JPH0445839B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (a) 発明の技術分野 本発明はパターンマツチング方式による不特定
話者音声認識装置に関する。

(b) 技術の背景 音声認識装置は特定の入力話者を対象とするも
のおよび任意すなわち不特定の入力話者を対象と
するものに大別され、いずれにおいてもパターン
マツチング方式が最も多く用いられている。しか
しながら、不特定の入力話者用の音声認識装置は
特定の入力話者用の音声認識装置に比し認識率・
認識精度あるいは認識速度が劣り、したがつてこ
れらの向上が当面の重要な技術課題となつてい
る。

(c) 従来技術と問題点 パターンマツチング方式による不特定話者認識
装置においては、認識率・認識精度あるいは認識
速度を向上する上において、入力話者との適合性
の優れた基準パターンを多数備えることが重要で
あるのは勿論であるが、同時に誤認識を生じ易い
基準パターンを排除することが特に重要である。

このため、従来、多数の話者による音声パター
ンを基準パターンとして話者別に記憶する複数の
辞書を備え、例えば所定の学習用単語セツトを用
いる等の方法によつて、あらかじめ前記複数の辞
書の中から入力話者との適合性の優れた辞書を選
択して使用するという方法が考えられている。

しかし、このような方法は時間を必要とするの
みでなく、不特定多数の入力話者に適用できるよ
うな前記学習用単語セツトを得ることが困難であ
り、したがつて充分な効果を上げることが難し
い。

(d) 発明の目的 本発明は、複数の辞書を選択して使用する方式
の不特定話者音声認識装置において、前記辞書の
選択が容易にかつ正しくおこなわれるようにする
ことにある。

(e) 発明の構成 すなわち本発明になる不特定話者音声認識装置
は、複数の話者による音声パターンを基準パター
ンとして前記複数の話者毎に記憶する複数の辞書
を備え、不特定の入力話者による音声パターンと
前記複数の辞書に記憶する基準パターンとのマツ
チングをおこなつて前記不特定の入力話者による
音声パターンの認識をおこなう音声認識装置にお
いて、使用中に発生した辞書毎の誤認識の回数な
どに基いて、入力話者との適合性の低い辞書の利
用を中止するようにしたものである。

(f) 発明の実施例 以下、本発明の要旨を図示実施例によつて具体
的に説明する。

図は本発明一実施例のシステムブロツク図を示
し、１は入力話者から得られた音声信号に対し周
囲雑音の除去等の処理をおこなう前処理部、２は
前処理部１において得られた音声信号から認識に
有効な特徴を抽出する特徴抽出部、３は特徴抽出
部２において得られた音声パターンと後記辞書に
記憶する基準パターンとのマツチングをおこなう
マツチング部、４はＮ人の話者による同じ種類の
単語に対する音声パターンを基準パターンとして
前記Ｎ人の話者毎に記憶するＮ個の辞書、５はＮ
個の辞書４の各々に設けられ夫々の辞書４による
誤認識の回数をカウントするカウンタ、６はＮ個
の辞書４の各々とマツチング部３との間に設けら
れるスイツチ、７は辞書４による誤認識の回数に
対する閾値を記憶する第１のレジスタ、８は使用
する辞書４の数に対する閾値を記憶する第２のレ
ジスタ、９はカウンタ５によつて得られる各々の
辞書４による誤認識回数が第１のレジスタ７に記
憶される閾値を越えるとき、使用する辞書４の数
が第２のレジスタ８に記憶される閾値を下回らな
い範囲において、対応するスイツチ６を開くこと
によつて該当する辞書４の使用を中止させる判断
部である。

以上のような構成とし、或る一人の入力話者に
ついて、はじめはＮ個の辞書４をすべて使用して
入力話者の音声の認識を開始する。Ｎ個の辞書は
それぞれ同じ種類の単語に対する基準パターンを
備えているが、辞書毎に異つた個性があり、した
がつて中には入力話者との合性が悪いため誤認識
を生じ易いものがある。

したがつて、このような場合には、はじめのう
ちは誤認識を生ずるが、少なくとも所定数の辞書
４を残し、誤認識の回数が所定数を越える辞書４
の使用を中止するので、使用中に次第に誤認識を
減少することができる。

なお上記実施例においては誤認識の多い辞書を
検出する方法を用いているが、認識性能の優れた
辞書を選択して使用する方法を用いても同様に目
的を達することができる。

(g) 発明の効果 以上説明したように、本発明によれば、使用開
始に先立つて辞書の選択を行うのではなく、使用
を開始した後に自動的にかつ入力話者との合性に
よつて辞書の選択をおこなうことができる。した
がつて辞書の選択が極めて容易かつ正確におこな
われ、認識率・認識精度あるいは認識速度を向上
することができる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明一実施例のシステムブロツク図を示
し、４は辞書、５はカウンタ、６はスイツチであ
る。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 複数の話者による音声パターンを基準パター
   ンとして該複数の話者毎に記憶する複数の辞書を
   備え、不特定の入力話者による音声パターンと前
   記複数の辞書に記憶する基準パターンとのマツチ
   ングをおこなつて前記不特定の入力話者による音
   声パターンの認識をおこなう不特定話者音声認識
   装置であつて、 該装置使用中に前記複数の辞書毎に該辞書によ
   り生じた誤認識の回数をカウントするカウンタ
   と、 前記入力話者の音声パターンと前記複数の辞書
   に記憶する基準パターンとのマツチングをおこな
   うマツチング手段と前記複数の辞書との間に各辞
   書毎に設けられたスイツチ手段と、 前記複数のカウンタの各計数値を一定の閾値と
   比較し該閾値を越えたとき当該辞書に接続する前
   記スイツチ手段を開く制御信号を出す判断手段と
   を備え、 前記複数の辞書のうち誤認識の回数が所定数を
   越える辞書の使用を中止するよう構成したことを
   特徴とする不特定話者音声認識装置。