JPH0443794B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、インクシートを用いたカラー熱転写
記録方法に関する。

従来技術 従来、熱転写記録装置にあつては、サーマルヘ
ツドとプラテンとの間にインクシートと記録紙
（普通紙）とを圧接して送りながら、記録画情報
に応じたサーマルヘツドの駆動を適宜なしてイン
クシート上のインクを記録紙側に溶融転写させる
ことにより記録を行なわせるようにしている。

しかしてこのようなものにあつては、転写後に
おけるインクシートは全くの不要物となつてその
廃棄処理がわずらわしいとともに、ランニングコ
ストが高いものになつてしまつている。また、従
来の熱転写記録装置では、記録紙の表面性すなわ
ち平滑性、インクとのぬれ性などに影響されて均
一な乗りをもつて記録紙側にインクを転写させる
ことが難かしく、特に加熱温度を制御して低濃度
の記録を行なわせるようにするドツト抜けなどが
生じて画質が低下してしまうという問題があり、
そのため特殊な記録紙を使用しなければならない
ものになつてしまつている。

目 的 本発明は以上の点を考慮してなされたもので、
インクシート自体を記録紙として用いることがで
きるようにしたカラー熱転写記録方法を提供する
ものである。

構 成 以下、添付図面を参照して本発明の一実施例に
ついて詳述する。

第１図はインクシート自体を記録紙として用い
ることができるようにした熱転写記録装置の構成
例を示すもので、主走査方向に１ライン分の発熱
素子が配設されたサーマルヘツド１とプラテン２
との間に１ライン分の記録幅をもつたインクシー
ト３を副走査送りさせながら、記録画情報に応じ
たサーマルヘツド１の駆動をなしてその記録部分
以外のインクをプラテン２側に転写させてインク
シート３に各１ライン分の記録を順次行なわせる
手段と、プラテン２側に転写されたインクをブレ
ード４によつてかき落してそのプラテン面を常に
クリーニングさせる手段とをとるようにしてい
る。なお、インクシート３は、ベース材上に熱溶
融性または熱昇華性の顔料または染料が塗布され
たものからなつている。また特に図示しないが、
記録中サーマルヘツド１をプラテン２側に加圧さ
せる手段が設けられている。図中、５はブレード
４によつてかき落されたインクを回収するホツパ
ーを、６はインクシート３のガイドローラを、７
は記録されてインクシート３を切断するカツター
を、８は記録済みのインクシートが排紙されるト
レイをそれぞれ示している。

このように構成された熱転写記録装置にあつて
は、図示しないヘツドドライバにより記録画情報
に応じてその画像情報以外の部分におけるインク
シート３のインクがプラテン２側に転写されるよ
うにサーマルヘツド１を駆動するようにすれば、
第２図に示すように、転写されない部分のインク
によつて必要な画像が記録されたインクシートが
得られることになる。なお、その場合、インクシ
ート上に記録された画像が見やすいように、イン
クシート３のベース材に比較的透明度の高いまた
は白色のもの、例えばポリエステル等を用いるよ
うにすればよい。また、インク受容となるプラテ
ン２としてはインクの転写率の良いものが要求さ
れるが、それは使用するインク質によつて決定さ
れ、例えばインクにワツクスを主成分とする顔料
を歳用する場合にはそれとの付着性が高いネオプ
レンゴムなどのゴム系材料が用いられる。

第３図は本発明によるカラー熱転写記録方法を
具体的に実施するためのカラー熱転写記録装置の
構成例を示すもので、この場合はイエローＹ、マ
ゼンタＭ、シアンＣの３原色の各インクシート３
１，３２，３３を使用して、それらのインクシー
ト３１，３２，３３を順次記録部分に送つて各色
分解された記録画信号にしたがつて前述と同様に
インク除去による記録をそれぞれなしたのち、ト
レイ８に排紙された各記録済みのインクシート３
１′，３２′，３３′を重ね合せることによつて減
色混合による各表現を行なわせるようにしてい
る。具体的には、トレイ８に重ね合されてストツ
クされた各記録済みのインクシート３１，３２，
３３を、第４図に示すように、その全周を位置ず
れのないように貼り付けて一体的に整合させるよ
うにする。なおこの場合、各インクシート３１，
３２，３３におけるベース材としては透明なもの
を使用する必要がある。また、Ｙ，Ｍ，Ｃの各３
原色のインクシート３１，３２，３３以外に黒の
インクシートを別途設けて４色のカラー記録を行
なわせるようにしてもよいことはいうまでもな
い。図中、９１，９２，９３は各インクシート３
１，３２，３３を所定のタイミングをもつて給紙
させるローラを、１０１，１０２，１０３は各給
紙されたインクシートを記録部に案内するガイド
をそれぞれ示している。なお、この実施例では各
インクシート３１，３２，３３として予めカツト
されてカセツト内に収められたものを使用するよ
うにしているが、前記実施例の場合のように各ロ
ール状に巻回されたインクシートを用いるように
してもよいことはいうまでもない。

効 果 以上、本発明によるカラー熱転写記録方法にあ
つては、何ら記録紙を別途用いることなくインク
シート自体を記録紙として使用することができる
とともに、従来のように記録紙の表面におけるイ
ンクの乗りなどを何ら考慮する必要がなく、画質
の良い記録を効率良く行わせることができ、カラ
ー記録をも容易に行なわせることができるという
優れた利点を有している。

【図面の簡単な説明】

第１図はインクシート自体を記録紙として用い
ることができるようにした熱転写記録装置の構成
例を示す簡略構成図、第２図は記録済みのインク
シートを示す図、第３図は本発明によるカラー熱
転写記録方法を具体的に実施するためのカラー熱
転写記装置の構成例を示す簡略構成図、第４図は
３原色の各記連済みのインクシートを重ねてカラ
ー画像を得るようにしたものを示す図である。 １…サーマルヘツド、２…プラテン、３，３
１，３２，３３…インクシート、４…ブレード、
９１，９２，９３…給紙ローラ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 複数のインクシートから、記録する色のイン
   クシートを選択し、該インクシートをプラテンと
   ヘツドの間に給送し、熱転写を行う熱転写記録方
   法において、各色のインクシートを順次プラテン
   とヘツドの間に給送する工程と、各色の画像信号
   に応じ、必要なインクをインクシートに残し、不
   必要なインクを前記ヘツドによりプラテン側に転
   写する工程と、該プラテンに転写されたインクを
   除去する工程と、前記不必要なインクが除去され
   たインクシートを排出する工程と、前記各色の不
   要インクが転写されたインクシートを重ね合せる
   工程とを有することを特徴とするカラー熱転写記
   録方法。