JPH0447995Y2

JPH0447995Y2 -

Info

Publication number: JPH0447995Y2
Application number: JP1985142463U
Authority: JP
Priority date: 1985-09-18
Filing date: 1985-09-18
Publication date: 1992-11-12
Also published as: JPS6251785U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は弾性的に挾持する電子部品接続装置に
関する。

（従来技術）従来の電子部品接続装置の例を第１図に示す。
図において、Ｃはケース、Ｗは液晶１を観察する
ための透明窓である。２及び２′は液晶１を載せ、
また回路素子３′が半田付けされたプリント基板
３と液晶１との導通をとるための導電性弾性部材
４の支持部材である。５は液晶押えであり、プリ
ント基板３の下の地板６にビス７で数箇所が固定
されている。この種の固定方法では、液晶押え５
のビス止めした近傍の締め付け力は有効に働き、
導電性弾性部材４とプリント基板３及び液晶１の
電極部との間に充分な接触圧が発生するが、ビス
７とビス７の間では導電性弾性部材４の反発力に
負けてしまい液晶押え５が浮き上がるため、接触
不良が発生する（第１図Ｃ参照）。即ち液晶表示
が正しく行なわれない原因になつていた。またビ
ス止め箇所を多数個設けても効率的ではなくコス
トがかさんだり作業工程が増すだけである。しか
もビス止めにはある程度面積が必要であり、どう
してもこの分ケースＣが大きくなり機器全体の大
型化を生じていた。同時にケースＣに対して窓Ｗ
の面積が大きくとれないという欠点があつた。面
積を有効に使う方法として、第２図に示す（同部
材は同番号）他の従来方法がある。８は第１図の
液晶押え５に代わるもので８ａのフツク部を変形
させて、プリント基板３または地板６に固定され
ている。この方法によればケースＣに対し窓Ｗの
面積が大きくとれるが、液晶押え８は繰り返して
着脱できない不便さ及び不経済さがあり、又、当
然作業性に関しても問題が生じてしまう。これら
の欠点を解決する方法として内方向に弾性を有す
る略Ｕ字形の弾性挾持部材９を液晶押え５もしく
は８の代わりに使用することが考えられる。この
部材９は、ビス止め不要かつ液晶の表示面積が有
効に使え、また何度も繰り返し使用できる長所が
あり、更には押し込むだけにて装着できるので作
業性も良い。

しかしながら、この第３図に示す部材９では、
装着時に押圧部９ａが液晶１の表面を押圧力をも
つて摺る為、液晶１を破損してしまうことが考え
られる。

（考案の目的）本考案は上記従来例の問題を考慮して創作され
た第３図に示す電子部品接続装置を改良したもの
であり、特に弾性挾持部材の装着時での電子部品
の破損等の問題を解決することを目的とする。

本考案は上記目的を達成する為に、プリント基
板、電子部品及び弾性部材の３者を弾性的に挾持
する為の断面が略Ｕ字状をした弾性挾持部材を用
い、該弾性挾持部材には長手方向に対して略直交
する切込みを形成して押圧領域を複数に分割する
と共に、基部近傍であつて且つ複数に分割された
該押圧領域ごとに抜け止め穴を形成し、また、前
記支持部材には該挾持部材の略装着完了時点にて
該抜け止め穴に貫入する位置に、前記３者の挾持
前の厚さ以上に厚み方向に高い突起を形成した電
子部品接続装置を特徴とする。

（実施例）以下、第４図〜第６図にて本考案の第１実施例
を説明する。なお、上述の従来例と同様な構成は
同符号を用いて詳細な説明を省略する。

図において、１０は金属もしくはプラスチツク
にて成形され、断面が略Ｕ字状をした柱状の弾性
挾持部材であり、長手方向に略直角に２つづつの
切込み１０ａが形成されることによつて、上面部
１０ｅ及び下面部１０ｆが各々３分割されてい
る。この３分割された各ブロツクの基部近傍には
各々抜け止め穴１０ｂが形成されている。又、こ
の挾持部材１０の上面部１０ｅ及び下面部１０ｆ
の先端はそり返しが形成され押圧部１０ｃが形成
されている。２０は支持部材であり、液晶１の位
置決め面２０ｂとなると共に上記弾性挾持部材１
０の上面部１０ｅの抜け止め穴１０ｂに該部材１
０が略装着完了時点にて貫入する為の装着方向側
に傾斜部を有する抜け止め突起２０ａと、導電コ
ネクターとしての導電性弾性部材４の位置決め溝
２０ｃが形成されている。なお、液晶１のプリン
ト基板３との接続パターンは上記支持部材２０に
より上記弾性部材４と位置合せされる。プリント
基板３は上記支持部材２０の下面位置に配置さ
れ、不図示の部材によつて位置決めされて、上記
導電性弾性部材４と接続配線部とが合うように位
置合せされる。地板６はプリント基板３の下面位
置に配置され、上記弾性挾持部材１０の装着方向
側に傾斜部６ａが形成されている。

次に第５図を用いて弾性挾持部材１０の装着動
作について説明する。第５図ａの装着直前の状態
から、第５図ｂの装着途中の状態において、上記
挾持部材１０は押圧部１０ｃが支持部材２０の抜
け止め突起２０ａ及び地板６によつて押し広げら
れ且つ摺動して奥の方へ押し込まれていく。そし
て、第５図ｃの装着完了時点では上記挾持部材１
０の上面部１０ｅの抜け止め穴に対して上記抜け
止め突起２０ａは貫入して、上面部１０ｅの押圧
部１０ｃは液晶１をプリント基板３の方向に弾性
押圧して、液晶１と導電性弾性部材４及びプリン
ト基板３は弾性挾持部材１０によつて挾持され
る。なお、第５図において明らかなように、弾性
挾持部材１０の装着前の状態では、上記抜け止め
突起２０ａは、重設された液晶１と圧縮される前
の自然長の弾性部材４及びプリント基板３の厚み
以上の高さに設定されており、装着途中において
該挾持部材１０の全てのブロツクにおいて押圧部
１０ｃが液晶１の上面を強く摺動することがな
く、液晶１の破損の問題は生じることがない（実
施例ではほぼ同高さであるが、該厚み以上であれ
ば同様な効果が得られる）。そして、第５図ｃの
装着完了時点では、上記弾性部材４は上記挾持部
材１０の弾性挾持力により変形して、上記抜け止
め突起２０ａが上記抜け止め穴１０ｂに貫入し
て、上記挾持部材１０の反装着方向への抜けが防
止される。

又、上述の弾性挾持部材１０の挾持力、特に第
５図ｃの装着完了状態においての挾持力は切込み
１０ａによつて押圧部１０ｃを分割しているの
で、第６図に示すように均等とすることができ、
多少の寸法誤差があつたとしても液晶１のプリン
ト基板３に対する電気的導通は確実にすることが
できる。又、切込み１０ａによつて分割された押
圧部１０ｃは、その各分割ブロツクに対応する支
持部材２０の抜け止め突起２０ａにより、装着時
に全て押し広げられるので、液晶１の上面との弾
い押圧力での摺動は防止される。又、上記挾持部
材１０は装着完了後においては各分割ブロツクご
とに抜け止め穴１０ｂに抜け止め突起２０ａが貫
入することによつて抜け止めされる。

上述実施例において、弾性挾持部材１０には上
下面部１０ｅ，１０ｆの両方に切込み１０ａ及び
抜け止め穴１０ｂを形成したが、これは該部材１
０の装着時における上下方向を特に考慮しなくて
よいように作業性の向上を狙つたものである。

なお、上述実施例以外の実施において、弾性挾
持部材１０の下面部１０ｆの押圧部１０ｃが摺動
する部材が該摺動により問題を生じる可能性があ
る部材の場合には、支持部材２０もしくは前記部
材自体に抜け止め突起２０ａと同様な構成を為す
実施が好ましい。

次に第７図にて本考案第２実施例を説明する。
この第２実施例は、液晶１とプリント基板３０と
の電気的導通を直接各接合パターン同士を接触さ
せて行なうもので、ただし該接触の安定性を得る
為に、弾性部材４０によつて、弾圧接触させるも
のである。すなわち、液晶１の下面にはフレキシ
ブルな極めて薄いプリント基板３０が密着配置さ
れている。ここで、プリント基板３０の液晶１へ
の密着の為、液晶１の下面側の凸部領域に対応す
る部分には穴３０ａが形成されている。弾性部材
４０は非導電性にて形成され、単にプリント基板
３０を液晶１に対して弾圧接触される役目を果た
す。なお、第７図の実施例にて他の構成及び効果
は上述第１実施例と同様な為、詳細な説明は省略
する。

（考案の効果）以上、説明したように本考案は、長手方向に対
して略直交する切込みを形成して押圧領域を複数
に分割し且つ断面が略Ｕ字状をした弾性挾持部材
によりプリント基板、電子部品及び弾性部材を弾
性挾持して、電子部品をプリント基板に電気的接
続し、更にこの弾性挾持部材は装着時に強制的に
押圧部を押し広げられて、装着時の摺動負荷を電
子部品等に与えないようにしたもので、繰り返し
使用性、作業性にて改善すると共に装着時での部
品の破損も防止できる電子部品接続装置を提供す
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示すもので、第１図ａは従来
の電子部品接続装置の要部断面図、第１図ｂは液
晶押えのみの斜視図、第１図ｃは液晶押えの押え
力の分布を示す説明図。第２図は他の従来例を示
すもので、第２図ａは他の従来例としての電子部
品接続装置の要部断面図、第２図ｂは液晶押えの
みの斜視図。第３図は本考案の基礎となる方式を
示すもので、第３図ａは電子部品接続装置の要部
断面図、第３図ｂは弾性挾持部材のみの斜視図。
第４図は本考案実施例を示すもので、電子部品接
続装置の分解斜視図。第５図ａ〜ｃは第４図の弾
性挾持部材の装着動作を示す要部断面説明図。第
６図は第４図の弾性挾持部材の弾性挾持力分布を
示す説明図。第７図は本考案第２実施例の要部断
面図。１……液晶（電子部品）、３……プリント基板、
４……導電性弾性部材（弾性部材）、１０……弾
性挾持部材、２０……支持部材。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

支持部材に対して、表面に所定の接続状態を可
能とする配線を形成したプリント基板と、前記配
線と電気的接続される端子を有する電子部品及び
弾性部材を重設構成し、３者を弾性的に挾持する
電子部品接続装置において、前記挾持する為に断
面が略Ｕ字状をした弾性挾持部材を用い、該弾性
挾持部材には長手方向に対して略直交する切込み
を形成して押圧領域を複数に分割すると共に、基
部近傍であつて且つ複数に分割された該押圧領域
ごとに抜け止め穴を形成し、また、前記支持部材
には該挾持部材の略装着完了時点にて該抜け止め
穴に貫入する位置に、前記３者の挾持前の厚さ以
上に厚み方向に高い突起を形成したことを特徴と
する電子部品接続装置。