JPH0452951B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電子写真複写機等の静電記録装置に用
いる現像装置に関するものであり、特に該現像装
置に現像剤を補給するために挿入して使用する現
像剤容器を用いる現像剤補給装置に関するもので
ある。

〔従来技術〕 一般に電子写真複写機等の静電記録装置にあつ
ては、移動する電荷保持体上の静電潜像を現像装
置において現像し、静電潜像部に粉体トナーを付
着させてトナー像としたのち、これを記録紙上に
転写・定着することがなされている。トナーは現
像とともに消費されるので、消費に応じてトナー
を現像装置に補給することが必要で、補給するト
ナーの貯蔵部として現像剤ホツパーがある。現像
剤ホツパーには大量のトナーを内蔵させておい
て、これが消費し尽される前に、補給用トナーを
収容する現像剤容器から前記現像剤ホツパー内に
トナーの補給がなされる。

したがつて、電子写真複写機等の現像装置にト
ナー補給を行なう場合、びんやアルミ箔袋を開封
してびん等を片向けながら、補給ホツパーにトナ
ーを投入する。

しかしながら、このようなトナー補給方法で
は、補給時にトナーが空気中に飛散したり、びん
の栓等に付着したトナーにより指先が汚れたり、
投入中にトナーが周囲にこぼれて環境が汚染され
る場合がある。

そこでトナー補給をワンタツチで行なうために
特開昭55−1246号公報などにみられるようなカー
トリツジが提案されている。しかし従来のトナー
カートリツジは比較的構造が複雑であり、またカ
ートリツジが挿入される側の部材の構造も複雑で
あり、且つトナーの漏出防止も不充分であつた。

これを改良した一例として、周壁の一部にトナ
ー出口となるスロツトをそれぞれ形成した内・外
二重筒ケース中に補給用トナーを納め、補給ホツ
パに同ケースを取付けた後、内筒ケースを外筒ケ
ースに対して相対的に回転させてトナーを取出す
ものが知られているトナー補給装置がある。しか
しながら、このような構造のトナーケースによる
トナー補給においても、トナーの投入後に、補給
ホツパからトナーケースを引出す際に、トナーケ
ースのスロツトの開口部に付着していたトナーが
外部にこぼれたり、手に付着する場合がある。ま
た、同トナーケースでは、補給ホツパに取付ける
前に、不用意に内・外筒を回転させると、収容し
たトナーが外部へ流出・散乱し、不測の事故を起
こす可能性がある。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、従来技術の欠点を排除して、
現像剤容器の現像装置への挿脱をワンタツチで確
実に行なうことができ、この挿脱を頻繁に行なつ
ても挿脱口より外部へ漏出する現像剤を皆無とな
し、かつ構造が簡単な現像剤補給装置を提供する
ことである。

〔発明の構成〕

本発明の現像装置現像剤が収納された内筒と、
前記内筒と相対的に回転できるように嵌合された
外筒とを有する現像剤容器を、現像剤容器挿脱口
に対して水平方向に挿入したのち相対的に回転さ
せ、前記内筒と外筒に設けた開口を合致させて、
収納されている現像剤を現像剤貯留室に落下させ
るように構成した現像装置において、 前記現像剤容器挿脱口を形成する壁面に、前記
外筒の表面を清掃できる第１の現像剤掻き取り部
材と、前記外筒の開口を介して露出する内筒の表
面を清掃できる第２の現像剤掻き取り部材を設け
るとともに、前記現像剤掻き取り部材間に、掻き
取られた現像剤を前記現像剤貯留室に落下させる
連通穴を設けたことを特徴とする現像装置であ
る。

〔実施例〕

以下、本発明の詳細を実施例を示す図面により
説明する。

第１図は本発明を実施した現像装置の一例につ
いて概略構成を示す図である。

第１図において、１は時計方向に回転する静電
像担持体（以下、像担持体とよぶ）、例えば感光
体ドラムを示している。現像装置２は、反時計方
向に回転駆動される非磁性の現像剤担持体（以
下、スリーブとよぶ）３とこのスリーブ３の内部
で回転軸５の回りを時計方向に回転する磁気ロー
ル４とから成る現像ロールと、現像剤を収容し前
記スリーブ３に現像剤を供給するホツパー（現像
剤貯留室）６と、前記スリーブ３の周面に形成さ
れる現像剤層の磁穂の高さを機械的に規制する磁
性体から成る穂立ち規制板（以下、規制板とよ
ぶ）７とを具備している 磁気ロール４はＮ極・Ｓ極が交互に配された複
数個の現像磁極より成る。勿論、磁気ロール４と
前記スリーブ３とは相対的に回転するものであ
り、磁気ロール４は複写機本体に固定されたスリ
ーブ３のみ反時計方向に回転してもよい。或いは
スリーブ３を固定し磁気ロール４のみを時計方向
に回転してもよい。一成分現像においては上記こ
れらの方式のうち少なくとも磁気ロール４が回転
する方式が好ましい。

さてスリーブ３が回転すると、内部の磁気ロー
ル４の磁気作用により、現像剤がスリーブ３の表
面に吸引されて給送されるが、現像剤層は穂立ち
規制板７により一定の厚さに規制されたのち、更
にスリーブ３により搬送され、該スリーブ３が像
担持体１に対向する現像領域に達し、ここで現像
剤は像担持体１の表面を滑擦する。現像剤中のト
ナーは像担持体１上に静電潜像が形成されている
と、トナーは静電吸引力により静電潜像に吸引さ
れ静電潜像は可視像となる。

ここで本発明による現像装置に供せられる現像
剤Ｄとは、一成分磁性トナー、磁性キヤリヤと非
磁性トナーとからなる二成分現像剤、磁性キヤリ
ヤと磁性トナーとからなる二成分現像剤、磁性キ
ヤリヤと磁性トナーとからなる二成分現像剤等を
指す。

現像装置のケーシング８内であつて、前記ホツ
パー６の上部には、現像剤容器２０を挿脱自在と
する補給部１１が設けられている。該補給部１１
は現像装置の内壁に固定された現像剤容器案内レ
ール部材（以下、単にレール部材と称す）１２及
び１３を構成している。レール部材１２，１３は
後述の円筒状の現像剤容器２０を挿脱自在とな
し、且つ該容器２０の突起２１ａ，２１ｂに係合
して該容器の円周方向の回転を制御する規制溝１
２ａ，１３ａが設けられている。該規制溝１２ａ
と１３ａとは非対称位置に在り、前記が現像剤容
器２０の逆位置挿入を防止する。

また前記レール部材１２，１３の下方はホツパ
ー６に通じる開口状をなしていて、上方は蓋部材
１４によつて閉塞されている。

次に、第１図の現像装置における補給部中心軸
と現像ロール中心軸を含むＸ−Ｘに沿つた側面断
面図を第２図に示す。また第３図は本発明による
現像装置に挿脱するカセツト状の現像剤容器２０
の側面断面図であり、図の一点鎖線の矢示方向か
ら第２図に示すように現像装置２に対し、水平方
向に設けられた現像剤の補給部１１内に装着す
る。

第４図はこの現像装置２に現像剤容器２０を装
着する入口部付近のＹ−Ｙ断面図である。

先ず第３図において現像剤容器２０は、外筒２
１と内筒２２との二重構造をなしている。外筒２
１には、該外筒を前記レーブ部材１２，１３に挿
入して外筒の回転を規制するための前記突起２１
ａ，２１ｂが一体に設けられている。外筒２１の
下方には前記現像ロールとほぼ同一長さで所定幅
をなすスロツト２１ｃが開口していて現像剤の放
出落下口となつている。

一方、内筒２２の右端は密栓部材２３によつて
嵌着閉止され、更に、該密栓部材２３にはフラン
ジ及び指かけ穴を有する取手２４が固定されてい
る。内筒２２の左端は、内筒内に現像剤を充填し
た後に密封する封止部材２５が固定される。また
内筒２２の外径と前記外筒２１の内径とは回転自
在に嵌合し、不図示のクリツク手段によつて一定
角度位置に回転停止可能となつている。更に内筒
２２に固定された前記密栓部材２３と封止部材２
５の中間部円筒面には、円筒軸と平行に所定の開
口幅を有するスロツト２２ａが設けられている。
該スロツト２２ａは前記外筒のスロツト２１ａと
ほぼ同一形状をなし、現像剤を密閉しているとき
には、スロツト２１ｃと２２ａは何れも外筒２
１、内筒２２の円筒面によつて閉止されている。

次に現像装置の補給部１１のうち、現像剤容器
２０を挿入入口となる挿脱口１５は、現像装置ケ
ーシング８および蓋部材１４とは別体構成をなす
ガイドリング１６によつて構成される。尚該挿脱
口は現像装置ケーシング８及び蓋部材１４と一体
構造にしてもよいが、後記の掻取部材の清掃・交
換に便利なように別体構造が望ましい。

ガイドリング１６の内壁面には、前記現像剤容
器２０の外筒２１及び内筒２２に付着した現像剤
を掻き落す掻き取り部材１７ａ，１７ｂ，１７ｃ
が接着されている。第４図は挿脱口１５の最奥部
にある第１の掻き取り部材１７ａと入口に近い所
にある第３の掻き取り部材１７ｃは何れも発泡弾
性体、例えばメツシユの細かいモルトブレン等か
ら成り、中間位置にある大２の掻き取り部材１７
ｂはポリエステル繊維等の植毛材である。これら
の掻き取り部材１７ａ，１７ｂ，１７ｃは所定の
間隔をもつてボルダー１６の内壁面に取り付けら
れ、それらの中間はそれぞれ第１の溝部１８ａ、
第２の溝部１８ｂを形成していて、掻き取られた
現像剤を貯溜する。また第１溝部１８ａの底部は
開口１９ａがあけられ、連通穴１９ｂを経て前記
ホツパー６に連通している。

次に、本発明の現像装置への現像剤容器挿脱動
作について説明する。

第５図は現像剤容器２０を現像装置２の補給部
に装着した状態を示す側面断面図である。

先ず、現像剤容器２０を取手２４を手間側にし
て持ち、前記封止部材２５側を奥側にして、前記
装置２のガイドリング１６内の挿脱口１５へ挿入
する。その挿入過程においては、前記内筒２２の
外周上に設けた突起２２ｂが、現像装置２内のガ
イド溝（図示せず）に嵌入しているので取手２４
は回転不可能になつて、従つて現像剤容器２０を
装填中に誤つてスロツト２１ｃと２２ｄとが合致
して内蔵する現像剤が流出する危険が防止されて
いる。

現像剤容器２０が完全に挿入完了すれば、突起
に２ｂのガイド溝（不図示）による規制は解除さ
れ、内筒２２は取手２４の操作で回転可能になる
一方、外筒２１はその突起２１ａ，２１ｂが、現
像装置２のレール部材１２，１３に設けられた規
制溝１２ａ，１３ａによつてその回転が規制され
るので、取手２４の回転操作で内筒２２は容易に
回転摺動して、外筒２１のスロツト２１ｃと内筒
２２のスロツト２２ａとを合致させれば、内筒２
２内の現像剤Ｄは現像装置２のホツパー６内に落
下して補給することができる。

上記現像剤容器２０は、円筒状をなしその挿入
方向は前記感光体ドラム１及び現像ロールの各回
転軸と同一の方向となし、その全長は感光体ドラ
ム及び現像ロールの長手方向の長さと同じく長く
とつてあるから、スロツト２１ｃ，２２ａから落
下される現像剤は長手方向に対して均一に補給で
きるから、それによつて均一なムラのないトナー
像をつくり出すことができる。

現像剤容器内に収容された現像剤が補給され、
現像装置内で消費されると、現像剤容器を取り出
して新しい現像剤容器を代りに挿入して補給を行
なう。

この現像剤容器を着脱する際に、該容器の外
筒、内筒に付着した現像剤は掻き取り部材１７
ａ，１７ｂ，１７ｃによつて掻き落されて挿脱口
１５から外部へ漏出することは完全に防止され
る。即ち、装着された現像剤容器２０を引抜け
ば、外筒２１の外周部に付着した現像剤は、第１
の掻き取り部材１７ａを通過するときしごかれて
殆んどが掻き落されてホツパー６内に落下して回
収される。更に前記容器２０を引き抜けば、第２
の掻き取り部材１７ｂを通過し、ここでは外筒２
１とガイドリング１６との隙間よりやゝ長めのブ
ラシ状の植毛によつて、外筒２１に付着した残存
現像剤、及び外筒２１のスロツト２１ｃや該スロ
ツト２１ｃから露呈している内筒２２の外側面等
に付着した現像剤等がは掃き落され、溝部１８ａ
に集められ、ガイドリング１６の開口１９ａを通
つて、ケーシング８の連通穴１９ａを滑落して、
ホツパー６内に落下して回収される。引続き、第
３の掻き取り部材１７ｃを通過することによつ
て、現像剤容器２０の外面は綺麗に拭き清められ
る。かくして引き抜かれた現像剤容器２０の外面
には残存現像剤の付着はなく、かつ現像装置の挿
脱口１５から外部へ現像剤が零れ落ち、周囲に飛
散することはない。

本発明に係る現像装置の掻き取り部材は、上記
の配列、数、形状に限定されるものではない。例
えば第１の掻き取り部材１７ａを植毛材、第２の
掻き取り部材１７ｂを発泡弾性材としてもよい
し、両者を植毛材としてもよい。或いは、これら
掻き取り部材の現像剤容器２０の外周との接触角
度を、スロツトの周辺のみでなくほぼ全周として
もよい。また各掻き取り部材の接触角度をそれぞ
れ変えたものにしてもよい。

また現像剤として磁性トナーを用いる場合に
は、該トナーを吸引して掻き集めるのに磁石を併
用してもよい。

〔発明の効果〕

以上に記述の如く、本発明によれば、カートリ
ツジ形式の現像剤容器を現像装置の補給部に挿脱
するに際して、該容器の外面に現像剤の付着がな
く、かつ挿脱口よりの現像剤の流出・飛散が生じ
ない。また繰り返し多数回容器を着脱しても掻き
取り部材の付近に現像剤が蓄積することがないの
で、長期間、頻繁に使用しても掻き落し能力の低
下もなく、現像剤流出を生じない。更に掻き取り
部材の清掃交換もガイドリングのみでよいからメ
ンテナンスも容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を実施した現像装置の概略構成
を示す図、第２図は本考案による現像装置の側面
断面図、第３図は本発明による現像装置に挿脱自
在の現像剤容器の側面断面図、第４図は現像装置
の正面図断面図、第５図は本発明による現像装置
に現像剤容器を装着した状態を示す側面断面図で
ある。 ２……現像装置、６……ホツパー、８……ケー
シング、１１……補給部、１２，１３……レール
部材、１５……挿脱口、１６……ガイドリング、
１７ａ，１７ｂ，１７ｃ……掻き取り部材、１８
ａ，１８ｂ……溝部、１９ａ……開口、１９ｂ…
…連通穴。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 現像剤が収納された内筒と、前記内筒と相対
   的に回転できるように嵌合された外筒とを有する
   現像剤容器を、現像剤容器挿脱口に対して水平方
   向に挿入したのち相対的に回転させ、前記内筒と
   外筒に設けた開口を合致させて、収納されている
   現像剤を現像剤貯留室に落下させるように構成し
   た現像装置において、 前記現像剤容器挿脱口を形成する壁面に、前記
   外筒の表面を清掃できる第１の現像剤掻き取り部
   材と、前記外筒の開口を介して露出する内筒の表
   面を清掃できる第２の現像剤掻き取り部材を設け
   るとともに、前記現像剤掻き取り部材間に、掻き
   取られた現像剤を前記現像剤貯留室に落下させる
   連通穴を設けたことを特徴とする現像装置。