JPH0442084A - 識別標識及びその製造法 - Google Patents

識別標識及びその製造法

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JPH0442084A
JPH0442084A JP2148009A JP14800990A JPH0442084A JP H0442084 A JPH0442084 A JP H0442084A JP 2148009 A JP2148009 A JP 2148009A JP 14800990 A JP14800990 A JP 14800990A JP H0442084 A JPH0442084 A JP H0442084A
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film
metal thin
thin film
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water
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JP2148009A
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Shinji Furukawa
古川 伸治
Kazuki Oka
岡 和貴
Teru Tanimura
谷村 暉
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Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、盗難防止装置などに用いられる識別標識及び
その製造方法に関するものである。
(従来の技術) 小売店や図書館などにおいて商品や書籍の盗難は、深刻
な問題になっており、これらの物品が無断で持ち出され
ることを防止する各種の監視システムか開発されている
。これらの監視システムは物品が監視区域を通って運び
出されるとき、それらの物品にあらかじめ付けられた標
識の検出によって物品の通過を遠隔検出するものである
。監視システムは、その検出手段によって大きく磁界式
と電磁式に分けることができる。
磁界式監視システムは、標識として強磁性材料を用い、
呼び掛は信号として送信されている特定周波数の交流磁
界によってこれらの強磁性体の磁化反転を起こさせ、呼
びかけた交流磁界の高調波を発生させて検出に利用する
ものである。標識として用いられる強磁性体は、標識の
発生する信号を他の一般的な磁性体、たとえば買い物籠
や腕時計などから発生する信号とできるだけはつきり区
別し得る必要がある。そこで、印加した交流磁場に対し
て非常に急速に磁化を反転する、高透磁率材料あるいは
大バルクハウゼン効果を有する材料が標識として通常用
いられている。
電磁式監視システムは、標識にダイオードからなる変調
回路やインダクターとコンデンサーからなる共振回路を
組み込んでおき、呼び掛は装置により送信される電磁場
(監視区域)内に物品に付けられた標識が存在した場合
、ダイオードにより呼び掛は周波数の倍音周波数の高調
波が発生したり、共振により特定周波数でインピーダン
スが急激に変化することにより物品の存在を検出するも
のである。これらの電気回路を有する標識は、般的に前
記の磁界成用標識に比べて検出可能な距離が長く、また
高感度である。特に共振回路を利用したものは、ダイオ
ードを用いたものよりも安価なために広範に利用されて
いる。
このような共振型の電磁式用標識は、初期には各電気部
品を組み合わせることにより作成されていたが、近年、
アルミニウム箔と誘電体フィルムから形成したものが開
発されている。これらは、ポリエチレンやポリプロピレ
ンなどの誘電特性に優れた有機高分子フィルムの両面に
アルミニウム箔をラミ不一トシ、そのアルミニウム箔に
レジストを塗布した後にエツチングし、インダクタンス
Lと電気容量Cからなる回路を構成したものである。こ
の時、有機高分子フィルムは、支持体であると同時にコ
ンデンサーの誘電体層の役割を果たしている。この形式
の標識は、それぞれの電気部品を組み合わせるものより
も安価で、またはるかに薄型にできるために広く用いら
れている。
(発明が解決しようとする課題) 盗難防止システムとしては、電磁式のほうが磁界式に比
べて動作が確実であるぶん優れている。
しかし、電磁式システムは、標識が高価であるため使い
捨てにすることが困難であり、また、標識が大きなもの
となるという問題点を有していた。
アルミニウムラミネートフィルムを用いた電磁式標識は
、各電気部品を一括して形成するという点で有利ではあ
るが、フィルムとアルミニウム箔とのラミネート加工が
必要であり、また、アルミニウムをパターン通りにエツ
チングする工程の分留りか悪く、時間もかかることから
、コストは依然高く、使い捨てがでさる標識としては充
分ではなかった。
また、正当に購入したり貸し出し手続きが終わった後に
、これらの物品が監視空間を通過できるようにするため
には、店員等か標識をはずすか、または標識を金属箔で
覆うことにより失活する必要があり、カウンター業務の
能率を非常に低下させる原因となっていた。
本発明の目的は、以上の問題点を解決するため、動作が
確実で、容易に使い捨てにできる程安価に製造すること
ができ、また、カウンターで容易に失活できる共振型の
標識およびその製造法を提供することである。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した
結果、フレキシブルな有機高分子基板上にパターニング
した金属薄膜で共振式の識別用標識を作製すればよく、
また、この標識は、フレキシブル基板上に連続的に、し
かも安価に電気回路を作製することができることを知見
して本発明に到達した。
すなわち、第一の発明は、物品に付されて、所定の周波
数で周期的に変動する電磁波が存在する監視区域内にお
いて当該物品の存在を、所定の周波数の共振電磁波の検
出によって感知するために使用される標識であって、(
a)有機高分子基板とその両面に形成された金属薄膜か
ら構成され、(b)この両金属薄膜は、誘電体層として
の有機高分子基板とともに、コイルとコンデンサーから
なる共振回路を形成する電極部とコイル部とからなるこ
とを特徴とする識別標識を要旨とするものである。
さらに、第二の発明は、上記のコイルをなす金属薄膜の
近傍に半硬質磁性層を備えることを特徴とする識別標識
を要旨とするものである。
また、第三の発明は、有機高分子フィルムを基板とし、
そのフィルムの長手方向に印刷を行い、水溶性高分子イ
ンキによる所要ネガパターンを基板上に形成し、そのネ
ガパターンを形成した面上に金属薄膜を成膜した後、水
洗により上記の水溶性高分子インキ層ならびにその上の
金属薄膜層を洗い出して、有機高分子フィルムと残った
金属薄膜とから共振回路を構成することを特徴とする識
別標識の製造法を要旨とするものである。
さらに、第四の発明は、有機高分子フィルムを基板とし
、そのフィルムの長手方向に印刷を行い、水溶性高分子
インキによる所要のネガパターンを基板上に形成し、そ
のネガパターンを形成した面上に金属薄膜を成膜した後
、水洗により水溶性高分子インキ層ならびにその上の金
属薄膜層を洗い出して下地となる所要のポジパターンを
得た後、さらにこの下地ポジパターン上に溶融めっき、
電気めっき、無電界めっきのうちのいずれかの方法によ
り金属薄膜の成膜を行い、有機高分子フィルムと金属薄
膜とから共振回路を構成することを特徴とする識別標識
の製造法を要旨とするものである。
本発明に係る共振型の標識は、コンデンサーの誘電層を
有機高分子基板自身とし、さらにインダクターのコイル
とコンデンサーの電極をこの基板の両側に形成しt;金
属薄膜で構成している。これにより、コイルとコンデン
サーからなる共振回路を形成する。共振回路は、直列で
も並列でもよい。
この有機高分子基板としては、ポリエステル、ポリプロ
ピレン、ポリ・フェニレン・オキサイド、ポリ・フェニ
レン・サルファイドなどの誘t1!性に優れたフィルム
を用いることができ、その材質や厚さによってキャパシ
タンスの値を制御することかできる。また、配線経路と
なる金属薄膜は、電気抵抗の低いアルミニウム、金、銅
及び耐酸化性を考慮する場合はニッケルなどが望ましい
一般に、箔やバルク材の湿式エツチングは、パターンが
高密度になると、分留まりがわるくなることが多い。
一方、金属薄膜は、湿式および乾式のパターニングが容
易であり、特に後述する水溶性高分子インキを用いた方
法は、本発明に係る標識に必要な金属薄膜のパターニン
グを非常に容易に行うことができる。
さらに薄膜形成技術を用いることから、積層体を得るこ
とか容易であり、標識の性能を向上させるための多層化
を行いやすい。
金属薄膜よりなるコイルの形状は、平面渦巻型、櫛型、
織り編み型など、用途に応じて適するものを選択すれば
よい。
また、薄膜で共振回路を構成した場合、コイル部分の電
気抵抗が大きくなり共振信号がブロードになることがあ
るが、この場合は磁心入すのコイルを用いることにより
、同じインダクタンス値でもコイルの配線経路を短くす
ることにより電気抵抗の増大を抑え、効率の低下を防ぐ
ことができる。
また、同じインダクタンス値でも標識を小型化できる。
すなわち、本発明においては、コイル近傍に金属薄膜か
らなる磁心が併設されていることが好ましい。磁心の構
成としては、外鉄型でも内鉄型でもよい。
このように磁心を用いることは本発明の標識がi膜によ
って構成されているからできることであって、従来のエ
ツ′チング法ではアルミニウムと磁心材料を同時にエツ
チングしてパターン化することは不可能であった。
このときの磁心の材料としては、単体金属、合金、酸化
物、窒化物、炭化物などを用いることができる。例えば
、Fe、N1−Fsパーマロイ合金、Fe窒化物、Fe
炭化物などを用いることができる。
さらに結晶質材料に限らず非晶質材料を用いることもで
きる。これらの材料としては、たとえばco−Fe−5
i−B系非晶質合金を用いることができる。さらに、磁
心層は、単層でも、多層構造でも良い。すなわち、例え
ば、絶縁層を介して数10人の非常に薄い磁性層を多層
に構成することにより、透磁率が高く、渦電流損が小さ
く、かつ、磁性体が磁化する際の変化量を大きくするこ
とができる。
さらに、標識を失活させる際にカウンター業務を簡単に
することが要求された場合は、コイル部近傍に磁心層と
ともに半硬質磁性薄膜を併設し、その磁化の状態により
失活をコントロールできる。
すなわち、本発明においては、コイル近傍に磁心層とな
る軟磁性層を失活するための半硬質磁性層が併設されて
いることが好ましい。これは、例えば、半硬質磁性材料
を帯磁させ、その残留磁化による直流バイアス磁界をコ
イル部の磁心に印加して共振周波数を変化させることに
より失活することができるものである。
すなわち、標識において、磁心部を半硬質磁性層と高透
磁率層の左右二つの部分に分けるか、あるいは上下量な
った2層とする。そして、永久磁石あるいは電磁石を近
付けて半硬質磁性層を磁化しその残留磁化によりコイル
にバイアス磁界を印加する。バイアス磁界の存在により
磁心のμが変化し、それに伴い共振回路のインダクタン
スおよび共振周波数が変化する。この様な状態で監視区
域において呼び掛は周波数の電磁波を受けても、もはや
標識は半硬質磁性層が帯磁する前と同じ周波数では共振
せず、その存在を知らせる信号は放射されない。つまり
、本発明における標識は、カウンターにおいて標識の半
硬質磁性層を磁化することにより容易に失活状態とする
ことができ、この作業は永久磁石あるいは電磁石により
非常に容易に行えることから、カウンターの業務を停滞
させることはほとんどない。この時に用いられる半硬質
磁性材料は、Fe−Co−V合金膜やFe−C。
−Cr合金膜などが望ましい。
次に、本発明に係る製造方法について説明する。
標識の価格を安くするためl;は、薄膜のパターニング
をできるだけ簡単に低コストな方法によって行うことが
必要である。これは、たとえば、成膜する前に水溶性高
分子インキでネガパターンを印刷し、成膜後に水洗する
ことによって水溶性高分子インキおよびその上に形成さ
れt;薄膜を同時に除去し薄膜のパターニングをするこ
とIこより達成できる。
本発明に係る標識を製造する方法としては、蒸着法、イ
オンブレーティング法、スパッタリング法などの乾式プ
ロセスのほか、無電界めっき、電界めっきなどの湿式プ
ロセスを用いることができまた、比較的コストか高いが
膜の密着性のよいスパッタリング法なとで薄く下地とし
てのパターニングを行った後に、その下地を利用してそ
の上にさらに加工コストの安い湿式法、たとえば電気め
っきや無電界めっきにより金属薄膜の成膜をすることも
できる。この方法は、上述しI;溶融めっき法、電気め
っき法および無電界めっき法では、特別な処理をしなく
ては有機高分子基板上に成膜できないのを利用して、乾
式法で作成した下地パターン上にのみ金属薄膜を成膜し
て、配線パターンの膜厚を厚くするものである。
(実施例) 以下に、図面を参照して本発明をさらに説明する。
第1図(a) 、 (b) 、 (c)は、本発明の標
識の1例を示した概略図である。図中の1は、有機高分
子フィルムであり、本発明においては基材であると共に
コンデンサ一部の誘電体層としての役割を担う。
この有機高分子フィルムとしては、ポリエステル、ボリ
アリレート、ポリプロピレン、ポリエチレングリコール
テレフタレート、ナイロン、ポリイミドなどを用いるこ
とができるが、特に耐熱性が問題となる場合はポリエチ
レングリコールテレフタレート、ナイロン、ポリイミド
などが望ましく、誘電特性が優れたものを必要とされる
場合はポリプロピレン、ポリエチレンなどが望ましい。
また、本発明の識別標識においては、これらの有機高分
子フィルムはコンデンサーの誘電層としても機能させる
ものであるため、フィルムの厚さは、共振回路を設計す
る段階で決定されることが望まれる。このフィルム1の
両面にコイル部オヨびコンデンサー上部電厘2、コンデ
ンサー下部電極3となる金属薄膜が形成されている。こ
れらの金属薄膜は、電流経路となるものであるため、導
電性に優れたものが望ましく、例えば、A<2. Cu
Au、Ag等の金属および合金を用いることができる。
ここで、第1図(b)に示すように、コイル部及びコン
デンサー上部電極2は、第1上部電極部2a、第2上部
電極部2bおよび両者を結合する平面渦巻型コイル2c
とからなる。第1上部電極部2aは、フィルム1の1つ
の角に対応した位置に設けられた3角状の部分であり、
第2上部電極部2bは、フィルムlの中央部に設けられ
た5角形の部分である。一方、第1図(c)に示すよう
に、コンデンサー下部電極3は、第1下部電極部3a、
第2下部電極部3bおよび両者を結合する連結部3Cと
からなる。第1下部電極部3aと第2下部電極部3bは
、それぞれ、第1上部電極部2aと第2上部電極部2b
と同じ形状であり、フィルムlをはさんで対向する位置
に配置される。この構成により、第1上部電極部2a、
第1下部電極部3aおよび両者の間のフィルム1は、1
個のコンデンサーを構成する。同様に、!2上部電極部
2b、第2下部電極部3bおよび両者の間のフィルム1
は、1個のコンデンサーを構成する。従って、第1図(
a)、 (b) 、 (c)に示した識別標識は、第2
図に示すように、コイルに2個のコンデンサーが並列に
接続された並列共振回路を構成する。
コイル部2Cの形状は、千面渦巻型の他に、櫛形コイル
、織り編み型コイル(クロスインダクター)など用途に
応じて適するものを選択することができる。
第1図には、共振回路としてコイルにコンデンサーが2
個並列に接続された並列共振回路を例としてあげている
が、本発明の標識はこの回路になんら限定されるもので
はなく、用途に応じて最適な共振回路を設計すれば良い
第3図(a) 、 (b) 、 (c) 、 (d)は
、本発明の識別標識のうちコイル部に磁心を内蔵したも
のの概略図である。ここで、フィルム1.コイル部及び
コンデンサー上部電極2およびコンデンサー下部電極3
は、第1図(a) 、 (b) 、 (c)に示した識
別標識と同じ構成であり、さらに、コイル部及びコンデ
ンサー上部電極2の上に絶縁層4と磁心層5が順次積層
される。磁心層5は、第3図(d)に示すように、コイ
ル2cの上にのみ形成されていて、中央から周辺方向へ
の多数の空隙を設けるように多数の細長い短冊状部分5
aからなり、渦電流を流れにくくしている。また、絶縁
層4を形成することにより、コイル2cと磁心層5の電
気的接触を防ぐ。
この際、磁心の構成としては外鉄型、内鉄型のいずれで
も用いることができる。またコイル部も第3図(b)に
示したような千面渦巻型コイルの他に櫛形コイル、織り
編み型コイル(クロスインダクター)なと用途に応じて
適するものを選択することができる。磁心層5を構成す
る薄膜層としては、前述したように透磁率の高い金属、
合金、酸化物、窒化物などが用いられ、例えば、Fe、
センダスト、Co系アモルファス合金材料などを用いる
ことができる。
なお、磁心層を設けることにより、例1の標識と同じイ
ンダクタンスをより小型で実現できる。
第4図(a)、  (b)、  (c)、  (d)、
  (e)は、本発明の標識のうち、標識を磁気的に失
活できるように半硬質磁性層6を設けた例の概略図であ
る。ここで、フィルム1、コイル部及びコンデンサー上
部電極2、コンデンサー下部電極3、絶縁層4および磁
心層5は、第3図(a)〜(d)に示した識別標識の場
合と同じである。さらに半硬質磁性層6が磁心層5の上
に設けられ、本実施例では、第4図(e)に示すように
、2つの部分6a、6bからなる。
半硬質磁性層6は、永久磁石あるいは電磁石により磁化
された際、その残留磁化により磁心に直流バイアス磁界
を印加してμを変化させ、それに伴いインダクタンスの
値を変える。半硬質磁性層6は、失活処理を施さない状
態でコイルに無用の磁界を印加しないように初透磁率が
小さく、また、保磁力が充分大きいことが望ましい。し
かし、逆に保磁力が余りにも大きすぎると磁化する際に
必要な磁場が大きくなり複雑な装置が必要になるために
好ましくない。適当な材料は、保磁力が100eから1
000eの範囲にあり、角形比Bs/Brが0.5以上
であることが好ましい。
半硬質磁性層の形状としては、磁心に必要なバイアス磁
場を印加するために有効な形状を選択すればよい。例え
ば、磁心の形状と同じものを絶縁層を介して積層しても
よいし、部分的に磁心上に形成したセグメント状の形状
でもよく、使用する識別装置や失活装置、さらには磁心
や半硬質磁性材料により適宜選択すればよい。
次に、本発明の実施例の識別標識の製造方法について図
を用いて説明する。
第5図は、本発明に係る標識を製造するための工程を説
明するだめのフローチャートである。まず、基材である
有機高分子フィルム11に対して洗浄、脱水など適当な
処理を施す。金属薄膜と基材の密着性をよくするために
は、アルカリ処理、プラズマ処理等を、施してもよい(
ステップ51)。
次に、このフィルム11の長手方向に印刷を行い、電気
回路のネガパターンとなるように水溶性高分子インキ層
12を形成する(ステップS2)。
この際、フィルムの種類ごとに、そのフィルムと溶液と
の接触角などから水溶性高分子インキを選び出し、この
水溶性高分子インキを正確に、しかも均一にコーティン
グすることにより、ミリ単位以下のパタ一ニングが可能
となる。具体的には、水溶性高分子インキとしては、ポ
リアクリル厳ソーダ、ポリビニルアルコール、メチルセ
ルロース、カルボキンメチルセルロース、ポリエチレン
オキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ア
ミドなどを用いることができ、セルロース系が好ましい
場合が多い。印刷法としては、連続的に処理できるもの
であればどの様な方式を用いても良いか、好ましくは、
グラビア印刷を用いるのが良い。インキの膜厚は、0.
3μm以上30μm以下であることが望ましい。
次に、この高分子インキ層12の上全面に、金属薄膜1
3を蒸着法、イオンブレーティング法、スパッタリング
法、無電界めっき法などの方法で形成する(ステップS
3)。
金属薄膜としては、アルミニウム、銅、金などの良導電
体、ニッケル、鉄、コバルトやこれらの合金であるパー
マロイ、センダスト、アモルファス合金などの強磁性体
などが用いられる。強磁性体はコイルの磁心として用い
ることができる。これらの薄膜の厚さは、0.5μm以
上30μm以下であることが好ましく、さらに1μm以
上20pm以下であることが望ましい。厚さが0.5μ
m未満の場合はコイルの電気抵抗か犬きくなりすぎ、3
0μmを越えた場合は膜に亀裂なとか入りやすくなる。
次に、水洗することにより水溶性高分子インキ層ならび
にその上の金属薄膜層を洗い流し、乾燥させて、バター
ニングされた金属薄膜13を得る(ステップS4)。
この工程を繰り返すことにより、失活用の半硬質磁性層
を形成したものや、回路を積層したものや複合したもの
を得ることができる。
本発明の方法の場合、a・要な金属薄膜の形成をすべて
以上に説明したプロセスで行っても良いし、また第6図
の変形例に示すように、薄く下地を作るプロセスとその
上に厚く金属薄膜を作るプロセスに分離してもよい。こ
れは、一般に製造コストの安い湿式のめっき法などで製
造される膜は密着性に劣ることがあり、すべてこれらの
プロセスで成膜を行う場合に、膜の剥離が起こることが
あるためである。このような問題かある場合は、下地だ
けをスパッタリング法などを用いて作り、次にその上に
電解めっきあるいは無電界めっきなどの湿式プロセスで
金属薄膜を形成すると、このような不良を防ぐことがで
き、非常に有効である。
金属薄膜の形成を2つのプロセスに分割して行う変形法
では、まず、以上に説明しt;方法と同様に、有機高分
子フィルム11を適当に処理しくステップ5ll)、次
に、このフィルム11の長手方向に印刷を行い、電気回
路のネガパターンとなるように水溶性高分子インキ層1
2を形成する(ステップ512)。次に、この上の全面
にスパッタリング法などで金属薄膜層14を薄く形成す
る(ステップ513)。次に、水洗することにより、水
溶性高分子インキ層12ならびにその上の金属薄膜層1
4を洗い流し、乾燥させて、バターニングされた金属薄
膜(下地)14を形成する(ステップ514)。こうし
て作成された薄い下地14に適当な活性化処理を施した
後に、溶融めっき、電界めっき、および無電界めっきの
うちいずれかの方法により金属薄膜15を厚く形成する
(ステップ515)。
本発明のこの変形法においては、基板は有機高分子フィ
ルム11であるため、前段の工程で水で洗い流されて下
地の金属薄膜のなくなった部分には、湿式プロセスでめ
っき膜は付著しないため、パターンどおりの金属薄膜1
4.15が形成されることになる。
以下、本発明を例1〜例4によりさらに具体的に説明す
る。
例1 誘電体である有機高分子フィルムとして輻50Q mm
、厚さ25μmのポリプロピレン・フィルムを用い、水
溶性高分子インキとしてヒドロキシプロピルセルロース
(TCI −E、P、、東京化成)を1p+mの厚さで
フィルムの長手方向に、グラビア印刷することによって
第1図(b)の金属薄膜用のネガパターンを印刷した。
このフィルムを乾燥した後、電子ビーム蒸着法によりA
+2を10μmの厚さになるように連続的に成膜した。
次にこのフィルムを水洗することにより水溶性高分子イ
ンキ層ならびに水溶性高分子インキ層上のA12層を同
時に洗い流し、第1図(b)のパターンの金属薄膜を形
成した。
このフィルムを乾燥した後、さらに、フィルムの反対側
の面に、第1図(c)の金属薄膜用のネガパターンでl
pmの厚さでヒドロキシプロピルセルロースをグラビア
印刷し、電子ビーム蒸着法によりAQを10μmの厚さ
で成膜し、水洗することにより、第1図(C)のパター
ンの金属薄膜を形成しt二。
このようにして得られた試料のインピーダンスの周波数
特性をYHP社製4194Aインピーダンス・ゲインフ
ェーズ・アナライザーを用いて測定した結果を第7図に
示す。試料は8MHzで並列共振し、鋭いパルス波形を
示し、識別標識として優れた特性を示した。
例2 誘電体フィルムとして輻500 +11111.厚さ2
5μmのポリプロピレン・フィルムを用い、水溶性高分
子インキとしてヒドロキシプロピルセルロース(TCI
−E、P、、東京化成)をlp+I+の厚さでフィルム
の長手方向にグラビア印刷することによって、第1図(
b)のネガパターンを印刷しt;。このフィルムを乾燥
した後、電子ヒーム蒸着法により金を1μmの厚さにな
るように連続的に成膜した。
次にこのフィルムを水洗することにより水溶性高分子イ
ンキ層ならびに水溶性高分子インキ層上の金層を同時に
洗い流し、第1図(b)のパターンの金属薄膜を形成し
た。
このフィルムを乾燥しt;後、さらに、フィルムの反対
側の面に、第1図(C)のネガパターンで1μmの厚さ
でヒドロキンプロピルセルロースをグラビア印刷し、電
子ビーム蒸着法により金の薄膜を1μmの厚さに形成し
、水洗することにより、第1図(c)のパターンの金属
薄膜を形成した。
次に、このフィルムをメルチツク社製エンプレートPC
−455に5分、エンプレートAD−485に1分、1
0%硫酸に1分、メルプレート・アクチベータ−350
に8分浸漬し活性化処理しt;後、日本高純度化学社製
オウロレクトロレスlM−GOLDを用いて90°C2
0分、金の無電界めっきを行った。
得られた金の膜厚をスローン社製触針型膜厚計Dekt
ak3030で測定したところ、約15prnであった
このようにして得られた試料のインピーダンスの周波数
特性を例1と同様の方法で測定した結果、約9 M H
zで並列共振による鋭いパルス波形を示し、識別標識と
して優れた特性を示した。
例3 誘電体フィルムとして輻500mm、厚さ25μmのポ
リエチレン・フィルムを用い、水溶性高分子インキとし
てヒドロキシプロピルセルロース(TCI−E、P、、
東京化成)を1μ肩の厚さで、フィルムの長手方向に、
グラビア印刷することによって第3図(b)のネガパタ
ーンを印刷した。このフィルムを乾燥した後、電子ビー
ム蒸着法により、1を10μmの厚さになるように連続
的に成膜した。
次にこのフィルムを水洗することにより水溶性高分子イ
ンキ層ならびに水溶性高分子インキ層上のAQ層を同時
に洗い流し、第3図(b)のパターンの金属薄膜を形成
した。
このフィルムを乾燥した後、AQVXの上に電子ビーム
蒸着法Iこより絶縁膜4としてS10.を1μmの厚さ
で蒸着した。さらに、前記の例と同様の方法で第311
(d)のネガパターンで水溶性高分子インキを印刷し、
Ni7.Fe3゜合金を電子ビーム蒸着法により5μm
の厚さで蒸着し、次にこのフィルムを水洗することによ
り水溶性高分子インキ層ならびに水溶性高分子インキ層
上のNi7゜Fe、。層を同時に洗い流し、第3図(d
)のパターンの金属薄膜を形成した。
フィルムの反対側の面に第3図(C)のネガパターンで
1μmの厚さでヒドロキシプロピルセルロースをグラビ
ア印刷し、電子ビーム蒸着法によりAQを10μmの厚
さで成膜し、水洗することにより、第3図(c)のパタ
ーンの金属薄膜を形成した。
このようにして得られた標識のインピーダンスの周波数
特性を例1と同様の方法で測定した結果、約7 M H
zで並列共振による鋭いパルス波形を示し、識別標識と
して優れた特性を示しt;。
例4 例3の標識のNiア。Fe、。(at%)合金膜の上に
、第4図(e)のネガパターンでヒドロキシプロピルセ
ルロース水溶性高分子インキを1μmの厚さで印刷し、
電子ビーム蒸着法によりF e4 s C04s V 
r。
(at%)合金を5μmの厚さで蒸着し、その後水洗す
ることにより、第4図(e)のパターンの金属薄膜を形
成した。
このようにして得られた標識のインピーダンスの周波数
特性をYHP社製4194Aインピーダンス・ゲイン7
エーズ・アナライザーを用いて測定した結果、標識は8
 M Hzで並列共振し、鋭いパルス波形を示した。
また、この標識を2kGのSm−Co永久磁石上に載せ
ることにより、Fe−Co−V層を磁化した後、同様に
インピーダンスを測定したところ、共振周波数は12M
Hzに変化しパルス波形も幅広くなり、磁気的な失活が
可能であることが確認されtこ。
(発明の効果) 本発明により提供される共振型識別標識は、有機高分子
基板の上に形成されているために非常に柔軟で加工が容
易である。さらに、その構成から連続的lこ大面積で生
産することも容易なため低廉なものとすることかでき、
使い捨てにすることができる。
また、本発明に係る標識においてコイルに高透磁率を示
す磁心を挿入されているものは、従来の空芯コイルに比
べて非常に小形なものとすることかでき、標識以外の他
の一般的に存在するものによる誤動作の少ないものを提
供できる。
さらに、本発明に係る標識は半硬質磁性層の磁化により
容易に失活状態とすることもでき、購入、または借り出
し後に利用者が監視区域を通る際に標識による信号を発
することを防ぐことができる。
また本発明に係る標識の製造法は、従来のバタニング工
程か大幅に簡略化され、連続的に大面積で生産すること
も容易なため低廉なものとすることができる。
すなわち、本発明に係る方法は、マスクを用いないため
連続処理が容易であり、7オトレジスト剥離液のような
有機溶媒にさらされることがないため、金属膜や有機高
分子フィルムの特性の変化の心配がない。
さらに、本発明の方法のうち、下地金属層のバターニン
グの後、めっき法で金属薄膜を製造する方法は、工程の
大部分が乾式のプロセスよりも低コストな湿式プロセス
で作製されるため、標識を非常に安く製造することがで
きる。
本発明の製造方法による標識は、コイルのLとコンデン
サーのCの比率をコントロールすることによって共振周
波数を自由に制御できるために、複数個の物品の識別が
可能である。従って、盗難防止装置に用いられるばかり
でなく、管理区域の人の人出に関する標識や書類などの
識別用標識、製品の管理用標識などとして広範に用いる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は、本発明の実施例(例1)の標識の図式
的な正面図であり、第1図(b) 、 (c)は、それ
ぞれ、第1図(a)の標識のコイル及びコンデンサー上
部電極とコンデンサー下部電極の平面図である。 第2図は、第1図に示した標識の回路図である。 第3図(a)は、本発明の実施例(例2)の標識の図式
的な正面図であり、第3図(b)、(C)、(d)は、
それぞれ、第3図(a)に示した標識のコイル及びコン
デンサー上部電極、コンデンサー下部電極、磁心層の平
面図である。 第4図(a)は、本発明の実施例(例3)の標識の図式
的な正面図であり、第4図(b)、(C)、(d)、(
e)は、それぞれ、第4図(a)に示した標識のコイル
及びコンデンサー上部電極、コンデンサー下部電極、磁
心層、半硬質磁心層の平面図である。 第5図と第6図は、いずれも本発明に係る標識製造法を
説明する70−図である。 第7図は、本′9!施例(例1)の標識のインピーダン
スの周波数特性のグラフである。 ■・・・有機高分子フィルム、 2・・・金属薄膜(コイルおよびコンデンサー上部電極
)、 3・・・金属薄膜(コンデンサー下部電極)、4・・・
絶縁層、 5・・・金属薄膜(磁心部)、 6・・・金属薄膜(失活用半硬質磁心部)、11・・・
を機高分子フィルム、 12・・・水溶性高分子インキ、 13.14.15・・・金属薄膜。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)物品に付されて、所定の周波数で周期的に変動す
    る電磁波が存在する監視区域内において当該物品の存在
    を、所定の周波数の共振電磁波の検出によって感知する
    ために使用される標識であって、(a)有機高分子基板
    とその両面に形成された金属薄膜から構成され、 (b)この両金属薄膜は、誘電体層としての有機高分子
    基板とともに、コイルとコンデンサーからなる共振回路
    を形成する電極部とコイル部とからなることを特徴とす
    る識別標識。
  2. (2)さらに、上記のコイルをなす金属薄膜の近傍に磁
    心と半硬質磁性層を備えることを特徴とする請求項1記
    載の識別標識。
  3. (3)有機高分子フィルムを基板とし、そのフィルムの
    長手方向に水溶性高分子インキの印刷により所要ネガパ
    ターンを基板上に形成し、 そのネガパターンを形成した面上に金属薄膜を成膜した
    後、水洗により上記の水溶性高分子インキ層ならびにそ
    の上の金属薄膜層を洗い出して、有機高分子フィルムと
    残った金属薄膜とから共振回路を構成することを特徴と
    する請求項1記載の識別標識の製造法。
  4. (4)有機高分子フィルムを基板とし、そのフィルムの
    長手方向に水溶性高分子インキの印刷により所要のネガ
    パターンを基板上に形成し、 そのネガパターンを形成した面上に金属薄膜を成膜した
    後、水洗により上記の水溶性高分子インキ層ならびにそ
    の上の金属薄膜層を洗い出して下地となる所要のポジパ
    ターンを得た後、 さらにこの下地ポジパターン上に溶融めっき、電気めつ
    き、無電界めつきのうちのいずれかの方法により金属薄
    膜の成膜を行い、有機高分子フィルムと金属薄膜とから
    共振回路を構成することを特徴とする請求項1記載の識
    別標識の製造法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015130471A (ja) * 2014-01-02 2015-07-16 サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. チップ電子部品の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015130471A (ja) * 2014-01-02 2015-07-16 サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. チップ電子部品の製造方法

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