JPH0450907Y2 - - Google Patents

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JPH0450907Y2
JPH0450907Y2 JP5803988U JP5803988U JPH0450907Y2 JP H0450907 Y2 JPH0450907 Y2 JP H0450907Y2 JP 5803988 U JP5803988 U JP 5803988U JP 5803988 U JP5803988 U JP 5803988U JP H0450907 Y2 JPH0450907 Y2 JP H0450907Y2
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は1個の回転霧化頭を用いて色替を行な
いつつ順次異種色の塗料を被塗物に塗着する静電
塗装装置に関する。
〔従来の技術〕
一般に、静電塗装装置は、回転霧化頭を高速回
転すると共に高電圧を印加し、該回転霧化頭の平
滑化面に塗料を供給してこれを帯電霧化し、この
霧化された帯電塗料粒子を被塗物との間に形成さ
れた電気力線に沿つて該被塗物に飛行塗着せしめ
るようになつている。
そして、ある塗色について塗装が終了したら、
次色の塗装を行う前に色替弁装置から回転霧化頭
までの塗料供給系路内及び回転霧化頭に付着した
前色塗料をエア、シンナを用いて洗浄する必要が
ある。このため、まずエアを用いて塗料供給系路
内の残存塗料を回転霧化頭から排出し、次にシン
ナを用いて塗料供給系路内や回転霧化頭の平滑化
面等を洗浄し、この行程を何回か繰返す。
このような静電塗装装置として、従来特開昭56
−102958号公報、特開昭63−7863号公報に示す如
く、エアモータによつて回転する回転軸と、該回
転軸内に該回転軸と同軸に設けられた塗料供給管
と、前記回転軸の先端に固着され、内周面に塗料
平滑化面が形成され、該平滑化面に向けて該塗料
供給管の先端が開口してなる回転霧化頭と、該回
転霧化頭の塗料平滑化面途中に設けられ、一側面
が円錐状に形成されてその円錐状凸部が前記塗料
供給管の先端と同軸に対向した塗料供給面とな
り、他側面がほぼ平坦な前面となつたハブ部材
と、該ハブ部材の周辺部に多数個穿設された第1
のハブ孔と、前記ハブ部材の軸中心部が穿設され
た第2のハブ孔とからなるものが知られている。
そして、このように構成することによつて、回
転霧化頭の洗浄時には、塗料供給管からシンナを
供給することによつて、このシンナは塗料供給
面、第1のハブ孔を介して塗料平滑面に流れ、当
該平滑面を洗浄する。一方、回転霧化頭は高速回
転するから、該回転霧化頭の前方に負圧現象が生
じ、ハブ部材の前面側にはこの負圧現象によつて
逆流してきた塗料が付着している。このため、第
2のハブ孔を介してハブ部材の前面側に流出した
シンナによつて当該前面を洗浄するようになつて
いる。
〔考案が解決しようとする課題〕
ここで、特開昭56−102958号公報に示す第2の
ハブ孔は、第8図に示すように構成されている。
即ち、第8図において、101は背面側の中心軸
上に円錐状凸部101Aを有する回転霧化頭、1
02は該回転霧化頭の前面に設けられた挿入リン
グ、103は一端が円錐状凸部101Aの頂部に
開口する入口孔、104,104、…は入口孔1
03の他端から分岐する複数の傾斜細管、105
は挿入リング102の背面に形成された凹所、1
06は該挿入リング102の中央に穿設された出
口孔で、これら入口孔103、傾斜細管104、
凹所105、出口孔106によつてラビリンス通
路107を構成している。そして、洗浄時に塗料
供給管108から供給されたシンナは、ラビリン
ス通路107を図中矢示方向に流れ、回転霧化頭
101の前面を洗浄する。
しかし、この従来技術によるものは、第1に入
口孔103、傾斜細管104を介してラビリンス
通路107内を凹所105に至つたシンナは、該
凹所105内を回転霧化頭101の回転遠心力と
は逆方向の流れとなつて内側に流れた後、出口孔
106から流出するものであり、シンナの流れが
悪く、洗浄性に劣るという欠点がある。第2に、
傾斜細管104から凹所105に向けてシンナの
流れが方向転換するものであるから、該傾斜細管
104と凹所105との間の角隅部に符号10
9,109、…として示す顔料溜りが生じ、当該
顔料溜り109に前色塗料が色残りしてしまうと
いう欠点がある。
一方、特開昭63−7863号公報に示す第2のハブ
孔は第9図に示す構成となつている。即ち、第9
図において、111は背面側の中心軸上に円錐状
凸部111Aを有する回転霧化頭、112,11
2、…は円錐状凸部111Aの傾斜面途中であつ
て中心軸から間隔をへだてた位置に開口する傾斜
状の入口孔、113は回転霧化頭111の前面に
該各入口孔112と連通するように形成された出
口孔で、塗料供給管114から供給されたシンナ
は、入口孔112から出口孔113を介して流出
し、回転霧化頭111の前面を洗浄する。
しかし、この他の従来技術のものは、第1に入
口孔112は円錐状凸部111Aの途中で中心軸
から離れた位置に開口するものであるため、適正
量なシンナ量が流入しないという欠点がある。即
ち、円錐状凸部111Aの角度をθ、塗料供給管
114から供給される塗料の運動量をM、中心軸
から入口孔112までの半径をr、その位置での
周速をvとすると、入口孔112からのシンナ流
入力は、近似的に遠心力と運動量との合成ベク
トル ≒M/r×cosθ×V2×sin(90°−θ) として与えられる。従つて、入口孔112からの
流入力は運動量Mに比較して小なものになり、
円錐状凸部111Aの途中に入口孔112を設け
た場合には、当該入口孔112にシンナが入りに
くいという欠点がある。
第2に、遠心力は回転霧化頭111の回転数
(周速v)、半径r等に存在するものであるため、
回転数の変化によつて入口孔112からのシンナ
流入量が変化してしまう。この結果、回転霧化頭
111の回転数が変化すると、洗浄性も変化して
しまうという欠点がある。
さらに、第10図、第11図は、第8図に示す
従来技術(特開昭56−102958号公報)のものにお
いて傾斜細管104を4個とし、第9図に示す他
の従来技術(特開昭63−7863号公報)のものにお
いて入口孔112を4個として、シンナで洗浄を
行つた場合のハブ部材前面側の洗浄状態を示す説
明図である。
即ち、第10図、第11図の説明図から明らか
なように、第8図に示す従来技術によるものは、
傾斜細管104と対応する部位ではハブ部材前面
側が洗浄されてはいるが、これらの間では符号
a,bとして示すような色残り部が生じてしま
う。これは前述したように傾斜細管104から凹
所105へのシンナの流れが悪いこと、出口孔1
06からシンナが直線的に流出してしまうこと、
顔料溜り109が生じてしまう等の理由によるも
のと考えられる。一方、第9図に示す他の従来技
術によるものも同様であつて、符号a,bとして
示すような色残り部が生じてしまう。これは入口
孔112へのシンナの流入性が悪いこと、出口孔
113からシンナが直線的に流出してしまうこと
等によるものと考えられる。
本考案はこのような従来技術の欠点に鑑みなさ
れたもので、ハブ部材前面側に均一にシンナを供
給でき、当該前面側を確実に洗浄しうるようにし
た静電塗装装置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本考案が採用する
構成の特徴は、ハブ部材の前面側に位置して軸中
心部に形成された取付溝と、前記ハブ部材の前面
と同一平面をなすように該取付溝に嵌着されたハ
ブ孔形成部材と、一端側が円錐状凸部の頂部に小
径に開口し、他端側が前記取付溝に拡開するよう
に開口する単一の流入側ハブ孔と、前記ハブ孔形
成部材の前面側に形成された凹窪部と、前記ハブ
孔形成部材に複数個穿設され、一端側が前記流入
側ハブ孔と連通するように開口し、他端側が該凹
窪部に開口する流出側ハブ孔とを有し、本考案に
よる第2のハブ孔を流入側ハブ孔、複数個の流出
側ハブ孔および凹窪部により形成し、かつ前記流
入側ハブ孔内にハブ孔形成部材の一側面との間で
画成される空間をシンナ溜りとして形成する構成
としたことにある。
〔作用〕
このように構成することにより、第2のハブ孔
の入口となる流入側ハブ孔は円錐状凸部の頂部に
位置して塗料供給管と同軸に開口してると共に、
該流入側ハブ孔内にシンナ溜りを画成しているか
ら、洗浄時にも遠心力の影響を受けることなく、
シンナ溜りに十分なシンナを貯溜することがで
き、当該シンナ溜りがダム効果を発揮し、流出側
ハブ孔から凹窪部に均一にシンナを流出でき、ハ
ブ部材前面側を確実に洗浄しうる。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を添付図面を参照しつ
つ、詳細に説明する。
第1図ないし第5図は第1の実施例を示す。
図中、1は筒状の回転軸で、該回転軸1はエア
タービン、空気軸受等からなるエアモータ2によ
つて回転駆動せしめられるようになつている。な
お、エアタービン、空気軸受等からなるエアモー
タは、例えば特開昭56−115652号公報等で従来知
られている。
3は回転軸1内に同軸に設けられた内筒、4は
該内筒3の外周に同軸に設けられた外筒で、内筒
3内は第1の塗料通路5となり、内筒3と外筒4
との間は第2の塗料通路6となり、これら第1、
第2の塗料通路5,6の先端側は後述する塗料供
給管13の内筒連結部13Aに径方向に例えば4
箇所穿設した連通孔7を介して連通している。こ
こで、第1の塗料通路5の基端側は塗料配管8を
介して色替弁装置9と接続されており、該色替弁
装置9はA〜N色からなるN個の塗料弁9A〜9
N、エア弁9Ar、シンナ弁9Thから構成されて
いる。一方、第2の塗料通路6の基端側は廃液配
管10を介して廃液タンク11と接続されてお
り、該廃液配管10の途中には廃液弁12が設け
られている。
13は回転軸1内の先端側に位置し、かつ内筒
3、外筒4の先端にこれらと同軸に固着して設け
られた塗料供給管で、該塗料供給管13には第3
の塗料通路14が軸方向に穿設され、該塗料通路
14は内筒連結部13Aを介して第1の塗料通路
5と連通している。また、第3の塗料通路14の
基端側には後述の弁体16Cが離着座する弁座1
5が設けられ、その先端側は後述する回転霧化頭
17内に突出している。なお、実施例の場合、第
3の塗料通路14は例えば直径が2mm、長さ15mm
である。
16は塗料供給弁を示し、該塗料供給弁16は
内筒3内に軸方向に挿通して設けられた弁軸16
Aと、該弁軸16Aの基端側に設けられた弁アク
チユエータ16Bと、該弁軸16Aの先端側に設
けられ弁座15に離着座する弁体16Cとから構
成されている。そして、塗料供給弁16は弁アク
チユエータ16Bの弁ばね16B1によつて弁体
16Cが常時弁座15に着座し、該弁アクチユエ
ータ16Bに制御エアが供給されることによつて
弁軸16A、弁体16Cが変位し、第1、第3の
塗料通路5,14間を連通するようになつてい
る。
また、17は筒型ないしベル型に形成された回
転霧化頭を示し、該回転霧化頭17の内周面側
は、軸方向中間のリム17Aを挟んでその一端側
が雌ねじを有する回転軸1への取付部17Bとな
り、他端側が朝顔状に拡開する平滑化面17Cと
なり、該平滑化面17Cの放出端縁は多数のV字
状溝17Dが刻設され、かつ該平滑化面17Cの
途中はハブ部材取付溝17Eが形成されている。
そして、前記回転霧化頭17は取付部17Bを介
して回転軸1の先端側に取付けられ、この取付け
状態においては、塗料供給管13の先端はリム1
7Aよりもわずかに突出した位置に延在してい
る。なお、実施例の場合、回転霧化頭17は軸方
向長さが約33mm、放出端縁側の直径が約30mmの超
小型回転霧化頭として形成され、またV字状溝1
7Dは長さが約1.0〜3.0mm、深さが0.2〜0.4mm、
ピツチが0.2〜0.4mmに設定され、霧化促進を容易
ならしめている。
次に、18はほぼ円板状に形成され、回転霧化
頭17のハブ部材取付溝17Eに嵌着されたハブ
部材を示し、該ハブ部材18の一側面は塗料供給
管13からの塗料が吐出、供給される塗料供給面
18Aとなつている。そして、該塗料供給面18
Aは頂部が回転軸線上に位置にして塗料供給管1
3の先端と対面した円錐状体となり、全体として
截頭円錐状凸部18Bを形成し、第3の塗料通路
14から供給された塗料が該塗料供給面18Aに
沿つて拡流しやすいようになつている。なお、塗
料供給面の傾斜角は12°〜18°に設定されている。
一方、前記ハブ部材18の他面側は平坦な前面1
8Cとなり、該前面18Cの軸中心部には環状取
付溝18Dが凹陥状に形成され、該環状取付溝1
8Dには前面18Cと同一平面をなすハブ孔形成
部材18Eが嵌着されている。なお、ハブ孔形成
部材18Eの直径は6mm、長さが2mmである。
19,19、…はハブ部材18の円辺部に全周
にわたつて多数個穿設された第1のハブ孔で、該
各ハブ孔19は直径が0.6mmの穴径をもつて多数
個穿設され、かつ該各ハブ孔19は回転霧化頭1
7の平滑化面17Cと接して該平滑化面17Cの
両側と連通するように例えば15°の傾斜をもつて
穿設されている。
さらに、20はハブ部材18の軸中心位置に設
けられた第2のハブ孔で、該第2のハブ孔20
は、頂部で軸方向長さが2.5mmで、一端側が截頭
円錐状凸部18Bの頂部に直径1mmの孔径をもつ
て小径に開口し、他端側が環状取付溝18Dに直
径2.4mmをもつて拡開するように開口する拡開角
6°〜8°の単一の流入側ハブ孔20Aと、ハブ孔形
成部材18Eに直径0.8mmの孔径をもつて4個穿
設され、一端側が流入側ハブ孔20Aと連通する
ように開口し、他端側が円錐状凹窪部20Cの中
心側に上、下、左、右の一定方向にそれぞれ6.5°
の傾斜をもつて開口する流出側ハブ孔20Bと、
ハブ孔形成部材18Eの前面に深さ1mm、拡開角
度120°をもつて断面形状が円錐状に形成され、各
流出側ハブ孔20Bが開口する円錐状凹窪部20
Cとから構成されている(第3図、第4図参照)。
そして、流入側ハブ孔20Aにはハブ孔形成部材
18Eの一側面(背面)18E1との間でシンナ
溜り20Dが形成され、該シンナ溜り20Dは特
に洗浄時において塗料供給管13から流入側ハブ
孔20Aの開口に流入せしめたシンナを貯溜させ
ることによつて、ダム効果を与えるようになつて
いる。また、円錐状凹窪部20Cも流出側ハブ孔
20Bから流出したシンナに対してダム効果を与
えるようになつていると共に、拡開度を大とする
ことによつて、遠心力による拡流を確実ならしめ
ている。
なお、第1図中で21は先端に円環状ノズル孔
21Aを有するシエーピングエアリングで、塗装
中、色替中にシエーピングエアを噴出している。
また、22は回転軸1を介して回転霧化頭17に
高電圧を印加する高電圧発生装置である。
次に、その作用について第5図を参照しつつ述
べる。
まず、塗装準備行程にあつては、塗料供給弁1
6は弁体16Cを弁座15に着座させてこれを閉
弁すると共に、廃液弁12を閉弁する。一方、高
電圧発生装置22による高電圧の印加、シエーピ
ングエアの噴出は行なわせないが、エアモータ2
は回転駆動せしめられ、回転軸1、回転霧化頭1
7は回転を開始している。この状態で、色替弁装
置9に塗装制御信号を供給し、例えばA色塗料弁
9Aを開弁すると、A色塗料は塗料配管8、第1
の塗料通路5、連通孔7、第2の塗料通路6を介
して流れ、これら内部に塗料を充満する。
次に、塗装行程にあつては、高電圧発生装置2
2から例えば−90kvの高電圧を印加すると共に
シエーピングエアリング21からシエーピングエ
アを供給し、塗料供給弁16の弁アクチユエータ
16Bに塗装用エア制御信号を供給し、弁軸16
Aと一体に弁体16Cを図中左方に変位させ、第
1図の状態に開弁する。
この結果、第1の塗料通路5内のA色塗料は第
3の塗料通路14に流出し、回転霧化頭17内に
設けられたハブ部材18の円錐状凸部18Bに向
けて吐出される。この円錐状凸部18Bに供給さ
れた塗料は回転霧化頭17の高速回転によつて、
塗料供給面18Aに向け半径方向に拡流され、第
1のハブ孔19を通過して平滑化面17Cを放出
端縁に向け流れ、V字状溝17Dから液糸として
噴霧され、静電霧化されて帯電粒子となる。この
帯電粒子は回転霧化頭17と被塗物との間の電気
力線に沿つて飛行し、被塗物に塗着する。
なお、前記円錐状凸部18B至つた塗料の一部
は、第2のハブ孔20を構成する流入側ハブ孔2
0A、各流出側ハブ孔20Bを介して円錐状凹窪
部20Cにも流出し、平坦な前面18Cから平滑
化面17Cで合流する。しかし、塗料はその粘度
が高いことから、第2のハブ孔20から流出する
塗料は極めて微量である。
さらに、次色の塗料、例えばB色の塗料を噴霧
するには塗料配管8内、第1、第2、第3の塗料
通路5,6,14内に充満した塗料、回転霧化頭
17、ハブ部材18等に付着した塗料を洗浄する
必要がある。これが洗浄行程である。
このため、塗料供給弁16への塗装用エア信号
の供給を停止して弁体16Cを閉弁すると共に、
廃液弁12を開弁する。また、高電圧発生装置2
2による高電圧の印加を停止する。そして、この
状態で色替弁装置9に洗浄制御信号を出力してエ
ア弁9Ar、シンナ弁9Thを交互に複数回繰返し
開閉制御する。これにより、塗料配管8、第1、
第2の塗料通路5,6内に残存したA色塗料、洗
浄用のシンナは廃液配管10、廃液弁12を介し
て廃液タンク11に全部回収せしめられる。
次に、前記第1、第2の塗料通路5、6内の洗
浄が終つたら、第3の塗料通路14内、回転霧化
頭17、ハブ部材18等を洗浄する。このため、
塗料供給弁16にエア制御信号を供給して弁体1
6Cを開弁し、次に色替弁装置9のシンナ弁9
Thのみを短時間開弁し洗浄用シンナを第1、第
3の塗料通路5,14内にスポツト的に供給す
る。
これにより、塗料通路14内に充満したA色塗
料はシンナによつて押し流されると共に、この内
部が洗浄され、また塗料供給管13から吐出され
たシンナはハブ部材18の円錐状凸部18Bから
塗料供給面18A、第1のハブ孔19を介して平
滑化面17CをV字状溝17Dに向け流れ、これ
らを十分に洗浄した後、放出される。また、円錐
状凸部18Bに至つたシンナは第2のハブ孔20
を構成する流入側ハブ孔20A、流出側ハブ孔2
0Bを介して円錐状凹窪部20Cに流出し、該凹
窪部18D、前面18Cを洗浄しながらV字状溝
17Dに流れ、放出される。
而して、本実施例によれば、第3の塗料通路1
4の口径は小さく、長さも短いことから、該塗料
通路14内に残存する前色塗料は極めて少量であ
り、またハブ部材18、回転霧化頭17等は連続
して高速回転しているから、前色塗料は実質的に
付着していない。このため、これらを洗浄するた
めのシンナは少量ですむから、第3の塗料通路1
4や回転霧化頭17等を洗浄するためのシンナは
10c.c.以下で十分であり、スポツト的に供給すれば
足りる。
また、ハブ部材18の円錐状凸部18Bと塗料
供給管13とは回転軸線上に位置して対向配設さ
れると共に、第2のハブ孔20は円錐状凸部18
Bの頂部に位置して流入側ハブ孔20Aが開口
し、かつシンナの粘度は小さい。この結果、塗料
供給管13から吐出されたシンナは、流入側ハブ
孔20Aから、当該シンナが有する運動量(初速
×質量)をもつて回転軸方向成分として、流入側
ハブ孔20Aに流入し、この流入量はハブ部材1
8の前面18Cを十分に洗浄するに必要な量とし
て確保することができる。
ここで、第2のハブ孔20内のシンナの流れに
ついて検討してみると、第4図に示す如き特性と
なる。即ち、流入側ハブ孔20A内に矢示A方向
に流入したシンナは、ハブ孔形成部材18Eとの
間で画成されるシンナ溜り20D内に一定のダム
効果をもつて貯溜される。
また、ハブ孔形成部材18Eの背面18E1
衝突したシンナは、回転霧化頭17の回転遠心力
によつて、図中矢示B,Bで示す半径方向の力が
与えられ、回転軸方向の運動量成分を減少させ
る。なお、シンナ溜り20Dを形成すると共に、
ハブ孔形成部材18Eの背面18E1にシンナを
衝突させ、回転遠心力によつて矢示B方向の流れ
とし、もつてシンナが有する回転軸方向の運動量
成分を減少させない場合には、当該シンナは流出
側ハブ孔20Bから軸方向にストレートに飛び出
してしまい、前面18Cを洗浄することはできな
い。
次に、矢示B方向の流れによつて回転軸方向の
運動量成分が減少された後、流出側ハブ孔20B
に流入したシンナは、該流出側ハブ孔20B内を
矢示C方向に流れ、凹窪部20Cに流出する。こ
の際、4個の流出側ハブ孔20Bは上、下、左、
右の一定方向にそれぞれ例えば6.5°の傾斜角度を
もつて形成しているから、遠心力によつて矢示B
方向に流入してくるシンナの流体力と相まつて、
流入側ハブ孔20Aの前側角隅部に残つている前
色塗料も、確実に除去することができる。
さらに、流出側ハブ孔20Bから環状凹窪部2
0Cに矢示D方向に流出したシンナは、遠心力に
よつて該凹窪部20Cからハブ部材18の前面1
8Cに流出し、当該前面18Cを洗浄する。この
際、凹窪部20Cもシンナを貯えるダム効果を有
し、シンナを四方に均一に拡流せしめる効果を発
揮し、前面18Cを円滑に洗浄することができ
る。なお、前記凹窪部20Cが設けられていない
場合には、流出側ハブ孔20Bから流出したシン
ナは、遠心力によつて、ひと雫または1本のシン
ナ流として流れてしまい、第10図、第11図の
如く前面18Cを確実に洗浄することはできな
い。
次に、第6図、第7図は本考案の第2の実施例
を示す。なお、ハブ部材18については第1の実
施例と変わるところがないので、第1の実施例と
同一構成要素には同一符号を付し、その説明を省
略する。
然るに、30は本実施例による第2のハブ孔
で、該第2のハブ孔30は流入側ハブ孔30A、
4個の流出側ハブ孔30B、環状凹窪部30Cか
らなり、流入側ハブ孔30A内にはシンナ溜り3
0Dが画成されている点で、第1の実施例と変わ
るところがない。しかし、本実施例の凹窪部30
Cは拡開角が120°となつた五角形状に形成されて
いる点で異なる。
本実施例による第2のハブ孔30は、環状凹窪
部30Cを五角形状としているから、第1の実施
例による凹窪部20Cのように断面形状を三角形
状としたものに比較し、当該凹窪部30Cで流出
側シンナに対するダム効果を高め、前面18Cに
向けシンナを一層均等に流出することができる。
なお、各実施例ではハブ部材18、第2のハブ
孔20,30について、具体例として数値を与え
つつ述べたが、本考案はこのような具体的寸法、
角度に限定されるものではなく、例えばシンナ溜
り20D,30Dの容積を大きくするため拡開角
を20°〜30°に大きく形成してもよく、一方流出側
ハブ孔20B,30Bも大なる傾斜をもつて形成
してもよい。また、流出側ハブ孔20B,30B
も4個に限らず、3個または5個以上としてもよ
い。さらに、凹窪部20C,30Cは断面形状が
三角形状または五角形状であるものとして述べた
が、凹円弧状または凹楕円状等の凹湾曲状に形成
してもよい。
〔考案の効果〕
本考案に係る静電塗装装置は以上詳細に述べた
如くであるから、下記各項の効果を奏する。
流入側ハブ孔は軸中心部に位置して円錐状凸
部の頂部に塗料供給管と対向して配設したか
ら、該流入側ハブ孔を小径に開口させても、塗
料に比較してシンナの粘度は小さいから、洗浄
時にハブ部材の前面を洗浄するに必要な量のシ
ンナを流入させることができる。
流入側ハブ孔内にはハブ孔形成部材の一側面
(背面)との間でシンナ溜りを画成しているか
ら、該シンナ溜り内にはダム効果によつて流入
したシンナを貯溜することができる。
シンナ溜りに流入したシンナはハブ孔形成部
材の背面に衝突し、さらに回転霧化頭の回転に
よる遠心力で半径方向の流れとなつて流出側ハ
ブ孔から流出するから、塗料供給管から吐出さ
れた時に有している軸方向の運動成分が減少さ
れ、該シンナが流出側ハブ孔からストレートに
軸方向に飛び出してしまう事態を防止し、洗浄
性を良好ならしめる。
前記項と関連して、シンナ溜りから流出側
ハブ孔へ流入するシンナは、遠心力を利用した
半径方向成分をもつた流れとなるから、シンナ
溜り内に前色塗料が残溜してしまうのを防止し
うる。
流出側ハブ孔から凹窪部に流出したシンナ
は、該凹窪部のダム効果によつてハブ部材前面
に均一に拡流することができ、前面部分の洗浄
性を著るしく高めることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第5図は第1の実施例に係り、第
1図は本実施例による静電塗装装置を示す要部縦
断面図、第2図は回転霧化頭を示す第1図中の左
側面図、第3図はハブ部材を示す第2図中の要部
拡大図、第4図は第3図中の−矢示方向断面
図、第5図は塗装、色替動作を示す動作説明図、
第6図、第7図は第2の実施例に係り、第6図は
ハブ部材を示す第3図と同様の要部拡大図、第7
図は第6図中の−矢示方向断面図、第8図は
従来技術による回転霧化頭を示す要部断面図、第
9図は他の従来技術による回転霧化頭を示す要部
縦断面図、第10図、第11図はこれら各従来技
術による回転霧化頭をシンナで洗浄を行つた場合
のハブ部材前面側の洗浄状態をそれぞれ示す説明
図である。 1……回転軸、2……エアモータ、13……塗
料供給管、17……回転霧化頭、17C……平滑
化面、18……ハブ部材、18A……塗料供給
面、18B……円錐状凸部、18C……前面、1
8D……環状取付溝、19……第1のハブ孔、2
0,30……第2のハブ孔、20A,30A……
流入側ハブ孔、20B,30B……流出側ハブ
孔、20C,30C……凹窪部、20D,30D
……シンナ溜り。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. エアモータによつて回転する回転軸と、該回転
    軸内に該回転軸と同軸に設けられた塗料供給管
    と、前記回転軸の先端に固着され、内周面に塗料
    平滑化面が形成され、該平滑化面に向けて該塗料
    供給管の先端が開口してなる回転霧化頭と、該回
    転霧化頭の塗料平滑化面途中に設けられ、一側面
    が円錐状に形成されてその円錐状凸部が前記塗料
    供給管の先端と同軸に対向した塗料供給面とな
    り、他側面がほぼ平坦な前面となつたハブ部材
    と、該ハブ部材の周辺部に多数個穿設された第1
    のハブ孔と、前記ハブ部材の軸中心部に穿設され
    た第2のハブ孔とからなる静電塗装装置におい
    て、前記ハブ部材の前面側に位置して軸中心部に
    形成された取付溝と、前記ハブ部材の前面と同一
    平面をなすように該取付溝に嵌着されたハブ孔形
    成部材と、一端側が円錐状凸部の頂部に小径に開
    口し、他端側が前記取付溝に拡開するように開口
    する単一の流入側ハブ孔と、前記ハブ孔形成部材
    の前面側に形成された凹窪部と、前記ハブ孔形成
    部材に複数個穿設され、一端側が前記流入側ハブ
    孔と連通するように開口し、他端側が該凹窪部に
    開口する流出側ハブ孔とを有し、前記第2のハブ
    孔を流入側ハブ孔、複数個の流出側ハブ孔および
    凹窪部により形成し、かつ前記流入側ハブ孔内に
    ハブ孔形成部材の一側面との間で画成される空間
    をシンナ溜りとして形成する構成としたことを特
    徴とする静電塗装装置。
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