JPH0439754Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、例えば、インスタントコーヒー、ふ
りかけ、粉末ミルク、粉チーズ、粉末スパイス、
胡椒、カレー粉、食卓塩、各種化学調味料、砂
糖、各種化学調味料、粉末医薬品、入浴剤、粉末
化粧品、その他の粉末顆粒等を内容物とする振出
容器の回転式蓋装置に関する。

従来の技術 従来の粉末チーズ等の振出容器の回転式蓋装置
は、アルミ金属製の固定蓋に押し込み開口を設け
て、使用時にこれを容器内に押し込んで開口する
形式のものであつた。

考案が解決しようとする問題点 そのため、容器内に押し込まれた押し込み開口
片が、容器内の粉末チユーズ等に紛れ込んだり、
押し込み開口の縁に連結したまま取り残されたり
することとなるが、この場合、押し込み開口片が
振出の邪魔になる問題があつた。

問題点を解決するための手段 そこで、本考案は、容器に固定した固定蓋の一
部に引張具を上面に一体に有する引き剥がし開口
を設け、該引き剥がし開口に合致する少なくとも
一個所に振出孔を有する回転蓋を前記固定蓋に回
転自在に設け、且つ前記引き剥がし開口の引張具
に前記回転蓋の振出孔が当接して回転を阻止され
てなる振出容器の回転式蓋装置を提供するもので
ある。

作 用 本考案に係る振出容器の回転式蓋装置では、固
定蓋の開口は引張具で引き剥がして行うから、開
口操作は婦女子にも簡単に容易にでき、且つ、開
口片は引張具と共に開口から除去されるから、振
出操作や回転蓋の回転操作の邪魔になる虞れは全
くなく、更に、引き剥がし開口を除去しない限り
引張具で回転蓋は回転を阻止されているから、開
口が誰かに故意又は偶然により明けられたか否か
一目で判る作用がある。

実施例 以下図示する実施例により本考案装置を詳細に
説明すると、第１図及び第２図は固定蓋１を示す
もので、中央に回転蓋の回転軸が嵌合する軸孔２
が設けてある。３は引き剥がし開口で、第１図で
は扇状に枠線で囲つて示してあるが、実際には第
４図示の如く、蓋の裏側に表面まで到達しない切
込４が前記枠線に沿つて設けてあり、表面は蓋表
面と連続的な面になつている。引き剥がし開口３
の上面には、第３図示の如く、一端部が一体に接
続する引張具５が設けてあり、これを引つ張ると
引き剥がし開口３は前記切込４に沿つて引き剥が
されて開口することとなる。また、引張具５の高
さは、第２図示の如く、蓋の縁片６より突出しな
い高さに設けてある。固定蓋１の表面には所定の
回転角度位置に、第５図示の如き二個一対からな
るクリツク用突起７，８が夫々三個所宛設けてあ
り、これに後述する回転蓋の位置決め突起がクリ
ツク式に係合して振出口の大きさを大中小の三段
階に調整できるように構成してある。第１図で破
線でしめす突起９は、加工成形時の位置決め用に
固定蓋１の裏側に設けたものである。

また、固定蓋１の縁片６の内周に沿つては、凹
溝１ａが設けてあり、固定蓋１の表面と後述する
回転蓋１０との間に残留した粉末顆粒等が回転蓋
１０の回転に伴つて、凹溝１ａ内に押しやられて
溜込まれるように構成してある。

第６図乃至第８図は回転蓋１０を示すもので、
中央裏側に割溝と抜止めを有する回転軸１１が突
設してあり、前記固定蓋１の軸孔２に回転自在に
嵌着するように構成してある。１２は周囲を枠片
で縁取りされた振出孔で、前記固定蓋１の引き剥
がし開口３を包含して相対して設けてあり、引張
具５は該孔１２から上方に突出している。また、
実施例の場合、前記振出孔１２と180度の角度で
相対する位置に少量振出孔１３が対称的に設けて
あり、180度回転した位置で同様に引き剥がし開
口３に相対するように構成してある。また、前記
振出孔１２，１３の外周には、粉末顆粒等が外側
に飛散しないようにガード１２ａ，１３ａが夫々
突設してある。１４は回転蓋１０の上面に突設し
て回転操作枠である。また、回転蓋１０の裏側に
は、前記固定蓋１のクリツク用突起７，８と係合
する位置に、位置決め突起１５が設けてあり、回
転蓋１０の振出孔１２又は少量振出孔１３の引き
剥がし開口３に対する回転位置をクリツク式に設
定し、振出量を正確且つ容易に調整できるように
構成してある。１６は回転蓋１０の裏側に前記回
転操作枠１４に相対して凹陥して設けた成形用の
凹部である。

固定蓋１と回転蓋１０とは、第９図のように、
重ねて組立てられ、その上にオーバーキヤツプ１
７が装着される。第１０図は使用態様例で、固定
蓋１は、内周にプラスチツクを施した紙管等の容
器２０に、高周波溶着、超音波溶着等の熱溶着に
より一体に固着され、これに回転蓋１０を取付け
て、オーバーキヤツプ１７が装着される。また、
容器２０の底部にはテールキヤツプ１８が固定蓋
１と同様に一体に固着されている。

効 果 以上の通り、本考案装置によれば、引き剥がし
開口を除去しない限り引張具で回転蓋は回転を阻
止されているから、商品の流通径路において開口
が誰かに故意又は偶然により明けられたか否かは
消費者に一目瞭然で判る効果があり、更に、引張
具が引き剥がし開口に占位しているから、開口位
置を探す必要がなく、且つ開口操作は引張具を引
き剥がすだけであるから、婦女子にも簡単に容易
にでき、且つ、開口片は引張具と共に開口から除
去されるから、振出操作や回転蓋の回転操作の邪
魔になる虞れは全くない等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の一実施例における固定蓋
の平面図、第２図はその要部を縦断して示す正面
図、第３図は他の要部の拡大縦断面図、第４図は
他の要部の拡大縦断面図、第５図はまた他の要部
の拡大縦断面図、第６図は本考案装置の一実施例
における回転蓋の平面図、第７図はその要部を縦
断して示す正面図、第８図はその底面図、第９図
は前記固定蓋と回転蓋の組立状態に更にオーバー
キヤツプを装着した状態をその要部を縦断して示
す正面図、第１０図はその使用態様を分解して示
す分解斜視図である。 １……固定蓋、３……引き剥がし開口、４……
切込、５……引張具、１０……回転蓋、１１……
回転軸、１２……振出孔、１７……オーバーキヤ
ツプ、１８……テールキヤツプ、２０……容器。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 容器に固定した固定蓋の一部に引張具を上面
   に一体に有する引き剥がし開口を設け、該引き
   剥がし開口に合致する少なくとも一個所に振出
   孔を有する回転蓋を前記固定蓋に回転自在に設
   け、且つ前記引き剥がし開口の引張具に前記回
   転蓋の振出孔が当接して回転を阻止されてなる
   振出容器の回転式蓋装置。 (2) 実用新案登録請求の範囲(1)に記載の装置にお
   いて、引き剥がし開口に振出口が合致する位置
   において、固定蓋と回転蓋との間に回転位置決
   め用のクリツク機構を設けてなる振出容器の回
   転式蓋装置。 (3) 実用新案登録請求の範囲(1)又は(2)に記載の装
   置において、引張具が固定蓋又は回転蓋の最上
   面から上方に突出しない高さに設けてあること
   を特徴とする振出容器の回転式蓋装置。 (4) 実用新案登録請求の範囲(3)に記載の装置にお
   いて、固定蓋又は回転蓋上に更にオーバーキヤ
   ツプを嵌着しえるように、引張具が固定蓋又は
   回転蓋の最上面から上方に突出しない高さに設
   けてあることを特徴とする振出容器の回転式蓋
   装置。 (5) 実用新案登録請求の範囲(1)、(2)、(3)又は(4)に
   記載の装置において、固定蓋及び回転蓋がプラ
   スチツク製であることを特徴とする振出容器の
   回転式蓋装置。 (6) 実用新案登録請求の範囲(1)、(2)、(3)、(4)又は
   (5)に記載の装置において、固定蓋の縁片の内周
   に沿つて残留した粉末顆粒等が溜るように凹溝
   を設けたことを特徴とする振出容器の回転式蓋
   装置。