JPH0446507B2

JPH0446507B2 -

Info

Publication number: JPH0446507B2
Application number: JP59059124A
Authority: JP
Inventors: Satoshi Shimada; Toshiro Watanabe
Original assignee: Sony Corp
Current assignee: Sony Corp
Priority date: 1984-03-27
Filing date: 1984-03-27
Publication date: 1992-07-30
Also published as: JPS60203095A

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は偏光方式の立体画像表示装置に関す
る。

背景技術とその問題点偏光方式、即ち受像管の前面に偏光フイルタを
配し、観察者は偏光めがねをかけて立体画像を知
覚する方式として、従来例えば倍速の線順次方式
と倍速の面順次方式とが提案されている。

前者は、左眼映像信号による走査線と右眼映像
信号による走査線とを倍速で交互に形成すると共
に、夫々の走査線が形成されるのに対応して、例
えば液晶よりなる偏光フイルタの偏光方向を互い
に直交するように切換えるものである。従つて前
者によれば偏光フイルムの切換えを水平期間毎に
行なう必要があり、例えば液晶の応答特性の問題
から困難となると共に螢光体の残光特性の面から
も困難である。

一方後者は、左眼映像信号による画面と右眼映
像信号による画面とを倍速で交互に形成すると共
に、夫々の画面が形成されるのに対応して偏光フ
イルタの偏光方向を互いに直交するように切換え
るものである。従つて後者によれば、倍速信号を
得るために大容量のメモリを必要とし、高価とな
る不都合がある。

発明の目的本発明は斯る点に鑑み、上述した従来方式にお
けるような欠点のない立体画像表示装置を提案せ
んとするものである。

発明の概要本発明は上記目的を達成するため、原理的には
左眼及び右眼映像信号による走査線が倍速で交互
に形成される線順次方式と同様であるが、一方の
映像信号を所定期間遅延させると共に画面上にお
いて、夫々の走査線が所定水平期間分だけ離れて
形成され、偏光フイルタの偏光方向の切換えを垂
直方向に所定幅ずつ切換えるようにしたものであ
る。

従つて、偏光フイルタの切換えを粗く切換える
ことができ、線順次方式におけるような液晶の応
答特性上あるいは螢光体の残光特性上の問題を生
じない。しかも原理的には線順次方式と同様であ
るので、面順次方式におけるような大容量メモリ
は必要なく安価に構成することができる。

実施例以下図面を参照しながら本発明の一実施例につ
いて説明しよう。

本例は、第１図に示すように受像管１の画面上
に左眼及び右眼映像信号S_L及びS_Rによる走査線が
40水平期間分だけ離れて交互に形成されると共
に、受像管１の前面に配された偏光フイルタ２の
偏光方向が夫々の信号S_L及びS_Rによる走査線に対
応して互いに直交するように垂直方向に所定幅ず
つ切換えられるものである。

第２図は本例の全体構成を示すものである。同
図において、端子３Ｌ及び３Ｒには、夫々左眼映
像信号S_L及び右眼映像信号S_Rが供給され、夫々
Ａ／Ｄ変換器４Ｌ及び４Ｒでデジタル信号に変換
された後、倍速変換回路５に供給される。

また、端子６Ｈ及び６Ｖには水平同期信号
H_syoc及び垂直同期信号V_syocが供給され、これら
同期信号H_syoc及びV_syocは夫々クロツク信号発生
器７に供給され、この発生器７からのクロツク信
号は制御回路８に供給される。そして、上述した
倍速変換回路５の動作はこの制御回路８によつて
制御される。倍速変換回路５は、例えば第３図に
示すように、１水平期間（1H）分の記憶容量を
有するラインメモリA₁，A₂，B₁〜B₄₂及び切換
スイツチS_A1，S_A2，S_B1，S_B2，S_Cで構成される。
切換スイツチS_A1はメモリA₁及びA₂側に１水平期
間毎に順次切換えられその切換えられた側のメモ
リに書き込みがなされる。即ち、メモリA₁及び
A₂には第４図Ｂに示すように信号S_Lの各水平期
間分が交互に書き込まれる。また切換スイツチ
S_B1はメモリB₁〜B₄₂側に１水平期間毎に順次切
換えられその切換えられた側のメモリに書き込み
がなされる。即ちメモリB₁〜B₄₂には第４図Ｃに
示すように信号S_Rの各水平期間分が順次書き込ま
れる。

また、切換スイツチS_A2は切換スイツチS_A1とは
反対側に切換えられ、その切換えられた側のメモ
リより１水平期間分の信号が１／２水平期間で読
み出される。この場合、切換えられている前半の
１／２水平期間で読み出される。また、切換スイ
ツチS_B2は、切換スイツチS_B1がメモリB₁，B₂，
…，B₄₂側に１水平期間毎に順次切換えられるの
に対応してメモリB₂，B₃，…，B₁側に１水平期
間毎に順次切換えられ、その切換えられた側のメ
モリより１水平期間分の信号が１／２水平期間で
読み出される。この場合、切換えられている後半
の１／２水平期間で読み出される。また、切換ス
イツチS_Cは、各水平期間の前半及び後半の１／２
水平期間夫々Ａ側及びＢ側に切換えられる。従つ
て、この切換スイツチS_C、即ち倍速変換回路５か
らは、第４図Ｄに示すように、信号S_L及び40水平
期間遅延された信号S_Rが１水平期間分ずつ交互に
配列され水平周波数が２倍とされた倍速信号S〓
が得られる。尚、第４図Ａは水平同期信号H_syoc
を示している。

この倍速信号S〓はＤ／Ａ変換器９でアナログ
信号に変換された後、受像管１に供給される。

また、端子６Ｈに供給された水平同期信号
H_syocは水平発振回路１０に供給され、これより
水平同期信号H_syocに同期しその２倍の周波数の
信号P_H2が得られ、これが水平出力回路１１に供
給される。そして、この水平出力回路１１より受
像管１の偏光コイル１２に水平偏向信号S_Hが供給
され、受像管１においては通常の２倍の周波数の
水平偏向走査が行なわれる。

また、端子６Ｖに供給される垂直同期信号
V_syocは垂直発振回路１３に供給され、これより
第５図Ａに示すような垂直周期１Ｖののこぎり波
信号S_V0が得られ、これが加算器１４に供給され
る。また、１５はＴフリツプフロツプであり、そ
のトリガ端子Ｔには水平発振回路１０より得られ
る信号P_H2が供給され、１／２水平期間（１／
2H）毎にその状態が反転制御される。また、こ
のフリツプフロツプ１５のリセツト端子Ｒに垂直
同期信号V_syocが供給され、各垂直周期の始めで
リセツトされる。従つて、このフリツプフロツプ
１５の出力端子Ｑからは第５図Ｂに示すような矩
形波信号S_Qが得られ、これがレベル調整器１６で
所定レベルに調整された後加算器１４に供給され
る。そして、この加算器１４より第５図Ｃに示す
ような信号S_V0′が得られ、これが垂直出力回路１
７に供給される。そして、この垂直出力回路１７
より受像管１の偏光コイル１２に垂直偏向信号
S_Vが供給され、受像管１においては、上述した
倍速信号S〓を構成する左眼及び右眼映像信号S_L
及びS_Rの位置に対応した垂直偏向走査が行なわれ
る。

即ち、第６図は受像管１の画面上を示すもので
ある。受像管１には第４図Ｄに示すような倍速信
号S〓が供給されるので、例えば信号S_Rの１水平
期間分R₃₀による走査線r₃₀、信号S_Lの１水平期間
分L₇₁による走査線l₇₁、信号S_Rの１水平期間分
R₃₁により走査線r₃₁、信号S_Lの１水平期間分L₇₁
による走査線l₇₁が順次形成されるが、これら形
成される走査線r₃₀〜l₇₂の位置が夫々信号R₃₀〜
L₇₂に対応した位置とされる。従つて、例えば走
査線l₇₁とr₃₁とは40水平期間（40H）分だけ離れ
て形成される。尚、この走査線位置の調整はレベ
ル調整器１６において矩形波信号S_Qのレベルを調
整することで行なわれる。

また第２図において、２Ａは偏光方向が所定方
向ｘとされたニユートラル偏光板であり、受像管
１の前面に配される。また、この偏光板２Ａの前
面に偏光方向回転用の液晶セル２Ｂが配される。
この場合、偏光板２Ａと液晶セル２Ｂとで偏光フ
イルタ２が構成される。液晶セル２Ｂは、例えば
第７図に示すように２枚のガラス基板２ａの間に
スペーサ２ｂが用いられて液晶２ｃが挾まれ、さ
らにこの液晶を挾むように透明電極２d₁〜２d₆と
２ｅとが対向して設けられて構成される。そし
て、電極２d₁〜２d₆と電極２ｅとの間に電圧が印
加されないとき、偏光板２Ａからの偏光方向がｘ
とされた光は偏光方向がｘのまま透過し、一方電
極２d₁〜２d₆と電極２ｅとの間に電圧が印加され
るとき、偏光板２Ａからの偏光方向が90゜回転さ
れてｘと直交するｙ方向とされて透過するように
なされている。尚、第７図において、１８は螢光
面、１９はフエースプレートである。

第８図は電極２d₁〜２d₆と有効画面２０との関
係を示したものである。例えば走査線が525本の
インターレース方式で有効画面が480走査線であ
るときには、電極２d₁〜２d₆は夫々有効画面２０
の夫々80走査線分（インターレース方式であるか
ら40水平期間分）に対応するように形成される。
またこの場合、例えば信号S_Rによる走査線が形成
される位置に対応した電極２d₁〜２d₆と電極２ｅ
との間には所定電圧が印加される。例えば第２図
において、垂直発振回路１３からののこぎり波信
号S_V0（第９図Ａに図示）はレベル判別回路２１に
供給され、このレベル判別回路２１より信号S_Rに
よる走査線位置に対応した信号S₁〜S₆（第９図Ｂ
〜Ｇに夫々図示）が得られ、夫々電極２d₁〜２d₆
に供給される。従つて、信号S_Rによる走査線から
の光で偏光板２Ａを透過して偏光方向がｘの光は
液晶セル２Ｂを偏光方向が90゜回転されｙ方向と
されて透過する。尚、信号S_Lによる走査線は信号
S_Rによる走査線から上述したように40水平期間分
離され形成されるので、この信号S_Lによる走査線
に対応する電極２d₁〜２d₆と電極２ｅとの間には
所定電圧が印加されない。従つて、信号S_Lによる
走査線からの光で偏光板２Ａを透過して偏光方向
がｘの光は液晶セル２Ｂをそのままの偏光方向で
透過する。

本例は以上のように構成され、受像管１の画面
上に左眼及び右眼映像信号S_L及びS_Rによる走査線
が40水平期間分離されて夫々正しい位置関係で交
互に形成され、また、受像管１の前面に配される
偏光フイルタ２の偏光方向が信号S_L及びS_Rによる
走査線に対応して互いに直交するように垂直方向
に所定幅ずつ切り換えられ、信号S_L及びS_Rによる
走査線からの光は夫々偏光方向が互いに直交する
ｘ及びｙ方向とされる（第１図参照）。従つて図
示せずとも受像管１の前面で左眼及び右眼の偏光
方向が夫々ｘ及びｙ方向とされた偏光めがねをか
けて観察すれば立体画像が知覚される。

斯る本例によれば、偏光フイルタ２の偏光方向
の切換を所定幅ずつ粗く切換えるもので、線順次
方式におけるような液晶の応答特性上あるいは螢
光体の残光特性上の問題を生じない。しかも、原
理的には線順次方式と同様であるので面順次方式
におけるような大容量メモリは必要なく安価に構
成することができる。

尚、上述実施例においては、左眼及び右眼映像
信号S_L及びS_Rによる走査線が40水平期間分離れて
夫々正しい位置関係で交互に形成されるものであ
るが、この離れる距離は40水平期間分に限られ
ず、液晶の応答特性及び螢光面の残光特性を考慮
して任意に設定することができる。また、液晶セ
ル２Ｂの電極２d₁〜２d₆の夫々の間にはオーバー
ラツプ部分が設けられていないが、互いにオーバ
ーラツプ部分を設けてもよい。また、液晶セル２
Ｂの電極は２d₁〜２d₆で６個であるが、さらに細
かくすることもできる。

また、上述実施例は白黒で説明したがカラーの
場合も同様に構成することができる。

発明の効果以上述べた実施例からも明らかなように本発明
によれば、偏光フイルタの偏光方向の切換を所定
幅ずつ粗く切換えるもので線順次方式におけるよ
うな液晶の応答特性上あるいは螢光体の残光特性
上の問題を生じない。しかも、原理的には線順次
方式と同様であるので面順次方式におけるような
大容量メモリは必要なく安価に構成することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の説明のための図、
第２図は一実施例の全体を示す構成図、第３図〜
第９図は夫々その説明のための図である。１は受像管、２は偏光フイルタ、５は倍速変換
回路、１０は水平発振回路、１１は水平出力回
路、１２は偏向コイル、１３は垂直発振回路、１
５はフリツプフロツプ、１７は垂直出力回路であ
る。

Claims

【特許請求の範囲】

１受像管と、この受像管の前面に配され偏光方
向が垂直方向に所定幅ずつ切換えられる偏光フイ
ルタと、一方が所定期間遅延された左眼及び右眼
映像信号が１水平期間分ずつ交互に配列され水平
周波数が２倍とされた倍速信号を得上記受像管に
供給する倍速変換回路と、上記受像管の水平偏向
走査を倍速で行なうと共に上記倍速信号を構成す
る左眼及び右眼映像信号位置に対応した垂直偏向
走査を行なう偏向手段と、上記倍速信号を構成す
る左眼及び右眼映像信号位置に対応して上記偏光
フイルタの偏光方向を切換える偏光方向切換手段
とよりなる立体画像表示装置。