JPH0452324A

JPH0452324A - 擁壁構築方法及びその擁壁

Info

Publication number: JPH0452324A
Application number: JP16324690A
Authority: JP
Inventors: Hidetaka Mizukami; 水上　英隆; Tadamori Takino; 滝野　忠衛
Original assignee: Okabe Co Ltd
Current assignee: Okabe Co Ltd
Priority date: 1990-06-21
Filing date: 1990-06-21
Publication date: 1992-02-20

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、地山を掘削することなくその急傾斜面に直接
擁壁を構築する方法及びその擁壁に関するものである。

（従来の技術及び発明が解決しようとする課題）急な地
山斜面の安定化を図る工法として、擁壁の構築が行われ
ている。

従来、この種工法は、地山を掘削してその前面に擁壁を
構築し、擁壁と地山斜面との間に、擁壁にかかる背面水
圧を減じてその崩壊を防止するための、砂利や砕石など
による裏込層を設けるようにしている。

しかし、山間や急傾斜地においては、施工場所が狭いた
め、掘削土砂の搬出や資材の搬入に手間どることになり
、しかも、地盤が脆弱なところでは、地山の掘削面にス
ベリを生じて危険がともなうことにもなり、施工が困難
となる。

また、従来の工法においては、ある高さまで擁壁の型枠
を設置し、コンクリートの打設、養ε 生後に、擁壁の型枠を撤去して排水用マット設置し、裏
込材を投入する、という作業を繰返し行って擁壁を構築
するので、多くの手間と労力を要し、施工期間か長くな
り、工費がかさむことにもなっていた。

本発明は、上記のような擁壁の構築における問題を解決
するためになされたもので、地山の掘削や裏込材の投入
及び型枠の設置、撤去を繰返す必要がなく、従来の裏込
材と同様の機能を有する漫透水吸出しバットと埋込型枠
との使用によって、施工が簡便で工期の短縮と工費の軽
減を図ることができ、特に山間部や急傾斜地での施工が
容易であるとともに、地盤のスベリや崩落の危険のある
ところでの擁壁の構築を安全に能率よく行い得るように
しようとするものである。

（課題を解決するための手段）上記の目的を達成するための本発明の構成について、実
施例に対応する図面を参照して説明すると、請求項１の
擁壁の構築方法は、地山Ａにロックボルト１．１を施設
するとともに、漫透水吸出しパネル３，３と地山止め材
４．４とを設置して、それらをロックボルトｌ、１を介
して地山斜面に締着し、次いで、漫透水吸出しパネル３
に水抜きパイプ９を取付けるとともに、地山止め材４に
セパレータＩＩ、、１１を取付けて埋込型枠１３を結合
した後、コンクリート２２を打設することを特徴とする
ものである。

また、請求項２の擁壁は、地山斜面に、地山Ａに施設し
たロックボルト１．１によって、漫透水吸出しパネル３
．３及び出出め材４．４を締着し、該出出め材４にセパ
レータ１１．１１を介して埋込型枠１３を結合して、そ
れらを打設したコンクリート２２中に埋設してなること
を特徴とするものである。

また、請求項３の擁壁構築方法は、他山Ａにロックボル
ト１．ｌを施設するとともに、そのロックボルト１．Ｉ
を介して漫透水吸出しパネル３．３を地山斜面に締着し
、次いで、漫透水吸出しパネル３に水抜きパイプ９を取
付けるとともに、ロックボルト１にセパレータＩＩ、１
１を取付けて埋込型枠１３を結合した後、コンクリート
２２を打設することを特徴とするものである。

また、請求項４の擁壁は、地山斜面に、地山Ａに施設し
たロックボルト１．１によって、漫透水吸出しパネル３
．３を締着するとともに、ロックボルト１．１にセパレ
ータ１１．１１を介して埋込型枠１３を結合して、それ
らを打設したコンクリート２２中に埋設してなることを
特徴とするものである。

（実施例）以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する
。

第１〜３図は、地山Ａの急斜面（或は垂壁面）に、地山
Ａと一体化したコンクリートの擁壁Ｂを構築したところ
を示したものである。

擁壁は、通常、地山Ａを掘削することなく、自然な状態
において、地山Ａと一体化して構築するが、すでに形成
された切土面を対称セすることができる。

擁壁Ｂの構築にあたっては、まず、地山Ａに所要の間隔
をおいてロックボルトＩ、Ｉの施設がなされる。ロック
ボルトＩは通常行われているように、穿設孔２を設け、
その中にロックボルトＩを挿入してモルタルなどの固結
材を注入して地山Ａに固定する。その際、ロックボルト
１は所要の長さ部分斜面上に突出させた状態とする。

次に、第４図、第５図に示すように、地山Ａの斜面上に
漫透水吸出しパネル３．３と地山止め材４．４を設置し
て、上記のロックボルトｌ。

Ｉにより締付は固着する。

漫透水吸出しパネル３は、第９図、第１０図に示すよう
に、鉄筋５ａ、５λを格子状等に結合して形成した金網
５の片面側に合成樹脂製マツトロを接着し、他面側には
天然或は合成の繊維によるフェルト板７を接着し、その
外面にパラピン層８を接着して形成されており、全体的
に運搬、作業に適する大きさの四角形をなしているとと
もに、金網５の線材５ａ、５ａの端部は接着した材料６
，７．８より所要長さにわたり突出されている。そして
、漫透水吸出しパネル３は、マツトロの方を斜面側にし
て、その多数を互に突出した線材５ａ、５ａ交互し或は
絡み合せて斜面上に配設して行く。また、゛その際、ロ
ックボルト１．１はパネル３を通して外方に突出させる
とともに、パネル３中に水抜パイプ９を接続するための
水抜き用Ｔ字パイプＩＯを設けておく。

なお、金網５の線材５ａ、５ａの先端部には、第１１図
に示すように、鉄筋相互の絡みをよくするために、線材
５ａと直交する短尺の線材５ｂを設けることもできる。

地山止め材４は、第６図に示すように、ハツト形の軽量
型鋼等が用いられ、その頂部には、ロックボルト１の貫
通孔４ａと、セパレータ１１の一端部を掛は止めする大
小の孔を連通した錠孔４ｂとかそれぞれ所要の位置に設
けられている。なお、地山止め材４は、図示のようなハ
ツト形の型鋼に限定されるものではなく、ロックボルト
ｌによる締付けができる耐力材で、セパレータ１１の取
付けできる構造のものであればよい。この地山止め材４
は、上下に延長する方向で、所要の間隔をおいて漫透水
吸出しパネル３の外面に配列させ、貫通孔４ａ、４ａに
ロックボルト１，１の先端部を通して座金２４を嵌めナ
ツト１２を螺合して締め付ける。それによって地山止め
材４，４と漫透水吸出しパネル３゜３とは、斜面上に地
山と一体化して立設されることになる。また、漫透水吸
出しパネル３に設けられた１字パイプ１０には水抜きパ
イプ９を挿着する。

次いて、第５〜７図に示すように、所要長さのセパレー
タＩＩの一端部を錠孔４ｂに通して、螺合した一対のナ
ツト１２．１２間の部分を係合し、ナツト１２を締めて
固定する。それによって、地山止め材４．４からは多数
のセパレータ１１．１１が外方に向けて突設されること
になる。そして、それら突設されたセパレータ１１゜１
１の他端部に埋込型枠１３を結合する。

埋込型枠１３は、例えば軽量で高い強度を有する繊維に
耐腐蝕性の樹脂材料を含浸させた複合樹脂材を用いて形
成したもので、第１２図に示すように、格子状の骨組体
による基枠Ｉ４の一面側に多数の断片１５．１５を突設
し、それらの先に網板１６を結合した構造のもので、基
枠１４には上記セパレータ１１．１１の先端部の挿通孔
１７，１７が設けられている。セパレート１１と埋込型
枠１３との結合は、従来公知の手段によればよく、例え
ば第８図に示すように、外端を傾斜面としたコーン１８
を用い、このコーン１８に螺合したネジ杆１９を型枠１
３の挿通孔１７より突出させてテーパ座金２０を嵌めて
ナツト２１を締付けることにより結合する。

埋込型枠１３の結合後は、漫透水吸出しパネル３と埋込
型枠１３との間にコンクリート２２を打設する。その際
、埋込型枠１３の網板１６の目より打設したコンクリー
ト２２の一部が漏出するので、その漏出した部分をなら
して仕上げ成形し、埋込型枠１３をコンクリート２２中
に埋設する。この場合、必要に応じて埋込型枠２２の外
側にコンクリート或はモルタルを吹付けて仕上げること
もできる。

このようにして、地山斜面を安定化するための構造物で
ある擁壁が地山に施設のロックボルト１．１を介して地
山と一体化して構築されることになる。それで、地山斜
面よりは湧水や侵入水などによる背面水が浸出すること
になるが、地山斜面に接している漫透水吸出しパネル３
は、集水能力が良好であるとともに、水の浸出にともな
う土砂の吸い出し防止能力も良好であるので、浸出した
背面水は土砂と分離されてノくネル３中を流下し、水抜
バイブ１０などを通って擁壁外へと排出されるようにな
る。したがって、水吐けが良好であり、擁壁の裏面側に
かかる水圧を減じ擁壁を強固に保つことができることに
なる。

次に本発明の別の例について第１３図を参照して説明す
る。この発明の場合は、さきの例における他山止め材４
を除外している。即ち、ロックボルトｌを地山Ａに固定
した後、地山の斜面上に漫透水吸出しパネル３を設置し
、これをロックボルトｌにより直接に締付は固着する。

そして、漫透水吸出しパネル３にはＴ字？くイブ１０を
介して水抜きパイプ９を取付け、また、ロックボルトｌ
の突出したネジ部１ａにはセノくレータｌビを螺着する
。七７＜レータ１１’は、第１４図に示すように、セパ
レータ１μの一端部にターンバックル２３を設けたしの
で、このターンバックル２３を介してロックホルト１と
結合される。セパレータＩＩ’の他端部はコーン１８、
座金２０、締付はナツト２１が設けられた従来公知の構
造となっている。その他の構成についてはさきの実施例
の場合と同様であるから、その説明は省略する。

（発明の効果）本発明は上述のように構成されているので、次のように
優れた効果を奏するものである。

請求項１及び２の発明においては、（１）地山を掘削することなく、地山斜面に直接擁壁を
構築できるとともに、漫透水吸出しパネルを使用して背
面水の排出処理ができるようにしたので、資材として不
足勝ちな天然の砂利や砕石などの裏込材を使用しないで
すみ、また、掘削土砂の搬出や裏込材の搬入に要する多
大な労力を大巾に軽減でき、したがって、地理的条件の
悪い山間部や急傾斜地での擁壁の構築か簡易にできる。

（２）しかし、漫透水吸出しパネルと埋込型枠とを利用
してコンクリート打設を行うので、従来のような型枠の
設置、撤去を繰返し行うことなく、その点でも施工が簡
略化され、経済的である。

（３）施工にあたっては、漫透水吸出しパネルの上から
地山止め材をロックボルトによって締付けるので、他山
が安定し、急傾斜な崩壊性の地盤に対しても、安全、確
実に作業ができる。

（４）擁壁は、地山止め材を介してロックボルトにより
地山と一体化して構築されているので、強固なものとな
り、斜面の安定化能力が大である。

（５）地山斜面と接して漫透水吸出しパネルを設けてい
るので、背面水を土砂から分離して能率よく排水するこ
とができ、背面水による擁壁への悪影響を防ぎ、擁壁を
強固に保つことができる。

また、請求項３及び４の発明は、崩壊する危険性の多く
ない地盤での擁壁構築に適しており、地山止め材を使用
しないので、それだけ施工が簡略化できるとともに、資
材費の節減が図れることになる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を図すもので、第１図は構築し
た擁壁の概略側断面図、第２図は同平断面図、第３図は
部分の拡大側断面図、第４図は漫透水吸出しパネルと他
山止め材とを固定した状態を示す側断面図、第５図は埋
込型枠を取付けた状態を示す側断面図、第６図は山止め
材の固定とセパレータの取付は状態を示す斜視図、第７
図はセパレータの取付は状態を示す側断面図、第８図は
埋込型枠の取付は状態を示す側断面図、第９図は漫透水
吸出しパネルの正面図、第１Ｏ図は同側断面図、第１１
図は漫透水吸出しパネルの他の実施例を示す側断面図、
第１２図は埋込型枠の斜視図、第１３図は本発明の他の
例を示す部分拡大側断面図、第１４図はセパレータ示す
側面図である。Ａ・・・地山　　Ｂ・・・擁壁ｌ−ロックボルト３・・−漫透水吸出しパネル　　４・−地山止め材５−
・金網　　９−水抜きパイプ１１．１１’・・セパレータＩ３・・埋込型枠　　Ｉ７・・・挿通孔２２・・・コン
クリート第６図区

Claims

【特許請求の範囲】

（１）地山にロックボルトを施設するとともに、浸透水
吸出しパネルと地山止め材とを設置して、それらをロッ
クボルトを介して地山斜面に締着し、次いで、浸透水吸
出しパネルに水抜きパイプを取付けるとともに、地山止
め材にセパレータを取付けて埋込型枠を結合した後、コ
ンクリートを打設することを特徴とする、擁壁構築方法
。
（２）地山斜面に、地山に施設したロックボルトによっ
て、浸透水吸出しパネル及び山止め材を締着し、該山止
め材にセパレータを介して埋込型枠を結合して、それら
を打設したコンクリート中に埋設してなることを特徴と
する、擁壁。
（３）地山にロックボルトを施設するとともに、そのロ
ックボルトを介して浸透水吸出しパネルを地山斜面に締
着し、次いで、浸透水吸出しパネルに水抜きパイプを取
付けるとともに、ロックボルトにセパレータを取付けて
埋込型枠を結合した後、コンクリートを打設することを
特徴とする、擁壁構築方法。
（４）地山斜面に、地山に施設したロックボルトによっ
て、漫透水吸出しパネルを締着するとともに、ロックボ
ルトにセパレータを介して埋込型枠を結合して、それら
を打設したコンクリート中に埋設してなることを特徴と
する、擁壁。