JPH0451821Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はフラツシユ型スプリンクラーヘツドの
デフレクター落下機構に関する。

フラツシユ型スプリンクラーヘツドはデフレク
ターが本体内に格納されており、火災発生時に該
デフレクターが一定距離だけ落下して消火液の均
一散布を行うものである。

フラツシユ型スプリンクラーヘツドは階段やエ
スカレーター等の天井のように傾斜した所に取付
けた場合、何らかの事情で水圧が全くかからない
という特殊な条件になるとデフレクターが正常に
落下せず、消火液の不均一散布となることがまれ
に起こる。その原因はデフレクターの落下をガイ
ドする部分が短かつたり、或いはデフレクターが
単にフレーム壁面やノズルに沿つて落下する機構
のものであつたため、スプリンクラーヘツドが傾
斜しているとデフレクターが本体に対して垂直落
下とならず落下途中でデフレクターが自重で傾
き、その状態で落下が停止してしまうからである 本考案者はデフレクターをフレーム壁面やノズ
ルに沿つて落下させるだけでなく、更にガイドを
増やせばより安定した落下が得られることに着目
して本考案を完成させた。本考案の特徴とすると
ころは、デフレクターを吊設する係止リングがフ
レームの内側に沿つて摺動落下する構造のフラツ
シユ型スプリンクラーヘツドにおいて、平時フレ
ーム下端に達する長さを有し、作動時にフレーム
下端に沿つて摺動するガイド部材を前記係止リン
グに設置したことを特徴とするフラツシユ型スプ
リンクラーヘツドの落下機構にある。以下図面に
基づいて本考案を説明する。

図は本考案デフレクター落下機構を備えたフラ
ツシユ型スプリンクラーヘツドである。

フラツシユ型スプリンクラーヘツドは本体１
０、弁体２０、デフレクター３０および分解部分
４０から構成されている。本考案実施例に示すフ
ラツシユ型スプリンクラーヘツドはデフレクター
３０が吊設脚３４の下端係止部３５まで落下する
とともに係止リング３６もフレームフランジ１４
の棚部まで落下する構造のものである。

本体１０は中央にノズル１１が開口しており、
上部には図示しない立下り管と螺合するネジ１２
が螺設され、ノズル下端は弁座１３となつてい
る。また本体の下部には下端が内方フランジ１４
となつた円筒状フレーム１５が螺合されている。

弁体２０は上部にパツキン２１が被されてお
り、下部は球状突起２２となつていて該球状突起
はデフレクター３０の中央に嵌合されている。

デフレクター３０は周辺に複数の羽根３１…を
有する皿状で底面周辺には複数の穴３２…が穿設
されており、該穴にはデフレクター吊設用脚３４
が挿入されている。該吊設脚３４は下端が穴３２
よりも大きな係止部３５となつており、上端は係
止リング３６に設置されている。係止リング３６
はフレーム１５の内径よりも少し小さいがフレー
ムの内方フランジ１４の内径よりも大きな外径を
有する偏平な環状のものであり、平時デフレクタ
ーの羽根の上に位置している。

分解部分４０は平時、弁体２０を弁座１３に押
圧させておくもので火災が起つてスプリンクラー
ヘツド周辺が異常高温になると分解して落下し、
弁体の押圧を解いて弁座を開放するものである。
分解部分は如何なる構造のものでも採用できる
が、本考案の要旨に関係がないため図及び説明は
省略する。

ここで本考案デフレクター落下機構について説
明する。第１〜３図に示した実施例は係止リング
３６の下方に内方フランジ１４より内側にあり、
しかも平時、内方フランジに達する長さの二枚の
ガイド板３７，３７を設置した機構となつてい
る。該ガイド板は内方フランジ１４の内径よりも
小さな外径を有する円筒を縦方向に切断した形状
のものである。デフレクター落下時、該ガイド板
は外面が内方フランジに沿つて落下するようにな
る。この実施例のデフレクター落下機構は第３図
に示すような状態、即ちデフレクター落下途中に
あつては、係止リング３６はフレーム１５の内周
に沿つてガイドされると同時に、ガイド板３７，
３７は内方フランジ１４に沿つてガイドされるこ
とになる。つまりデフレクターはフレーム内周お
よび内方フランジの二箇所でガイドされることに
なるためより安定した落下が得られるものであ
る。ガイド部材として第１〜３図のような巾広の
ガイド板を用いたものではガイド板を必要以上に
長くし過ぎると消火液散布時、ガイド板の先端に
消火液があたつて均一散布とならないことがある
ためガイド板は必要以上長くしてはならない。

第４図に示す実施例はフレーム１５の内方フラ
ンジ１４にガイド溝１６が刻設されており、該溝
内を係止リング３６の下方に設置されたガイド棒
３８が作動時、摺動するようになつている。この
実施例のデフレクター落下機構は係止リング３６
がフレーム１５の内周に沿つてガイドされると同
時にガイド棒３８が内方フランジに刻設されたガ
イド溝１６に沿つてガイドされるものである。こ
の実施例のようにガイド部材として棒状のものを
用いるとガイド部材を長くしても作動時、消火液
の散布を妨げることはない。

以上説明した如く、本考案は係止リングにガイ
ド部材を設置したためデフレクターの落下をより
安定させることができ、信頼性のあるスプリンク
ラーヘツドとなるものである。

なお、実施例ではガイド部材として円筒の一部
や棒状のもので示したが係止リングに設置してデ
フレクターをより正確に落下させるものであれば
如何なるガイド部材でも採用できることはいうま
でもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案デフレクター落下機構を設置し
たフラツシユ型スプリンクラーヘツドの正面断面
図、第２図は同作動後の正面断面図、第３図は本
考案落下機構におけるデフレクター落下途中を説
明する斜視図、第４図は他の実施例のデフレクタ
ー落下途中を説明する斜視図である。 １０……本体、２０……弁体、３０……デフレ
クター、４０……分解部分、１５……フレーム、
３４……デフレクター吊設用脚、３６……係止リ
ング、３７……ガイド板、３８……ガイド棒。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. デフレクターを吊設する係止リングがフレーム
   の内側に沿つて摺動落下する構造のフラツシユ型
   スプリンクラーヘツドにおいて、平時フレーム下
   端に達する長さを有し、作動時にフレーム下端に
   沿つて摺動するガイド部材を前記係止リングに設
   置したことを特徴とするフラツシユ型スプリンク
   ラーヘツドの落下機構。