JPH0452860Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はデイスク状記録媒体を収容したままの
状態で記録もしくは再生を行うことができるよう
にしたデイスクカートリツジを不使用時、輸送時
等において収納する収納ケースに関する。

〔考案の概要〕

本考案はデイスク状記録媒体を回転自在に収容
し、記録媒体に情報の記録もしくは再生を行うた
めのヘツドが臨む開口部が設けられ、この開口部
を開放もしくは閉塞するシヤツターが取付けられ
たデイスクカートリツジを収納する収納ケースで
あつて、ケース本体にデイスクカートリツジのシ
ヤツターが開口部を閉塞した状態で係合保持され
る保持部を形成したことにより、デイスクカート
リツジは収納ケース内に収納された状態におい
て、シヤツターが開口部を閉塞した状態で保持部
に係合されて開放方向へ不用意に摺動されること
なく、デイスクカートリツジの開口部を閉塞して
収容される記録媒体は密封状に保護される。

〔従来の技術〕

従来から、例えばドローデイスク（DRAW・
DISC）等の光学式や光磁気式等によつて書込み
（記録）及び読取り（再生）の両方が可能な記録
デイスクをカートリツジ内に回転自在に収納し、
カートリツジにはデイスクの一部及び中心孔部が
表出される開口が形成されてシヤツターにより開
閉可能と成され、デイスクの記録、再生時はシヤ
ツターを開放し、また不使用時はシヤツターを閉
塞するようにしたデイスクカートリツジが知られ
ている。

そして、このデイスクカートリツジは不使用
時、輸送時等は収納ケースに収納して保管するよ
うになされている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

このように収容デイスクの一部が表出される開
口部をシヤツターにより開閉するようにしたデイ
スクカートリツジは構造の簡略化等によりシヤツ
ターの閉塞状態でのロツク機構を備えていないも
のが多い。

このデイスクカートリツジは不使用時、保管の
ため収納ケースに収納するが、輸送時等において
振動、衝撃等によりシヤツターが不用意に開放し
てデイスクの一部が開口部から露出され、損傷し
たり、汚損する不具合があつた。

本考案はかかる点に鑑み、デイスクカートリツ
ジにはシヤツターのロツク機構を備えることな
く、収納ケースに収納した状態においてシヤツタ
ーが閉塞状態で係止されるようにしたデイスクカ
ートリツジ収納ケースを提供することを目的とす
る。

〔問題点を解決するための手段〕

前述した問題を解決するために本考案は、デイ
スク状記録媒体を回転自在に収容し、記録媒体に
情報の記録もしくは再生を行うためのヘツドが臨
む開口部が設けられ、この開口部を開放もしくは
閉塞するシヤツターが取付けられたデイスクカー
トリツジを収納する収納ケースであつて、収納ケ
ースのケース本体に、デイスクカートリツジの収
納状態でシヤツターが開口部を閉塞する位置に保
持される保持部を設けたものである。

〔作用〕

このようにシヤツターを備えたデイスクカート
リツジを収納する収納ケースにシヤツターを閉塞
状態で保持する保持部を設けたことにより、デイ
スクカートリツジを収納ケースに収納するだけで
シヤツターは閉塞状態で保持されて、振動、衝撃
が加わつても不用意に開放することなく、デイス
クカートリツジに収容されたデイスク状記録媒体
はほぼ完全に保護されることになる。

〔実施例〕

以下、本考案によるデイスクカートリツジ収納
ケースの実施例を説明するに先立つて本例収納ケ
ースに収納するデイスクカートリツジについて第
５図乃至第７図を参照して説明する。

第５図乃至第７図に示す如くデイスクカートリ
ツジ１は合成樹脂等により形成された上下ハーフ
２，３から成るカートリツジ４内に記録媒体とし
ての記録デイスク５を回転自在に水平に収納させ
たもので、上下ハーフ２，３は上下から嵌合され
てビス止め等にて固着合体されている。

このデイスクカートリツジ１は記録デイスク５
の上下両面に記録面を形成したいわゆるＡ，Ｂ両
面使用のデイスクカートリツジとして構成される
もので上下ハーフ２，３には記録デイスク５の中
心孔部６に対応する上下一対の円形の中央開口７
ａ，７ｂと、この中央開口７ａ，７ｂから前側に
前縁側に延びる上下一対の長方形の前部開口８
ａ，８ｂが設けられており、中央開口７ａ，７ｂ
は記録デイスク５の中央孔部６に嵌合されるスピ
ンドル及びこのスピンドルと対応するチヤツキン
グプレートの挿入用開口であり、前部開口８ａ，
８ｂは記録デイスク５の一部が表出しヘツドが対
応されるヘツド用開口である。

また、カートリツジ４には両開口７ａ，７ｂ，
８ａ，８ｂを開閉するシヤツター９が取付けられ
ている。このシヤツター９は例えばステンレス板
の如き金属板や硬質の合成樹脂にて成形されたも
のであつて断面が略コ字形に形成され、上下一対
のシヤツター板部９ａ，９ｂと、この両板部を前
面で一体に接続する前面板部９ｃとによつて構成
され、前面板部９ｃには装置に備えられた開閉部
材（図示せず）の係合部９c₁が設けられている。

そしてこのシヤツター９は前面板部９ｃにおい
てカートリツジ４の前端面部４ａで上下ハーフ
２，３の中間部に形成されたガイド溝部１０内に
ガイド軸１１によつて摺動自在に取付けられたス
ライダー１２にビス１３ａ，１３ｂによつてビス
止めされ、また両シヤツター板部９ａ，９ｂの後
端部９a₁，９b₁が上下ハーフ２，３の表面に中央
開口７ａ，７ｂの後方側におして形成したガイド
スリツト１４ａ，１４ｂに挿入されてカートリツ
ジ４に対して上下ハーフ２，３の表面に沿つて横
方向に摺動されるようになされて開口７ａ，７
ｂ，８ａ，８ｂを開閉する。

このため、カートリツジ４の上下ハーフ２，３
の表面側には両開口７ａ，７ｂ，８ａ，８ｂの形
成部位から一側部の表面から前縁にかけて少なく
ともシヤツター９の板厚と略等しい深さの凹状の
シヤツター摺接面２ａ，３ａが形成され、この摺
接面２ａ，３ａの立上がり内端縁及び外端縁は内
側係止縁２ｂ，３ｂ及び外側係止縁２ｃ，３ｃと
成されている。

そして、シヤツター９がカートリツジ４の開口
７ａ，７ｂ，８ａ，８ｂを閉塞している状態では
両シヤツター板部９ａ，９ｂの内側縁９a₂，９b₂
がシヤツター摺接面２ａ，３ａの内側係止縁２
ｂ，３ｂに当接係止されてこの状態で外側縁９
a₃，９b₃は外側係止縁２ｃ，３ｃに対して両シヤ
ツター板部９ａ，９ｂの巾と略等しい間隔で対向
され、またシヤツター９が開口を開放している状
態では両シヤツター板部９ａ，９ｂの外側縁９
a₃，９b₃がシヤツター摺接面２ａ，３ａの外側係
止縁２ｃ，３ｃに当接係止される。なおこのシヤ
ツター９は開口を常時閉塞するようにスライダー
１２をトーシヨンスプリング等により偏倚させて
ある。

また、カートリツジ４の前部開口８ａ，８ｂの
内側縁８a₁，８b₁は傾斜状に形成されてシヤツタ
ー９が開放位置から閉塞方向に摺動する場合にそ
の内側縁９a₂，９b₂が開口の内側縁８a₁，８b₁に
交差状に対応することになつてシヤツター９の内
側縁とカートリツジ４の開口の内側縁が全体にわ
たつて当接状態となることなく、点接触状態でこ
の接触部が順次移動することになり、シヤツター
９の閉塞動作が円滑に行なえる。

次に、以上のように構成されるデイスクカート
リツジ１を収納する本考案によるデイスクカート
リツジ収納ケースの一例を第１図及び第２図を参
照して説明する。

本例のデイスクカートリツジ収納ケース２１は
いわゆるブツクケース型であつて、上下面部２１
ａ，２１ｂ、両側面部２１ｃ，２１ｄ及び前面部
２１ｅを有し、後面側が開口部２１ｆとされた匣
体状に形成されており、そして前面部２１ｅの内
面側に、デイスクカートリツジ１のカートリツジ
４に対するシヤツター９の閉塞位置においてシヤ
ツター摺接面２ａ，２ｂの外側係止縁２ｃ，３ｃ
とシヤツター９の外側縁９a₃，９b₃との間隔部の
前面側に対応し、その間隔と略同巾の係止突面２
２を突設してある。また上下面部２１ａ，２１ｂ
の後縁部中央には挟持凹部２３ａ，２３ｂが形成
されている。

このように構成される収納ケース２１にデイス
クカートリツジ１を後面側開口部２１ｆから挿入
して収納するとカートリツジ４の外側係止縁２
ｃ，３ｃの前面端縁とシヤツター９の外側縁、即
ち前面板部９ｃの外側縁９c₂とにより前面部２１
ｅの係止突面１２を両側から挟む状態となり、こ
のためシヤツター９は閉塞状態で保持され、振動
あるいは落下により衝撃が加わつても開放される
おそれがない。

なお、前述にした係止突面２２はカートリツジ
４の外側係止縁２ｃ，３ｃと閉塞状態におけるシ
ヤツター９の外側縁との間隔より巾狭であつても
シヤツター９が閉塞状態でその外側縁が係止する
ように形成してあればよい。

また、この係止突面２２は収納ケース２１の前
面部２１ｅに形成することなく、第１図二点鎖線
で示す如く上下面部２１ａ，２１ｂの少なくとも
一方の内面に形成してもよく、この場合カートリ
ツジ４の外側係止縁２ｃ又は３ｃとシヤツター９
の外側縁９a₃又は９b₃との間隔部に全面にわたつ
て対応するように形成するか、シヤツター９の外
側縁のみが係止するように形成することになる。

次いで、第３図を参照してデイスクカートリツ
ジ収納ケースの他の実施例を説明する。

本例の収納ケース３１はいわゆるソフトケース
で主匣体３２は底面部３２ａ前後壁部３２ｂ，３
２ｃ及び両側壁部３２ｄ，３２ｅを有し上面側が
開放されて開口部３２ｆが形成されており、そし
て前壁部３２ｂの内面側に前述した実施例と同様
にカートリツジ４の外側係止縁２ｃ，３ｃとシヤ
ツター９の外側縁との間隔部の前面側に対応して
その間隔と略同巾の係止突面３３を形成してあ
る。また、一側壁部例えば右側壁部３２ｅの上縁
部に開口部３２ｆを覆う蓋体３４が一体的にヒン
ジ３４ａを介して起伏開閉自在に設けられてお
り、前後壁部３２ｂ，３２ｃの上縁中央部の内側
には挟持凹部３５ａ，３５ｂが形成されている。

このように形成される本例の収納ケース３１に
おいてもデイスクカートリツジ１を主匣体３２
に、カートリツジ４の外側係止縁２ｃ，３ｃの前
面端縁とシヤツター９の前面板部９ｃの外側縁９
c₂とにより前壁部３２ｂの係止突面３３を両側か
ら挟むように嵌合収納するとシヤツター９はカー
トリツジ４に対して閉塞状態で保持され、蓋体３
４を閉じることによりデイスクカートリツジ１は
収納ケース３１に収納され、シヤツター９が不用
意に開放されることなく保護される。

なお、本例においても係止突面３３はシヤツタ
ー９のみが閉塞状態で係止されるように小巾に形
成してもよく、また係止突面３３を二点鎖線で示
すように主匣体３２の底面部３２ａに形成するこ
とができ、この場合、カートリツジ４の外側係止
縁２ｃ又は３ｃとシヤツター９の外側縁９a₃又は
９b₃との間隔部に全面にわたつて対応するように
形成するか、シヤツター９の外側縁のみが係止す
るように形成する。

さらに第４図を参照してデイスクカートリツジ
収納ケースの他の実施例を説明する。

本例の収納ケース４１はいわゆるハードケース
匣体４２と蓋体４３を軸ヒンジ４４を介して回転
開閉自在に連結したもので、匣体４２は底面部４
２ａ、後壁部４２ｂ及び両側壁部４２ｃ，４２ｄ
から形成され、蓋体４３は平面板部４３ａの前部
に前壁部４３ｂ、両側壁部４３ｃ，４３ｄ及び上
面板部４３ｅによりポケツト部４３ｆが形成され
ており、このポケツト部４３ｆの内部、例えば前
壁部４３ｄの内面側に前述した両実施例と同様に
カートリツジ４の外側係止縁２ｃ，３ｃとシヤツ
ター９の外側縁との間隔部にその前面側において
係合する係止突面４５を形成してある。

そしてデイスクカートリツジ１を蓋体４３の平
面板部４３ａの内面側に載置し、カートリツジ４
の前部をポケツト部４３ｆに挿入することによ
り、閉塞状態にあるシヤツター９の前面板部９ｃ
の外側縁９c₂が係止突面４５に係止された状態で
カートリツジ４は蓋体４３に保持され、この状態
で蓋体４３を匣体４２に合体することによりデイ
スクカートリツジ１は収納ケース４１に収納さ
れ、シヤツター９が不用意に開放されることなく
保護される。

なお、本例においても係止突面４５は蓋体４３
のポケツト部４３ｆ内の他の部面、例えば平面板
部４３ａ、上面板部４３ｅの内面に形成してもよ
く、また係止突面４５はシヤツター９の外側縁の
みが係止される巾に形成してもよい。

以上、本考案の実施例を説明したが、本考案は
この実施例に限定されるものではなく、本考案の
趣旨を逸脱しない範囲で各種有効な変更が可能で
ある。

例えば実施例ではデイスクの上下両面に記録面
を形成したＡ，Ｂ両面使用のデイスクカートリツ
ジを用いているが、デイスクの片面のみ記録面を
形成した片面使用のデイスクカートリツジで一方
の面側のみにシヤツターを備えたものにおいては
収納ケースのシヤツターに対応する面のみに係止
突面を設けることになる。

〔考案の効果〕

以上のように本考案によればシヤツター構造を
持つデイスクカートリツジを収納ケースにシヤツ
ターを閉塞状態で係止保持する保持部を設けたの
で、この収納ケースに収納した状態でのデイスク
カートリツジの輸送等において振動が加わつた
り、また落下による衝撃が加わつてもシヤツター
が不用意に開放されることなく、収容デイスクは
安全に保護され、また、デイスクカートリツジの
不使用時の保管においても収納ケースに収納して
おくことによりシヤツターは閉塞保持されるので
デイスクカートリツジにはシヤツターのロツク機
構を省くことができてデイスクカートリツジ自体
の構成が簡単になりコストの低廉化が可能となる
等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるデイスクカートリツジ収
納ケースの一例の一部截断した斜視図、第２図は
同、デイスクカートリツジを収納した状態の要部
の断面図、第３図及び第４図は収納ケースの他例
の一部截断した斜視図、第５図は本考案によるデ
イスクカートリツジ収納ケースに収納するデイス
クカートリツジの一部分解した斜視図、第６図は
同、要部の横断面図、第７図は同、要部の縦断面
図である。 図中１はデイスクカートリツジ、２，３は上下
ハーフ、２ｃ，３ｃは外側係止縁、４はカートリ
ツジ、５はデイスク、７ａ，７ｂ，８ａ，８ｂは
開口、９はシヤツター、２１，３１，４１は収納
ケース、２２，３３，４５は係止突面である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 デイスク状記録媒体を回転自在に収容し、前記
   記録媒体に情報の記録もしくは再生を行うための
   ヘツドが臨む開口部が設けられ、この開口部を開
   放もしくは閉塞するシヤツターが取りつけられた
   デイスクカートリツジを収納する収納ケースであ
   つて、 前記収納ケースのケース本体に、前記デイスク
   カートリツジの収納状態で前記シヤツターが前記
   開口部を閉塞する位置に保持される保持部を設け
   たことを特徴とするデイスクカートリツジ収納ケ
   ース。