JPH0443286Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は木材の樹皮又は木材の廃材等を破砕す
るシユレツダーに関する。

(ロ) 従来技術 従来、円筒状の缶体に縦軸を支承し、該縦軸に
多数の破砕板を取付けたシユレツダーは缶体の下
部側面に排出口を設け、前記縦軸の排出口と対応
する部位に排出羽根を固定していた。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 前記既知のシユレツダーは被処理物が濡れてい
ると、排出口に破砕物が詰り、また乾燥している
と粉塵が広く飛散して作業環境が悪化した。

(ニ) 問題点を解決するための手段 本考案は、上下方向の円筒状の缶体内に縦軸を
回転自在に支承し、該縦軸の外周には多数の破砕
板を、また下部には堆積物を受け止めて投擲する
ことなく押し回す掻出体を取付け、前記缶体の上
部に投入口を設け、円筒部には排出口を設けず、
缶体内の底板自体の外周寄りに下向きの排出口を
設けることにより破砕物を底板の排出口から落下
させるようにして前述の問題点を解決した。

(ホ) 作用 被破砕物を上部の投入口から缶体内に投入する
と、多数の破砕板は前記被破砕物をそれが下降す
る間に順次破砕処理し、細分化されて落下した破
砕物は掻出体により排出口へ掻出されるので下方
へ落下して排出される。

(ヘ) 実施例 本考案の一実施例を図面について説明すると、
１は上部に投入口２を有する円筒状の缶体であつ
て、内周面には波型凹凸３…を有する上下に長い
多数の受歯４…を固定してあり、中心には縦軸５
を軸受６，６により回転自在に支承されている。

また、前記縦軸５には上下一対の板状アーム
７，７が星型に突出した複数のボス７ａ…をキー
その他適宜の手段により固定してあり、これらの
各対の板状アーム７，７には板状の破砕板８…を
支点ピン１０とローラー１１とにより回転自在に
枢着してあり、缶体１の両側部に設けた点検用の
窓にはそれぞれ開閉蓋１２，１３を装着してあ
る。

更に、前記投入口２は第１〜３図に示すように
漏斗をなしていて前記缶体１の上部一側に突設し
てあり、その回転方向側の側面２ａは第１図に示
す如く缶体１の外周に接線方向となつている。

そして、前記缶体１の底板１４の外周寄りに穿
設した排出口１５は第１図に示すように中心側は
円弧状をなし、外周側は直角状をなしていてその
角部は平面視で前記缶体１よりも外方へ突出して
おり、その下部にはシユート１６を延設し、最下
部の板状アーム７，７…にピンでボス部１７ａを
枢着した人字状の板１７には回転方向前位側が上
位になるように約45度傾斜した板からなる複数の
掻出体１８…を螺着してある。

また、前記缶体１の周面には第５〜６図に示す
如く周方向と上下方向に間隔をおいて複数箇所開
口部２０…を設け、この開口部２０…の上下に案
内板２１，２２を熔接し、それらの案内板２１，
２２間に長孔２４を有する板状受刃２５…を挿入
すると共に螺子２６により螺着し、該板状受刃２
５の外端に螺合して接着剤により固定した螺杆２
７の外端はブラケツト２８に熔接した板２９に遊
嵌してナツト３０，３０により締着してあるの
で、前記板状受刃２５を進退調節して破砕板８，
８間への侵入長さを調整することができる。ま
た、第７図は板状受刃の他の例を示すものであつ
て、この板状受刃２５ａは扇形状をなしており、
これを上下の案内板２１，２２間に挿通し、缶体
１の外周面に固定した支持板に支軸３１及び固定
手段により旋回固定可能に螺着すると、前述の板
状受刃２５と同様に被処理物の性状に応じて缶体
１内への突出量を調節することができ、これによ
り破砕性能を向上することができる。

前記掻出体１８を上下方向の板体、又は箱体、
若くは棒状体としてもよく要は底板１４上に落下
した破砕物を排出口１５に移行するものである。

また、被破砕物が軽い場合は縦軸５の中間部に
前述の掻出体１８と同様に傾斜させると、上方即
ち投入口２側を吸引し、下方へ向かう圧風を起風
し、破砕物の排出を助長する。

前述のシユレツダーにおいて、モーターのプー
リー３２により縦軸５を第１図において反時計方
向に回転駆動し、ベルトコンベアその他適宜の搬
送手段により投入口２から樹皮又は木片等の被破
砕物を投入すると、該被処理物は缶体１内に落入
すると共に破砕板８…の回転にともなつてホツパ
ーの投入口２の側面２ａに沿つて缶体１の接線方
向から吸入され、被処理物は受歯４…および板状
受刃２５…に受止められながら破砕板８…の回転
により順次破砕されながら下降し、完全に破砕さ
れた被処理物は掻出体１８により下降付勢されて
排出口１５及びシユート１６から下方へ排出さ
れ、それがその下部に配設した排出コンベアによ
り搬送される。

処理作業中に万一排出口１５に詰りを生じた場
合は掃除口３３の蓋３４を取外してそれを除去す
る。

(ト) 考案の効果 本考案は、上下方向の円筒状の缶体１内に縦軸
５を回転自在に支承し、該縦軸５の外周には多数
の破砕板８を、また下部には堆積物を受け止めて
投擲することなく押し回す掻出体１８を取付け、
前記缶体１の上部に投入口２を設け、円筒部には
排出口を設けず、缶体１内の底板１４自体の外周
寄りに下向きの排出口１５を設けたので、破砕板
８により破砕されて下降した被処理物は掻出体１
８により底板１４に設けた排出口１５上を押し回
されることとなり、それにより被処理物が濡れて
いたり、強い繊維を含むものであつて粘着力を有
する状態になつていても、側方へ排出する方式の
ように排出口１５に詰りを生ずることがなく、掻
出体１８により押し回される間に底板１４自体の
外周よりの排出口１５からスムーズに排出するこ
とができ、極めて硬くなつた詰りを除去する作業
をなくすことができる。

また、乾燥した被破砕物を、従来のように投擲
羽根の遠心力によりにより円筒体の下部外周に設
けた排出口から投擲排出する方式のように多量の
塵埃が噴出することがなく、衛生的な作業環境で
破砕作業を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであつて、
第１図はシユレツダーの一部を破断した平面図、
第２図は同上正面図、第３図は同上側面図、第４
図は排出羽根の側面図、第５図ａは板状受刃取付
部の平断面図、ｂは同上側面図、第６図は同上縦
断面図、第７図は他の板上受刃取付部の平断面図
である。 １……缶体、２……投入口、５……縦軸、８…
…破砕板、１５……排出口、１８……掻出体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上下方向の円筒状の缶体１内に縦軸５を回転自
   在に支承し、該縦軸５の外周には多数の破砕板８
   を、また下部には堆積物を受け止めて投擲するこ
   となく押し回す掻出体１８を取付け、前記缶体１
   の上部に投入口２を設け、円筒部には排出口を設
   けず、缶体１内の底板１４自体の外周寄りに下向
   きの排出口１５を設けたことを特徴とするシユレ
   ツダー。