JPH0453551A - ハイドロキシアパタイト構造物に対して接着性を有する硬化構造体 - Google Patents

ハイドロキシアパタイト構造物に対して接着性を有する硬化構造体

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JPH0453551A
JPH0453551A JP2163729A JP16372990A JPH0453551A JP H0453551 A JPH0453551 A JP H0453551A JP 2163729 A JP2163729 A JP 2163729A JP 16372990 A JP16372990 A JP 16372990A JP H0453551 A JPH0453551 A JP H0453551A
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JP
Japan
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hydroxyapatite
meth
calcium
hardened
cured
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JP2163729A
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English (en)
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Norio Nakabayashi
宣男 中林
Takashi Yamamoto
隆司 山本
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 上の1  野 本発明はカルシウム質からなるハイドロキシアパタイト
構造物の補強および修復に適した硬化構造体に関する。
さらに詳しくは本発明哄 歯牙などのようにカルシウム
成分から構成されるハイドロキシアパタイト構造物の補
強および修復に適した硬化硬化構造体に関する。
日の ′的 ハイドロキシアパタイト構造を有する歯牙等を修復また
は補強するために、歯牙すなわちエナメル質あるいは象
牙質に対して接着性を有するビニル系モノマーを主成分
とする接着性レジンを使用して優れた機械的強度を有す
る樹脂組成物との接着が行われている。
すなわち、象牙などのハイドロキシアパタイト構造物に
対して接着性を有する硬化構造体の構造は、象牙の上部
に接着性レジンと高強度が要求される樹脂組成物が存在
している。
接着性レジンは、一般に研磨したハイドロキシアパタイ
ト構造物の表面に対してそれほど良好な接着性能を発揮
できないため、より高い接着力を得るためく ハイドロ
キシアパタイト構造物表面を予めエツチング処理し 次
いでこの表面上の研磨層等を脱灰して除去すると共に表
面を粗面化した後、接着性レジンを使用するのが一般的
であった そして、従来からエツチングには、燐酸水溶
東 塩化第二鉄とクエン酸との混合液などが使用されて
きた ところ力\ このような処理剤は、低分子の酸を含んで
いるので、ハイドロキシアパタイト構造物に塗布すると
構造物内に深く浸透し、健全なハイドロキシアパタイト
構造物部分にも必要以上に構造破壊が生ずる場合がある
。さらに、エツチングすることにより接着性レジンの主
成分であるモノマーがハイドロキシアパタイト構造物内
部に浸透するため、モノマーの浸透を好まないハイドロ
キシアパタイト構造物に対しては、安全性が低いため適
用されなかった この問題を解決するため、研削面をエツチングした面ま
たはそのままの面に、溶剤に溶かした高分子量体(ポリ
マー)のコーテイング材もしくはポリアクリル酸等の水
溶液と金属酸化物またはアミノシリケートガラス等を混
ぜた(アイオノマー)セメントをフィラーを含有した樹
脂組成物(以下コンポジットレジンと略することがある
)の間にはさんだ硬化構造体を用いての修復が試みられ
ている。
しかしながら、この場合でもコーテイング材もしくはセ
メントが象牙に対する接着性や封鎖性に乏しく、また(
アイオノマー)セメントにおいては口腔内で徐々に溶解
するなとこのような材料を用いた硬化構造体には大きな
問題があったこのような無機及び有機フィラーを含む高
強度の樹脂組成物を用いて象牙などのハイドロキシアパ
タイト構造物を修復する際に、アパタイト構造物の大き
な侵襲と七ツマ−の浸透の危惧なしに優れた接着性を発
揮させることができなかったそこで、低分子物質からな
る上記のような処理剤の代わり&へ スルホン酸基を含
有する重合体による処理が提案されている(例えば特願
昭60−171024号公報参照)。
上記のようなポリマーからなる処理剤を使用することに
より、スルホン酸基がポリマー分子に結合しているため
、浸透性が低下し ハイドロキシアパタイト構造物の侵
襲が抑制さ札 またこの重合体溶液をハイドロキシアパ
タイト構造物の表面に塗布したときその表面に不溶性の
皮膜を形成レハイドロキシアバタイト構造物へのモノマ
ーの浸透も抑制するとの利点があった そこでハイドロ
キシアパタイト構造体をスルホン酸基を含むポリマーで
処理して、表面に形成されたポリマー皮膜と親和性を有
するコンポジットレジンとを組み合わせることによって
、アパタイト構造物の大きな侵襲とモノマーの浸透の危
惧なしに接着できると期待された しかしながら、このようにして形成されたポリマー皮膜
は、接着性レジンやコンポジットレジンに対して親和性
が乏しく、これらに対して充分な接着力を有していなか
った i更L1道 本発明は上記のような従来技術に伴う問題点を解決しよ
うとするものであって、ハイドロキシアパタイト構造物
の欠損部分を安全に補強あるいは修復するのに適した硬
化構造体を提供することを目的としてしする。
i肌i見1 本発明に係るハイドロキシアパタイト構造物に対して接
着性を有する硬化構造体は、ハイドロキシアパタイト構
造体表面に形成された、カルシウムに対して反応性を示
す置換基を有する重合体成分の硬化体層と、該硬化体層
上に形成された、該重合体成分の硬化体層と親和性を有
する樹脂形成成分または充填材を主成分とする樹脂組成
物の硬化体とからなることを特徴としている。
本発明によれば、カルシウムに対して反応性を示す置換
基を有する重合体成分の硬化体層と、この硬化体層上に
形成された、この重合性成分の硬化体層に対して親和性
を有する樹脂組成物の硬化体とからなるため、ハイドロ
キシアパタイト構造物、重合体成分の硬化層および組成
物の硬化層と、金属層とが一体となって非常に高い接着
力でハイドロキシアパタイト構造物を補強、あるいは修
復することができる。
日の  ・日 次に本発明について具体的に説明する。
本発明における修復対象は、歯牙などのようなハイドロ
ハイドロキシアパタイト構造を有するものであり、これ
らのハイドロキシアパタイト構造物は、主にカルシウム
あるいはカルシウム化合物によって構成されている。
本発明において、このようなハイドロキシアパタイト構
造物の表面をこのカルシウム成分と反応する能力のある
官能基を有するポリマー成分で処理する。
本発明で使用されるポリマー成分が有している官能基と
して(戴 このようなハイドロキシアパタイト構造を形
成するカルシウム化合物と反応する能力がある官能基を
挙げることができ、この反応は、イオン的な結合、配位
的な結合のほか、例えばカルシウム化合物の構造物との
水素結合のような結合形態で結合するような反応であっ
て、この反応が単独でもしくは複合されていてもよい。
例えば上記のような結合を形成し得る基としては、カル
シウムとイオン結合可能な官能基およびキレート結合可
能な官能基等があり、イオン結合可能な官能基としては
、特に限定なく、例えば「機能性高分子」 (高分子学
会高分子実験学編集委員会縁 共立出版−)に記載され
ているようなカルシウムと反応する官能基 例え(!、
スルホン酸基すン酸幕 カルボン酸または酸無水物基等
を挙げることができる。また、配位結合可能な官能基と
しては、たとえば水酸基やエチレンオキシド、プロピレ
ンオキシド等からなる環状または長鎖エーテル瓜 アミ
ノカルボン*i  イミノジカルボン酸基等を挙げるこ
とができる。これらの官能基は、単独であっても複数を
組み合わせて用いることもできる。また、これらの中で
も特にスルホン酸基が特に好ましい。
なお、上記のようなスルホン[、リン酸基カルボン酸基
 アミノカルボン酸基およびイミノジカルボン酸基は、
その一部がナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、あ
るいはアンモニウム塩などのように一価の金属などの塩
、あるいは多価イオンと塩を形成していてもよい。
このような官能基が導入されているポリマーは、対応す
る千ツマ−を単独重合あるいは共重合させるかもしくは
適当な重合体に官能基を導入して得られる。上記のよう
な官能基がハイドロキシアパタイト構造物と反応した後
、ポリマー成分が表面に沈着もしくは不溶化して覆い、
膜状に層を形成する。
この沈着物または硬化物は、樹脂組成物(コーティング
用または接着用ラジカル結合性レジンまたはコンポジッ
トレジン)と親和性がより高い沈着物または硬化体を形
成し得る成分であることが望ましい。従って、カルシウ
ム成分と反応し得る官能基を有するポリマー鎖に含まれ
ることが好ましい成分としては、樹脂組成物を構成する
モノマーと同類の構造を有するモノマーユニットを形成
し得るモノマーを挙げることができる。
例えば炭素数2〜10のオレフィン類:塩化ビニル、臭
化ビニルなどのハロゲン化ビニル類 酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル
類 メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブ
チルビニルエーテルなどのビニルエーテル類; スチレン、ビニルトルエン、a−メチルスチレン、クロ
ルメチルスチレン、スチルベンなどのアルケニルベンゼ
ン類を挙げることができる。
カルシウムに対して反応性を示す官能基を有する重合体
成分中に有する(メタ)アクリル酸エステル化合物から
誘導される繰返し単位として鷹例えば次のような化合物
から誘導されるモノマーユニットを挙げることができる
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレ
ート、ブチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ
)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート
などのアクリル酸またはヒドロキシアルキル、メタクリ
ル酸のアルキルエステルまたはグリシジルエステル類な
どを挙げることができる。これらの内でもメタクリル酸
エステル漿 特にメタクリル酸メチルが好ましく用いら
れる。
前記記載の官能基を有する重合体成分は、適当なモノマ
ーを組み合わせた共重合体として合成さ瓢 その共重合
体はブロック壓またはグラフト型であっても良い。
このような重合体成分は、通常は、水溶液、エタノール
溶液あるいはエタノール−水の溶液として使用される。
重合体成分を溶液の状態で使用する場合、溶液中におけ
る重合体成分の濃度は適宜設定することができるが、通
常は0.01〜60重量%の範囲内に調整される。この
ような重合体成分の塗布量(重合体成分基準)は、ハイ
ドロキシアパタイト構造物ICm2あたり通常は0.0
1μg〜50mgである。
このような溶液をハイドロキシアパタイト構造物に塗布
することにより、ハイドロハイドロキシアパタイト構造
物と上記の重合体成分とが反応し反応が進行すると不溶
化してハイドロキシアパタイト構造物表面に皮膜層を形
成する。
このようにして形成された硬化体は、木 あるいはエタ
ノールに対する溶解性が著しく小さくなる。
なお、本発明においては、上記のような重合体成分を用
いてハイドロキシアパタイト構造物表面を処理する際へ
 あらかじめ重合体溶液にM g2°、Ca2・、Ba
2・などのアルカリ土類金属イオンやアルミニウムイオ
ン、鉄イオン、銅イオン、亜鉛イオン、コバルトイオン
などの多価イオンを含有させても良い。さらく 上記の
ようにして重合体成分でハイドロキシアパタイト構造物
表面を処理した後、上記のような多価イオンのみを含有
している溶液で続けて処理することもできる。
このようにしてハイドロキシアパタイト構造物表面を処
理した後、通常L  ハイドロキシアパタイト構造物表
面に残存している溶解性の重合体成分を水洗除去、ある
いは圧搾空気等を用いて除去することにより、不溶性の
重合体成分の皮膜を形成できる。
こうして処理されたハイドロキシアパタイト構造物表面
あるいはハイドロキシアパタイト構造物の欠損部に樹脂
形成成分あるいはフィラーとを含む組成物(以下単に「
コンポジット」と記載するコトもある)を充塩 あるい
は塗設する。
本発明で使用されるコンポコツトで(戴 樹脂形成成分
として、ラジカル重合性成分が使用される。
本発明で好適に使用されるコンポジットは、樹脂形成成
分としてラジカル重合性単量体および重合開始剤を含有
しており、フィラーを含むことが好ましい。
上記のラジカル重合性成分としては、炭素・炭素間に重
合性二重結合を少なくとも1個有する化合物を使用する
ことができ、アクリル酸およびメタクリル酸のエステル
類を挙げることができる。
具体的な例としては、 (メタ)アクリル酸エステル系
単量化 酢酸ビニルおよび酢酸アリル等の低級脂肪族カ
ルボン酸不飽和エステル単量体を挙げることができる。
ニトリル系不飽和単量体の具体的な例として+4  ア
クリロニトリルおよびメタクリロニトリルを挙げること
ができる。さらに芳香族ビニル系化合物の具体的な例と
しては、スチレン、 a−メチルスチレン、ビニルトル
エンおよびイソプロペニルトルエンを挙げることができ
る。
このようなラジカル重合性成分として、特に(メタ)ア
クリル酸エステル系単量体が好ましく、このような単量
体としては、具体的には、アクリル酸あるいはメタクリ
ル酸と、 1価のヒドロキシル化合物あるいは多価ヒド
ロキシル化合物から形成される(メタ)アクリル酸エス
テル化合物を挙げることができ、このような化合物の具
体的な例としては、 (メタ)アクリル酸メチルおよび(メタ)アクリル酸エ
チルのような(メタ)アクリル酸アルキル。
(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)ア
クリル酸3−ヒドロキシプロピル、エチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、 ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、 ボリプロビレングリコールジ(メタ)アクリレ−ト、 ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、 ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサメ
チレングリコールジ(メタ)アクリレ−ト、 2.2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシフェニ
ル]プロパン、 2.2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシシクロ
へキシル]プロパン、 2.2−ビス[3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−
ヒドロキシプロポキシフェニル]プロパン(Bis−G
M1.2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシベンゼ
ン、 1.3−ジ(メタ)アクリロイルオキシエトキシベンゼ
ン、 1.4−ジ(メタ)アクリロイルオキシエトキシベンゼ
ン トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレ−ト、 ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレ−ト、 ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、
および、 2、2.4(2,4,4)−)リメチルへキサメチレン
ジイソシアナート1モルと2−ヒドロキシエチル(メタ
)アクリレート2モルとの付加物(UDMA)を挙げる
ことができる。
これらのラジカル重合性成分のうちでは、 1分子中に
少なくとも2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有す
るラジカル重合性多官能性(メタ)アクリレート系単量
体またはこの単量体を主成分とするラジカル重合性単量
体混合物が特に好ましい。ここで、前記ラジカル重合性
多官能性(メタ)アクリレート系単量体として1戴 トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、 1.3−ジ(メタ)アクリロイルオキシエトキシベンゼ
ン、UDMAおよびBis−GMAの内から選ばれる2
種類以上の化合物からなる混合物が好ましく、特に3種
類の化合物からなる混合物が好ましく使用される。
特に本発明において、例えば、ハイドロキシアパタイト
と結合する重合性成分としてメチルメタクリレートとス
チレンスルホン酸の共重合体を使用してハイドロキシア
パタイト構造体の表面を処理する場合には、コンポジッ
トを構成する樹脂形成成分として、 トリエチレングリ
コールジメタクリレートとUDMAを単独または組み合
わせて使用することが特に好ましく、他の官能基すなわ
ちカルボン酸基 リン酸基 アミノカルボン酸基等を含
む重合性成分においても同様である。
本発明で使用されるフィラーには、無機フィラ有機フィ
ラーおよびこれらの複合フィラーがある。
本発明において使用されるフィラーの1 無機フィラー
の例として唄 ガラス微粉末 シリカ微粉末 シリカア
ルミナ微粉末 アルミナ微粉東石英微粉東 炭酸カルシ
ウム微粉末 クレー微粉末 雲母微粉末 硫酸アルミニ
ウム微粉末 硫酸バリウム微粉末 硫酸カルシウム微粉
末および酸化チタン微粉末を挙げることができる。これ
らは単独であるいは組み合わせて使用することができる
本発明において使用される上記のような無機フィラーの
平均粒子径は、通常は0.1μm〜100μへ 好まし
くは1μm〜50μmの範囲内にある。
特に本発明においては、無機フィラーとして、平均粒子
径が0.1μm〜1100pの範囲内にあるシリカガラ
ス微粉末を使用することが好ましい。
なお、このような無機フィラーは、コンポジットを形成
する重合体形成成分との親和性を向上させることなどを
目的として、表面処理されていてもよい。このような表
面処理の方法としては、シラン系カップリング剤あるい
はチタネート系カップリング剤を用いた処理方法を挙げ
ることができる。
また、本発明で使用される複合フィラーは、上記のよう
な無機フィラーの周囲を予め重合体で被覆してなる無機
質と有機質が複合されたフィラーであり、このような被
覆材としては、例えば前掲のラジカル重合性多官能性(
メタ)アクリレート系単量体から形成される重合体を挙
げることができ、 これらの具体的な例としては、既に
例示した化合物を挙げることができる。これらの単量体
は、単独であるいは組み合わせて使用することができる
。このラジカル重合性多官能性(メタ)アクリレート系
単量体成分のうちでは、 1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を
有するラジカル重合性単量体を使用することが好ましい
本発明において使用される上記のような複合フィラーの
平均粒子径は、通常は0.1μm〜100μ亀 好まし
くは1μm〜50μmの範囲内にある。
複合フィラー中における上記のラジカル重合性多官能性
(メタ)アクリレート系単量体成分と微粉末フィラーの
割合哄 微粉末フィラー1〜85重量部に対して単量体
成分が99〜15重量部である。
このような複合フィラーは、予め無機粉末とラジカル重
合性多官能性(メタ)アクリレート系重合体と所望によ
りラジカル開始剤とを混合した後、2本ロール、バンバ
リーミキサ等の公知の混合装置を用いて混練する等の公
知の方法を利用して製造することができる。
また、有機フィラーとしては、ポリメチル(メタ)アク
リレート及びポリエチル(メタ)アクリレートのような
樹脂あるいはブリネル硬度が30以上の樹脂を粉砕した
微粉末を使用することが好ましい。
本発明において使用される上記のような有機フィラーの
平均粒子径は、通常は0.1μm−100μ瓜 好まし
くは1μm〜50μmの範囲内にある。
上記のようなフィラーの八 本発明においては、無機フ
ィラーを使用することが特に好ましく、さら&へ 無機
フィラーの内でもガラス微粉末を使用することが特に好
ましい。
このようなフィラー頃 コンポジットを構成する樹脂形
成成分100重量部に対して、通常は30〜900〜9
0重量部くは50〜80重量部の範囲内で使用される。
このようなコンポジットは、一般にラジカル重合性を示
すため、常温硬化性、熱硬化性あるいは光硬化性などの
種々の態様で使用することができる。
コンポジットの硬化剤としては、公知のラジカル重合開
始剤を使用することができる。例としては、 トリーn
−ブチルボランに代表されるアルキルボラン類、過酸化
ベンゾイルに代表される過酸化物と(第3級)アミン類
に代表されるレドックス重合システムを挙げることがで
きる。
また、光重合開始剤としては、例えば公知の光重合開始
剤を使用することができるが、特に本発明においては、
増感剤としてα−ケトカルボニル化合物と、還元剤とし
てアミン類とを組み合わせて使用することが好ましい。
ここで使用されるa−ケトカルボニル化合物としては、
 a−ジケトン、 a−ケトアルデヒド、・α−ケトカ
ルボン酸およびa−ケトカルボン酸エステルを挙げるこ
とができる。そして、このような化合物の具体的な例と
しては、 ジアセチル、2.3−ペンタジオン、2.3−へキサジ
オン、ベンジル、4,4°−ジメトキシベンジル、4,
4”−ジェトキシベンジル、4.4′−オキシベンジル
、4.4゛〜ジクロルベンジル、4−ニトロベンジル、
 a−ナフチル、β−ナフチル、カンファーキノン、1
,2−シクロヘキサンジオン等のa−ケトアルデヒドピ
ルビン酸、ベンゾイルギ酸、フェニルピルビン酸、ピル
ビン酸メチル、フェニルピルビン酸ブチルを挙げること
ができる。これらのα−ケトカルボニル化合物の内では
安全性などの面からa−ジケトンを使用することが好ま
しい。α−ジケトンのうちで(戴 ジアセチル、ベンジ
ルおよびカンファーキノンを単独であるいは組み合わせ
て使用することが特に好ましい。
また、光重合開始剤の一成分である還元剤として使用さ
れるアミン類としては、脂肪族アミンおよび/または芳
香族アミンを使用することができるが、特に本発明にお
いては芳香族アミンを使用することが好ましい。
芳香族アミンとして特に好ましい化合物を次式1式% ただし、上記式[工]において、R1およびR2は、そ
れぞれ独立に、水素原子、アルキル基 ヒドロキシアル
キル基 カルボキシアルキル基およびアリール基よりな
る群から選ばれる原子もしくは基を表し、R3は、アシ
ル基 カルボキシ五 アルコキシカルボニル基 ヒドロ
キシアシル基 カルバモイル五 シアノ五 ニトロ基お
よびハロゲン原子よりなる群から選ばれる原子もしくは
基を表す。ただり、R1とR2とが同時に水素原子とな
ることはない。なお、上記の基カ& さらに置換基を有
していてもよい。
また、nは0〜5の整数である。
このような芳香族アミン化合物の具体的な例として(戴 4−(N、N−ジメチルアミノ)ベンズアルデヒド、4
−(N、N−ジエチルアミノ)ベンズアルデヒド、4−
(N−メチル−N−ヘキシルアミノ)ベンズアルデヒ 
ド、 4−(N−メチル−N−フェニルアミノ)ベンズアルデ
ヒ ド、 4−(N、N−ジメチルアミノ)安息香酸、4−(N、
N−ジエチルアミノ)安息香酸、4−(N−メチル−N
−へキシルアミノ)安息香酸、4−(N−メチル−N−
フェニルアミノ)安息香酸、4−[N、N−ジ(2−ヒ
ドロキシエチル)アミノ]安息香酸、 4−(N、N−ジメチルアミノ)安息香酸メチル、4−
(N、N−ジエチルアミノ)安息香酸メチル、4−(N
−メチル−N−ヘキシルアミノ)安息香酸メチル、 4−(N−メチル−N−フェニルアミノ)安息香酸メチ
ル、 4− [N、N−(2−ヒドロキシエチル)アミノコ安
息香酸プロピル、 4−(N、N−ジメチルアミノ)安息香酸ヘキシル、4
−(N、N−ジメチルアミノ)安息香酸フェニル、4−
(N、N−ジメチルアミノ)フタル酸、4−(N、N−
ジメチルアミノ)イソフタル酸ジメチル、 N−フェニルグリシン、 N、N−ジメチル−p−)ルイジン N、N−ジメチル−o−)ルイジン N、N−ジメチルーm−トルイジン N、N−ジメチル−0−シアノアニリン、N、N−ジメ
チル−〇−ニトロアニリン、N、N−ジメチル−〇−ク
ロルアニリン、N、N−ジメチル−〇−ブロモアニリン
、N、N−ジメチル−〇−ヨードアニリン、N、N−ジ
メチル−m−シアノアニリン、N、N−ジメチル−m−
ニトロアニリン、N、N−ジメチル−m−クロルアニリ
ン、N、N−ジメチル−m−ブロモアニリン、N、N−
ジメチル−p−シアノアニリン、N、N−ジメチル−p
−ニトロアニリン、N、N−ジメチル−p−クロルアニ
リン、N、N−ジメチル−p−ブロモアニリン、N、N
−ジエチル−〇−シアノアニリン、N、N−ジエチル−
m−シアノアニリン、N、N−ジエチル−p−シアノア
ニリン、N、N−ジエチル−p−クロルアニリン、N、
N−ジプロピル−p−シアノアニリン、N、N−ジメチ
ルフェニル−p−シアノアニリン、N、N−β−ヒドロ
キシエチルメチル−p−クロルアニリ ン、 N、N−ジメチル−2,4−ジシアノアニリン、N、N
−ジメチル−2,4−ジニトロアニリンおよび N、N−ジメチル−2,4−ジクロルアニリンを挙げる
ことができる。これらの置換芳香族アミンのうちで(戴
N−フェニルグリシン、4−(N、N−ジメチルアミノ
)ベンズアルデヒド、4−(N、N−ジメチルアミノ)
安息香酸、4−(N、N−ジメチルアミノ)安息香酸メ
チル(またはエチル)が好ましく、N−フェニルグリシ
ン、4−(N、N−ジメチルアミノ)安息香酸エチルが
特に好ましい。
本発明で使用されるコンポジット中には、さらに必要に
より、ポリ(メタ)アクリル酸メチル等のような有機型
合本 顔料、重合抑制剤等を配合することができる。
上記のような成分を有するコンポジットは、重合性成分
、フィラーおよび重合開始剋 さらに所望により加えら
れる他の成分を混合することにより調製することができ
る。
このようにして調製されたコンポジ・ストをカルシウム
に対して反応性を有する官能器を有する該重合体成分の
硬化量で覆われたノ1イドロキシアノ(タイト構造物の
修復部分に充填(或1/)は塗設)する。
次いで、充填されたコンポジットを硬化させることによ
り、ハイドロキシアパタイト構造物の修復をすることが
できる。
硬化の際の温度に特に制限はないハ 通常は0〜80℃
、好ましくは5〜50℃である。
上記のようにしてコンポジットを硬化させることにより
、ハイドロキシアパタイト構造物と硬化体層およびコン
ポジット硬化物とが一体となって、ハイドロキシアパタ
イト構造物を修復、補強することができる。
ILJ札米 本発明によれ1!、カルシウムに対して反応性を示す置
換基を有する重合体成分の硬化体層と、この硬化体層上
に形成された、この重合性成分の硬化体層に対して親和
性を有する樹脂を含む樹脂組成物の硬化体とからなるた
め、ハイドロキシアパタイト構造物、重合体成分の硬化
層および組成物の硬化層とが一体となって非常に高い接
着力でしかも封鎖性でハイドロキシアパタイト構造物を
コーティング、あるいは修復することができる。
次に本発明の実施例を示して本発明をさらに詳しく説明
するカー 本発明はこれら実施例によって限定的に解釈
されるべきではない。
叉ム負ユニ」」 新鮮ウシ抜去歯を注水下で耐水エメリー紙1600まで
研削し 所定濃度の重合体(表1)と塩化第二鉄を溶解
した溶液40μ9を塗布した 60秒後に充分水洗いす
ることによって表面に水に不溶なアクリル重合体被膜を
形成した 10分間室温で乾燥した後、直径5.4mmの穴のあい
た両面テープで面積を規制し 更にここに内径6 mm
、高さ1 mmのアクリルレンゲをのせたこのリング中
に下記に示したTTBを重合開始剤としたコンポジット
レジン(T)またはBPOとDMPTとを重合開始剤と
したコンポジットレジン(B)あるいはCQとNPCか
らなる重合開始剤系の可視光重合型コンポジットレジン
(C)を充填し硬化させた その後、アクリル棒をメタファースト(サンメディカル
■製)で植立り、30分後、 37℃水中に24時間浸
漬して測定試料を調製した その後、測定試料を水中か
ら取り出してオートグラフにてクロスヘツドスピード2
11m / minで接着強さを測定した M毘: メチルメタクリレート TEGDM :  チリエチレングリコールジメタクリ
レート 0内の数字は重量分率 透をなくするために、市販の硬化物とであるハイボンド
グラスアイオノマー(HY G、  松風■製)ケタツ
クセメント(KC,ESPE社製)を用いてアクリルリ
ング内の下層に塗布して硬化させ、TBBを開始剤とし
たコンポジットレジン(T)をその上に充填しtら 上記のようにモノマーの浸透をなくするために使用した
従来型セメントを含む硬化体において、その歯質への接
着強さはO〜0.3MPaと非常に低かっへ 本発明の重合体を用いた皮膜を介して硬化体を形成する
ことによって歯質とコンポジットレジンとの接着強さが
向上し 確実な修復が可能となった ルjげ[L2副

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ハイドロキシアパタイト構造体表面に形成された
    、カルシウムに対して反応性を示す官能基を有する重合
    体成分の硬化体層と、該硬化体層上に形成された、該重
    合体成分の硬化体層と親和性を有する樹脂形成成分また
    はフィラーを主成分とする樹脂組成物の硬化体とからな
    ることを特徴とするハイドロキシアパタイト構造物に対
    して接着性を有する硬化構造体。
  2. (2)カルシウムに対して反応性を示す官能基が、カル
    シウムに対してイオン結合性を有する官能基および/ま
    たはカルシウムに対してキレート結合性を有する官能基
    であることを特徴とする請求項第1項記載の硬化構造体
  3. (3)カルシウムに対して反応性を示す官能基を有する
    重合体成分が(メタ)アクリル酸エステル化合物から誘
    導される繰り返し単位を有することを特徴とする請求項
    第1項記載の硬化構造体。
  4. (4)前記重合性成分の硬化体層と親和性を有する樹脂
    形成成分および/または充填材を主成分とする樹脂組成
    物が、(メタ)アクリル酸エステルを主成分とするラジ
    カル重合性樹脂と、無機および/または有機フィラーと
    からなる樹脂組成物であることを特徴とする請求項第1
    項記載の硬化構造体。
JP2163729A 1990-06-21 1990-06-21 ハイドロキシアパタイト構造物に対して接着性を有する硬化構造体 Pending JPH0453551A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009518066A (ja) * 2005-12-02 2009-05-07 ザ ジレット カンパニー 口腔ケア用の組成物、方法、器具、及びシステム

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