JPH0441489Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、デイスクをクランプするクランプ部
材を垂直方向に上昇および下降させるとともに、
小型化に好適なデイスク再生装置のデイスククラ
ンプ機構に関するものである。

（従来の技術） デイスク再生装置において、デイスクをローデ
イングする際は、ターンテーブルからクランプ部
材が上昇分離され、このクランプ部材とターンテ
ーブルの間にデイスクが適宜に挿入される。ま
た、再生の際は、クランプ部材が下降され、クラ
ンプ部材とターンテーブルの協動作用によりデイ
スクがターンテーブルにクランプされる。

このように、デイスククランプ機構として、ク
ランプ部材を上昇および下降させる機構が必要で
ある。従来のデイスククランプ機構として、クラ
ンプ部材を上下方向に揺動自在なアームの遊端に
設けたものがある。さらに、例えば特開昭61−
172259号公報に示されるごとく、アームの遊端に
設けられたクランプ部材がデイスクに対して平行
に保持されるように構成したものがある。

（考案が解決しようとする問題点） ところで、デイスクをより確実にクランプする
には、クランプ部材がデイスクと略同径の大径で
あることが望ましい。しかしながら、クランプ部
材を大径とするほど、デイスクに対してクランプ
部材を略平行に下降させなければならない。この
ため、従来のごとく揺動自在のアームの遊端にク
ランプ部材を設けた構造では、アームの距離を長
くしなければならず、装置の小型化に適さないと
いう問題点がある。また、特開昭61−172259号公
報に示されるごとく、クランプ部材をデイスクに
対して平行に保持するように構成すれば、アーム
の距離を短くできて小型化が可能であるが、構造
が複雑になるという問題点がある。

本考案の目的は、上記した従来のデイスク再生
装置のデイスククランプ機構の問題点を解決する
ためになされたもので、クランプ部材をデイスク
に対して平行な姿勢で垂直方向に上昇および下降
させ、しかも小型化に好適なデイスク再生装置の
デイスククランプ機構を提供することにある。

（問題点を解決するための手段） かかる目的を達成するために、本考案のデイス
ク再生装置のデイスククランプ機構は、ターンテ
ーブルに対して上昇および下降自在にクランプ部
材を設け、デイスクトレイに対して上昇および下
降自在にデイスクホルダーを設け、前記クランプ
部材が上昇位置の状態で上昇位置にある前記デイ
スクホルダーにデイスクを載置し、前記デイスク
トレイをローデイングさせて前記デイスクをター
ンテーブル上に位置させ、前記クランプ部材と前
記デイスクホルダーの下降に伴ない前記クランプ
部材とターンテーブルの協動により前記デイスク
を前記ターンテーブルにクランプするデイスク再
生装置のデイスククランプ機構において、前記ク
ランプ部材をデイスクに対して平行に上下動させ
るクランプホルダーを垂直軸を案内としてシヤー
シに対して上下動自在に設け、このクランプホル
ダーから垂下させたアーム部に水平方向で前記ロ
ーデイング方向と直角方向に案内軸を突設し、こ
の案内軸が係合する上下に斜めの傾斜カム溝を設
けたカム部材を前記シヤーシに対して前記ローデ
イング方向に往復動自在に設け、このカム部材の
移動により前記クランプホルダーを上昇または下
降位置とし、前記デイスクホルダーに水平方向で
前記ローデイング方向と直角方向にデイスクホル
ダー案内軸と突設し、このデイスクホルダー案内
軸が係合する上下に斜めのデイスクホルダー昇降
用カム穴を設けたデイスクホルダー昇降カム部材
を前記デイスクトレイに対して前記ローデイング
方向で往復動自在に設け、前記デイスクトレイが
前記デイスクをターンテーブル上に位置させるよ
うにローデイングされた状態で前記カム部材の前
記ローデイング方向への移動に前記デイスクホル
ダー昇降カム部材を連動させ、このデイスクホル
ダー昇降カム部材の前記ローデイング方向への移
動により前記デイスクホルダーを下降位置とする
ように構成されている。

（作用） ローデイング方向にカム部材が移動されると、
このカム部材の傾斜カム溝に係合する案内軸によ
りクランプホルダーが下降する。これと同時に、
カム部材の移動に連動してローデイングされた状
態のデイスクトレイに設けられているデイスクホ
ルダー昇降カム部材がローデイング方向に移動さ
れ、このデイスクホルダー昇降カム部材のデイス
クホルダー昇降用カム穴に係合するデイスクホル
ダー案内軸によりデイスクホルダーが下降し、デ
イスクがターンテーブル上に載置される。そし
て、クランプホルダーの下降に伴ない下降するク
ランプ部材とターンテーブルの協動作用によつ
て、デイスクがターンテーブルにクランプされ
る。

（実施例） 以下、本考案の実施例を第１図ないし第７図を
参照して説明する。第１図は、本考案のデイスク
再生装置のデイスククランプ機構の側面概要図で
あり、第２図は、第１図の平面図であり、第３図
は、第２図のＡ−Ａ断面概要図であり、第４図
は、クランプ部材の下降状態における要部拡大側
面図であり、第５図は、クランプ部材の上昇状態
における要部拡大側面図であり、第６図は、デイ
スクをクランプする際にデイスクホルダーを下降
させる機構を説明する要部側面図であり、第７図
は、第６図のＢ矢視図である。

第１図ないし第７図において、シヤーシ１に垂
直軸２，２を植設し、この垂直軸２，２を案内と
してクランプホルダー３がデイスクトレイ２０を
跨ぐようにしてターンテーブル２１上方に上下動
自在に設けられる。このクランプホルダー３の中
央には、ターンテーブル２１に対応して係合孔３
ａが穿設される。そして、デイスク２５と同径の
クランプ部材４の係合爪４ａ，４ａ…が、係合孔
３ａに挿入係合されてクランプホルダー３の上昇
に伴ないクランプ部材４が引き上げられ、クラン
プホルダー３の下降によりクランプ部材４も下降
してデイスク２５上に載置されるとともにデイス
ク２５とともに回転可能に構成される。さらに、
クランプホルダー３の両端からア−ム部３ｂ，３
ｂが垂下され、このアーム部３ｂ，３ｂに水平方
向であるとともにデイスクトレイ２０のローデイ
ング方向と直角方向に案内軸５，５が突設され
る。そして、これらの案内軸５，５の先端が係合
する傾斜カム溝６ａ，６ａが設けられたカム部材
６，６が、垂直軸２，２に遊嵌される長孔６ｂ，
６ｂを穿設されてシヤーシ１に対してローデイン
グ方向で往復動自在に設けられる。この傾斜カム
溝６ａ，６ａは、上下方向に斜めの部分とその両
端の水平部分とで構成される。これらのカム部材
６，６にラツク６ｃ，６ｃが刻設され、連結杆７
で連結された扇型ギア８，８がそれぞれ噛合され
て２つのカム部材６，６が駆動連結される。さら
に、クランプモータ９にウオームギア１０が連結
され、このウオームギア１０が一方のカム部材６
に設けられたラツク６ｄに噛合され、クランプモ
ータ９にカム部材６，６が駆動連結される。

一方、デイスクトレイ２０には、デイスクトレ
イ２０に対してローデイング方向で往復動自在に
デイスクホルダー昇降カム部材２２，２２が設け
られ、このデイスクホルダー昇降カム部材２２，
２２に上下に斜めのデイスクホルダー昇降用カム
穴２２ａ，２２ａ…が穿設される。さらに、この
デイスクホルダー昇降用カム穴２２ａ，２２ａ…
にデイスクホルダー２３から突出されたデイスク
ホルダー案内軸２３ａ，２３ａ…が挿入係合され
る。また、デイスクホルダーカム部材２２，２２
に突起２２ｂ，２２ｂが突設され、連結杆７に固
定される揺動ア−ム２４，２４によりカム部材
６，６の駆動に連動してデイスクホルダー昇降カ
ム部材２２，２２が移動されるよう構成される。

かかる構成において、キヤビネツト（図示せ
ず）から引き出されたデイスクトレイ２０のデイ
スクホルダー２３上にデイスク２５を載置し、適
宜なガイド機構によりデイスク２５の中心がター
ンテーブル２１上となるまでデイスクトレイ２０
が挿入される。すると、デイスクトレイ２０が所
定位置まで挿入されたことをマイクロスイツチ２
６等で検出し、マイクロコンピユータ（図示せ
ず）等の指令によりクランプモータ９が駆動さ
れ、ウオームギア１０およびラツク６ｄによりカ
ム部材６，６が第１図のごとく右側に駆動され、
このカム部材６，６の右方向への移動に伴ない傾
斜カム溝６ａ，６ａに係合する案内軸５，５が第
４図のごとく下降され、クランプホルダー３が下
降する。そして、このクランプホルダー３の下降
によりクランプ部材４はデイスク２５上に下降載
置される。クランプモータ９はカム部材６，６が
所定位置まで移動したことをマイクロスイツチ２
７等で検出して適宜に駆動停止される。

これと同時に、カム部材６，６の移動に伴ない
扇型ギア８，８が回動し、さらに揺動アーム２
４，２４が回動してデイスクホルダー昇降カム部
材２２，２２の突起２２ｂ，２２ｂが第６図右方
向に押圧され、デイスクトレイ２０に対してデイ
スクホルダー昇降カム部材２２，２２が第６図右
側に移動される。なお、デイスクホルダー昇降カ
ム部材２２，２２は、第６図左側にバネ（図示せ
ず）等により適宜に弾性付勢されている。このデ
イスクホルダー昇降カム部材２２，２２の第６図
右方向への移動により、デイスクホルダー昇降用
カム穴２２ａ，２２ａに係合されるデイスクホル
ダー案内軸２３ａ，２３ａが下降してデイスクホ
ルダー２３が下降する。このため、デイスク２５
がターンテーブル２１上に載置され、クランプ部
材４とターンテーブル２１の協動作用により、例
えば磁石の吸着力等の適宜な手段でデイスク２５
がターンテーブル２１にクランプされる。

また、デイスク２５を取り出す操作がなされる
と、マイクロコンンピユータ等の指令によりクラ
ンプモータ９が逆転駆動され、カム部材６，６が
第１図左側に駆動され、傾斜カム溝６ａ，６ａに
係合する案内軸５，５によりクランプホルダー３
が上昇し、第５図のごとくクランプ部材４が引き
上げられ、デイスク２５から分離される。これと
同時に、デイスクホルダー昇降カム部材２２，２
２がバネ等の弾力によりデイスクトレイ２０に対
して第６図左側に移動され、デイスクホルダー２
３が上昇してデイスク２５がターンテーブル２１
から分離される。その後に、適宜な手段でデイス
クトレイ２０がキヤビネツトから引き出されて、
デイスク２５の取り出しが可能とされる。

このように、クランプ部材４は垂直方向に上昇
および下降され、その姿勢はクランプホルダー３
によりデイスク２５と平行に簡単に保持されるの
で、構造が簡単であるとともに小型化が容易であ
る。さらに、クランプ部材４が常にデイスク２５
に対して平行であるため、クランプ部材４をデイ
スク２５と略同一径とすることが容易にでき、確
実にデイスク２５をターンテーブル２１にクラン
プすることができる。また、クランプ部材４の下
降に連動してデイスクホルダー２３が下降するの
で、デイスク２５を確実にターンテーブル２１に
載置させて、クランプすることができる。

なお、上記実施例では、クランプモータ９によ
りカム部材６，６を駆動するようにしたが、これ
に限られず、電磁石等の働きによりカム部材６，
６を駆動するようにしても良い。また、２つのカ
ム部材６，６が連動して駆動されることがのぞま
しいが、その連動手段は上記実施例のごとくラツ
ク６ｃ，６ｃと扇型ギア８，８および連結杆７で
構成されたものに限られない。

（考案の効果） 以上説明したように、本考案のデイスク再生装
置のデイスククランプ機構によれば、傾斜カム溝
によりクランプホルダーが垂直方向に上昇または
下降してクランプ部材を引き上げまたはデイスク
上にクランプ部材を下降載置でき、デイスククラ
ンプ機構が簡単な構造であり小型化が容易であ
る。しかも、クランプ部材は常にデイスクに対し
て平行で上下動されるので、クランプ部材として
デイスクと略同一径のものを容易に使用できる。
そして、クランプ部材の下降に連動してデイスク
トレイに対してデイスクホルダーが下降するの
で、簡単な構造によつてデイスクをターンテーブ
ル上に確実に載置することができ、より確実にデ
イスクをターンテーブルにクランプすることがで
きるという優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案のデイスク再生装置のデイス
ククランプ機構の側面概要図であり、第２図は、
第１図の平面図であり、第３図は、第２図のＡ−
Ａ断面概要図であり、第４図は、クランプ部材の
下降状態における要部拡大側面図であり、第５図
は、クランプ部材の上昇状態における要部拡大側
面図であり、第６図は、デイスクをクランプする
際にデイスクホルダーを下降させる機構を説明す
る要部側面図であり、第７図は、第６図のＢ矢視
図である。 １……シヤーシ、２……垂直軸、３……クラン
プホルダー、３ｂ……アーム部、４……クランプ
部材、５……案内軸、６……カム部材、６ａ……
傾斜カム溝、６ｃ……ラツク、７……連結杆、８
……扇型ギア、９……クランプモータ、２０……
デイスクトレイ、２１……ターンテーブル、２２
……デイスクホルダー昇降カム部材、２２ａ……
デイスクホルダー昇降用カム穴、２２ｂ……突
起、２３……デイスクホルダー、２３ａ……デイ
スクホルダー案内軸、２４……揺動ア−ム。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ターンテーブルに対して上昇および下降自在
   にクランプ部材を設け、デイスクトレイに対し
   て上昇および下降自在にデイスクホルダーを設
   け、前記クランプ部材が上昇位置の状態で上昇
   位置にある前記デイスクホルダーにデイスクを
   載置し、前記デイスクトレイをローデイングさ
   せて前記デイスクをターンテーブル上に位置さ
   せ、前記クランプ部材と前記デイスクホルダー
   の下降に伴ない前記クランプ部材とターンテー
   ブルの協動により前記デイスクを前記ターンテ
   ーブルにクランプするデイスク再生装置のデイ
   スククランプ機構において、前記クランプ部材
   をデイスクに対して平行に上下動させるクラン
   プホルダーを垂直軸を案内としてシヤーシに対
   して上下動自在に設け、このクランプホルダー
   から垂下させたアーム部に水平方向で前記ロー
   デイング方向と直角方向に案内軸を突設し、こ
   の案内軸が係合する上下に斜めの傾斜カム溝を
   設けたカム部材を前記シヤーシに対して前記ロ
   ーデイング方向に往復動自在に設け、このカム
   部材の移動により前記クランプホルダーを上昇
   または下降位置とし、前記デイスクホルダーに
   水平方向で前記ローデイング方向と直角方向に
   デイスクホルダー案内軸を突設し、このデイス
   クホルダー案内軸が係合する上下に斜めのデイ
   スクホルダー昇降用カム穴を設けたデイスクホ
   ルダー昇降カム部材を前記デイスクトレイに対
   して前記ローデイング方向で往復動自在に設
   け、前記デイスクトレイが前記デイスクをター
   ンテーブル上に位置させるようにローデイング
   された状態で前記カム部材の前記ローデイング
   方向への移動に前記デイスクホルダー昇降カム
   部材を連動させ、このデイスクホルダー昇降カ
   ム部材の前記ローデイング方向への移動により
   前記デイスクホルダーを下降位置とするように
   構成したことを特徴とするデイスク再生装置の
   デイスククランプ機構。 (2) 前記クランプ部材が前記デイスクと略同径で
   あることを特徴とする実用新案登録請求の範囲
   第１項記載のデイスク再生装置のデイスククラ
   ンプ機構。 (3) 前記カム部材をクランプモータに駆動連結
   し、このクランプモータの駆動により前記カム
   部材を移動させることを特徴とする実用新案登
   録請求の範囲第１項または第２項記載のデイス
   ク再生装置のデイスククランプ機構。