JPH0453418B2 - - Google Patents

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JPH0453418B2
JPH0453418B2 JP10756786A JP10756786A JPH0453418B2 JP H0453418 B2 JPH0453418 B2 JP H0453418B2 JP 10756786 A JP10756786 A JP 10756786A JP 10756786 A JP10756786 A JP 10756786A JP H0453418 B2 JPH0453418 B2 JP H0453418B2
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JP
Japan
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electromagnetic wave
sensitive material
general formula
synthetic lipid
acid
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JP10756786A
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Hiroshi Yoshioka
Kazuhiko Suzuki
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Terumo Corp
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Publication of JPH0453418B2 publication Critical patent/JPH0453418B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic Table
    • C07F9/02Phosphorus compounds
    • C07F9/06Phosphorus compounds without P—C bonds
    • C07F9/08Esters of oxyacids of phosphorus
    • C07F9/09Esters of phosphoric acids
    • C07F9/10Phosphatides, e.g. lecithin

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 (技術分野) 本発明は、電磁波感応性材料に関するものであ
る。詳しく述べると、本発明は重合性官能基を持
つ疎水鎖を脂質分子内に組込んだ電磁波感応性材
料に関するものである。 (従来技術) 近年、紫外線感応性材料、電子線感応性材料等
の電磁波感応性材料が、電磁波エネルギー基盤材
料、センサー材料、フオトレジスト材料、画像記
録要素材料等として注目を集めている。従来、こ
の電磁波感応性材料としては、分子内にエポキシ
構造、炭素−炭素二重結合あるいはアジド基等の
感応基を導入したポリマー、またはビスアジド等
の電磁波反応性化合物をOH基、COOH基、NH2
基あるいは不飽和結合を有する電磁波に対してほ
とんどあるいは全く反応性を示さないポリマーに
混合したもの、あるいは、ビニルモノマー、エチ
レン状オリゴマー等の感応性モノマーまたはオリ
ゴマーを重合開始剤と共に用いるものなどが知ら
れている。しかしながら、これらの電磁波感応性
材料の場合、電磁波に対する感応性が低く増感材
を併用しなければ実用的ではない場合が多い(特
公昭46−42363号等)。また、例えばフオトレジス
トの分野においてはパターン寸法の微細化が望ま
れるところとなり、高解像度のフオトレジスト材
料が必要とされている。このためにレジスト膜厚
を薄くして解像性を向上させる、電磁波退色層を
レジスト上に設けコントラストを改善して解像性
を向上させる等が試みられているが、上記のごと
き電磁波感応性材料においては、レジスト膜厚を
薄くする方法においてもピンホールなどを生じる
ことなくレジスト膜を得るためにはあまり膜厚を
薄くすることもできず、また退色層を用いる場合
には、退色層を介して電磁波を照射するため、照
射時間が長くなつてしまうという欠点が生じてし
まう。このように上記のごとき電磁波感応性材料
において、その感度、コントラスト、解像性等の
性能に満足できるものを得ることは困難であつ
た。 最近、新しい電磁波感応性材料として重合性脂
質が提唱され、また種々のポリアセチレン型脂質
が合成され数多くの研究がなされている。ポリア
セチレン型脂質の製法に関しては、米国特許第
2816149号、同第2941014号および同3065283号な
どに、紫外線照射によるゲル化挙動に関してはリ
ングスドルフ[H.Ringsdorf]ら(マクロモレキ
ユール ケミストリー[Makromol.Chem.,]
180,1059(1979))などに、さらに画像形成素材
としての応用に関しては米国特許第4314021号な
どの文献に述べられている。このような重合性脂
質の場合、従来の電磁波感応性材料と異なり、脂
質モノマーによる均質かる非常に薄く緻密な分子
層膜を形成できるために、非常に高い解像度が得
られるものであり、またその感度も高く重合開始
剤、増感材あるいは還元剤等の使用も不要であ
る。しかしながら、現在開発されているポリアセ
チレン型脂質の場合、分子内の共役三重結合は極
めて綿密な分子設計に基づいて純有機化学的に多
数の反応階段を経て合成されるため、実用的な面
での大量合成が困難であるばかりでなく、最終生
成物である電磁波感応性材料が極めて高価となつ
てしまう。さらに、ポリアセチレン型脂質は分子
内に共役三重結合を二つ以上有し、直線的で剛直
な構造のため、相転移温度以下のゲル状相、すな
わち結晶状態でしか電磁波による重合を起さない
という欠点があり、反応系を低温とするのに、か
なりの費用を要した。 発明の目的 従つて、本発明は、新規な電磁波感応性材料を
提供することを目的とする。本発明はまた、光、
紫外線、β線、γ線、X線などの電磁波の照射に
より容易に重合、ゲル化する感度の高い電磁波感
応性材料を提供することを目的とする。本発明は
さらに合成が容易であり、かつ安価で多量に提供
できる重合性脂質を主成分とする電磁波感応性材
料を提供することを目的とする。 上記諸目的は、疎水性アシル鎖として、一般式
() で表わされるエレオステアリン酸由来のアシル鎖
を少なくとも一つ有する合成脂質モノマーを主構
成成分とする電磁波感応性材料により達成され
る。 本発明はまた、合成脂質モノマーが、ホスフオ
リピド、スフインゴリピド、グリコリピド、グリ
セリド、グリセロールエーテル、ジアルキルホス
フエート、ジアルキルホスフオネート、アルキル
ホスフイネートモノアルキルエステル、ホスフオ
リピド、N,N−二置換ジメチルアンモニウムハ
ライド、トリアルキルメチルアンモニウムハライ
ド、テトラアルキルアンモニウムハロイド、ジア
ルキルスルホサクシン酸エステルおよび2,3−
ジアシロキシスクシン酸からなる群から選ばれた
いずれかのものの骨格を有するものである電磁波
感応性材料を示すものである。 本発明はさらに、合成脂質モノマーが一般式
() [ただし式中Rは(―CH2)―2N (CH33、(―CH2
)―2N H3または−CH2CH(N H3)−COO で
ある。]で表わされるエレオステアリン酸ホスフ
オリピドで電磁波感応性材料を示すものである。
本発明はさらにまた一般式()のRが(―CH2)―
2N (CH33である電磁波感応性材料を示すも
のである。 発明の具体的説明 以下本発明を実施例に基づきより詳細に説明す
る。 本発明の電磁波感応性材料は、疎水性アシル鎖
として、一般式() で表わされるエレオステアリン酸由来のアシル鎖
を少なくとも一つ有する合成脂質モノマーを主構
成成分とするものである。 本明細書において、「脂質モノマー」とは、親
水性の極性部と少なくとも一つの長鎖脂肪族アシ
ル鎖からなる鎖水性の非極性部を有する両親媒性
化合物で、例えば、ホスフアチジルコリン、ホス
フアチジルエタノールアミン、ホスフアチジルセ
リンおよびホスフアチジルグリセロールなどのよ
うなホスフオリピド類、スフインゴミエリンなど
のようなスフインゴリピド類、セレブドシド、植
物グリコリピドおよびガングリオシドのようなグ
リコリピド類、ホスフオノグリセリドなどのよう
なグリセリド類、グリセロールエーテル類、ジア
ルキルホスフエート類、ジアルキルホスフオネー
ト類アルキルホスフイネートモノアルキルエステ
ル類、セラミド−2−アミノエチルホスフオン酸
およびホスフオグリセリドなどのようなホスフオ
ノリピド、N,N−2−二置換ジメチルアンモニ
ウムハライド、トリアルキルメチルアンモニウム
ハライドおよびテトラアルキルアンモニウムハラ
イドのようなアルキルアンモニウムハライド類、
ジアルキルスルホサクシン酸エステル類、2,3
−ジアシロキシスクシン酸類等の脂質ないし脂質
類縁化合物の骨格を有するものをさす。なおこれ
らのうちアルキルアンモニウムハライド類などの
骨格を有するものとは、その骨格となる化合物の
アルキル鎖の端部あるいは側部にエステル結合に
よりアシル鎖が結合しているような構造のもので
ある。また上記脂質ないし脂質類縁化合物群の名
称は、脂質モノマーの骨格となる構造を示すため
のものであり、従つてその置換体および類似化合
物を含む広い意味で解釈されるべきで、例えば該
名称において「アルキル」で表わした部分がアル
ケニル、アルカジエニル、アルカトリエニル、ア
ルキニルなどの不飽和炭化水素基である化合物も
含まれる。 本発明の電磁波感応性材料の主構成成分である
一般式()で表わされる疎水性アシル鎖を少な
くとも一つ有する合成脂質モノマーは、上記のご
とき「脂質モノマー」の一種であつてその疎水性
アシル鎖が合成的に導入されたものである。この
合成脂質モノマーとしては、特に、一般式() [ただし式中、Rは(―CH2)―2N (CH33(ホス
フアチジルコリン)、(―CH2)―2N H3(ケフアリ
ン)または−CH2CH(N H3)−COO (ホスフ
アチジルセリン)であり、またR1、R2は飽和ま
たは不飽和炭化水素基である。]で表わされる生
体脂質としても代表的なホスフオリピド、さらに
好ましくはホスフアチジルコリンの骨格を有する
ものが望まれる。 一般式()で表わされる疎水性アシル基の、
上記のような骨格構造を有する脂質モノマーへの
導入は、エレオステアリン酸の出発物質として公
知の方法により容易に行なうことができる。この
エレオステアリン酸は一般式(′) CH3(CH23CH=CHCH=CHCH =CH(CH27COOH
(′)で表わされる第9、11、13位に共役二重結
合を有する天然の不飽和脂肪酸であり、桐油中か
ら容易に抽出でき、混合脂肪酸の80〜95重量%を
占めている。この桐油を加水分解して得られる桐
油脂肪酸中にはエレオステアリン酸が60重量%以
上、好ましくは80重量%以上含有され、残余成分
としては飽和酸、オレイン酸、リノール酸等が含
まれている。本発明の電磁波感応性樹脂を調製す
るために、この桐油脂肪酸をそのまま天然不飽和
脂肪として用いてもよく、また必要によりカラム
クロマトグラフイーおよび/または再結晶等で精
製してエレオステアリン酸のみを取り出して用い
てもよい。 例えば、ホスフオリピドの骨格へエレオステア
リン酸より一般式()で表わされるアシル鎖を
導入するには、以下のようにして行われる。もう
一つの出発物質となる脂質の親水性極性部は、天
然のホスフオリピド(その多くは、飽和脂肪族ア
シル鎖の疎水性非極性部を有する。)より容易に
かつ大量に得ることができる。天然のホスフオリ
ピドは加水分解されて、特にその金属錯体、例え
ばカドミウム等の金属の錯体としてエレオステア
リン酸とのエセテル化反応に供される。エステル
化反応は、天然のホスフオリピドの化水分解物な
いしその金属錯体をクロロホルム、四塩化炭素、
塩化メチレン等の媒体中に加えて撹拌下に懸濁さ
せ、この懸濁液中にエレオステアリン酸の酸無水
物誘導体をホスフオリピド加水分解物100重量部
あたり200〜400重量部、好ましくは300〜370重量
部および触媒を適当量加え、反応系内をアルゴ
ン、窒素、ヘリウム等の不活性ガスで置換した
後、5〜40℃、好ましくは15〜25℃の温度で暗所
にて24〜90時間、好ましくは40〜72時間反応させ
ることで行なわれる。触媒としては4−ジメチル
アミノピリジンなどがあり、ホスフオリピド加水
分解100重量部あたり50〜100重量部、好ましくは
80〜85重量部使用される。反応後、白色の不溶物
が析出するので濾去し、溶媒を室温で減圧留去
後、クロロホルム/メタノール/水の混合溶楳
(容量比=4/5/1)に再溶解してイオン交換
樹脂と接触させ、ついで洗い落す。混合溶楳を減
圧留去後、少量のクロロホルムに溶解し、シリカ
ゲルカラム等によりクロロホルム、メタノール混
合溶楳で精製し、一般式() [ただし式中は(―CH2)―2N (CH33、(―CH2)―
2N H3または−CH2CH(N H3)−COO など
である。]で表わされるエレオステアリン酸ホス
フオリピドを得る。 得られる電磁波感応性材料は、使用する出発原
料によつて異なり、例えば卵黄レシチンを使用す
る場合には、一般式()で示されるエレオステ
アリン酸ホスフアチジルコリン、またケフアリン
やホスフアチジルセリン等を使用した場合にはこ
れらに対応する電磁波感応性材料が得られる。 また、本発明の電磁波感応性材料中には、上記
のごとき合成脂質モノマーの他に、コーテイング
助剤、安定剤、緩衝剤、キレート化剤などの添加
剤、あるいは例えばゼラチン、ポリビニルアルコ
ール、ポリ(N−ビニル−2−ピロリドン)、ポ
リアクリルアミドおよびアクリルアミド系共重合
体、ならびにアクリル系重合体およびアクリル系
共重合体などの親水性バインダー、あるいは希釈
剤などが含まれ得る。 このようにして得られる本発明の電磁波感応性
材料は、アシル鎖として一般式()で表わされ
るような鎖中に3個の共役二重結合を有するエレ
オステアリン酸由来のアシル鎖を有する合成脂質
モノマーを主構成成分とするので、光、紫外線、
β線、γ線、X線などの電磁波、特に紫外線を照
射することによりこの疎水性アシル鎖中の3個の
共役二重結合が容易に架橋反応を起し合成脂質モ
ノマー同士が重合してゲル化する。この共役トリ
エン型の合成脂質モノマーは、この吸光スペクト
ルの極大波長が270nm以上の比較的低エネルギ
ー位置にあり(第2図参照)、それ自身が光エネ
ルギーによる重合を行うため重合開始剤や増感
剤、還元剤などは必要としない。さらに従来のポ
リアセチレン型脂質がゲル−液晶相転移温度以下
の結晶状態でしか重合しないに対し、この共役ト
リエン型の合成脂質モノマーは、疎水性アシル鎖
が比較的柔軟な構造であるため、相転移温度以上
あるいは以下のいかなる状態でも電磁波による重
合反応が生起する。 本発明の電磁波感応性材料は、電磁波照射を受
ける前には、クロロホルム、エーテル、メタノー
ル、ジメチルホルムアミド等に可溶であるが、照
射を受け重合しゲル化した部分は、これらの溶楳
に対して全く不溶となり、電磁波照射によつて著
しい溶解度の差が生じるものである。 本発明の電磁波感応性材料は、種々の用途に用
いられ得るが、例えば画像形成要素として用いる
場合には、電磁波感応性材料を構成する合成脂質
モノマーを種々の基体、例えばガラス質材料、合
成樹脂材料、繊維材料あるいはゴム質材料等の表
面に担持させることにより得られる。担持方法と
しては種々あるが、簡単には合成脂質モノマーを
適当な溶楳に溶解した溶液を基体上に被覆し、溶
楳を蒸発させることで行なうことできる。この画
像形成要素に写真ネガ等を通して、紫外線などの
電磁波を照射後、溶楳でモノマーを洗い落せば、
露光部分のみが架橋ポリマーとして基体上に残
る。基体として疎水性表面材料を用いれば、合成
脂質モノマーの疎水性の非極性部が基体表面へ配
向し、親水性の極性部が外側に向いているので、
露光部分は、そのまま親水性をとどめており、直
接水溶性インクをつけて紙面等に画像を写し取る
ことも可能となる。 本発明の電磁波感応性材料は、また水面上に展
開することで単分子層膜を形成させることができ
る。この状態で紫外線を照射すれば単分子層膜状
態で重合反応が進行し、高分子超薄膜を得ること
ができる。さらに必要によりラングミユアー−ブ
ロージエツト法(Langmuir−Blodgett
method,LB法)により単分子層が規則正しく累
積された累積膜とすることもできる。このような
超薄膜は非常にその解像性が良好なことからも
ICやLSIの絶縁膜をはじめとするエレクトロニク
ス分野、さらには分子デバイスへの応用も期待さ
れる。 さらに本発明の電磁波感応性材料を構成する合
成脂質モノマーは、水性溶楳中に超音波処理等で
分散させると、自動的に脂質二重層構造よりなる
小胞体、いわゆるリポソームを形成する。このリ
ポソーム状態でも電磁波照射により重合反応が生
起する。従つてこのようなリポソームを多数含有
する親水性バインダー等を電磁波感応性材料とし
て用いることができる。この場合、リポソーム懸
濁液の紫外吸収スペクトルを観測し、共役トリエ
ンに基づく紫外吸収バンドにおける吸光度の減少
より重合反応の進行を追跡することができる。 つぎに実施例に基づき本発明をより具体的に調
製する。 実施例 エレオステアリン酸の無水物の製造 エレオステアリン酸80gに相当する桐油脂肪酸
を脱水蒸留直後の四塩化炭素600mlに溶解した。
この溶液にジシクロヘキシルカルボジイミド32.6
gを加え、容器内をアルゴンガスで置換して密封
し、そのまま25℃で24時間放置(時々撹拌)し
た。不溶成分を濾別し、蒸留乾固した。これをジ
クロロメタンを展開溶楳としてシリカゲルで精製
したところ、29%の収率でエレオステアリン酸無
水物が得られた。卵黄レシチン(ホスフアチジル
コリン)加水分解物カドミウム錯体の製造 卵黄レシチン(キユーピーPL−100)45gを脱
水エーテル450mlに溶解し、不溶物を濾別後、10
%濃度のテトラブチルアンモニウムヒドロキシド
のメタノール溶液50mlを加え、25℃の温度で激し
く振とうした。反応の進行に伴なつて溶液は白濁
し、次第に層分離してくるので、これを静置し、
褐色油状物を充分沈澱させ、上澄をデカンテーシ
ヨンした。褐色油状物を脱水テーテル100mlで3
回洗浄したのち、脱水メタノール125mlに加熱溶
解させ、沸点還流下に脱色剤1gを加えて熱時濾
過した。冷却後、濾液に脱水エーテル250mlを加
え、析出沈澱を残してデカンテーシヨンし、沈澱
を熱湯40mlに溶解させた。これに塩化カドミウム
5/2水和物8gを純水20mlに溶解したものを加
え、さらに活性炭2.5gおよび脱色剤2gを加え
て沸点還流後、瀘紙および0.25μmミリポアフイ
ルターにて濾過した。これにエタノール100〜150
mlを加えたところ、着色沈澱が生成したので、こ
れを除去して白濁溶液のみを採取し、さらにエタ
ノール100〜150mlを加えて激しく振とうしたとこ
ろ、白色結晶が析出してきた。0〜5℃の温度で
一夜静置後、析出結晶を濾集し、脱水メタノー
ル、脱水エーテルおよび脱水ベンゼンの順で結晶
を洗浄し、さらに五酸化リン上で80℃の温度で終
夜真空乾燥したところ、56%の収率でホスフアチ
ジルコリン加水分解物のカドミウム錯体が得られ
た。 エステル化による合成脂質モノマーの製造 卵黄レシチン加水分解物カドミウム錯体6.74g
に、蒸留直後のクロロホルム160mlを加えて撹拌
下に懸濁させた。これに桐油脂肪酸無水物24.70
gおよび触媒である4−ジメチルアミノピリジン
5.61gを加え、容器内をアルゴンガスで置換した
のち、密栓し、暗所で25℃の温度で60時間撹拌し
ながら反応させた。このとき、白色不溶物が析出
したので、これを濾別し、溶楳を室温下減圧留去
後、メタノール/クロロホルム/水=5/4/1
混合溶楳100mlに再溶解させる。この溶液を再度
濾過して瀘液をイオン交換樹脂AG−501−X8(D)
(Bio−Rad)カラムに注入し、先の混合溶媒500
mlで洗い落した。この溶媒を25℃の温度で減圧留
去したのち、クロロホルムに再溶解してシリカゲ
ルカラムによる精製を行なつたところ、30%の収
率でエレオステアリン酸ホスフアチジルコリンが
得られる。その赤外線吸収スペクトルは、第1図
のとおりであつた。 画像形成要素の製造例 上記実施例で得られたエレオステアリン酸ホス
フアジルコリン100mlをメタノール10mlに溶解し
て1重量%のエレオステアリン酸ホスフアジルコ
リンのメタノール溶液を調製した。この溶液をポ
リスチレン板に塗布して窒素雰囲気下暗所にて乾
燥した。このポリスチレン板に直径2cmの丸穴を
開けたボール紙を重ねて75W水銀灯に窒素雰囲気
下30℃を6時間露光した。この後ポリスチレンを
メタノールで洗浄し、未重合部分を除去し乾燥し
た。残つたうきぼり状の部分に水溶性インキをつ
けて紙面に圧着したところ、直径2cmの円形像が
紙面上に得られた。 合成脂質モノマーからのリポソームの製造 エレオステアリン酸ホスフアチジルコリン200
mgをクロロホルム6mlに溶解した。このようにし
て得られた脂質溶液をナス型フラスコに入れ、エ
バポレータで溶媒を完全に除去してナス型フラス
コ底面に脂質膜を形成させた。これにヘペスバツ
フア(Hepes buffer)(10mM,PH8.0)10mlを添
加してボルテツクスミキサーで振とうした後、チ
ツプ型超音波照射機(40〜50W)でアルゴン気流
下に10分間処理した。処理液は白濁状態から透明
分散液となり、リポソームの形成が確認された。
また、走査型電子顕微鏡により直径0.2〜0.5μm
の球状粒子が観察され、リポソームの形成が確認
された。 リポソームの重合例 75Wの水銀ランプを光源として照射距離12cm、
サンプル濃度10mg/mlとし、脱気下において、水
温25℃の水浴中で紫外線を照射したところ、第2
図に示すようにトリエンに基づく272nmにおけ
る吸光度が照射時間の経過とともに減少している
ことから重合が進行していることが確認された。 発明の効果 以上述べたように本発明は、疎水性アシル鎖と
して一般式()で表わされるエレオステアリン
酸由来のアシル鎖を少なくとも一つ有する合成脂
質モノマーを主構成成分とする電磁波感応性材料
であるから、その感度が高く、光、紫外線、β
線、γ線、X線などの電磁波の照射により容易に
重合、ゲル化するものであり、電磁波エネルギー
基盤材料、センサー材料、フオトレジスト材料、
画像記録要素材料として好適に用いられるもので
あり、また天然に多量に存在する出発物質より容
易に合成でき価格的にも安価でかつ大量に提供で
きるものである。さらに本発明の電磁波感応性材
料を構成する合成脂質モノマーの感応部位は、共
役トリエン構造を有し、従来のポリアセチレン型
脂質モノマーと比較してその分子構造がより柔軟
なこともあつて、該合成脂質モノマーは相転移温
度以上あるいは以下のいかなる状態にあつても電
磁波照射により重合反応を開始するため、ポリア
セチレン型脂質モノマーの場合のように反応系を
相転移温度以下の低温に保つ必要もない。また該
合成脂質モノマーは、例えば水面上に展開するこ
とで非常に薄い単分子層膜を形成させることがで
き解像性を非常に高くすることが可能である。 上記の効果は、合成脂質モノマーがホスフオリ
ピド、スフインゴリピド、グリコリピド、グリセ
リド、グリセロールエーテル、ジアルキルホスフ
エート、ジアルキルホスフオネート、アルキルホ
スフイネートモノアルキルエステル、ホスフオノ
リピド、N,N−二置換ジメチルアンモニウムハ
ライド、トリアルキルメチルアンモニウムハライ
ド、テトラアルキルアンモニウムハライド、ジア
ルキルスルホサクシン酸エステルおよび2,3−
ジアシロキシスクシン酸からなる群から選ばれた
いずれかのものの骨格を有するものである場合、
さらに合成樹脂モノマーが一般式()で表わさ
れるエレオステアリン酸ホスフオリピド、特にエ
レオステアリン酸ホスフアチジルコリンである場
合にさらに優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の電磁波感応性材料の一実施例
の赤外吸収スペクトルチヤートであり、また第2
図は本発明の電磁波感応性材料から形成されるリ
ポソームの紫外線照射による重合の程度を示す紫
外線吸収スペクトルの一例を示すチヤートであ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 疎水性アシル鎖として、一般式() で表わされるエレオステアリン酸由来のアシル鎖
    を少なくとも一つ有する合成脂質モノマーを主構
    成成分とする電磁波感応性材料。 2 合成脂質モノマーが、ホスフオリピド、スフ
    インゴリピド、グリコリピド、グリセリド、グリ
    セロールエーテル、ジアルキルホスフエート、ジ
    アルキルホスフオネート、アルキルホスフイネー
    トモノアルキルエステル、ホスフオノリピド、
    N,N−二置換ジメチルアンモニウムハライド、
    トリアルキルメチルアンモニウムハライド、テト
    ラアルキルアンモニウムハライド、ジアルキルス
    ルホサクシン酸エステルおよび2,3−ジアシロ
    キシスクシン酸からなる群から選ばれたいずれか
    のものの骨格を有するものである特許請求の範囲
    第1項に記載の電磁波感応性材料。 3 合成脂質モノマーが一般式() [ただし式中Rは(―CH2)―2N (CH33、(―CH2
    )―2N H3または−CH2CH(N H3)−COO で
    ある。]で表わされるエレオステアリン酸ホスフ
    オリピドである特許請求の範囲第1項または第2
    項に記載の電磁波感応性材料。 4 一般式()のRが(―CH2)―2N (CH33
    である特許請求の範囲第3項に記載の電磁波感応
    性材料。
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