JPH0441835Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、切断された麺線を麺受箱に順次整
列して積み重ねる麺線整列装置に関するものであ
る。

（従来の技術） 従来から、圧延された麺生地がその麺生地に対
して上下動するカツターによつて切断された麺線
をモータ軸の回転によつて駆動される麺線移送コ
ンベアに供給し、その供給した麺線を麺線移送コ
ンベアによつて移送し、その端部下方に落下させ
ると共に麺受箱を麺線移送方向に沿つて往復動す
ることによつて順次麺受箱に積み重ねる麺線整列
装置が知られている。

（考案が解決しようとする問題点） ところで、この従来の麺線整列装置は、麺線移
送コンベアが一定方向に回動され、麺受箱が麺線
移送方向に沿つて往復動されており、麺線移送コ
ンベアと麺受箱との駆動には、別個のモータが
夫々設けられていた。又、麺受箱が往復動する方
向の両側には、リミツトスイツチが夫々設けら
れ、そのリミツトスイツチの検出によつて、麺受
箱を駆動させるモータの回転方向が正、逆反転さ
れる構成となつている。それゆえに、設備費が高
価になるという不具合がある。又、油や麺粉など
の多い所で用いられるから、リミツトスイツチの
誤動作、接触不良などが生じて、故障の発生率が
高くなつて好ましくない。

そこで、この考案の目的は、簡単な構成で、麺
受箱に麺線を順次整列して積み重ねることができ
る麺線整列装置を提供することにある。

（問題点を解決するための手段） この考案は、上記目的を達成するために、麺生
地が切断されてできた麺線をモータ軸の回転によ
つて移送する麺線移送コンベアと、 麺線移送コンベアの端部下方に麺線移送方向に
沿つて往復動可能に設けられる麺受箱と、 麺線移送コンベアを支えている複数の回転軸の
何れかに連動して麺受箱を駆動する巻掛け駆動伝
達手段と、 巻掛け駆動伝達手段に設けられた連結部材およ
び麺受箱に設けられ、連結部材と係合し、巻掛け
駆動伝達手段の掛け渡し方向と交差する方向に連
結部材を案内する案内部材を有する連結装置とか
らなる麺線整列装置としたことを特徴としてい
る。

（実施例） 以下、この考案を図面に基づいて説明する。第
１図ないし第６図は、この考案の麺線整列装置の
一実施例を示す図である。

図において、１は圧延された麺生地、２は麺生
地１を移送する麺生地移送コンベアである。麺生
地１は、図示しないモータ軸の回転によつて麺生
地移送コンベア２上を矢印方向に移送され、更
に、回転軸３上で、矢印方向に上下動するカツタ
ー４によつて切断される。切断された麺生地１
は、第１，２図に示すように、麺線５とされて麺
線移送コンベア６上に供給される。麺線移送コン
ベア６は、少なくとも２本の回転軸７，８に巻掛
けられている。その回転軸７，８は枠体９に取り
付けられている。麺線移送コンベア６は、固体状
態を図示していないが、枠体９と一体に固定され
た第２図に示すモータ１０によつて駆動され、矢
印Ｃ方向に麺線５を移送する。麺線移送コンベア
６の端部下方には、麺受箱１１が設けられ、その
麺受箱１１は天面と１つの側面を開放した略直方
体を呈しており、麺線移送方向に沿つて設けられ
た案内レール１２上を往復動可能とされている。
１３は、麺線５を直接に受ける麺受皿であり、そ
の麺受皿１３は対向する２側面および天面を開放
した略直方体を呈して麺受箱１１に取外し可能に
収納されている。第２，３図に示すように、モー
タ１０の回転軸１０ａには、スプロケツト１４が
設けられ、そのスプロケツト１４から所定距離離
れた枠体９の外側には、回転軸１７が突設され、
その先端には、スプロケツト１５が設けられてい
る。そのスロケツト１４とスプロケツト１５とに
は、巻掛け媒体としてのチエーン１６が夫々巻掛
けられている。この回転軸１７のスプロケツト１
５と反対側には、スプロケツト１８が取り付けら
れている。回転軸７は、回転軸１０ａと回転軸１
７とに並行して、枠体９の外側に突設され、回転
軸７の先端には、スプロケツト１９が設けられて
いる。そのスプロケツト１９には、スプロケツト
１４とスプロケツト１５との同一平面内でこれら
スプロケツト１４，１５と共にチエーン１６が巻
渡され、麺線移送コンベア６が、モータ１０によ
つて一定方向に回動されるようになつている。

枠体９の内側には、スプロケツト１８を取り付
けた回転軸１７から所定距離離された回転軸２１
が突設され、その先端には、スプロケツト２０が
設けられている。そのスプロケツト２０とスプロ
ケツト１８とには、巻掛け媒体としてのチエーン
２２が巻掛けられ、モータ１０の動力が取り出さ
れる構成となつている。巻掛け駆動伝達手段は、
麺受箱１１を駆動する機能を有する。

第４図に示すように、この巻掛け駆動伝達手段
は、連結部材２３と案内部材２４とからなる連結
装置によつて麺受箱１１に連結されている。巻掛
け駆動伝達手段の一部を構成するチエーン２２に
は、連結部材２３が設けられている。その連結部
材２３は、案内部材２４に係合されるもので、固
定ローラ軸２５と固定ローラ軸２５に回転自在と
されているローラ２６とからなつている。固定ロ
ーラ軸２５は、チエーン２２の側方端面に取り付
けられ、チエーン２２の回動に追従するようにな
されている。

一方、案内部材２４は、麺受箱１１の開放して
いない側壁に設けられている。その案内部材２４
は、チエーン２２の掛け渡し方向と交差する方向
に連結部材２３としてのローラ２６を案内するよ
うに案内板２７，２８が設けられている。ここで
は直交するように設けているが、他の角度で交差
してもよいことは勿論である。案内紙２７，２８
は、連結部材２３を案内する方向の長さをスプロ
ケツト２０の直径の長さ以上とされると共に、ビ
ス２９によつて麺受箱１１に夫々取り付けられて
いる。

第５図に示すように、麺受箱１１には、車輪３
２が皿ビス３０で取り付けられた車輪３１を介し
て取り付けられ、車輪３２が案内レール１２に沿
つて揺れ止めされて滑動され、麺受箱１１が麺線
移送方向に移送される。

次に、連結装置と麺受箱１１との動きについ
て、第３，第４図および第６図を参照しながら説
明する。

第３図に示すように、モータ１０が矢印Ａ方向
に回転されると、スプロケツト１４に掛けられた
チエーン１６が矢印Ｂ方向に移動し、スプロケツ
ト１５，１９を回転させる。スプロケツト１９の
回転によつて回転軸７が回転し、麺線移送コンベ
ア６が矢印Ｃ方向に回動される。一方、スプロケ
ツト１５の回転力は、回転軸１７を通つて反対側
のスプロケツト１８に伝わる。スプロケツト１８
に伝わつた回転力は、チエーン２２によつてスプ
ロケツト２０に伝わり、チエーン２２の側方に取
り付けられた連結部材２３が、チエーン２２の移
動と共に移動する。連結部材２３がD₁方向に移
動されると、第４図に示すように、案内板２７の
上側が連結部材２３のローラ２６によつて付勢さ
れ、第６図に示すように、ローラ２６が付勢した
状態で、ａ地点、ｂ地点の順に移動される。した
がつて、案内板２７が取り付けられた麺受箱１１
が矢印D₁方向に移動される。そして、連結部材
２３が、ｂ地点からｄ地点に向かつて回動される
と、ローラ２６は、案内板２７を付勢する力や速
度を弱めながら案内板２７，２８の上側から中間
に向かつて順次滑動される。滑動されたローラ２
６がｄ地点に到達すると、案内板２８の中間位置
にローラ２６が位置し付勢力や速度が零となる。
このｄ地点において、麺受箱１１の麺線移送方向
は、D₁方向からD₂方向へ衝撃なく変わる。

更に、チエーン２２が、ｅ地点、ｆ地点に向か
つて回動されると、連結部材２３は、矢印D₂方
向に回動され、ローラ２６は、案内板２８を付勢
しながらその中間から下側に向かつて順次滑動さ
れる。そして、その案内板２８の下側を付勢した
状態で、ローラ２６が、スプロケツト１８側D₂
方向に移動される。このように、連結部材２３が
チエーン２２と共に移動するとき、連結部材２３
の先端のローラ２６が案内板２７，２８の中で往
復動することにより、麺受箱１１を第１図に示す
ように案内レール１２上を往復動する。したがつ
て、切断された麺線５が麺線移送コンベア６によ
つて順次送られてくるとき、この麺線移送コンベ
ア６と同一動力源で同期された麺受箱１１の往復
動のため麺受箱１１には順次平らに積み重ねられ
ていく。

（考案の効果） BK考案に係わる麺線整列装置は、以上説明し
たように、麺線移送コンベアを回動させるモータ
の動力を取り出す巻掛け駆動伝達手段とその巻掛
け駆動伝達手段に連結する連結装置とを連動させ
ることによつて麺受箱を往復動する構成とされて
いるから、麺線移送コンベアと麺受箱とに別個の
モータを用いるような設備費の無駄を排除し、モ
ータの反転動作にリミツトスイツチを用いること
に基づく誤動作、接触不良などの故障の要因を除
去することができ、もつて、麺受箱に麺線を順次
整列して積み重ねることができる効果を奏する。
更に、衝撃を受けることなくスムーズに麺受箱を
往復動することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第６図は、この考案の麺線整列装
置の一実施例を示すもので、第１図は概略図、第
２図は矢印Ｉ方向から目視した図、第３図は巻掛
け駆動伝達手段部分を示す斜視図、第４図は連結
装置部分を示す斜視図、第５図は連結装置の部分
断面図、第６図は連結装置の作動を説明する説明
図である。 １……麺生地、５……麺線、６……麺線移送コ
ンベア、７，８……回転軸、１０……モータ、１
１……麺受箱、２３……連結部材、２４……案内
部材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 麺生地が切断されてできた麺線をモータ軸の回
   転によつて移送する麺線移送コンベアと、 該麺線移送コンベアの端部下方に麺線移送方向
   に沿つて往復動可能に設けられる麺受箱と、 前記麺線移送コンベアを支えている複数の回転
   軸の何れかに連動して前記麺受箱を駆動する巻掛
   け駆動伝達手段と、 該巻掛け駆動伝達手段に設けられた連結部材お
   よび前記麺受箱に設けられ、該連結部材と係合
   し、前記巻掛け駆動伝達手段の掛け渡し方向と交
   差する方向に前記連結部材を案内する案内部材を
   有する連結装置とからなる麺線整列装置。