JPH0442201B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0442201B2
JPH0442201B2 JP1246168A JP24616889A JPH0442201B2 JP H0442201 B2 JPH0442201 B2 JP H0442201B2 JP 1246168 A JP1246168 A JP 1246168A JP 24616889 A JP24616889 A JP 24616889A JP H0442201 B2 JPH0442201 B2 JP H0442201B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
partition plate
vehicle
temperature
partial
space
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1246168A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03109121A (ja
Inventor
Shigeki Ochi
Katsumi Hayashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shinmaywa Industries Ltd
Original Assignee
Shin Meiva Industry Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Meiva Industry Ltd filed Critical Shin Meiva Industry Ltd
Priority to JP1246168A priority Critical patent/JPH03109121A/ja
Publication of JPH03109121A publication Critical patent/JPH03109121A/ja
Publication of JPH0442201B2 publication Critical patent/JPH0442201B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Devices That Are Associated With Refrigeration Equipment (AREA)
  • Air-Conditioning Room Units, And Self-Contained Units In General (AREA)
  • Cold Air Circulating Systems And Constructional Details In Refrigerators (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、冷蔵車や冷凍車などにおいて、単
一の断熱室を複数の部分空間に仕切り、これらの
部分空間を互いに異なる温度に保つ異温度室に関
する。
〔従来技術〕
冷蔵車や冷凍車(以下、「冷凍車」と総称)に
おいて、積載する物品のうちの一部を第1の温度
(たとえば0℃)に保持し、他の一部の第2の温
度(たとえば−25℃)に保持する異温度室が知ら
れている。
第12図は、従来の異温度冷凍室を備えた冷凍
車の概念的平面図であり、このタイプの冷凍車
は、たとえば「コマーシヤルモーター」1987年12
月号(シー・エム出版社)中の「ヂーゼル機器」
社の広告頁(頁番号なし)に記載されている。第
12図において、この冷凍車100の冷凍室10
1は、固定仕切板110によつて、2つの部分空
間102,103に仕切られている。そして、部
分空間102,103には、1台ずつの蒸発器1
04,105がそれぞれ設置されている。そし
て、これらの蒸発器104,105への冷媒の供
給量を異なつたものとすることにより、部分空間
102,103は互いに異なつた温度に保たれ
る。前方の部分空間102への物品の出入れは側
方扉107を通じて行われ、後方の部分空間10
3への物品の出入れは後方扉106を通じて行わ
れる。
第13図は従来の異温度冷凍室の他の側を示す
図であり、このタイプのものは、「ニユートラツ
ク」1989年4月号52〜53頁および108頁(日新出
版)に示されている。第13図の冷凍車200で
もまた、冷凍室201を仕切板210で部分空間
202,203へと仕切つているが、蒸発器20
4は前方の部分空間202のみに設置されてい
る。仕切板210には小窓211が設けられ、こ
の小窓211を通じて前方の部分空間202の冷
気の一部を後方の部分空間203へと流入させる
ことにより、2つの部分空間202,203を異
なる温度に保つ。なお、小窓211に送風フアン
を取付けたものも知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
以上の従来例のうち、まず、第12図示の冷凍
車101では次のような問題がある。
(1) この冷凍車100では、2台の蒸発器10
4,105に対してひとつのコンプレツサから
バランスよく冷媒を供給することが困難であ
る。すなわち、各蒸発器104,105への冷
凍の振分けはバルブの切換を通じて行われてい
るが、こバルブの切換制御が容易ではない。
(2) また、2台の蒸発器104,105を設置し
なければならたいため、冷凍車100の重量が
コストが増大する。
(3) 仕切板110には蒸発器105およびそれに
対する配管を設置しなければならないため、仕
切板110を移動式にして部分空間102,1
03の体積比を変更することが困難である。
一方、第13図示の冷凍車200における問
題点は次の通りである。
(4) 後方の部分空間203への冷気供給は小窓2
11を通じて副次的に行われるのみであるた
め、この後方の部分空間203の温度は前方の
部分空間202の温度に依存し、双方の温度を
独立に設定できない。また、後方の部分空間2
03では冷気の循環が悪く、その結果、この部
分空間203での温度制御精度は低くならざる
を得ない。
(5) また、前方の部分空間202への冷凍物品の
出入れなどに伴つて前方の部分空間202内の
温度が変化すると、小窓211を通じた後方の
部分空間203への冷気の供給状況も変化して
しまう。すなわち、2つの部分空間202,2
03の間での冷気の相互干渉が生じやすい。
さらに、これら2つのタイプの冷凍車10
0,200に共通な問題として: (6) 前方の部分空間102(202)への冷凍物
品の出入れのための側方扉107(207)を
後方の部分空間103(203)への出入れの
ための後方扉106(206)のほかに設けね
ばならず、扉の数を減少させることができな
い、という問題もある。
そして、これらの問題は冷凍車に限らず、複数
の部分空間を互いに異なる温度に保つための異温
度室において一般に生ずる問題である。
〔発明の目的〕
この発明は上述の問題の解決を意図しており、 (a) 一台の熱交換器(蒸発器など)で複数の部分
空間の温度制御を行うことができること、 (b) 異温度室の重量やコストが低減させることが
できること、 (c) 部分空間の体積比を変更可能とすること、 (d) 各部分空間の温度設定を独立に行えるように
するとともに、各部分空間で温度制御精度を高
めること、 (e) 各部分空間の温度の相互干渉を防止するこ
と、 の5つの条件を同時に満足させるような異温度室
を提供することを第1の目的とする。
また、上記(6)の問題が車両用の異温度室におい
て特に問題となることに対応して、この発明で
は、 (f) 車両用の異温度室(物品収容庫)において、
上記(a)〜(e)の条件下において、物品出入扉を車
両後方以外に設けなくてもよいようにするこ
と、 を第2の目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記第1の目的を達成するため、請求項1記載
の発明では、単一の断熱室を複数の部分空間に仕
切り、これらの部分空間を互いに異なる温度に保
持する異温度室を対象として:前記断熱室内へ開
口する熱交換口を有し、前記熱交換口から暖気ま
たは冷気に相当する気流を前記断熱室へと送風す
る熱交換器と;前記断熱室内に移動可能に設けら
れて前記断熱室を複数の部分空間に仕切るととも
に、その端部の一部が前記交換口に対向する仕切
板と;前記仕切板の端部の前記一部と前記熱交換
器とのうち少なくとも一方に取付けられて前記気
流を可変の振分け比で振分けて前記複数の部分空
間とそれぞれ導く気流振分け手段とを設け、前記
仕切板による仕切り位置と前記振分け手段におけ
る気流振分け比とに応じて、前記複数の部分空間
を互いに異なる温度に保持するようにしている。
また、請求項2の発明は第2の目的に対向して
おり:前記断熱室は車両の運転席の後方に設けら
れる物品収容庫であり、;前記熱交換口は、前記
物品収容庫の前記運転席側の壁面または天井面の
付近において開口しており;前記仕切板は前記車
両の側面に略平行に立設されて、前記車両の両側
面間を結ぶ方向に移動可能であり;さらに、前記
物品収容庫の物品出入扉が前記車両の後端部側に
設けられている。
〔作用〕
まず、請求項1記載の発明においては、一台の
熱交換器からの気流が気流振分け手段によつて振
分けられて、各部分空間へとそれぞれ供給され
る。この振分け比は各部分空間の設定温度などに
応じて変更される。また、部分空間の体積比は、
仕切板の移動によつて達成される。
請求項2の発明では、車両用異温度室を対象と
して、熱交換器の熱交換口を、運転席側の壁面ま
たは天井面付近に設け、仕切板を車両の縦方向に
設けている。したがつて、車両後部扉から各部分
空間へアクセス可能である。
〔実施例〕
A 機構的構成 第1図は、この発明を冷凍車の冷凍室に適用
した一実施例の透視図である。冷凍車1は、運
転席2の後部に設置された冷凍室3を備えてい
る。冷凍室3は断熱材で形成された箱体であ
り、この車両の後端部に相当する部分に、両開
きの扉4a,4bを有している。
冷凍室3内には、冷凍車1の縦方向(すなわ
ち側面に平行な方向)αに沿つて仕切板10が
立設されている。この仕切板10は、好ましく
は断熱材を用いて形成されている。また、冷凍
室3の運転席側壁面付近の上下2ケ所に、冷凍
車1の両側面間を結ぶ方向βに延びるガイド棒
5a,5bが取付けてあり、仕切板10に穿設
した孔6内に、これらのガイド棒5a,5bが
挿入されている(第1図では、上方のガイド棒
5aに対応する孔は表わされていない)。さら
に、車両後方側の上下2ケ所にも同様のガイド
棒5c,5dが設けられ、そのそれぞれが孔6
に挿通されている。なお、冷凍物品の出入庫の
障害とならぬように、下側のガイド棒5dは、
床面下に設けた溝7の中に設けられており、そ
れに対応する孔6も、仕切板10の下端の一部
を溝7の中に延長してその中に設けられてい
る。もつとも、このガイド棒5d自体を設けな
くとも仕切板10のガイドは可能であるため、
ガイド棒5dの設置を省略してもよい。
仕切板10はガイド棒5a〜5dに案内され
てβ方向に移動可能である。仕切板10を任意
の位置に設定することにより、冷凍室の内部空
間は左側空間LSと右側空間RSとに仕切られ
る。なお、仕切板10を冷凍室3の左右側面の
うちいずれか一方側に寄せれば、単一の冷凍空
間が形成され、単一温度での冷凍運搬にも使用
可能である。
冷凍室3の運転席側壁面の上部には、熱交換
器としての蒸発器20が設置されている。蒸発
器20の送風口(熱送風口)21は車両後方を
向いている。蒸発器20に冷媒を供給するため
のコンプレツサ22は冷凍車1のエンジンに連
結され、冷媒冷却用のコンデンサ23は運転席
の上部に取付けてある。
仕切板10のうち、蒸発器20の位置に相当
する角部は切り欠かれており、この切欠きに
は、モータ等で構成されたアクチユエータ15
が取付けられている。アクチユエータ15の作
動軸には、送風口21からの冷気を振分けて各
空間LS,RSへと案内する気流分離板16が取
付けてある。アクチユエータ15を駆動するこ
とにより、気流分離板16はアクチユエータ1
5を中心として水平面内θ方向で自在に旋回
し、任意の旋回角度で停止する。
一方、蒸発器20の下側両側部には、一対の
温度センサ25L,25Rが固定されており、
これらによつて、各空間LS,RSの温度が検知
される。なお、運転席30には、冷凍サイクル
およびアクチユエータ15の制御のためのコン
トローラ30が設置されている。
第2図は、第1図のF2矢視図(部分側面図)
であり、蒸発器20付近の構造を示している。
この第2図において内部構造を模式的に示すよ
うに、蒸発器20の内部にはコイルフイン26
と送風フアン27とが設けられている。なお、
図示しないが、蒸発器20の空気吸入口は、蒸
発器20の下面の壁側位置に存在する。
第2図中のガイド棒5aと孔6との関係が第
3図に示されている。仕切板10を貫く中空管
材11が仕切板10に固定され、この管材11
の中空部が孔6となつている。管材11の側面
にはネジ孔13が切つてあり、その中に蝶ネジ
12を螺入する。蝶ネジ12をゆるめると仕切
板10はガイド棒5aに沿つてβ方向に移動自
在となり、所望の移動位置で蝶ネジ12を締め
ることにより、仕切板10の位置が固定され
る。なお、このような構造は、第1図のガイド
棒5a〜5dに対応する孔6にすべてにおいて
形成されている。
第2図および第3図に示すように、仕切板1
0の各端面のうち、蒸発器20と対向する部分
以外の各部分には、シール材14が固定されて
いる。このシール材14は、冷凍室3の壁面3
aと仕切板10との間のギヤツプを埋めること
により、各部分空間LS,RS(第1図)の間の
冷気の漏れを防止する。このシール材14は、
ゴム、スポンジ、独立気泡の発泡剤(たとえば
ウレタン)などを用いて形成される。第3図示
例のシール材14は両爪形の断面を有し、仕切
板10に固着されている。また、第4図示のよ
うな断面片爪形のシール材14aをビス14b
で仕切板10に固定してもよい。
B 気流分離板16の制御原理 この冷凍室3では気流分離板16の旋回角を
変えることにより、蒸発器20の送風口21か
らの冷気を左右の空間LS,RSへと振分ける。
この旋回角の値(したがつて冷気の振分け比)
を定めて、それによつてアクチユエータ15の
駆動制御を行う原理を以下で説明する。
まず、第1図のF5矢視図(部分平面図)に
相当する第5図を参照して、各量を以下のよう
に定義する。
l1…左側空間LSのβ方向の幅。
l2…右側空間RSのβ方向の幅。l1、l2は仕切
板10の位置によつて定まる。
t10、t20…左右空間LS,RSのそれぞれの設定
温度(たとえば0℃と、−25℃)。
t1、t2…センサ25L,25Rでそれぞれ検
出した左右空間LS,RSの実測温度。
θ…分離板16の旋回角。
L…分離板16の長さ。
a…分離板16の先端の、基準位置Pからの
β方向の変位。ただし、右側空間RSへの変位
をプラス符号とする。
a0…あらかじめ決定された、変位aの最大
値。(図示例では、分離板16が送風口21の
端部を向いた角度での変位aの値となつてお
り、右側空間RS方向での最大値のプラス符号
とする。) また、第5図には図示していないが、次の諸
量も定義する。
Δt1≡t1−t10…左側空間LSでの温度偏差。
Δt2≡t1−t20…右側空間RSでの温度偏差。
x≡Δt1l1…(意味は下記) y≡Δt2l2…(意味は下記) 冷凍室3の内部はほぼ長方形の対称空間であ
るから、左右空間LS,RSのそれぞれの体積比
は、それぞれのβ方向の幅l1,l2の比に比例す
る。各空間LS,RSへは異なる種々の冷凍物品
が収容され、それらの比熱も互いに異なるた
め、左右空間LS,RSの熱容量を事前に詳しく
知つておくことは困難である。しかしながら、
細かな差異を無視した第1次近似では、左右空
間LS,RSの熱容積はそれらの体積に比例す
る。そして、温度t1,t2の状態から目標設定温
度t10,t20まで冷却するために必要な(負の)
の熱は、それぞれの温度偏差と熱容量の積、す
なわち上記のx,yによつて表わすことができ
る。以上がx,yという量を定義する理由であ
り、x,yの意味である。なお、後述するよう
にフイードバツク制御が繰返して行われるた
め、このような荒い近似を出発点としても、最
終的には左右空間LS,RSは目標温度t10,t20
なる。
ある時点における量x,yの値が温度センサ
25L,25Rの検出値から求められたとき、
それに対応して断熱板16に与えるでき変位a
は、次の条件によつて定める。
第6図は、量x,yの値を座標軸とする2次
元温度座標系を示す。原点Q0は、目標点であ
る。x,yの値を座標値とする点Q(x、y)
が第1象限I内にあるときは、左右空間LS,
RSのいずれも、それぞれの目標温度t10,t20
り高く、双方を冷却する必要がある。この場合
の冷却比率を定めるために、まず、いくつかの
基本条件を解析する。
方程式y=xに相当する直線Lnは、左右
空間LS,RSのそれぞれにおいては必要とさ
れている冷却量が同一である点の集合であ
る。このため、点Qが直線Ln上にあるとき
は、左右空間LS,RSの双方に同一量の冷気
を供給することが適当であり、変位aはゼロ
に設定される。
また、第1象限と第2象限との境界
Lyでは、左側空間LSの温度t1は目標温度t10
に一致しており、右側空間RSのみが目標温
度t20より高い。したがつて、境界Ly上では、
断熱板16を第5図の左側方向へ旋回させ、
a=−a0として冷気の全体を右側空間RSへ
と導く。
第1象限と第4象限との境界Lxでは、
上記と逆の理由により、a=+a0とする。
第1象限内の各位置では、xとyと相対
比較において、xが大きいほど(つまり左側
空間LSの必要冷却量が大きいほど)、変位a
をプラス側へ向つて大きくとる。逆に、同一
のxに対しては、yが大きいほぼ変異aをマ
イナス側へずらせる。
以上の条件〜を満足する関数は種々存在
するが、ここでは最もシンプルな例として、関
数: a=F(x,y)≡a0(x−y)/(x+
y) を採用する。この関数F(x,y)が上記〜
を満足していることは、 F(x,y)=0、 F(0,y)=−a0 F(x,0)=+a0 ∂F/∂x=2a0y/(x+y)2>0 ∂F/∂y=−2a0y/(x+y)2<0 によつて確認できる(ただし、x,y>0)。
一方、第2象限では右側空間RSのみが高
温となつているため、変位aを−a0として、右
側空間RSのみに冷気を導く。逆に第4象限
ではa=+a0とする。
第3象限では左右空間LS,RSの双方が目
標温以下になつているため、冷媒の供給自身を
OFFとすればよい。
C 電気的構成 第7図はこの実施例における電気的構成を示
す機能ブロツク図である。温度センサ25L,
25Rのそれぞれの温度検出値t1,t2は、コン
トローラ30内に設けた減算器33L,33R
へそれぞれ与えられ、これらの減算器33L,
33Rにおいて、目標温度t10,t20との差Δt1
Δt2が計算される。
目標温度t10,t20値は、コントローラ30の
操作部31に設けたダイアル32R,32Lを
用いてマニユアル設定される。これらのダイア
ル32R,62Lは、目標温度t10,t20を連続
値の中からアナログ的に選択するダイアルであ
つてもよく、また、あらかじめ決定されている
数種類の温度値の中から択一的に選択するもの
であつてもよい。さらに、ダイアル32R,3
2Lのかわりに、テンキーなどによるデジタル
入力を行うように構成してよい。
減算器33L,33Rで求められた温度偏差
Δt1,Δt2の値は、マイクロコンピユータなど
によつて構成された演算回路34に与えられ
る。なお、減算器33L,33Rの機能も演算
回路34でソフト的に実現してもよい。
演算回路34には、左右空間LS,RSのそれ
ぞれの幅l1,l2の値が後述する方法で入力され、
Δt1,Δt2,l1,l2の値に基づいて、第6図で説
明した制御(具体的処理フローは後述する。)
を行う。
ところで、上記幅l1,l2の値は仕切板10の
β方向の位置によつて定まるものであり、幅
l1,l2の検出と入力とを行うための構成は、次
の方法のいずれを採用してもよい。すなわち、
その第1の方法は、ガイド棒(たとえば5a)
に沿つてリニアエンコーダなどの測長器を設
け、それによつて仕切板10のβ方向の位置を
自動検出するとともに、その値を演算回路34
へ転送するという方法である。この方法では、
幅l1,l2の測定精度は高いが、コストはある程
度アツプする。
第2の方法では、冷凍室3の内壁にスケール
を設け、仕切板10の位置を運転者がスケール
の目視によつて読取るとともに、その値を操作
部31を通じてマニユアル入力する。この場合
にはコストアツプは少ない。
第3の方法では、あらかじめ決定しておいて
数段階(たとえば仕切板10が「中央付近」、
「右寄り」、「左寄り」)の中から、仕切板10の
現実の位置に応じて運転者がひとつを選択し、
操作部31に設けた位置指定スイツチ等を用い
て選択入力する。演算回路31では、幅l1,l2
についてあらかじめ記憶している数種類の代表
的な値から、上記選択に応じてひと組の値を読
出し、それを演算に使用する。この場合、位置
入力精度は低いが、簡便であり、コストアツプ
はさらに少ない。
さらに、このような幅l1,l2の入力そのもの
を省くということも可能である。すなわち、演
算回路34中の幅l1,l2としては固定された値
(たとえばl1=l2=冷凍室3の幅の半分)を設定
していてもよい。このときには、第6図の第1
象限内のすべての点において、a=0が設定
されることになる。この場合には、制御精度は
低くなるが、仮に温度点Qが原点Q0に向かう
ことなく第2象限または第4象限に入つた
としても、これらの象限、では、高温側に
ずれている部分空間(LSまたはRS)のみを冷
却するため、温度点は第2象限または第4象
限から第3象限に入り、そこで冷却OFF
となることにより、左右空間LS,RSのそれぞ
れの温度は、目標温度t10,t20またはそれ以下
の温度となる。すなわち、第3象限において
上記関数F(x,y)使うことが望ましいもの
の、このような関数を用いなくても温度制御が
不可能となるわけではない。
なお、以下では、演算回路34で使用する幅
l1,l2の値は、上記第1〜第3の方法またはそ
れに類似する方法を通じて、仕切板10の現実
の位置ごとに入力される場合を例にとつて説明
を続ける。
演算回路34の制御出力は、コンプレツサ2
2のON/OFF制御およびアクチユエータ15
による分離板16の駆動に用いられる。その詳
細は、冷凍車1のの使用手順との関係におい
て、次のセクシヨンで説明する。
D 使用手順および制御フロー まず、この冷凍車1の運転者は、2つの温度
のそれぞれに対応する冷凍物品の量に応じて、
空の冷凍室3内の仕切板10を移動させ、蝶ネ
ジ12(第3図)によつて仕切板10を固定す
る。
次に扉4a,4bをいつたん閉めて、コント
ローラ30に設けた操作ユニツト31のダイヤ
ル32R,32Lを操作することにより、左右
の空間LS,RSのそれぞれの目標温度t10,t20
それぞれ設定する。また、l1,l2の値も設定さ
れる。
目標温度等の設定を行つた後、運転者は操作
ユニツト31の始動スイツチ(図示せず)を
ONとし、それによつて各空間LS,RSをそれ
ぞれ目標温度t10+t20へと予冷する。の予冷処
理における制御系の動作は後述する定常冷却
(冷凍物品格納後の冷却)動作も同様であり、
その詳細は定常冷却動作の説明の際に述べる。
予冷完了後、運転者はいつたん送風フアン2
7(第2図)を停止し、各扉4a,4bを順次
に開いて、温度t10に保冷すべき物品(積荷)
を左側空間LSに、また、温度t20に保冷すべき
積荷を右側空間RSに、それぞれ格納する。そ
して扉4a,4bを閉じた状態で送風フアン2
7の運転を再開する。それによつて、温度制御
システムは再びONとな、冷凍車1運転によつ
て目的地へ到達し、積荷を降してスイツチをオ
フとするまで、温度制御系が稼動する。その動
作の詳細は次の通りである。(第8図参照)。
まず、第8図のステツプS1で温度センサ2
5L,25Rのそれぞれの温度検出値t1,t2
取込む。次に、t1,t2,t10,t20,l1,l2の値を
用いてx,yの値を計算する(ステツプS2)。
このx,yの値で定まる温度座標点Q(x,y)
が第6図のいずれの象限に属するかが判断され
(ステツプS3)、それによつて以下のいずれか
の制御が行われる。
(1) 第1象限のとき。このときには既述した
関数F(x,y)の値を計算し(ステツプ
S4)、コンプレツサ22を駆動して蒸発器2
0への冷媒の循環をONとするとともに(ス
テツプS5)、関数(x,y)値で定まる量a
だけ分離板16を旋回させる(ステツプ
S6)。
ところで、第5図からわかるように、旋回
角θは、 −π/2<θ<π/2 の範囲にあるため、式: a=Lsinθ における正弦関数sinθはθに関して単調増加
である。このため、近似式: a≒Lθ を採用することが可能であり、aの値が定ま
つたときに、 θ=a/L で計算される角度θだけアクチユエータ15
内の出力軸を回転させれば、実質的に、分離
板16の先端の変位aが得られる。もつと
も、厳密な式: θ=sin-1(a/L) を採用して、より高精度の制御を行つてもよ
い。
(2) 第2象限の場合。このときには、第5図
に従つてa=−a0を設定し(ステツプS7)、
冷媒循環をONするとともに(ステツプS8)、
分離板16をa=−a0となるように旋回させ
る(ステツプS9)。
(3) 第3象限の場合。この場合は、第5図に
よつて冷媒循環をOFFとし、冷却を停止す
る(ステツプS10)。
(4) 第4象限の場合、このときは、a=+a0
して分離板16をプラス側の最大値まで旋回
させるとともに、冷媒循環による冷風発生を
行う(ステツプS11〜S13)。
そして、上記(1)〜(4)のいずれかがいつたん完
了するとルーチンはステツプS1へ戻り、以上
のフイードバツク制御を繰返す。それにより、
左右空間LS,RSのそれぞれは、目標温度t10
t20またはその近傍の温度で維持される。
E 変形例 (1) 第9図に部分模式平面図として示す冷凍車
40では、冷凍室3の前方上部3bが運転席
2の上に張出しており、この部分3bの中に
蒸発器20の本体が収容されている。そし
て、送風口21は冷凍室3の前部壁面部に存
在する。このようなタイプの冷凍車40にお
いてもこの発明は適用可能であり、分離板1
6の旋回によつて送風口21からの冷気が左
右に振分けられる。
また、図示していないが、蒸発器20が冷
凍室3の天井に取付けてあり、送風口21が
下向きになつている冷凍車の場合でも、分離
板16を仕切板10の上端部分に取付けて旋
回可能とすればよい(旋回軸は水平方向に設
定される)。
(2) 第10図に示す例では、蒸発器20を冷凍
室3の側壁側に取付けてある。このときに
は、仕切板10はβ方向に延びるように設け
られ、α方向に移動可能とされる。ただし、
既述した冷凍車1,40と異なり、後部空間
BSへアクセスするたための後部扉4a,4
bのほか、前部空間ASへアクセスするため
の側篇扉4cが必要である。
(3) 第11図は蒸発器20付近の他の例を示す
部分模式平面図である。この例では、気流振
分け手段として、送風フアン27と送風口2
1との間に、複数の気流分離板51とアクチ
ユエータ52とを配設している。気流分離板
51のそれぞれはアクチユエータ52によつ
てθ方向に独立に旋回可能であり、仕切板1
0は、複数の気流分離板51のうちいずれか
ひとつに対応する位置に選択的に移動・固定
される。図示の状態では中央の気流分離板5
1が実質的な冷気気分離作用(気流振分け作
用)を行う。このため、図示の状態では、左
右の気流分離板51は破線で示す方向に設定
され、冷気の流れを妨害しないようにするこ
とが望ましい。仕切板10が左または右の分
離板51の位置に移動させられたときには、
左または右の分離板51の旋回によつて気流
振分を行う。第11図示の例では、仕切板1
0自体には分離板は設けられない。
気流振分け手段としては図示したもの以外
のもを採用してもよい。たとえば熱交換器2
0内の送風フアンを首降り構造とし、送風フ
アンの向きを正面以外の角度にすることによ
つて、各部分空間への送風比率を変更しても
よい。また、気流振分け手段を熱交換器およ
び仕切板の双方に設ける変形も、この発明の
範囲に含まれる。
さらに、蒸発器20の送風口21の幅を広
くしておけば、仕切板を2枚以上設けて、3
以上の部分空間に冷気を振分けることも可能
である。
(4) 気流分離板の旋回は既述した自動制御下で
行うことが望ましいが、それぞれ目標温度の
上下関係に応じてマニユアルで行つてもよ
い。逆に、仕切板10の移動をアクチユエー
タを用いて自動化してもよい。上記実施例の
ようなマニユアル移動を際には、仕切板10
の両面に取手に取付けておけば操作が容易と
なる。
仕切板10のガイドは、ガイド棒5a〜5
d以外の手段、たとえば吊下げレールやガイ
ド溝などを用いて行つてもよい。仕切板10
は金属等の硬質材料を用いて形成してもよ
く、比較例フレキシブルな材料を用いてもよ
い。部分空間LS、RS間の温度差は外気との
温度差よりは小さいため、その断熱性は必ず
しも高くなくてもよい。
(5) この発明は、冷凍車のような冷却目的の異
温度室のみでなく、蒸発器20のかわりに暖
気(熱気)を発生する発熱器が設けられて室
内の加熱を行う場合にも適用できる。部分空
間のうちのひとつの目標温度は常温(いわゆ
る室温ないしは外気温)であつてもよい。ま
た、車両用の異温度室のみならず、船舶用、
航空機用、倉車用、工場用、住居用などの異
温室度としてもこの発明は利用可能である。
〔発明の効果〕
以上説明したように、静求項1記載の発明では
次のような効果を同時に得ることができる。
(a) 各部分空間の温度保持が1台の熱交換器から
の気流(暖気または冷気)の振分けによつて行
われるため、各部分空間ごとに熱交換器を設け
る必要がない。
(b) このため、異温度室のの重量やコストが低減
できる。
(c) 仕切板が移動可能となつていることにより、
各部分空間の体積比を変更可能である。
(d) ひとつの部分空間内の冷気(暖気)を小窓な
どを通じて他の部分空間へ導く方式と異なり、
各部分空間へ直接に冷気(暖気)を与えるた
め、各部分空間の温度を独立に制御可能であつ
て、従来小窓方式などと比較して温度制御精度
が高い。
(e) 各部分空間は仕切板で相互に仕切られてお
り、その仕切板には小窓等が不要であるため、
各部分空間の温度の相互干渉を防止できる。
また、静求項2の発明では、上記(a)〜(e)の効
果に加えて、次の効果をも奏する。
(f) 仕切板によつて異温度室は車両の左右側の部
分空間に仕切られるため、各部分空間へのアク
セスは車両後方の物品出入扉を通じて行うこと
ができ、それ以外に物品出入扉を設ける必要は
ない。
したがつて、静求項1,2の発明のいずれにお
いても、従来の各種の異温度室の問題点を同時に
解決したものとなつている。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明を冷凍車の冷凍室に適用し
た一実施例の透視図、第2図は、第1図の矢印F
2方向での冷凍室の部分側面図、第3図は、仕切
板10とガイド棒6との関係を示す部分拡大図、
第4図は、シール材の例を示す図、第5図は、第
1図の矢印F5方向での冷凍室の部分平面図、第
6図は、温度制御原理を説明するための2次元温
度座標図、第7図は、実施例の電気的構成を示す
機能ブロツク図、第8図は、実施例における温度
制御動作を示すフローチヤート、第9図から第1
1図は、この発明の変形例を示す図、第12図お
よび第13図は、従来の冷凍車用異温度室の模式
的平面図である。 1……冷凍車、3……冷凍室、10……仕切
板、15……アクチユエータ、16……気流分離
板、20……蒸発器、21……送風口、25L,
25R…温度センサ、LS,RS……部分空間。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 単一の断熱室を複数の部分空間に仕切り、こ
    れらの部分空間を互いに異なる温度に保持する異
    温度室であつて、 前記断熱室内へ開口する熱交換口を有し、前記
    熱交換口から暖気または冷気に相当する気流を前
    記断熱室へと送風する熱交換器と、 前記断熱室内に移動可能に設けられて前記断熱
    室を複数の部分空間に仕切るとともに、その端部
    の一部が前記熱交換口に対向する仕切板と、 前記仕切板の端部の前記一部と前期熱交換器と
    のうち少なくとも一方に取付けられて前記気流を
    可変の振分け比で振分けて前記複数の部分空間へ
    とそれぞれ導く気流振分手段とを備え、 前記仕切板による仕切り位置と前記振分け手段
    における気流振分け比とに応じて、前記複数の部
    分空間を互いに異なる温度に保持することを特徴
    とする異温度室。 2 請求項1の異温度室であつて、 前記断熱室は車両の運転席の後方に設けられる
    物品収容庫であり、 前記熱交換口は、前記物品収容庫の前記運転席
    側の壁面または天井面の付近において開口してお
    り、 前記仕切板は前記車両の側面に略平行に立設さ
    れて、前記車両の両側面間を結ぶ方向に移動可能
    であり、さらに、 前記物品収容庫の物品出入扉が前記車両の後端
    部側に設けられている異温度室。
JP1246168A 1989-09-20 1989-09-20 異温度室 Granted JPH03109121A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1246168A JPH03109121A (ja) 1989-09-20 1989-09-20 異温度室

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1246168A JPH03109121A (ja) 1989-09-20 1989-09-20 異温度室

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03109121A JPH03109121A (ja) 1991-05-09
JPH0442201B2 true JPH0442201B2 (ja) 1992-07-10

Family

ID=17144523

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1246168A Granted JPH03109121A (ja) 1989-09-20 1989-09-20 異温度室

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH03109121A (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001046903A (ja) * 1999-08-05 2001-02-20 Nippon Sanso Corp 被破砕物の冷却方法及び冷却装置
JP6049259B2 (ja) * 2011-12-28 2016-12-21 三菱重工業株式会社 車両及びパネル
CN102627125B (zh) * 2012-04-27 2013-08-07 浙江科技学院 一种冷藏车的区域隔离气帘
KR101712058B1 (ko) * 2015-03-12 2017-03-13 오창택 부착형 분리 수거함
EP3844026B1 (en) * 2018-08-30 2023-08-30 Reefer Air Flow Technologies (Pty) Ltd A baffle assembly for a refrigeration container

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03109121A (ja) 1991-05-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107062750B (zh) 一种风冷冰箱及其控制方法
CN102695932B (zh) 用于在冷藏系统中保持均匀温度的方法和设备
KR100232441B1 (ko) 냉동 냉장고
EP1252471B1 (en) Refrigeration of a food transport vehicle utilizing liquid nitrogen
EP2850372B1 (en) Cargo temperature monitoring and control for a refrigerated container
JP5912746B2 (ja) 冷蔵庫
US20160101674A1 (en) Refrigerated Container with Dual Air Curtain
JPH0442201B2 (ja)
WO2017147299A1 (en) Active system for improved temperature control and air mixing inside refrigerated truck boxes, trailers and intermodal containers
JP4180720B2 (ja) ショーケース
US11160393B2 (en) Systems and methods for reducing condensation in refrigerated cases
KR100505871B1 (ko) 차량용 냉온장고의 제어 방법
KR20230000231A (ko) 냉장고
JP3948876B2 (ja) 冷却貯蔵庫
JPS6142064Y2 (ja)
JP2006335116A (ja) ゾーン温度決定装置および空調装置
JPH0549423U (ja) 保冷車用冷却制御装置
US12018879B2 (en) Refrigerator appliance
JP3163246B2 (ja) 冷凍冷蔵貨物自動車の荷箱構造
US20230213260A1 (en) Refrigerator appliance
JP2000130905A (ja) 冷凍庫
JP3243364B2 (ja) 自動販売機
JP2002195744A (ja) 冷凍・冷蔵車
JP2783859B2 (ja) 低温庫
JP3003382B2 (ja) 自動販売機の冷却・加熱温度設定装置