JPH0452265Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） 本考案は水路等のロータリー式除塵装置に関
し、特に複数のスクリーン羽根を周面に配設した
縦型スクリーン胴を水路、河川又は取水池等と取
水路との合流箇所に回転可能に設置してなる水路
等のロータリー式除塵装置に関する。

（従来の技術） 従来、この種の除塵装置として複数のスクリー
ン羽根を周面に配設して縦型スクリーン胴を形成
する水路等のロータリー式除塵装置において、水
流加圧部と除塵部を有するスクリーン羽根を設
け、このスクリーン羽根の水流加圧側をフレーム
体の円周部に擺動自在に枢着してなり、水流の力
によりスクリーン胴の回転とスクリーン羽根の開
閉が自動的に行なわれる水路等のロータリー式除
塵装置が同出願人により提案されている。

（考案が解決しようとする問題点） 上記従来技術では塵埃、浮遊物を水流そのもの
の力以外何等の力を加えることなく自動的に掃流
案内できるもののスクリーン羽根が水路等側では
ほぼ半閉塞状態取水路側ではほぼ半開放状態のた
め除塵、取水効率が低くなることが予想される。

そこで本考案はスクリーン羽根の閉塞、開放面
積を大にして、除塵、取水効率の良好な水路等の
ロータリー式除塵装置を提供することを目的とす
る。

［考案の構成］ （問題点を解決するための手段） 本考案はスクリーン胴の円周部に各スクリーン
羽根の一側端側を擺動可能に枢着し、水路等と取
水路との合流箇所の水路等側にスクリーン羽根の
閉塞案内部を設けてなり、適宜手段によりスクリ
ーン胴が回転してスクリーン羽根が水路等側では
ほぼ全閉塞し取水路側ではほぼ全開放するように
して構成される。

（実施例） 以下、本考案の実施例を添付図面を参照して説
明する。

第１図〜第３図に示すようにフレーム枠体１に
回転軸２を軸受３により枢着するとともに回転軸
２の一端にカツプリング４及び減速機５を介しモ
ータ６を連結し、その回転軸２に一体の円板７，
７を固着し、円板７，７の円周部に所定ピツチで
軸８が止着されている。また全面に除塵部である
通水孔９を有する断面弓状のスクリーン羽根１０
を設け、このスクリーン羽根１０の一側端側に軸
管１１を固着し、この軸管１１が前記各軸８に擺
動可能に嵌装され軸受３Ａを介して枢着されてい
る。この場合スクリーン羽根１０の長さはスクリ
ーン羽根の閉塞時にその先端が隣在するスクリー
ン羽根１０の軸管１１に係止するように設定され
ている。なおスクリーン羽根１０の断面形状は円
弧状、平面状等適宜に変更してもよい。又、スク
リーン羽根１０は全面に通水孔９を設ける代りに
外枠に金網を張設したり、バーを並設して除塵部
を形成してもよい。

このようにして構成されたスクリーン胴１２は
水路１３と取水路１４との合流口両端に設けられ
た戸当り１５，１５の溝に着脱可能に装着されて
いる。また合流口の水路１３側の円板７，７周縁
にはスクリーン羽根１０の閉塞案内部、１６が配
設され、合流口の水路１３側の下流部にスクレー
パ１７がそれぞれ配設されている。そして、モー
タ６の駆動力により減速機５で減速されて回転軸
２に伝わり回転軸２と一体的にスクリーン胴１２
は第１図矢印方向に強制回転する。すると取水路
１４側で開放状態のスクリーン羽根１０は案内板
１６に沿つて閉塞し完全な閉塞状態で水路１３側
に移動する。さらに水路１３側においてはスクリ
ーン胴１２への水圧によつて完全閉塞状態を維持
したまた移動し塵埃、浮遊物はスクレーパ１７に
よつて排除され下流側へ掃流される。次いでスク
リーン羽根１０が取水路１４側に移動すると水路
１３から取水路１４への水流圧と回転力とによつ
てスクリーン羽根１０は全開放し、全開放状態を
維持したまま水路１３側へと移動し上述した動作
を反復する。

このように上記実施例ではモータ６によるスク
リーン胴１２の強制回転力と水流圧とが作用して
各スクリーン羽根１０が水路１３側ではほぼ全閉
塞状態、取水路１４側ではほぼ全開放状態で移動
するように構成されているため、塵埃、浮遊物等
を完全に下流側へ掃流でき除塵効果が高められる
とともにスクリーン羽根１０の開放面積が大とな
るため抵抗がそれだけ小さくなり取水効率が高め
られる。

第４図及び第５図は他の実施例を示し、上記実
施例と同一部分に同一符号を用いて説明し同一部
分の説明を省略すると、モータ６を用いないで水
流圧利用による自動回転型であつて、スクリーン
羽根１０の内面側の軸管１１に長手方向に溝２１
を設けるとともに、この溝２１に水流加圧羽根２
２の基端を挿入しかつ軸８に擺動自在に枢着２３
し、フレーム枠体１の水路１３側下流部にスクリ
ーン羽根１０の扇状の閉塞案内部２４を固設して
スクリーン胴１２Ａを形成したものであり、水路
１３の水流圧がスクリーン羽根１０の水流加圧羽
根２２に加圧してスクリーン羽根１０は水路１３
において閉塞状態のままスクリーン胴１２Ａが回
転し、閉塞案内部２４によりスクリーン羽根１０
は閉塞状態を維持したまま取水路１４へ送られ、
取水路１４では水流がスクリーン羽根１０及び水
流加圧羽根２２に加わつてほぼ全開放状に開放し
たまま水路１３側に送られ、上記動作を反復す
る。

このため上記実施例においても取水路１４側で
ほぼ全開放状態のスクリーン羽根１０が水路１３
側でほぼ全閉塞状態となるため除塵取水効率が高
められる。

なお本考案は上記実施例に限らず本考案の要旨
の範囲内において種々の変形実施が可能である。
例えば第１図〜第３図においてスクリーン羽根に
水流加圧部を設けてもよく、第４図、第５図にお
いて水流加圧羽根は擺動自在でなく固着してもよ
い。

［考案の効果］ 本考案はスクリーン胴の円周部に各スクリーン
羽根の一側端側を擺動可能に枢着し、水路等と取
水路との合流箇所の水路等側にスクリーン羽根の
閉塞案内部を設けてなり、適宜手段によりスクリ
ーン胴が回転してスクリーン羽根が水路等側では
ほぼ全閉塞し取水路側ではほぼ全開放するように
したものであるから、除塵、取水効率が高い水路
等のロータリー式除塵装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は全体平面図、第２図は縦断面図、第３
図はスクリーン胴の斜視図、第４図、第５図は他
の実施例であり、第４図は平面図、第５図は断面
図である。 ２……回転軸、１０……スクリーン羽根、１
２，１２Ａ……スクリーン胴、１３……水路、１
４……取水路、１６，２４……案内部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数のスクリーン羽根を周面に配設した縦型ス
   クリーン胴を水路等と取水路との合流箇所に回転
   可能に配置した水路等のロータリー式除塵装置に
   おいて、前記スクリーン胴の円周部に各スクリー
   ン羽根の一側端側を擺動可能に枢着し、適宜手段
   によりスクリーン胴が回転してスクリーン羽根が
   水路等側ではほぼ全閉塞し取水路側ではほぼ全開
   放するようにしたことを特徴とする水路等のロー
   タリー式除塵装置。