JPH0454073Y2 - - Google Patents

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JPH0454073Y2
JPH0454073Y2 JP6759390U JP6759390U JPH0454073Y2 JP H0454073 Y2 JPH0454073 Y2 JP H0454073Y2 JP 6759390 U JP6759390 U JP 6759390U JP 6759390 U JP6759390 U JP 6759390U JP H0454073 Y2 JPH0454073 Y2 JP H0454073Y2
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hydraulic pressure
chamber
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cylinder
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  • Transmission Of Braking Force In Braking Systems (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 A 考案の目的 (1) 産業上の利用分野 本考案は、前、後の車輪にそれぞれ装着された
前、後輪用ブレーキ装置と、第1操作部材に連
動、連結された第1マスタシリンダと、第2操作
部材に連動、連結されるとともに後輪用ブレーキ
装置に接続される第2マスタシリンダと、両マス
タシリンダの少なくとも一方の出力油圧に応じて
前輪用ブレーキ装置に制動油圧を作用させるべく
前記両マスタシリンダおよび前輪用ブレーキ装置
間に介設される連動油圧発生手段とを備える自動
二輪車用制動油圧制御装置に関する。
(2) 従来の技術 従来、かかる装置は、たとえば実開昭61−
31988号公報等により既に知られている。
(3) 考案が解決しようとする課題 上記従来の装置は、前輪に一対のブレーキ装置
が装着されるとともに後輪に単一のブレーキ装置
が装着され、第1のマスタシリンダからの制動油
圧が一方の前輪用ブレーキ装置に、また第2のマ
スタシリンダからの制動油圧が他方の前輪用ブレ
ーキ装置および後輪用ブレーキ装置に作用せしめ
られるものである。而して連動油圧発生手段は、
第2のマスタシリンダおよび一方の前輪用ブレー
キ装置に通じる第1の油圧室と、他方の前輪用ブ
レーキ装置に通じる第2の油圧室とが、ボデイに
摺動自在に嵌合されるフリーピストンの両側に形
成され、第1のマスタシリンダおよび第2の油圧
室間には第2マスタシリンダから制動油圧が出力
されていないときに開弁するバルブが介設されて
成るものである。
しかるに、上記従来の構造によると、第1およ
び第2のマスタシリンダから制動油圧が同時に出
力されたときには、フリーピストンが第1および
第2の油圧室のうち制動油圧の低い側に移動して
しまい、それに応じて制動油圧の低い側のマスタ
シリンダにキツクバツクが生じることになるとと
もに、出力制動油圧の高い方のマスタシリンダの
制動油圧を選択した両前輪用ブレーキ装置に作用
させることになるので出力制動油圧の低い方のマ
スタシリンダを作動させた意味がなくなる。また
第2のマスタシリンダからの制動油圧の出力が第
1のマスタシリンダからの制動油圧の出力よりも
遅れたときには、第2のマスタシリンダの出力制
動油圧が第1のマスタシリンダの出力制動油圧よ
りも高くなるまでフリーピストンが移動せず、一
方の前輪用ブレーキ装置の制動油圧が高くなるの
が遅れてしまい、制動効率が劣る。
本考案は、かかる事情に鑑みてなされたもので
あり、両マスタシリンダから制動油圧が出力され
たときにキツクバツクが生じるのを防止し、しか
も制動フイーリングおよび制動効率を向上した自
動二輪車用制動油圧制御装置を提供することを目
的とする。
B 考案の構成 (1) 課題を解決するための手段 上記目的を達成するために、本考案の第1の特
徴によれば、連動油圧発生手段は、相互間に隔壁
を介在させた同軸上の第1および第2シリンダ孔
を有するボデイと、第1マスタシリンダに通じる
第1入力油圧室を前記隔壁とは反対側で第1シリ
ンダ孔の端壁との間に画成して第1シリンダ孔に
摺動可能に嵌合される第1ピストンと、第2マス
タシリンダに通じる第2入力油圧室を前記隔壁側
に形成するとともに前輪用ブレーキ装置に通じる
出力油圧室を第2入力油圧室とは反対側に形成し
て第2シリンダ孔に摺動可能に嵌合される第2ピ
ストンと、前記隔壁を油密にかつ軸方向移動自在
に貫通して前記両ピストンを同軸に連結するピス
トンロツドと、第1および第2入力油圧室の容積
を縮小させる側に両ピストンを付勢するばねとを
備える。
また本考案の第2の特徴によれば、出力油圧室
に作動油を補強するための補給路がボデイに穿設
され、該補給路に接続されるリザーバは、両マス
タシリンダの少なくとも一方と共通にして配設さ
れる。
さらに本考案の第3の特徴によれば、ボデイの
上部には、リザーバから前記出力油圧室に作動油
を補給するための補給路に接続した油路が穿設さ
れており、緩め時には第1および第2入力油圧室
内の上部を前記油路にそれぞれ連通させ得る一対
のねじ栓が前記ボデイに装着される。
(2) 作用 上記第1の特徴の構成によれば、第1および第
2ピストンがピストンロツドを介して同軸に連結
されていることにより、第1および第2入力油圧
室のいずれに制動油圧が作用しても、第2ピスト
ンは出力油圧室の容積を縮小させる側に移動し、
出力油圧室から前輪用ブレーキ装置に制動油圧が
作用することになる。また第1および第2入力油
圧室に両マスタシリンダから制動油圧が作用して
いる状態では、それらの制動油圧の大小にかかわ
らず両ピストンは出力油圧室の容積を縮小させる
側に作動するのみであり、両入力油圧室の一方か
ら両マスタシリンダの一方にキツクバツク圧が作
用することはない。しかも両入力油圧室からの第
1および第2ピストンに作用する油圧力を加算し
た力が第2ピストンに作用することになるので、
制動効率が向上するとともに出力油圧室から前輪
用ブレーキ装置に滑らかに油圧を作用させること
ができる。
また上記第2の特徴の構成によれば、出力油圧
室に作動油を補給するためのリザーバを両マスタ
シリンダの一方と共用することにより、全体とし
てのリザーバの個数を低減することができる。
さらに上記第3の特徴の構成によれば、両ねじ
栓の一方を緩めておき、緩めたねじ栓に対応する
入力油圧室に一方のマスタシリンダから油圧を作
用させると、該入力油圧室およびマスタシリンダ
間の油圧系に含まれている空気を油路からリザー
バに逃がすことができ、作動油を無駄に捨てるこ
となく空気抜きを行なうことができる。
(3) 実施例 以下、図面により本考案の実施例について説明
する。
第1図ないし第3図は本考案の一実施例を示す
ものであり、先ず第1図において、自動二輪車の
前輪には、該前輪を制動するための左右一対の前
輪用ブレーキ装置BF,BFが装着されており、後
輪には後輪用ブレーキ装置BRが装着される。
両前輪用ブレーキ装置BF,BFの一方には、第
1操作部材としてのブレーキレバー1に連動、連
結された第1マスタシリンダとしての前部マスタ
シリンダMFが接続され、後輪用ブレーキ装置BR
には、第2操作部材としてのブレーキペダル2に
連動、連結された第2マスタシリンダとしての後
部マスタシリンダMRが接続される。
両前輪用ブレーキ装置BF,BFの他方と、両マ
スタシリンダMF,MRとの間には、両マスタシリ
ンダMF,MRのいずれかの出力油圧に応じても前
記他方の前輪用ブレーキ装置BFに制動油圧を作
用せしめるための連動油圧発生手段4が介設され
る。
連動油圧発生手段4は、相互間に隔壁6を介在
させた同軸上の第1および第2シリンダ孔7,8
を有するボデイ5と、第1シリンダ孔7に摺動自
在に嵌合される第1ピストン9と、第2シリンダ
孔8に摺動自在に嵌合される第2ピストン10
と、隔壁6を油密にかつ軸方向移動自在に貫通し
て両ピストン9,10を同軸に連結するピストン
ロツド11と、第2ピストン10を隔壁6側に付
勢するばね12とを備える。
ボデイ5は、第1図の左側を上方位置として自
動二輪車Vの車体に支持されるものであり、第1
および第2シリンダ孔7,8は、両者7,8間に
隔壁6が形成されるようにしてボデイ5の両端か
ら穿孔加工される。而して第1シリンダ孔7の隔
壁6とは反対の側開口端はシールボルト13で油
密に閉塞され、第2シリンダ孔8の隔壁6とは反
対側の端部にはユニオンボルト14が螺合され
る。
第1ピストン9は、隔壁6を貫通して第1シリ
ンダ孔7に突出したピストンロツド11の端部に
固定されるものであり、第1ピストン9の外面に
は軸方向両側をバツクアツプリング15,15で
支持されたOリング16が嵌着され、該Oリング
16が第1シリンダ孔7の内面に摺接する。而し
て第1シリンダ孔7内は、第1ピストン9により
シールボルト13側の第1入力油圧室17と、隔
壁6側の油室18とに区画される。しかもボデイ
5には第1入力油圧室17に通じる第1入力ポー
ト19が穿設されており、第1入力ポート19に
は前部マスタシリンダMFが接続される。
第2ピストン10は、第2シリンダ孔8内にお
いてピストンロツド11に一体に設けられてお
り、この第2ピストン10の軸方向中間部外面に
は環状凹部20が設けられる。而して該環状凹部
20よりも隔壁6側で第2ピストン10の外面に
は軸方向両側をバツクアツプリング21,21で
支持されたOリング22が第2シリンダ孔8の内
面に摺接すべく嵌着される。また環状凹部20よ
りもユニオンボルト14側で第2ピストン10の
外面には第2シリンダ孔8の内面に摺接するカツ
プシール23が嵌着される。而して第2シリンダ
孔8内は第2ピストン10により、隔壁6側の第
2入力油圧室24と隔壁6とは反対側の出力油圧
室25とに区画される。しかもボデイ5には第2
入力油圧室24に通じる第2入力ポート26が穿
設され、この第2入力ポート26には後部マスタ
シリンダMRに接続される。さらにユニオンボル
ト14にはオイルボルト26によりバンジヨー2
7が結合されており、出力油圧室25には、ユニ
オンボルト14に設けられた油路28およびバン
ジヨー27を介して前記他方の前輪用ブレーキ装
置BFに接続される。
ばね12は出力油圧室25内に収納されてお
り、第2ピストン10とユニオンボルト14との
間に縮設される。而して該ばね12のばね力によ
り、ピストンロツド11は、第1入力油圧室17
の容積を第1ピストン9で縮小するとともに第2
入力油圧室24の容積を第2ピストン10で縮小
する側に付勢されることになる。
ボデイ5において第1および第2シリンダ孔
7,8よりも上方位置(第1図では左方位置)に
は、第1および第2シリンダ7,8と平行な油路
29が両端を閉塞して穿設されており、この油路
29に通じる接続筒部材30がボデイ5に連結さ
れ、該接続筒部材30はリザーバ31に接続され
る。
またボデイ5には、油路29を油室18に常時
連通させる解放油路32、ならびに油路29を環
状凹部20に常時連通させる補給路33が穿設さ
れるとともに、第2ピストン10が隔壁6側に最
大限後退した状態で出力油圧室25を油路29に
連通させる解放油路34が穿設される。而して出
力油圧室25および環状凹部20間で第2ピスト
ン10の外面に嵌着されているカツプシール23
は、出力油圧室25の減圧時に環状凹部20から
出力油圧室25側への作動油の流通を許容するも
のであり、第2ピストン10の後退時に出力油圧
室25が減圧されたときには前記補給路33から
出力油圧室25に作動油が補給されることにな
る。また解放油路34は、余剰の作動油が出力油
圧室25に補給されたときに作動油の余剰分をリ
ザーバ31に逃がす働きをする。
さらにボデイ5の上部(第1図の左側部)に
は、緩めた状態で第1および第2入力油圧室1
7,24内の上部を油路29に連通させるととも
に締付けた状態では第1および第2入力油圧室1
7,24と前記油路29との間を遮断する一対の
ねじ栓35,36が進退自在に螺合される。
第2図において、前記マスタシリンダMFはブ
レーキレバー1の操作に応じた制動油圧を出力す
るものであり、シリンダ孔41を有するシリンダ
本体42と、ブレーキレバー1に連動、連結され
ながらシリンダ孔41に摺動可能に嵌合される作
動ピストン43とを有する。
作動ピストン43の外面には軸方向に間隔をあ
けた位置にカツプシール44,45が嵌着されて
おり、両カツプシール44,45がシリンダ孔4
1の内面に摺接する。而してシリンダ孔41の前
端壁(第2図の左端壁)と作動ピストン43との
間には油圧室46が画成され、該油圧室46内に
作動ピストン43を後方側(第2図の右方側)に
付勢する戻しばね47が収納される。またシリン
ダ本体42には油圧室46に通じる出力ポート4
8が穿設されており、この出力ポート48が一方
の前輪用ブレーキ装置BFと、連動油圧発生手段
4の第1入力ポート19とに接続される。
ところで前記両カツプシール44,45間で作
動ピストン43の外面には環状溝49が設けられ
る。また該環状溝49および油圧室46間で作動
ピストン43の外面に嵌着されているカツプシー
ル45は、油圧室46の油圧が減圧されたときに
環状溝49から油圧室46側への作動油の流通を
許容するものである。一方、シリンダ本体42に
は、シリンダ孔41の上方位置にリザーバ50が
一体に設けられており、該リザーバ50内の作動
油を前記環状溝49に供給するためのサプライポ
ート51がシリンダ本体42に穿設される。さら
に作動ピストン43が後退限位置まで後退したと
きに油圧室46をリザーバ50内に連通させるリ
リーフポート52がシリンダ本体42に穿設され
る。而して該リリーフポート52は油圧室46か
ら余剰の作動油をリザーバ50に戻す働きをす
る。
第3図において、後部マスタシリンダMRはブ
レーキペダル2の操作に応じた制動油圧を出力す
るものであり、シリンダ孔53を有するシリンダ
本体54と、ブレーキペダル2に連動、連結され
ながらシリンダ孔53に摺動可能に嵌合される作
動ピストン55とを有する。
作動ピストン55には、シリンダ孔53の内面
に摺接するカツプシール56,57が軸方向に間
隔をあけた位置に取付けられる。而してシリンダ
孔53の前端壁(第3図の上端壁)と作動ピスト
ン55との間には油圧室58が画成され、該油圧
室58内に作動ピストン55を後方側(第3図の
下方側)に付勢する戻しばね59が収納される。
またシリンダ本体54には油圧室58に通じる出
力ポート60が穿設されており、この出力ポート
60が後輪用ブレーキ装置BRと、連動油圧発生
手段4の第2入力ポート26とに接続される。
ところで前記両カツプシール56,57間で作
動ピストン55の外面には環状溝61が設けられ
る。また該環状溝61および油圧室58間で作動
ピストン55に設けられているカツプシール57
は、油圧室58の油圧が減圧されたときに環状溝
61から油圧室58側への作動油の流通を許容す
るものである。一方、シリンダ本体54には、前
記環状溝61に通じるサプライポート62と、作
動ピストン55が後退限位置まで後退したときに
油圧室58に通じるリリーフポート63が穿設さ
れる。しかもシリンダ本体54には、サプライポ
ート62およびリリーフポート63に通じる接続
管部材64が連結されており、該接続管部材64
はホース65を介してリザーバ66に接続され
る。而して油圧室58が減圧されたときにはサプ
ライポート62およびカツプシール57を介して
リザーバ66の作動油を油圧室58に補給するこ
とが可能であり、またリリーフポート63を介し
て油圧室46から余剰の作動油をリザーバ66に
戻すことができる。
ところで、ブレーキレバー1は自動二輪車の運
転者が手で操作するのに対し、ブレーキペダル2
は前記運転者が足で操作するものであり、前部マ
スタシリンダMFの操作力の方が後部マスタシリ
ンダMRの操作力よりも弱く、したがつて前部マ
スタシリンダMFからの出力油圧は後部マスタシ
リンダMRの出力油圧よりも低い。而して、第1
図で示すように、連動油圧発生手段4において前
部マスタシリンダMFからの油圧が作用する第1
入力油圧室17に臨む第1ピストン9の受圧面積
は、後部マスタシリンダMRからの油圧が作用す
る第2入力油圧室24に臨む第2ピストン10の
受圧面積よりもピストンロツド11の横断面積分
だけ大きく、上記油圧の差を補償することができ
る。
次にこの実施例の作用について説明すると、自
動二輪車Vの走行中にブレーキレバー1によりブ
レーキ操作を行なうと、前部マスタシリンダMF
から出力される制動油圧が両前輪用ブレーキ装置
BF,BFの一方に直接作用するとともに、連動油
圧発生手段4における第1入力油圧室17に作用
する。したがつて連動油圧発生手段4においては
第1ピストン9への第1入力油圧室17の油圧作
用に応じてピストンロツド11がばね12のばね
力に抗して第1図の下方に移動し、出力油圧室2
5の容積が縮小され、その容積縮小に応じて他方
の前輪用ブレーキ装置BFに制動油圧が作用する
ことになる。この結果、ブレーキレバー1の操作
に応じて両前輪用ブレーキ装置BF,BFに制動油
圧を作用させることができる。
この際、第2入力油圧室24の容積が強制的に
大となるが、後部マスタシリンダMRにおいて、
油圧室58にはカツプシール57およびサプライ
ポート62を介してリザーバ66から作動油が補
給されるので、第2入力油圧室24が減圧状態と
なることは回避される。
一方、ブレーキレバー1を操作せずに、ブレー
キペダル2によりブレーキ操作を行なうと、後部
マスタシリンダMRから出力される制動油圧が後
輪用ブレーキ装置BRに直接作用するとともに、
連動油圧発生手段4の第2入力油圧室24に作用
する。したがつて連動油圧発生手段4においては
第2ピストン10への第2入力油圧室24の油圧
作用に応じてピストンロツド11がばね12のば
ね力に抗して第1図の下方に移動し、出力油圧室
25の容積が縮小され、その容積縮小に応じて他
方の前輪用ブレーキ装置BFに制動油圧が作用す
ることになる。この結果、ブレーキペダル2の操
作に応じて後輪用ブレーキ装置BRおよび他方の
前輪用ブレーキ装置BFに制動油圧を作用させる
ことができる。
この際、第1入力油圧室17の容積が強制的に
大となるが、前部マスタシリンダMFにおいて、
油圧室46にはカツプシール45およびサプライ
ポート51を介してリザーバ50から作動油が補
給されるので、第1入力油圧室17が減圧状態と
なることは回避される。
次いでブレーキレバー1およびブレーキペダル
2を同時にブレーキ操作した場合を想定する。こ
の場合、一方の前輪用ブレーキ装置BFおよび後
輪用ブレーキ装置BRに各マスタシリンダMF,MR
から制動油圧がそれぞれ直接作用するとともに連
動油圧発生手段4を介して他方の前輪用ブレーキ
装置BFにも制動油圧が作用する。すなわち、連
動油圧発生手段4においては、第1および第2入
力油圧室17,24に両マスタシリンダMF,MR
からの制動油圧がそれぞれ作用し、ピストンロツ
ド11には、第1入力油圧室17から第1ピスト
ン9に作用する油圧力と、第2入力油圧室24か
ら第2ピストン10に作用する油圧力とが加算さ
れて作用し、ピストンロツド11は出力油圧室2
5の容積を縮小する側に移動し、出力油圧室25
から他方の前輪用ブレーキ装置BFに制動油圧が
作用することになる。
而して、第1および第2入力油圧室17,24
に作用する油圧の大小にかかわらず、ピストンロ
ツド11には出力油圧室25の容積を縮小する側
の油圧力が作用するものであり、第1および第2
入力油圧室17,24に作用する制動油圧に差が
あつても制動油圧の低い方にキツクバツクを生じ
させることはなく、両入力油圧室17,24への
制動油圧作用に応じてピストンロツド11を速や
かに移動させて出力油圧室25から制動油圧を得
ることができ、制動フイーリングを向上すること
ができるとともに制動効率も向上することができ
る。
また連動油圧発生手段4における一対のねじ栓
35,36のうち一方たとえば35のみを緩めて
おき、前部マスタシリンダMFを作動させて油圧
を第1入力油圧室17に作用させると、前部マス
タシリンダMFから第1入力油圧室17に至るま
での油圧系内に存在していた空気を油路29から
リザーバ31に逃がすことができ、作動油を外部
に無駄で捨てることなく空気抜きを行なうことが
できる。またねじ栓36のみを緩めておき、後部
マスタシリンダMRを作動させて油圧を第2入力
油圧室24に作用させると、後部マスタシリンダ
MRから第2入力油圧室24に至るまでの油圧系
内に存在していた空気をリザーバ31に抜くこと
ができ、この際にも作動油を無駄に捨てることが
ない。しかも油路29は、1つだけボデイ5に設
ければよいので、構成が単純である。
本考案の他の実施例として第4図で示すように
連動油圧発生手段4の出力油圧室25に両前輪用
ブレーキ装置BF,BFを並列に接続してもよい。
この場合、前部マスタシリンダMFから出力され
る制動油圧は連動油圧発生手段4を介して両前輪
用ブレーキ装置BF,BFに作用し、後部マスタシ
リンダMRから出力される制動油圧は後輪用ブレ
ーキ装置BRに直接作用するとともに連動油圧発
生手段4を介して両前輪用ブレーキ装置BF,BF
に作用する。
さらに、第5図で示すように連動油圧発生手段
4のリザーバ31を両マスタシリンダMF,MR
一方、たとえば前部マスタシリンダMFと共用し
てもよく、そうすればリザーバの個数を減少して
部品点数低減に寄与することができる。
C 考案の効果 以上のように本考案の第1の特徴によれば、両
マスタシリンダのいずれの出力油圧に応じても出
力油圧室の容積を縮小させる側にピストンロツド
を移動させ、前輪用ブレーキ装置に制動油圧を作
用させることができる。しかも両入力油圧室に両
マスタシリンダから制動油圧が作用している状態
では、それらの制動油圧の大小にかかわらず両ピ
ストンは出力油圧室の容積を縮小させる側に作動
するので、制動油圧の低い方のマスタシリンダで
キツクバツクが生じることはない。さらに両入力
油圧室からの第1および第2ピストンに作用する
油圧力を加算した力が第2ピストンに作用するこ
とになるので、制動効率が向上するとともに出力
油圧室から前輪用ブレーキ装置に滑らかに油圧を
作用させてブレーキフイーリングを向上すること
ができる。
また本考案の第2の特徴によれば、リザーバの
個数を減少しながら出力油圧室への作動油の補給
を可能となり、部品点数低減に寄与することがで
きる。
さらに本考案の第3の特徴によれば、一対のね
じ栓のうち一方を緩め、緩めたねじ栓に対応する
入力油圧室にマスタシリンダの一方から油圧を作
用させることにより、作動油を無駄に捨てること
なく、入力油圧室およびマスタシリンダ間の油圧
系に含まれている空気を抜くことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は本考案の一実施例を示す
ものであり、第1図は本考案制動油圧制御装置の
油圧回路図、第2図は前部マスタシリンダの切欠
き縦断面図、第3図は後部マスタシリンダの切欠
き縦断面図、第4図および第5図は本考案の他の
実施例をそれぞれ示す第1図に対応した油圧回路
図である。 1……第1操作部材としてのブレーキレバー、
2……第2操作部材としてのブレーキペダル、4
……連動油圧発生手段、5……ボデイ、6……隔
壁、7……第1シリンダ孔、8……第2シリンダ
孔、9……第1ピストン、10……第2ピスト
ン、11……ピストンロツド、12……ばね、1
7……第1入力油圧室、24……第2入力油圧
室、25……出力油圧室、29……油路、31…
…リザーバ、33……補給路、35,36……ね
じ栓、BF……前輪用ブレーキ装置、BR……後輪
用ブレーキ装置、MF……第1マスタシリンダと
しての前部マスタシリンダ、MR……第2マスタ
シリンダとしての後部マスタシリンダ。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 前、後の車輪にそれぞれ装着された前、後輪
    用ブレーキ装置BF,BRと、第1操作部材1に
    連動、連結された第1マスタシリンダMFと、
    第2操作部材2に連動、連結されるとともに後
    輪用ブレーキ装置BRに接続される第2マスタ
    シリンダMRと、両マスタシリンダMF,MR
    いずれの出力油圧に応じても前輪用ブレーキ装
    置BFに制動油圧を作用させるべく前記両マス
    タシリンダMF,MRおよび前輪用ブレーキ装置
    BF間に介設される連動油圧発生手段4とを備
    える自動二輪車用制動油圧制御装置において、
    連動油圧発生手段4は、相互間に隔壁6を介在
    させた同軸上の第1および第2シリンダ孔7,
    8を有するボデイ5と、第1マスタシリンダ
    MFに通じる第1入力油圧室17を前記隔壁6
    とは反対側で第1シリンダ孔7の端壁との間に
    画成して第1シリンダ孔7に摺動可能に嵌合さ
    れる第1ピストン9と、第2マスタシリンダ
    MRに通じる第2入力油圧室24を前記隔壁6
    側に形成するとともに前輪用ブレーキ装置BF
    に通じる出力油圧室25を第2入力油圧室24
    とは反対側に形成して第2シリンダ孔8に摺動
    可能に嵌合される第2ピストン10と、前記隔
    壁6を油密にかつ軸方向移動自在に貫通して前
    記両ピストン9,10を同軸に連結するピスト
    ンロツド11と、第1および第2入力油圧室1
    7,24の容積を縮小させる側に両ピストン
    9,10を付勢するばる12とを備えることを
    特徴とする自動二輪車用制動油圧制御装置。 前記出力油圧室25に作動油を補給するため
    の補給路33が前記ボデイ5に穿設され、該補
    給路33に接続されるリザーバ31は、前記両
    マスタシリンダMF,MRの少なくとも一方と共
    通にして配設されることを特徴とする請求項第
    項記載の自動二輪車用制動油圧制御装置。 ボデイ5の上部には、リザーバ31から前記
    出力油圧室25に作動油を補給するための補給
    路33に接続した油路29が穿設されており、
    緩め時には第1および第2入力油圧室17,2
    4内の上部を前記油路29にそれぞれ連通させ
    得る一対のねじ栓35,36が前記ボデイ5に
    装着されることを特徴とする請求項第項また
    は第項記載の自動二輪車用制動油圧制御装
    置。
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