JPH045161B2 - - Google Patents

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JPH045161B2
JPH045161B2 JP58005806A JP580683A JPH045161B2 JP H045161 B2 JPH045161 B2 JP H045161B2 JP 58005806 A JP58005806 A JP 58005806A JP 580683 A JP580683 A JP 580683A JP H045161 B2 JPH045161 B2 JP H045161B2
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/20Filters
    • G02B5/28Interference filters
    • G02B5/281Interference filters designed for the infrared light
    • G02B5/282Interference filters designed for the infrared light reflecting for infrared and transparent for visible light, e.g. heat reflectors, laser protection

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Optical Filters (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 a 産業上の利用分野 本発明は可視光線を透過し赤外線を反射する光
透過性シートに関する。更に詳しくは可視光線を
透過し近赤外光から赤外線を反射する選択的光透
過性シートに関する。
一般に金、銀、銅及びそれらを主成分とする各
種合金等の導電性金属薄膜を、透明高屈折率誘電
体層ではさんだ積層体において各構成薄膜の膜厚
をコントロールする事により、特定波長域の光線
を選択的に反射するものが得られる事が知られて
いる。
特に可視部に透明で赤外線波長域を選択的に反
射する積層体は熱線反射フイルムとしてビル、住
宅等の省エネルギー、太陽エネルギー利用などの
点から有効である。しかし、ビル、住宅等の省エ
ネルギー、太陽エネルギー利用の分野において更
に利用効率を向上させるためには、太陽光線のエ
ネルギー分布の中で可視光線部(450nm〜700n
m)、近赤外線部(701nm〜2100nm)の透過特
性に選択性を持たせた方が更に有効である。つま
り太陽エネルギー分布の中で人間の目には感じな
いが、熱線の約50%が存在する近赤外線部の透過
特性をより低下させ、可視光線部の透過特性をよ
り向上させる事が断熱に更に有効であり、かつ透
視性を何ら損なう事がないため、周囲環境及び安
全性に影響を与える事なく各種の分野に応用が可
能である。
応用分野の例として、高温作業における監視窓
等の防熱性向上、建物及び自動車、電車等の乗物
の窓から入射する太陽エネルギーの遮断特性向上
による冷房効果の更なる向上、透明食物容器の熱
遮断性向上及び冷凍、冷蔵シヨーケースにおける
保冷効果の更なる向上等が挙げられる。
b 従来技術 これら選択透過性を有する光学干渉フイルター
としては一般にフアブリ・ペロー・フイルター
(Fabry−Perot−filter)がよく知られている。
これは相対する半透性鏡の間に特定の光学膜厚を
有する透明誘電体をはさみ特定波長の光だけを透
過する干渉フイルターとして知られている。この
フアブリ・ペロー・フイルターを応用すると可視
部の透過特性が高く近赤外部の反射特性の高い選
択光透過性シートが得られる事が米国特許第
3682528号明細書に示されている。それによれば、
冷えば基板/金属層/誘電体/金属層の構成とし
てガラス/Ni/Ag/Al2O3/Ni/Ag/Al2O3
いう構成体で400nmから700nmの透過率が70%
以上でありかつ反射率が約10%、700nmから
2500nmでの透過率が10%以下でありかつ反射率
が約90%以上の選択光透過性積層体が得られてい
る。
フアブリ・ペロー・フイルターにおいては、半
透過性反射鏡である金属膜厚を薄くすれば透過波
長幅が拡大し、かつ透過率が向上する事、又誘電
体の屈折率を低くすれば透過波長幅が狭くなる事
が知られている。計算により誘電体の屈折率と厚
さを例えば550nmに透過ピークが得られる様に
選び、金属膜厚を充分薄くすれば可視部の透過特
性が高く、近赤外部の遮断特性の良いフイルター
を構成する事ができる。従来フイルターの用途と
しては精密光学用途が主であり、その点から光学
定数の安定した吸収の少ない酸化物等の金属化合
物が透明誘電体として用いられていた。
c 問題点 しかし太陽エネルギーの遮断等省エネルギー用
途で建物窓等に用いる場合は大面積への適用が不
可欠であり、従来の金属化合物を透明誘電体とし
て用いたのでは工業規模での生産は不可能であ
る。
これは金属酸化物等によつて金属薄膜層の表面
を均一に大面積にわたつて被覆する技術がいまだ
未完成の技術であるという事を意味する。
金属酸化物の膜厚が薄く50Å以下である様な場
合には簡便に金属膜から金属酸化物膜を熱酸化等
により形成する事も可能ではあるが、本発明の様
に1000Å程度の膜厚の酸化物を均一に大面積に工
業的規模で作成する事は不可能であると言える。
d 問題の解決手段 我々はかかる構成体を太陽エネルギー遮断、省
エネルギー、有害熱線遮断等の用途に応用すべく
鋭意検討した。
その結果、かかる構成体の透明誘電体層に金属
アルコキサイド化合物から形成された薄膜を用い
る事によつて、厚さ1000Å程度の金属酸化物層を
有するフアブリーペロー型干渉フイルターを大面
積に工業的規模で生産する事が可能である事を見
出した。
金属アルコキサイドから形成された金属酸化物
膜は (1) 可撓性にすぐれている (2) 光学的に均一である (3) 光学的損失が少ない (4) 長期的に安定である (5) 上下金属膜との接着性が優れている という優れた特性を有しており、これらの特性は
有機物重合体フイルム上に形成されるかかる光学
素子に望ましい特性を与えている。
すなわち本発明は、有機重合体(A)の少なくとも
一方の面に厚さ40Åから300Åの金属薄膜層(B)、
厚さ200Åから3000Åの透明誘電体層(C)及び透明
保護層(D)が(A)/(B)/(C)/(B)あるいは(A)/(B)/(C)

(B)/(D)の順に積層されてなる選択透過性シートに
おいて、当該透明誘電体層(C)が金属アルコキサイ
ド化合物から形成された薄膜層である事を特徴と
する選択透過性シートである。
本発明でいう有機重合体フイルム(A)は特に限定
する必要はないが、本発明の積層体を透明な窓等
に貼付して適用するという目的に対しては550n
mにおける透過率が少なくとも50%以上、好まし
くは75%以上である透明性を有する事が必要であ
り、この条件を満たす有機重合体フイルム(A)であ
れば従来公知のいかなるフイルムでもよいが、そ
の内、ポリエチレンテレフタレートフイルム、ポ
リカーボネートフイルム、ポリプロピレンフイル
ム、ポリエチレンフイルム、ポリエチレンナフタ
レートフイルム、ポリサルホンフイルム、ポリエ
ーテルサルホンフイルム、ナイロンフイルム等が
好ましく用いられる。
又、これらの有機重合体フイルム中にその有機
重合体フイルムの機械的特性及び光学特性を損な
わない程度の着色剤、紫外線吸収剤、色素等を含
ませても本発明に用いられる有機重合体フイルム
として何ら差しつかえない。
本発明の積層体に用いられる金属薄膜層(B)の材
料としては可視光領域の吸収損失が少なく、電気
伝導性の高い金属又は合金ならばいかなるもので
も良いが、中でもとりわけ銀を主成分にしている
事が好ましい。他に含有させうる金属としては、
金、銅、アルミニウム等が好ましいが銀の有する
特性を低下せしめない含有量であれば、どの様な
金属を含んでいてもさしつかえない。銀の含有量
は得られる積層体の光学特性を支配する重要な因
子であり、少なくとも40重量%、好ましくは50重
量%以上含有されている事が好ましい。
又、特に赤外反射能の高い積層体を得る為には
金、銀、銅の三元素から選ばれた2種又は3種の
金属からなる合金の金属薄膜層(B)あるいはそれら
の単独の金属薄膜層(B)である事が好ましい。
金属薄膜層(B)の膜厚は、得られた積層体の光学
特性における要求特性を満足すれば特に限定され
るものではないが、赤外光反射能、又は電気伝導
性をもつためには、少なくともある程度の領域で
膜としての連続性をもつことが必要である。金属
薄膜が島状構造から連続構造にうつる膜厚として
約40Å以上、また本発明の目的である可視光の透
過特性を高くするためには、300Å以下である事
が好ましい。
積層体が充分な可視光透過率と充分な赤外光反
射率を有するためには、金属薄膜層(B)の膜厚は約
120Å以下である事が特に好ましい。
金属薄膜層(B)を形成する方法は、例えば真空蒸
着法、カソードスパツタリング法、イオンプレー
テイング法等の他に従来公知のいずれの方法でも
可能であるが、120Å以下の膜厚で安定な膜を形
成せしむるためにはカソードスパツタリング法、
イオンプレーテイング法等の高エネルギー粒子に
よる膜形成法が好ましい。特に合金薄膜を得る場
合には、形成薄膜合金組成の均一性、形成薄膜膜
厚の均一性の点からカソードスパツタリング法が
好ましい。
又、金属薄膜層(B)を形成する際に薄膜である金
属層の安定化を図るために公知の方法で基板とな
る材料に前処理をほどこす事ができる。これらの
方法は、例えばイオンボンバードメントの様なク
リーニング処理、有機シリケート、有機チタネー
ト、有機ジルコネート化合物の塗工等の下塗り処
理及び/又は金属Ni、Ti、Si、Bi、Zr、V、Ta
等及びこれら金属の酸化物等をスパツタリング等
によつて前もつて形成する核形成安定化処理等が
あり、積層体の光学特性に悪影響を与えない範囲
で適当に選択して使用すれば良い。これらの前処
理が厚みの増加を伴う処理の場合はその厚さは
100Å以下である事が好ましい。この前処理と同
様の処理を金属層の上に後処理として行つても良
い。
本発明の透明誘電体層(C)に用いられる金属アル
コキサイド化合物としては、チタニウムアルコキ
サイド、ジルコニウムアルコキサイド、アルミニ
ウムアルコキサイド及びアルコキシシラン等の化
合物が用いられる。チタニウムアルコキサイド化
合物としては例えばテトライソプロピルチタネー
ト、テトラブトキシチタネート、テトライソオク
チルチタネートがあげられ、ジルコニウムアルコ
キサイド化合物としては例えばテトラブトキシジ
ルコネート、テトライソプロピルジルコネートが
あげられ、アルミニウムアルコキサイド化合物と
しては例えばアルミニウムブトキサイド、アルミ
ニウムプロポキサイドがあげられ、アルコキシシ
ラン化合物としては例えばモノメチルトリメトキ
シシラン、モノエチルトリエトキシシラン、エチ
ルシリケート等の化合物があげられる。
更にこれらのアセチルアセトネート化物等のキ
レート化物も用いる事ができるし、又これら金属
アルコキサイド化合物は単量体であつても適度な
縮合体であつても良い(以下総称して「金属アル
コキサイド等」と称する事あり)。
これら化合物は金属原子に結合しているアルコ
キシ基を公知の方法によつてエステル交換し、又
縮合させる事が可能である。又これら化合物は、
例えばアルコキシシラン化合物とチタニウムアル
コキサイドの混合物といつた様に適度に多成分を
目的に応じて混合して用いる事も可能であり、こ
れらの操作によつて得られる薄膜の屈折率を制御
する事が可能である。
又、これら金属アルコキサイド等に、その光学
特性を損なわない程度の添加物、例えば縮合触媒
等が含有されていても本発明の効果には何らさし
つかえない。
透明誘電体層(C)の形成方法としては、金属アル
コキサイド等を溶解しうる溶剤に適当な濃度の金
属アルコキサイド等を溶解せしめ、小面積であれ
ばスピンコーテイング、バーコータ又はドクター
ナイフ等で塗工し大面積であればグラビアロール
コーターなどで塗工し、しかるのち乾燥する事に
よつて形成することができる。
本発明の選択透過性シートの様に光学的用途に
金属アルコキサイド化合物を用いる場合、得られ
た塗膜の物性が選択透過性シートの光学特性を支
配するために純度及び均一性にすぐれた金属アル
コキサイド化合物を選ぶ必要性があるとともに、
塗工法等も均一な膜厚が達成できる方法を適宜選
択する必要がある。好ましくは塗工膜厚は設定膜
厚の±5%以内の膜厚範囲におさめる必要があ
る。
本発明の選択透過性シートには、光学的機能を
有する積層構造(A)/(B)/(C)/(B)を保護する目的で
最外層(B)の上に保護層(D)を形成する事ができる。
かかる保護層(D)は、本発明の積層体を機械的な損
傷、化学物質等の汚染物質、水分等の浸入等から
保護する役割を有している。
この目的を達成しかつ選択透過性シートの光学
特性に悪影響をおよぼさないためには、保護層(D)
の材料としては光学的に透明でかつ保護能力にす
ぐれた材料が好ましい。本発明に使用しうる保護
層(D)の材料としては、Si、Al、Ti、Zr、Ta等の
酸化物あるいは前記金属の2種あるいは3種の混
合酸化物等の無機化合物からなる類、あるいはア
クリロニトリル、ポリメタアクリロニトリル、ポ
リメチルメタアクリレート等のアクリル樹脂、ア
クリレート樹脂及びそれらの共重合体、ポリスチ
レン樹脂、酢酸ビニル樹脂、フエノキシ樹脂、ポ
リエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等の樹脂及び
それらの混合物、共重合体から形成された有機化
合物からなる膜が好ましく用いられる。
又特に使用環境がきびしい場合には、種々の厚
さを有するポリエチレンフイルム、ポリプロピレ
ンフイルム、ナイロンフイルム、トリアセテート
フイルム、ポリエステルフイルム、ポリビニルブ
チラールシート、ポリカーボネートシート等を公
知の方法でラミネートして保護層(D)として使用す
る事もできる。
無機化合物からなる膜を、保護層(D)として用い
る場合にはスパツタリング、真空蒸着、イオンプ
レーテイング等の物理的形成法が好ましく用いら
れるが、金属アルコキサイド化合物を適当な溶剤
に希釈塗工する公知の金属酸化物薄膜形成法によ
つて金属酸化物からなる保護層(D)を得る事もでき
る。
有機化合物からなる膜を保護層(D)として用いる
場合には、前述した樹脂を溶解せしめる適当な溶
剤に溶解し、塗工乾燥する事によつて有機化合物
からなる保護層(D)を得る事ができる。本発明にお
ける保護層(D)は単一の層ばかりではなく、2層、
3層の積層構造であつても良い。これは無機化合
物と有機化合物の相互の積層構造であつても良い
し、有機化合物相互の積層構造、無機化合物相互
の積層構造であつても良い。これら積層構造の保
護層(D)にする事によつてより良好な保護機能を有
した本発明の積層体の保護層(D)を得る事ができ
る。
本発明の保護層(D)の厚さは選択光透過性シート
を保護する能力があれば限定されるものではない
が、保護能力の点から0.1μ以上、積層体の光学特
性を低下させないためには50μm以下、特に好ま
しくは35μm以下が好ましく用いられる。
かかる本発明の選択光透過性シートは、その用
途に応じて使用されるが、例えば建物窓等に使用
される場合には窓等の硝子に粘着剤等を介して直
接貼付する方法あるいは複層ガラスの間に展張し
て使用する方法等が考えられ、自動車等の窓部に
使用される場合には安全硝子として知られている
合せ硝子の中にポリビニルブチラールを介して入
れる事ができる。
この様に本発明の選択光透過性シートは使用目
的に応じて適宜最適の使用形態を選択する事が可
能であり、太陽エネルギーの入射制御のみならず
あらゆる熱線輻射防止の分野において有効に使用
することができる。
以下、実施例により本発明を更に説明する。
実施例 1 2軸延伸した厚さ50μmのポリエチレンテレフ
タレートフイルムを基板とし、その上に第1層と
して厚さ80Åの銀銅合金薄膜層(銅を10重量%含
有)、第2層として厚さ700Åのテトラブトキシジ
ルコネートから形成された透明誘電体層、第3層
として厚さ80Åの銀銅合金薄膜層(銅を10重量%
含有)からなる選択透過性シートを形成した。
銅を10重量%含む銀銅合金薄膜層は、銅を10重
量%含む銀−銅合金をターゲツトとしArガス圧
5×10-3TorrにおけるDCマグネトロンスパツタ
リングによつて形成した。
投入電力は、ターゲツトの単位面積あたり
2W/cm2であつた。
透明誘電体層は、テトラブトキシジルコネート
の単量体をブタノール3部、ノルマルヘキサン2
部からなる溶剤に10重量%溶解せしめ更にテトラ
ブトキシジルコネートと等モル量のアセチルアセ
トンを添加した溶液をバーコータを用いて塗工
し、120℃で3分間乾燥する事によつて得た。
得られた選択透過性シートの積分可視光透過率
(400〜700nm)は71%、積分近赤外光透過率
(750〜2100nm)は30%であつた。
実施例 2 銀−銅合金層を銀だけからなる金属層とする以
外は実施例1と同一の選択透過性シートを形成し
た。
銀だけからなる金属層は銀のターゲツトを用い
Arガス圧力5×10-3Torrにおけるマグネトロン
スパツタリングによつて形成した。銀金属層の膜
厚は90Åであつた。得られた選択透過性シートの
積分可視透過率は70%、積分近赤外光透過率は26
%であつた。
実施例 3 金属層を金を10重量%含有する銀金合金層から
形成する以外は実施例1と同様の方法で選択透過
性シートを形成した。金を10重量%含有する銀金
合金層は金を10重量%含有する銀金合金ターゲツ
トを使用して実施例1と同様のDCマグネトロン
法で設けた。銀金合金層の膜厚は70Åであつた。
実施例 4 厚さ75μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ
ートフイルム上に、厚さ10Åの金属チタンから形
成された前処理層、厚さ80Åの銅を5重量%含む
銀銅合金薄膜層、厚さ20Åの金属チタンから形成
された後処理層、厚さ600Åのテトラブトキシチ
タネートから形成された透明誘電体層、厚さ10Å
の金属チタンから形成された前処理層、厚さ80Å
の銅を5重量%含む銀銅合金薄膜層、厚さ20Åの
金属チタンから形成された後処理層を順次積層し
てなる選択透過性シートを得た。
銅を5重量%含む銀銅合金薄膜は銅を5重量%
含む銀銅合金をターゲツトとしてDCマグネトロ
ンスパツタリング法により実施例1と同様の方法
で形成した。
金属チタンから形成された前処理層及び後処理
層は、金属チタンをターゲツトとしたRFマグネ
トロンスパツタリングで金属チタンの薄膜として
形成した。
テトラブトキシチタネートから形成された透明
誘電体層はブタノール3部、トルエン1部からな
る溶剤に8重量%のテトラブトキシチタネートを
溶解せしめ、バーコータで塗工し130℃で3分間
乾燥して得た。
得られた選択透過性シートの積分可視透過率は
73%であり、積分近赤外光透過率は30%であつ
た。
実施例 5 実施例1で得られた選択透過性シートの両側に
厚さ380μmのポリビニルブチラールシートをラ
ミネートししかるのち厚さ3mmの硝子板で両側を
サンドイツチした。かかる積層物を90℃の温度で
1Kg/cm2の圧力を印加しながら60分間保持し完全
に接着せしめた後、更に120℃15Kg/cm2の高温高
圧条件で処理した。得られた積層物の積分可視透
過率は71%、積分近赤外光透過率は30%であつ
た。
比較例 1 第2層の透明誘電体層を厚さ1000Åのポリスチ
レンからなる透明誘電体層から形成する以外は実
施例1と同様の方法で選択透過性シートを形成し
た。
ポリスチレンからなる透明誘電体層は、メチル
エチルケトン7部、トルエン3部からなる溶剤に
ポリスチレンを2.5重量%溶解せしめ、バーコー
ターで塗工したのち120℃で2分間乾燥して得た。
得られた選択透過性シートの積分可視光透過率
は71%、積分近赤外光透過率は30%であつた。
かかる選択透過性シートを実施例5と同一の方
法で合せ硝子の中へ入れた。得られた合せ硝子の
中の選択光透過性シートには着色と同時にクラツ
クが多数発生していた。
比較例 2 第2層の透明誘電体層を厚さ800ÅのSiO2から
形成された透明誘電体層から形成する以外は実施
例1と同様の方法で選択透過性シートを形成し
た。
SiO2からなる透明誘電体層は、溶融成型した
石英板をターゲツトとしAr圧力5×10-3TorrRF
パワー2.5W/cm2を印加したRFマグネトロンスパ
ツタリング法で設けた。得られた選択透過性シー
トの積分可視透過率68%、積分近赤外光透過率31
%であつた。かかる選択光透過性積層体を実施例
5と同様の方法で合せ硝子の中に入れた。合せ硝
子の中の選択透過性シートには小さなクラツクが
多数生じてるのが観察された。
実施例 6 透明誘電体層をアルコキシシランから形成され
た厚さ1200Åの薄膜層とする以外は実施例1と同
様の方法で選択透過性シートを得た。
アルコキシシランから形成された透明誘電体層
は、モノメチルトリメトキシシランの4量体をイ
ソプロパノール5部、エタノール3部からなる溶
剤に12重量%溶解せしめ、バーコーターで塗工し
100℃で30分間乾燥せしめて得た。
得られた選択透過性シートの積分可視透過率は
69%、積分近赤外光透過率は32%であつた。
実施例 7 巾50cm、厚さ50μmの2軸延伸ポリエチレンテ
レフタレートフイルムを500mの長さでロール状
とし、このポリエステルフイルムを基板として大
面積の本発明の積層体を得た。上記ポリエステル
フイルム上に第1層として銅を10重量%含む厚さ
90Åの銀銅薄膜層を第2層として厚さ1000Åのテ
トラブトキシジルコネートから形成された薄膜層
からなる透明誘電体層を第3層として銅を10重量
%含む厚さ90Åの銀銅薄膜層を第4層として厚さ
500Åのポリメタアクリロニトリルからなる透明
保護層を順次積層した。
第1層、第3層の銅を10重量%含む銀銅薄膜層
はロールフイルムを連続処理するスパツタ装置に
ポリエステルのロールフイルムをセツトし、1×
10-5Torrの圧力まで排気したのちArガスを5×
10-3Torrまで導入し、50SCCMの流量を保ちな
がら銅を10重量%含む銀銅合金をターゲツトとし
直流電圧を印加してフイルム走行速度10m/分で
DCマグネトロンスパツタリング法により第1層、
第3層を設けた。
テトラブトキシジルコネートから形成された薄
膜層からなる透明誘電体層はテトラブトキシジル
コネートを10重量%含むノルマルヘキサン1部、
n−ブタノール2部からなる溶液にアセチルアセ
トンを3重量%添加した溶液を塗工液とし、300
メツシユのグラビアロールを用いたグラビヤロー
ルコータによりフイルム走行速度20m/分で形成
した乾燥温度は120℃であつた。
更にポリメタアクリロニトリルからなる透明保
護層はポリメタアクリロニトリルを0.8重量%含
むシクロヘキサノン1部、メチルエチルケトン2
部からなる溶液を塗工液とし、上記グラビアロー
ルコータを用いて形成した。
得られた積層体を長さ方向に10サンプル各各巾
方向に3サンプルの計30サンプルをサンプリング
した光学特性を比較した結果、積分可視透過率は
70±3%、積分近赤透過率は31±3%の範囲にあ
り色調差も殆どなく、大面積にわたつて均一な光
学特性を有する積層体が得られた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 有機重合体フイルム(A)の少なくとも一方の面
    に厚さ40Åから300Åの金属薄膜層(B)、厚さ200Å
    から3000Åの透明誘電体層(C)及び透明保護層(D)が
    (A)/(B)/(C)/(B)あるいは(A)/(B)/(C)/(B)/(D)
    の順
    に積層されてなる選択透過性シートにおいて、当
    該透明誘電体層(C)が金属アルコキサイド化合物か
    ら形成された薄膜層である事を特徴とする光選択
    透過性シート。
JP580683A 1983-01-19 1983-01-19 光選択透過性シ−ト Granted JPS59131904A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP580683A JPS59131904A (ja) 1983-01-19 1983-01-19 光選択透過性シ−ト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP580683A JPS59131904A (ja) 1983-01-19 1983-01-19 光選択透過性シ−ト

Publications (2)

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JPS59131904A JPS59131904A (ja) 1984-07-28
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