JPH0450518Y2 - - Google Patents
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- JPH0450518Y2 JPH0450518Y2 JP18418685U JP18418685U JPH0450518Y2 JP H0450518 Y2 JPH0450518 Y2 JP H0450518Y2 JP 18418685 U JP18418685 U JP 18418685U JP 18418685 U JP18418685 U JP 18418685U JP H0450518 Y2 JPH0450518 Y2 JP H0450518Y2
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- Spectrometry And Color Measurement (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
［産業上の利用分野］
本考案はフーリエ変換型赤外分光光度計に用い
られる半透鏡の改良に関する。
られる半透鏡の改良に関する。
［従来技術］
従来のフーリエ変換型赤外分光光度計で使用さ
れる半透鏡は、例えば第５図ａに示すように、良
く研磨された例えば臭化カリウム（KBr）で形
成された基板上にゲルマニユーム（Ge）を蒸着
したもの、又は第５図ｂに示すようにフツ化カル
シユーム（CaF2）で形成された基板上にシリコ
ン（Si）等の半透膜材料を蒸着した所謂蒸着膜型
半透鏡と、第６図に示すように高分子材料を一様
に張つた例えばマイラー膜などの所謂薄膜型半透
鏡等大きく２種類に分類することができる。そし
て、これらの内いずれの半透鏡を用いるかは、被
検試料、測定波数域等によつて決定される。
れる半透鏡は、例えば第５図ａに示すように、良
く研磨された例えば臭化カリウム（KBr）で形
成された基板上にゲルマニユーム（Ge）を蒸着
したもの、又は第５図ｂに示すようにフツ化カル
シユーム（CaF2）で形成された基板上にシリコ
ン（Si）等の半透膜材料を蒸着した所謂蒸着膜型
半透鏡と、第６図に示すように高分子材料を一様
に張つた例えばマイラー膜などの所謂薄膜型半透
鏡等大きく２種類に分類することができる。そし
て、これらの内いずれの半透鏡を用いるかは、被
検試料、測定波数域等によつて決定される。
ところで、一般に遠赤外領域（500cm-1以下）
では薄膜型半透鏡であるマイラー膜半透鏡が使用
される。このマイラー膜半透鏡に入射した光は、
一部反射され一部は透過するが、この反射する光
量と透過する光量とは、この半透鏡自体の表裏の
多重反射による干渉により、波長に応じて異な
る。この反射光と透過光は再び半透鏡に入射して
干渉するが、この干渉の効率が最大となるのは反
射光と透過光の強度が等しいときである。
では薄膜型半透鏡であるマイラー膜半透鏡が使用
される。このマイラー膜半透鏡に入射した光は、
一部反射され一部は透過するが、この反射する光
量と透過する光量とは、この半透鏡自体の表裏の
多重反射による干渉により、波長に応じて異な
る。この反射光と透過光は再び半透鏡に入射して
干渉するが、この干渉の効率が最大となるのは反
射光と透過光の強度が等しいときである。
一方、薄膜の厚みをｔ、屈折率をｎ、波長を
λ、波数をσ、次数をｍとすると、光が垂直入射
のとき、 mλ＝2nt ……(1) または、 σ＝ｍ／2nt ……(2) で与えられるる波数、波長領域では光の透過率は
極大になり、そのときの半透鏡の効率は逆に悪く
なる。従つて、マイラー膜半透鏡の干渉効率は第
７図イに示すように波数によつて異なることとな
る。
λ、波数をσ、次数をｍとすると、光が垂直入射
のとき、 mλ＝2nt ……(1) または、 σ＝ｍ／2nt ……(2) で与えられるる波数、波長領域では光の透過率は
極大になり、そのときの半透鏡の効率は逆に悪く
なる。従つて、マイラー膜半透鏡の干渉効率は第
７図イに示すように波数によつて異なることとな
る。
［考案が解決しようとする問題点］
このようなことから従来の半透鏡では、使用で
きる波数域が限定され、被検試料、使用波数域等
によつて膜厚の異つた半透鏡を各種用意しなけれ
ばならず、それでも、０cm-1付近（100μm以下）
の干渉効率を上げることは難かしく、この近傍で
はＳ／Ｎの低下の原因となつていた。
きる波数域が限定され、被検試料、使用波数域等
によつて膜厚の異つた半透鏡を各種用意しなけれ
ばならず、それでも、０cm-1付近（100μm以下）
の干渉効率を上げることは難かしく、この近傍で
はＳ／Ｎの低下の原因となつていた。
本考案は以上の点に鑑みなされたもので、使用
波数域を広げると共に、０cm-1付近（100μm以
下）の干渉効率を向上させることによりＳ／Ｎを
向上させた半透鏡を提供することを目的としてい
る。
波数域を広げると共に、０cm-1付近（100μm以
下）の干渉効率を向上させることによりＳ／Ｎを
向上させた半透鏡を提供することを目的としてい
る。
［問題点を解決するための手段］
本目的を達成するための本考案の構成は、光源
よりの入射光束を反射光と透過光の２光束に分割
するための半透鏡と、該半透鏡によつて分割され
た一方の光を該半透鏡に入射させるための固定鏡
と、該半透鏡によつて分割された他方の光を該半
透鏡に入射させるための可動鏡とを備え、該固定
鏡よりの光と可動鏡よりの光によつて干渉光を作
成する装置において、前記半透鏡を高分子膜に薄
膜を蒸着して形成したことを特徴としている。
よりの入射光束を反射光と透過光の２光束に分割
するための半透鏡と、該半透鏡によつて分割され
た一方の光を該半透鏡に入射させるための固定鏡
と、該半透鏡によつて分割された他方の光を該半
透鏡に入射させるための可動鏡とを備え、該固定
鏡よりの光と可動鏡よりの光によつて干渉光を作
成する装置において、前記半透鏡を高分子膜に薄
膜を蒸着して形成したことを特徴としている。
［実施例］
以下図面に基づき本考案の実施例を説明する。
第１図は本考案に係る半透鏡を使用したフーリ
エ変換型赤外分光光度計の一実施例の構成図であ
る。第１図において、比較的高温に加熱された光
源１よりの入射光束２は半透鏡３に45°の角度で
入射し、該半透鏡３によつて反射光４と透過光５
に分割される。該反射光４と透過光５は夫々固定
鏡６と可動鏡７によつて反射された後、再び該半
透鏡３に入射して干渉光８が作成される。この干
渉光８は、被検試料９に照射され透過した光は検
知器１０によつて検出される。この検出信号（イ
ンタフエログラム）は、図示していないコンピユ
ータに供給されてフーリエ変換され被検試料９の
吸収特性あるいは反射特性等を示すスペクトルが
得られる。
エ変換型赤外分光光度計の一実施例の構成図であ
る。第１図において、比較的高温に加熱された光
源１よりの入射光束２は半透鏡３に45°の角度で
入射し、該半透鏡３によつて反射光４と透過光５
に分割される。該反射光４と透過光５は夫々固定
鏡６と可動鏡７によつて反射された後、再び該半
透鏡３に入射して干渉光８が作成される。この干
渉光８は、被検試料９に照射され透過した光は検
知器１０によつて検出される。この検出信号（イ
ンタフエログラム）は、図示していないコンピユ
ータに供給されてフーリエ変換され被検試料９の
吸収特性あるいは反射特性等を示すスペクトルが
得られる。
ところで、第１図の実施例装置に使用されてい
る半透鏡３は、第２図に示すように高分子膜であ
る例えばマイラー膜３ａの表面にアルミニユーム
（Al）又は金（Au）等の金属が薄く蒸着され金
属薄膜３ｂが形成されている。この金属膜３ｂの
厚さは、入射光束の波長に比べて薄くされてお
り、該薄膜による入射光束の干渉はなく、この薄
膜は入射光の反射率を高くするように作用してい
る。
る半透鏡３は、第２図に示すように高分子膜であ
る例えばマイラー膜３ａの表面にアルミニユーム
（Al）又は金（Au）等の金属が薄く蒸着され金
属薄膜３ｂが形成されている。この金属膜３ｂの
厚さは、入射光束の波長に比べて薄くされてお
り、該薄膜による入射光束の干渉はなく、この薄
膜は入射光の反射率を高くするように作用してい
る。
このように構成された半透鏡３では、光の透過
率が高い第３図のロに示すσ＝ｍ／2ntの近傍で
の波数域での光の透過率を低くし、干渉効率を良
くすると共に、例えば０cm-1付近を含む波数域全
体での干渉効率を平均化する作用をする。従つ
て、このような半透鏡３を使用することによつ
て、使用波数域を広げると共に、０cm-1付近の干
渉効率を向上させることができ従つてＳ／Ｎが向
上する。
率が高い第３図のロに示すσ＝ｍ／2ntの近傍で
の波数域での光の透過率を低くし、干渉効率を良
くすると共に、例えば０cm-1付近を含む波数域全
体での干渉効率を平均化する作用をする。従つ
て、このような半透鏡３を使用することによつ
て、使用波数域を広げると共に、０cm-1付近の干
渉効率を向上させることができ従つてＳ／Ｎが向
上する。
第４図は本考案に係る他の実施例を示す半透鏡
２０である。第４図に示す半透鏡２０では、マイ
ラー膜２０ａの表面に非金属が一定膜厚で蒸着さ
れ非金属薄膜２０ｂが形成されている。このよな
半透鏡２０でも、高分子膜に非金属を一定膜厚蒸
着することにより、高分子膜によつて光の透過率
が低くされ干渉効率の波数分布が制御される。従
つて、干渉効率を広い波数域で高めることができ
る。
２０である。第４図に示す半透鏡２０では、マイ
ラー膜２０ａの表面に非金属が一定膜厚で蒸着さ
れ非金属薄膜２０ｂが形成されている。このよな
半透鏡２０でも、高分子膜に非金属を一定膜厚蒸
着することにより、高分子膜によつて光の透過率
が低くされ干渉効率の波数分布が制御される。従
つて、干渉効率を広い波数域で高めることができ
る。
尚、上記実施例は例示である。上記実施例で
は、本考案をマイケルソン型の装置に適用した
が、それ以外の２光束干渉計にも適用することが
できる。
は、本考案をマイケルソン型の装置に適用した
が、それ以外の２光束干渉計にも適用することが
できる。
又、高分子膜に蒸着する金属膜又は非金属膜の
膜厚によつて特定の波長にフイルタ特性を有する
半透鏡が作成できることはいうまでもない。
膜厚によつて特定の波長にフイルタ特性を有する
半透鏡が作成できることはいうまでもない。
［考案の効果］
以上詳述したように本考案によれば、フーリエ
変換型赤外分光光度計に用いられる半透鏡におい
て、使用波数域を広げると共に、０cm-1付近の干
渉効率を向上させることによりＳ／Ｎを向上させ
ると共に使用波数域によつて半透鏡の交換の繁雑
さを解消した半透鏡が提供される。
変換型赤外分光光度計に用いられる半透鏡におい
て、使用波数域を広げると共に、０cm-1付近の干
渉効率を向上させることによりＳ／Ｎを向上させ
ると共に使用波数域によつて半透鏡の交換の繁雑
さを解消した半透鏡が提供される。
第１図は本考案の一実施例の構成図、第２図は
本考案に斯かる半透鏡を説明するための図、第３
図は本考案に斯かる半透鏡の特性を説明するため
の図、第４図は他の実施例を説明するための図、
第５図及び第６図は従来の半透鏡を説明するため
の図、第７図は従来の半透鏡の特性を説明するた
めの図である。 １……光源、２……入射光束、３……半透鏡、
４……反射光、５……透過光、６……固定鏡、７
……可動鏡、８……干渉光、９……被検試料、１
０……検知器、２０……半透鏡。
本考案に斯かる半透鏡を説明するための図、第３
図は本考案に斯かる半透鏡の特性を説明するため
の図、第４図は他の実施例を説明するための図、
第５図及び第６図は従来の半透鏡を説明するため
の図、第７図は従来の半透鏡の特性を説明するた
めの図である。 １……光源、２……入射光束、３……半透鏡、
４……反射光、５……透過光、６……固定鏡、７
……可動鏡、８……干渉光、９……被検試料、１
０……検知器、２０……半透鏡。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 光源よりの入射光束を反射光と透過光の２光
束に分割するための半透鏡と、該半透鏡によつ
て分割された一方の光を該半透鏡に入射させる
ための固定鏡と、該半透鏡によつて分割された
他方の光を該半透鏡に入射させるための可動鏡
とを備え、該固定鏡よりの光と可動鏡よりの光
によつて干渉光を作成する装置において、前記
半透鏡を高分子膜に薄膜を蒸着して形成したこ
とを特徴とするフーリエ変換型赤外分光光度計
用半透鏡。 (2) 上記高分子膜に蒸着される薄膜は金属膜であ
る実用新案登録請求の範囲第１項記載のフーリ
エ変換型赤外分光光度計用半透鏡。 (3) 上記高分子膜に蒸着される薄膜は非金属膜で
ある実用新案登録請求の範囲第１項記載のフー
リエ変換型赤外分光光度計用半透鏡。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18418685U JPH0450518Y2 (ja) | 1985-11-29 | 1985-11-29 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18418685U JPH0450518Y2 (ja) | 1985-11-29 | 1985-11-29 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6292430U JPS6292430U (ja) | 1987-06-12 |
| JPH0450518Y2 true JPH0450518Y2 (ja) | 1992-11-27 |
Family
ID=31131622
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18418685U Expired JPH0450518Y2 (ja) | 1985-11-29 | 1985-11-29 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0450518Y2 (ja) |
-
1985
- 1985-11-29 JP JP18418685U patent/JPH0450518Y2/ja not_active Expired
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6292430U (ja) | 1987-06-12 |
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