JPH0446836Y2

JPH0446836Y2 -

Info

Publication number: JPH0446836Y2
Application number: JP1986118160U
Authority: JP
Priority date: 1986-07-31
Filing date: 1986-07-31
Publication date: 1992-11-05
Also published as: JPS6325168U

Description

【考案の詳細な説明】産業上の利用分野本考案は、マウンテインカツプを用いないエア
ゾール容器への、エアゾール内容物の迅速な充填
と、エアゾール容器の気密性を確実に保持し得る
ようにした圧力充填用エアゾール装置に係るもの
である。

従来の技術従来、マウンテンカツプを用いたエアゾール容
器に、エアゾール内容物、噴射剤等を充填するに
は、マウンテンカツプとエアゾール内容物の上端
との間隔から充填する、アンダーカツプ充填方式
が有り、高速充填に適したものと成つている。

しかしながら、マウンテンカツプを用いる事の
出来ない、エアゾール容器、例えば特開昭59−
351号のごとき、エアゾール容器の上端縁を折曲
することにより、このエアゾール容器内にハウジ
ングを固定するものに於いては、アンダーカツプ
充填方式を取ることができず、圧力充填方式を取
らざるを得ないものである。しかし、この圧力充
填方式は、充填速度が遅く効率的な充填を行なう
ことが困難なものであつた。

また、圧力充填方式をとる他の提案としては、
本考案の出願時に未公開であつた実開昭62−
168374号公報記載の考案が存在する。

この考案は、噴射剤の充填をステムを挿入した
ハウジングの中心部からの充填を行わずハウジン
グの外周方向に設けた充填用の導入路のみを使用
して噴射剤の充填を行つている。したがつて、単
位時間当たりの噴射剤の充填量が少なく、迅速
な、効率の良い充填を行うことが出来ないもので
あつた。

考案が解決しようとする問題点本考案は上述のごとき問題点を解決しようとす
るものであつて、マウンテンカツプを用いないエ
アゾール容器に於いて、エアゾール内容物の迅速
な充填と、エアゾール容器の気密性を確実に保持
し得ることを目的としたものである。

問題点を解決するための手段本考案は上述のごとき問題点を解決するため、
エアゾール容器の係合突部に係合することにより
エアゾール容器内に位置するハウジングに、エア
ゾール容器内と接続する導入路を貫通形成すると
ともにステムの一端を挿入する挿入室を形成し、
この挿入室の下端面とステム下端との形成間隔
を、ステムの最下降時にもステムの下端が挿入室
の下端面に接触することのない寸法とするととも
に、挿入室に挿入したステムの導出路と前記導入
路を常時は閉止し、圧力充填時に充填ガス圧によ
り変形してこれを開放するガスケツトを、ハウジ
ングの上端に載置し、このハウジングの上端開口
部の内周とステム外周との間に形成する流入間隔
を、圧力充填時に変形したガスケツトを挿入した
状態で噴射剤の流通可能な寸法とするとともに、
導入路の上端開口を圧力充填時のガスケツトの圧
縮変形によつて、充填口と連通可能とし、このガ
スケツトおよびハウジングの上面を蓋体で被覆
し、この蓋体の上面を、エアゾール容器の上端縁
を折曲して被覆固定するとともにハウジングとエ
アゾール容器間に介装する外周ガスケツトを、蓋
体の一部に圧接して成るものである。

作用上述のごとく構成したものに於いて、エアゾー
ル容器内にエアゾール内容物の充填を行なうに
は、エアゾール容器内を真空または減圧状態とす
る。そして、充填ノズルを、下端のシール部材を
介して蓋体の外面に押圧するとともにステムの外
方突出部を挿入する。

この充填ノズルから、噴射剤を加圧充填すれ
ば、噴射剤はガスケツトを押圧変形するとともに
ステムを押し下げる。そして、この圧力充填時に
変形したガスケツトを挿入した状態で、ハウジン
グの上端開口部の内周とステム外周との間に形成
する流入間隔は、噴射剤の流通が可能である。

そのため、充填ノズルから流入する噴射剤は流
入間隔を介して挿入室に流入する。この流入した
噴射剤は、ステムの最下降時にもステムの下端と
挿入室の下端面との間に形成される形成間隔を介
してエアゾール容器内に充填される。

また、上記とは別個に、蓋体とガスケツト間に
も、ガスケツトの圧縮変形によつて流通間隔が形
成され、導入路からも同時にエアゾール容器内に
導入される。

また、ハウジングとエアゾール容器間に介装す
る外周ガスケツトを、蓋体の一部に圧接して成る
ものであるから、ハウジングと蓋体の接触部を介
して、エアゾール容器の外部に流出しようとする
噴射剤の漏洩を、外周ガスケツトによつて遮断す
ることができる。

また、外周ガスケツトは、エアゾール容器内面
とハウジング間に、シール材として介在させてい
るから、特別のシール材を用いる事なく、エアゾ
ール装置の気密性を廉価に保持する事ができるも
のである。

実施例以下本考案の一実施例を第１図、第２図により
説明すれば、１はエアゾール容器で、マウンテン
カツプを使用しない、例えば小型容器であつて、
内周面に環状若しくは適宜間隔で、係合突部２を
形成している。この係合突部２に、バルブ機構を
備えたハウジング３を、係合部９または外周ガス
ケツト４を介在させて係合固定している。

このハウジング３に備えたバルブ機構は、ステ
ム７の一端を、ハウジング３の挿入室５内に挿入
するとともに発条６で外部方向に押圧付勢する。
そして、挿入室５の下端面２６とステム８下端と
の形成間隔２４を、ステム８の最下降時にもステ
ム８の下端が挿入室５の下端面に接触することの
ない寸法とする。また、下端面の表面に噴射剤が
流通できる間隔を介して突起２７を突出し、ステ
ム８と下端面２６との間に形成間隔２４を設けて
も良い。

そして、ステム７の外周に円板条のガスケツト
１１を係合し、このガスケツト１１の内端面に
て、ステム７の導出路８を構成した導出孔１０を
常時は閉止している。

また、ハウジング３の上端開口部の内周と、ス
テム７外周との間に形成する流入間隔２５を、圧
力充填時に変形したガスケツト１１を挿入した状
態で噴射剤の流通可能な寸法とする。

また、挿入室５の外周位置には、ステム７の軸
方向に貫通した導入路１２を設け、この導入路１
２の上端を、ガスケツト１１により常時は閉止し
ている。そして、以上のステム７、ガスケツト１
１および導入路１２によりバルブ機構を構成して
いる。

また、ガスケツト１１の下面を、ハウジング３
の上端面に設けた環状突部１３に載置する。ま
た、ガスケツト１１の上面を蓋体１４で被覆し、
この蓋体１４の他の部分でハウジング３の上面を
被覆している。

また、エアゾール容器１は、ハウジング３を挿
入し、係合突部２で固定された状態に於て、蓋体
１４の上端面よりも上端縁１５が外方に突出する
よう形成している。そして、この上端縁１５を内
方に折曲することにより、上記蓋体１４の上面の
一部を被覆固定し、ハウジング３とエアゾール容
器１とを連結固定している。

また、ハウジング３とエアゾール容器１間に介
装する、外周ガスケツト４は、第１図に示すごと
く、蓋体１４の下端縁１６を圧接する。また、他
の異なる実施例では、第３図に示すごとく外周ガ
スケツト４は、下端縁１６と外周部を被覆する。
また、更に異なる実施例では、第４図に示すごと
く、外周ガスケツト４は、外周部のみを被覆する
事により、蓋体１４とエアゾール容器１内面間の
気密性を保持している。

また、蓋体１４のステム７挿通部には、ステム
７外周と適宜の間隔を設けた、エアゾール内容物
の充填口１７を形成するとともにステム７外周と
ハウジング３内面間に、エアゾール内容物の充填
間隔１８を形成している。

上述のごとく構成したものに於いて、エアゾー
ル容器１内にエアゾール内容物の充填を行なうに
は、エアゾール容器１内を真空または減圧状態と
する。そして、充填ノズル２２のシール部材２１
を蓋体１４の外面に押圧するとともにステム７の
外方突出部２１を充填ノズル２２に挿入する。

この充填ノズル２２から、噴射剤を加圧充填す
れば、噴射剤は充填口１７及び導出路８から導入
され、第２図に示すごとく、ガスケツト１１を押
圧変形するとともにステム７を押し下げる。

そして、この圧力充填時に変形したガスケツト
１１を挿入した状態で、ハウジング３の上端開口
部の内周と、ステム７外周との間には流入間隔２
５が形成されるから、噴射剤の流通が可能とな
る。

そのため、充填ノズル２２から流入する噴射剤
は、ステム７の導出路８、導出孔１０、流入間隔
２５を介して挿入室５に流入する。この流入した
噴射剤は、充填間隔１８及びステムの最下降時に
もステムの下端と挿入室の下端面との間に形成さ
れる、形成間隔２４を介してエアゾール容器１内
に充填される。

また、蓋体１４とガスケツト１１間に形成され
る流通間隔２３を介して、導入路１２からも同時
に導入される。

噴射剤は、この２系統から充填されるから、極
めて迅速な充填作業を可能とする事ができる。

また、ハウジング３とエアゾール容器１間に介
装する外周ガスケツト４は、蓋体１４の一部に圧
接して成るものである。そのため、ハウジング３
と蓋体１４の接触部を介して、エアゾール容器１
の外部に圧力充填時に流出しようとする噴射剤の
漏洩を、外周ガスケツト４によつて遮断すること
ができる。

また、この外周ガスケツト４は、エアゾール容
器１の内面とハウジング３間に、介在させている
から、特別のシール材を用いる事なく、エアゾー
ル装置の気密性を廉価に保持する事ができるもの
である。

また、エアゾール容器１は、上端縁１５を、内
方に折曲することにより、蓋体１４の上面を被覆
固定し、ハウジング３と、エアゾール容器１とを
連結固定するものである。そのため、従来のごと
く、エアゾール容器１にカール部を形成する必要
が無いとともにインチキヤツプをも必要とせず、
従来多くの手数を要していた、エアゾール容器１
の形成を簡易に行なうことが可能となり、廉価な
エアゾール装置を得ることができるものである。

考案の効果本考案は上述のごとく構成したものであるか
ら、エアゾール容器内に噴射剤の充填を行なう場
合に於いて、噴射剤はステムの導出路、挿入室を
介してエアゾール容器内に噴射剤を充填するとと
もに蓋体とガスケツト間に形成される流通間隔を
介して、導入路からも同時にエアゾール容器内に
導入できる。

このように、二系統から同時に噴射剤を充填で
きるから、極めて迅速な充填を可能とする。

また、ハウジングとエアゾール容器間に介装す
る外周ガスケツトは、蓋体の一部に圧接してい
る。そのため、ハウジングと蓋体の接触部を介し
て、エアゾール容器の外部に流出しようとする噴
射剤の漏洩を、外周ガスケツトによつて遮断する
ことができる。

また、この外周ガスケツトの存在により、特別
のシール剤を用いる事なく、エアゾール装置の気
密性を廉価に保持する事ができるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
第１実施例の断面図、第２図は噴射剤の充填状態
を示す断面図、第３図は第２実施例の断面図、第
４図は第３実施例の断面図である。１……エアゾール容器、２……係合突部、３…
…ハウジング、４……外周ガスケツト、５……挿
入室、７……ステム、８……導出路、１１……ガ
スケツト、１２……導入路、１４……蓋体、１５
……上端縁。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

エアゾール容器の係合突部に係合することによ
りエアゾール容器内に位置するハウジングに、エ
アゾール容器内と接続する導入路を貫通形成する
とともにステムの一端を挿入する挿入室を形成
し、この挿入室の下端面とステム下端との形成間
隔を、ステムの最下降時にもステムの下端が挿入
室の下端面に接触することのない寸法とするとと
もに、挿入室に挿入したステムの導出路と前記導
入路を常時は閉止し、圧力充填時に充填ガス圧に
より変形してこれを開放するガスケツトを、ハウ
ジングの上端に載置し、このハウジングの上端開
口部の内周とステム外周との間に形成する流入間
隔を、圧力充填時に変形したガスケツトを挿入し
た状態で噴射剤の流通可能な寸法とするととも
に、導入路の上端開口を圧力充填時のガスケツト
の圧縮変形によつて、充填口と連通可能とし、こ
のガスケツトおよびハウジングの上面を蓋体で被
覆し、この蓋体の上面を、エアゾール容器の上端
縁を折曲して被覆固定するとともにハウジングと
エアゾール容器間に介装する外周ガスケツトを、
蓋体の一部に圧接したことを特徴とする圧力充填
用エアゾール装置。