸送時に側部予備苗載枠２６を外すとホイスト
等で吊り上げる時のロープ掛けが容易になる。

その際、側部予備苗載枠２６，２６はそれぞれ
前後対称となつているので互換性があり、左右い
ずれの側にも装着することができ、かつ、同一形
状のものを製作して任意の側に取付けることがで
きる。

また、側枠１７，１７はブロー成型により構成
されていて予備苗入りの重い苗箱を３個支持する
にも拘らず、その上端に縦支持枠２３，２３を嵌
合して螺着したので、強固になつて確実に支持す
ることができ、かつ横管２２，２２は縦支持枠２
３，２３と一体になつて横方向の間隔を保持す
る。

更に、前記スプリングストツパー３０の段部３
０ａは側部予備苗載枠２６を装着した状態で杆２
６ａより上方へ突出しない高さになつているの
で、苗箱を出入れする時障害になることがない。

なお、横管２２は丸棒の両端に穴を穿設して構
成しても同一の目的を達成することができる。

(ト) 考案の効果 本考案は前述のように苗載台１０と該苗載台１
０上の苗を掻取つて圃場に植付ける複数の植付体
８……とからなる植付装置を機体１に装着した田
植機において、前記機体１上に、苗箱を挿脱可能
に収納し得る予備苗架台１６を設け、中間予備苗
載枠２０の前後の横管２２，２２を左右一対の縦
支持枠２３，２３に貫通して固定すると共に該縦
支持枠２３，２３を前記予備苗架台１６の側枠１
７，１７の上面に嵌合して取付け、側部予備苗載
枠２６，２６の前後の横杆の内端を前記横管２
２，２２の両端部にそれぞれ嵌挿したので、中間
予備苗載枠２０の縦支持枠２３，２３は、予備苗
架台１６の側枠１７，１７の上部と一体になつて
支持部材を構成することとなり、重量の大なる複
数の予備苗を安定した状態にかつ強固に支持する
ことができる。

また、前記中間予備苗載枠２０の横管２２，２
２は左右の側枠１７，１７の上部を結合して枠体
にすると共に端部を側部予備苗載枠２６，２６の
連結支持部材になり、構造を簡略化してコストダ
ウンを図ることができ、しかも、側部予備苗載枠
２６，２６を抜き差しすることにより分解組立を
簡単に行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであつて、
第１図は予備苗台の斜視図、第２図は同上一側の
分解斜視図、第３図は縦支持枠と側枠の結合部の
断面図、第４図は田植機の側面図である。 １０……苗載台、１６……予備苗架台、１７…
…側枠、２０……中間予備苗載枠、２２……横
管、２３，２３……縦支持枠、２６……側部予備
苗載枠、３０……スプリングストツパー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 苗載台１０と該苗載台１０上の苗を掻取つて圃
   場に植付ける複数の植付体８・・とからなる植付
   装置を機体１に装着した田植機において、前記機
   体１上に、苗箱を挿脱可能に収納し得る予備苗架
   台１６を設け、中間予備苗載枠２０の前後の横管
   ２２，２２を左右一対の縦支持枠２３，２３に貫
   通して固定すると共に該縦支持枠２３，２３を前
   記予備苗架台１６の側枠１７，１７の上面に嵌合
   して取付け、側部予備苗載枠２６，２６の前後の
   横杆の内端を前記横管２２，２２の両端部にそれ
   ぞれ嵌挿したことを特徴とする田植機における補
   助苗載装置。