JPH0446778Y2

JPH0446778Y2 -

Info

Publication number: JPH0446778Y2
Application number: JP1986036141U
Authority: JP
Priority date: 1986-03-14
Filing date: 1986-03-14
Publication date: 1992-11-04
Also published as: JPS62149366U

Description

【考案の詳細な説明】

（産業上の利用分野）本願考案の目的は、適度な柔軟性のある、感触
性の優れたゴルフパター用グリツプを提供するこ
とである。（従来技術とその問題点）ゴルフの喜びはそのスポーツ的要素、スコアメ
イキングと共にゴルフ道具を選ぶ喜びもあり、ゴ
ルフ道具の材質、デザインに多大の工夫がこらさ
れている。ゴルフパター用グリツプの材質は皮革、繊維基
布を含む加硫ゴムが主流であり、最近は軟質プラ
スチツクス例えばエチレン−エチルアクリレート
共重合体が使用されるケースがある。皮革グリツプの場合は雨の日に水にぬれた場
合、水を吸収し感触が悪いし、乾燥すると固くな
る。加硫ゴムのグリツプの場合はそのようなこと
はないが、成形加工が難しい難点がある。軟質プ
ラスチツクスグリツプは成形加工はしやすいが、
表面傷ができやすく、クツシヨン性等の感触が非
常に悪く、練習用パターにしか使えないものであ
る。（問題点解決の手段）本願考案は従来の皮革、加硫ゴム、軟質プラス
チツクスの替りに適度な柔軟性を有し、皮革や加
硫ゴムのような手ざわり、夏も冬も変らぬ柔軟さ
を持ち、光にあたつてもきれつを生ずる事もな
く、手のあぶら、手の汗で汚れる事も少なく、自
由に着色が出来るエラストマー素材でゴルフパタ
ー用グリツプをつくろうとするもので、使用者は
当考案で得られたパターを使つて、プレーを楽し
むことが出来る。本願考案の目的に合うエラストマー素材として
は、射出成形のできる熱可塑性エラストマーが好
ましい。その中でも、生産加工時あるいは、使用
時の耐熱老化特性に優れること、寒冷地や屋外炎
天下での使用に耐えるため低温柔軟性、耐候性に
も優れることから、水素添加された熱可塑性エラ
ストマーが最適である。本願考案は、ビニル芳香族化合物を主体とする
水素添加率25％以下の重合体ブロツクＡを少なく
とも２個、共役ジエン化合物を主体とする水素添
加率95％以上の重合体ブロツクＢを少なくとも１
個有する水素添加ブロツク共重合体100重量部、
ポリオレフイン５〜200重量部、可塑剤300重量部
以下必要に応じ無機充填剤200重量部以下を添加
配合した組成物からなるゴルフパター用グリツプ
を提供する。又組成物の硬度は、JISA硬度で50から90の範
囲が必要である。50未満だと成形品が柔らか過ぎ
て形状保持性がなくなる。90を超えると、成形性
が悪く又、弾力的な感触が乏しくなる。水素添加ブロツク共重合体を構成するＡ，Ｂ各
成分の代表的な例は下記の通りである。Ａ成分と
しては、スチレン，α−メチルスチレン，ビニル
トルエン，ｐ−tert−ブチルスチレン等、Ｂ成分
としては、ブタジエン，イソプレン，１，３−ペ
ンタジエン，２，３−ジメチル−１，３−ブタジ
エン等があげられる。水素添加ブロツク共重合体
における水素添加率はブロツクＡ部は25％以下、
ブロツクＢ部は95％以上である。Ａ部の水素添加率が25％を超えると共重合の機
械的強度が低下する傾向を生じ、Ｂ部の水素添加
率が95％未満だと、耐熱、耐候性が悪化する傾向
を生じる。ポリオレフインとしては、プロピレンのホモポ
リマーやエチレンとの共重合体（ランダム型、あ
るいはブロツク型）、ポリエチレン等が好適であ
る。その他特開昭61−34049号、第23頁、下から
第５行目以降に記載のポリオレフインが用いられ
る。なお、ポリオレフインの使用量は、水素添加ブ
ロツク共重合体100重量部当り５〜200重量部、好
ましくは10〜150重量部である。５重量部未満で
は、成形性改善上好ましくなく、200重量部を超
えると、組成物の硬度が高くなりすぎ柔軟性が失
われ好ましくない。可塑剤としては、ゴム用プロセスオイル、特に
衛生性に優れるパラフイン系オイルやミネラルオ
イルが好適で、低分子量のポリプロピレンやポリ
ブテン等も用い得る。その他特開昭61−34049号、
第22頁、下第４行目以降に記載の軟化剤が用い得
られる。なお、可塑剤の使用量は、水素添加ブロツク共
重合体100重量部当り300重量部以下、好ましくは
200重量部以下である。300重量部を超えると、組
成物の機械的強度を低下させるため好ましくな
い。又、５重量部未満では硬度の調整が難しくな
る傾向を生ずるので５重量部以上が好ましい。本
考案においては、主として増量の目的で無機充填
剤を用い得る。好ましい無機充填剤としては炭酸
カルシウム、タルク等を用い得る。その他特開昭
61−34049号、第24頁、第９行目以降に記載の無
機充填剤が用い得られる。なお、無機充填剤の使用量は、水素添加ブロツ
ク共重合体100重量部当り200重量部以下の範囲で
コストとのかね合いで用い得る。200重量部を超
えると、組成物の機械的強度が低下し、硬度も高
くなり柔軟性も低下し好ましくない。普通、５〜
180重量部である。本組成物には、成形性やゴム弾性を損わない範
囲で、樹脂、顔料、安定剤、発泡剤等を加えるこ
とができる。本願組成物の混合、成形に当つては、プラスチ
ツクで用いられる通常の設備が好適に用いられ
る。（実施例及び比較例）下表に示す配合物をヘンシエルミキサーでブレ
ンドし、押圧機（65mmφ2軸押出機）にて混合、
ペレタイズした。このペレツトを用い、射出成型
機（50Z）にて斜視図第１図に示した、グリツプ
型状物を得た。１は金属芯、２はグリツプ部表面を示す。

【表】（効果）本願考案の組成物で成形されたゴルフパター用
グリツプは従来品にない柔軟性と感触性、耐候
性、耐熱安定性、耐水性、低温特性をあわせ持
ち、又、生産性上有利な射出成形法にて容易に成
形出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のゴルフパター用グリツプの１
例の斜視図である。１……金属芯、２……グリツプ部表面。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】 (1) ビニル芳香族化合物を主体とする水素添加率
25％以下の重合体ブロツクＡを少なくとも２
個、共役ジエン化合物を主体とする水素添加率
95％以上の重合体ブロツクＢを少なくとも１個
を有する水素添加ブロツク共重合体100重量部 (2) ポリオレフイン樹脂５〜200重量部 (3) 可塑剤300重量部以下からなるJISA硬度50〜90の組成物でつくられた、
ゴルフパター用グリツプ。