JPH0453804Y2 - - Google Patents

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JPH0453804Y2
JPH0453804Y2 JP5904186U JP5904186U JPH0453804Y2 JP H0453804 Y2 JPH0453804 Y2 JP H0453804Y2 JP 5904186 U JP5904186 U JP 5904186U JP 5904186 U JP5904186 U JP 5904186U JP H0453804 Y2 JPH0453804 Y2 JP H0453804Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本願考案は送電線鉄塔等の高所作業で墜落防止
の為に使用する柱上安全帯のベルトに関するもの
であり、特に落下衝撃力が加わつた際にその衝撃
荷重を緩和する機能を有するものについて成され
たものである。
(従来の技術) 安全帯着用時の落下衝撃荷重は労働省の「安全
帯の規格」により900Kgf以下と定められている
が、この衝撃荷重はより低い方が好ましく、その
為柱上安全帯のベルトと構築物に掛止するロープ
の接続部にあたる環の部分を緩衝体を介して接続
し、衝撃荷重を緩和する方法が考案された。つま
り胴当てベルトに縫着した環を台環とし、ロープ
伸縮調節器を掛け止めする環を角環として、台環
と角環を所定引張荷重以内では一体化しているよ
う接続して、所定荷重以上の衝撃荷重、つまり落
下衝撃荷重が加わつた際分離するように構成し、
その間に介したベルトの重合縫着より成る緩衝体
の縫着糸の解離によつて落下衝撃力を吸収緩和す
るものであつた。
(考案が解決しようとする問題点) ところが従来の考案の構成は角環とベルトとの
間に介した緩衝体は第6図に示すよう一度捻じつ
て側面のベルト材とクツシヨン材の間より挿入し
てベルト内へと連結されており、墜落が生じた際
その角環が台環より分離し、緩衝体を構成する細
幅織ベルトの重合が解離する際まずベルトの側面
を引き裂く作用が生じ、次にベルト内より出た緩
衝部が解離によつて伸びるのであるが、ベルトを
構成するベルト材とクツシヨン材の周囲を縫着し
て袋状となつたベルト内に収納された緩衝体が袋
状内の上部、つまり一度捻じつてベルトの側面よ
り挿入された部分に片寄つて糸の解離が順調に行
なわれず、予期した緩衝作用が得られず、第7図
に示す緩衝波形に見られるよう、挿入部近辺のベ
ルト材とクツシヨン材との縫合糸が切断して後緩
衝体の作用が始まり、その間の時間的ずれが初期
衝撃荷重値の上昇となつて表われるものであつ
た。又このベルト材とクツシヨン材との縫合糸の
切断抵抗だけではなく、角環を台環より分離させ
る力の方向と、緩衝体をベルト内より引き出す際
の力の方向には捻じれがあり、その為に両環の分
離がスムーズに行なわれない可能性も残るもので
あつた。
又、緩衝作用に直接関係のない緩衝体の露出部
分、つまり一方を角環と結合して他方はベルトの
側面から挿入するまでの露出部分が長い為に、そ
れの延尺による落下距離が長くなり、他の物体と
の激突する問題もあつた。又、前記緩衝体の露出
部分は安全帯に装着した工具袋及び工具の出し入
れ操作、その他の物体との接触等により摩耗する
可能性も大きかつた。
(問題点を解決するための手段) よつて本願考案では台環と角環の分離方向と、
緩衝体の引出し方向及び解離作用の方向を同一線
上とすることによつて前記した様な問題点を解決
するものである。
(実施例) 合成繊維の細幅織ベルトよりなる胴当てベルト
1の表側一端部にバツクル2を有した短尺細幅の
外締めベルト3を縫着し、この縫着部近辺の胴当
てベルト1長さ方中心央寄りには縦長にベルト取
出孔4を穿設する。
又該ベルト取出孔4を挾んで前記外締めベルト
3と相反する方向に伸びる他方の外締めベルト6
の一端部を縫着し、バツクル2を有する外締めベ
ルト3の縫着部には角環取付台5の脚部8を、又
相対する外締めベルト6の縫着部には角環取付台
5を共に縫着する。
又胴当てベルト1の他端には単数又は複数のD
環7を縫着する。
角環取付台5は厚手の板材によりベルト挿通孔
51の片側を中辺52とし、他側を取付辺53と
し、中辺52からベルト挿通孔51の反対側へリ
ング保持片54,54を2本突設して、該リング
保持片54,54に対向するようその突出基部下
側に固定した弾性材より成る支持板55の突出片
56の先端部を湾曲して受部57を設け、該受部
57とリング保持片54間にリング保持空間部5
8を構成して組立ての際にはロープ部連結用の角
環9を嵌入状態で保持しておく。又、支持板55
の取付同位置には薄い板材より成る近似コ形の脚
部8の両開放辺端を固定し、連結辺は前記したよ
う外締ベルト3と共に縫着する。以上の構成の角
環取付台5のリング保持空間部58内に装着した
角環9の装着辺91に緩衝体11の一端を縫着す
る。
緩衝体11は細幅織ベルトを長さ方向に折り畳
んでミシン糸で重合縫着し、その糸の解離切断に
より衝撃荷重を吸収緩和するもの、又は2枚の細
幅織ベルトをからみ糸によつて重合製織し、引き
裂き力に変えた衝撃荷重をその糸の切断により吸
収するもの等であり、一端は前記したよう胴当て
ベルト1のべルト取出孔4より表面へ出て角環9
に結合され、他端は胴当てベルト1裏面に強固に
縫着され、中間の緩衝部10は折り畳んで胴当て
ベルト1裏面に沿わした後、クツシヨン材14で
裏面全体を覆つた構成とする。
以上の構成の柱上安全帯の角環9にロープに挿
通した伸縮調節器のフツクを掛止して作業するも
のであるが、万が一の墜落の際にはロープを経て
伸縮調節器のフツクに加わつた衝撃荷重により角
環9は角環取付台5のリング保持空間部58より
抜け出、次に緩衝体11の角環9縫着部に引かれ
た胴当てベルト1裏面の緩衝部10がベルト取出
孔4より引き出されながら縫着糸の解離を始め、
落下衝撃荷重を緩和しながら作業者は引き止めら
れ墜落を免れるものである。
(考案の効果) 以上のように本願考案を用いることにより衝撃
荷重による角環9の離脱方向と緩衝体11の引き
出し方向が同一軸上であり、よつて緩衝作用が設
計通に可能で試験による再現性もあり、予期せぬ
衝撃力が加わらないものである。又緩衝体11が
ベルト取出孔4より胴当てベルト1裏面へ入るた
め、従来のように露出した部分がなく、合成繊維
である緩衝体11の強度を自然劣化とか摩耗より
防げるという顕著な効果を有するものであり、そ
れにより製造時に設定した緩衝効果が持続出来る
ものである。
又、従来のように角リング9に結合した緩衝体
11がベルト側面へ捻つて挿入されるものではな
いので、緩衝体11の長さが短く設計出来、緩衝
時の延尺により人体の物体への激突の可能性も少
なくなるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本案の正面図、第2図はX−X断面
図、第3図は胴当てベルトの一部正面図、第4図
は角環を角環取付台に取付けたところの断面図、
第5図は落下状態図、第6図は従来品の一部正面
図、第7図は従来品の衝撃波形図。 図中の符号、1……胴当てベルト、2……バツ
クル、3,6……外締めベルト、4……ベルト取
出孔、5……角環取付台、7……D環、8……脚
部、9……角環、10……緩衝部、11……緩衝
体、12……一方のベルト、13……他方のベル
ト、14……クツシヨン材。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 胴当てベルト1の表側一端部にバツクル2を設
    けた外締めベルト3を取付け、その取付部の内側
    にベルト取出孔4を設け、更にその内側に角環取
    付台5を他方の外締めベルト6の一端部と共に取
    付け、他端部に単数又は複数のD環7を取付け、
    前記角環取付台5の脚部8を外締めベルト3に結
    合し、角環9を角環取付台5に所定荷重で離脱可
    能に取付け、ベルト重合部の縫糸又は織糸が解離
    して衝撃荷重を吸収緩和する緩衝部10を備えた
    緩衝体11の一方のベルト12を胴当てベルト1
    の裏面に結合し、他方のベルト13を前記ベルト
    取出孔4から表側へ取り出して角環9に結合し、
    クツシヨン材14を胴当てベルト1の裏面に配し
    て、その間に緩衝体11を介在するようにして該
    クツシヨン材14を胴当てベルト1に取付けた構
    造を特徴とする緩衝体を備えた柱上安全帯。
JP5904186U 1986-04-18 1986-04-18 Expired JPH0453804Y2 (ja)

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JP5904186U JPH0453804Y2 (ja) 1986-04-18 1986-04-18

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JP5904186U JPH0453804Y2 (ja) 1986-04-18 1986-04-18

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Publication Number Publication Date
JPS62170061U JPS62170061U (ja) 1987-10-28
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