JPH0439310Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、既に浴室等に取付けられているシ
ヤワーヘツド掛着用のフツクを利用し、て、該シ
ヤワーヘツド及び浴室用品を保持ないしは吊下げ
可能としたシヤワーヘツド等の支持装置の改良に
関する。

〔従来の技術〕

従来のこの種支持装置としては、第６図に示し
たように、シヤワーヘツドを保持する補助フツク
ロとブラシ等を吊下げる掛鉤ハをそれぞれ備えた
ハンガー本体イの下面に、逆円錐状の突起ニを設
け、該突起を既設のシヤワーヘツド用フツクホの
テーパー状内孔ヘに挿嵌するようにしたものが知
られている（例えば実開昭60−135372号公報参
照）。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら上記既設のフツクの内孔ヘは、画
一的なものでなく、使用するシヤワーヘツドの規
格によつて、その直径やテーパー角度が多少づつ
異なるため、該内孔に単に逆円錐状の突起ニを挿
嵌するだけの従来の支持装置では、多くの場合、
上記挿嵌部にガタ付きが発生する他、シヤワーヘ
ツドの抜取り時に該支持装置自体が屡々フツクよ
り抜外れて脱落するという問題点が見られた。

また上記既設のフツクホは、メーカーによつて
内孔ヘの開設位置と壁面間の距離や傾斜角度がま
ちまちであつたため、上記支持装置の製作に当た
つては、上記個々の形態に合致したものとしない
限り、ハンガー本体イの背面が壁面に当接して突
起ニが嵌挿できなかつたり、上記背面と壁面間に
無用の間隙が生じて美観を損ねていた他、内孔ヘ
の傾斜角度によつては装置全体が過度に傾いて実
際の使用に不都合が生じる等、種々の問題点が見
受けられたものである。

本考案は、従来の逆円錐状の突起に代えて平板
状の係入板とし、上記フツクの内孔ヘに係入板を
挿入するだけで、シヤワーヘツド及び浴室用品の
保持具を備えた装置全体が壁面に沿つてガタ付く
ことなく確実に掛着されるシヤワーヘツド等の支
持装置を提供することを目的としたものである。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を解決するため、本案シヤワーヘツド
等の支持装置は、少なくとも既設のシヤワーヘツ
ド用フツクが内在可能な中空部を形成してなるフ
レームと、基端が上記フレームに枢支された連結
板と、該連結板の先端に枢着され、少なくとも補
助フツクを備えたハンガー本体と、該本体の中央
部下面に一体的に突成され、上記既設のフツク内
孔に係入可能な逆台形状の係入板とによつて構成
したものである。

〔作用〕

上記のように構成された本案の支持装置は、既
設のフツクを内在させてフレーム裏面を壁面に嵌
着させた上、連結板とハンガー本体を適度に回動
調節して、その係入板がフツクの内孔上方に位置
するように調整し、しかる後、上記フレームを押
下げて該係入板をその両側上方が内孔壁面と当接
するまで挿入すれば、ハンガー本体はフレームに
枢着されて一定量傾斜する連結板を介して押圧さ
れるため、上記係入板を前傾させ、該係入板両側
縁の上下四点（第４図ａ，a′及びｂ，b′）が内孔
壁面に当接した位置で確実に固定されるのであ
る。

〔実施例〕

以下、本考案の構成を実施例に基づいて更に具
体的に述べると、第１図において、１は既に浴室
等の壁面に固着されているシヤワーヘツド掛着用
のフツク、２は上記フツク１が内在可能な中空部
２′を備えてなるフレーム、３はその基端を上記
フレーム２の上方内周面に枢着せしめて一定量傾
倒可能とした連結板、４は前面にシヤワーヘツド
Ｓ掛着用の補助フツク４ａと両側にブラシＢ吊下
げ用の掛鉤４ｂをそれぞれ備えたハンガー本体で
あつて、後縁の嵌入部４ｃ両側に対設した凸起４
ｄ，４ｄを上記連結板３の先端両側に上向きに開
放された凹孔３ａ，３ａに陥入して、両部材３，
４を一定量回動可能に枢着したものである（第３
図参照）。

更に５は上記ハンガー本体４の下面中央部に一
体的に突成された逆台形状の係入板を示し、その
先端部は上記フツク１の内孔１ａに挿入し得るよ
うに細巾とし、また基端部は上記内孔１ａの前面
開口部１ｂよりも広巾としたものであるが、その
テーパー角度αは第４図に示したように、係入板
５が前傾した際、その両側上下が上記内孔１ａの
壁面と四点（ａ，a′，ｂ，b′）で当接する範囲の
角度であれば、特に限定するものではない。また
上記係入板５の両側縁に一定のアールを付してお
くことにより、内孔１ａとの支持状態を安定的に
維持し得るものである。

尚、上記係入板５は通常、硬質プラスチツクで
製作されるが、その厚さは大凡５mm以下、好まし
くは３mm前後である。上記係入板の厚さについて
は該板の剛性や強度との関係で決定すべきである
が、強度上、許される範囲であれば可及的に薄い
方が効果的である。その為には該係入板の内孔１
ａにおける傾倒を妨げない部分に適当なリブ６を
設けることが好ましい。更に上記係入板５はハン
ガー本体４に対する取付け角度を後方へ約５度傾
斜せしめたものを示したが、垂直に取付けるよう
にしても略同等の作用効果が得られるものであ
る。

次に第５図に示した実施例では、上記ハンガー
本体４を横長状に形成し、その両端にシヤワーヘ
ツドＳ嵌着用の補助フツク４ａ，４ａを設ける一
方、上記フレーム２を下方に延長し、該フレーム
の内壁等を利用して多数の横杆７を平行状に架設
し、該任意の横杆に浴室用品載置用の収納棚８，
８′を着脱可能に取付け得るようにしたものであ
る。

上述の実施例によれば、ハンガー両端に設けら
れた補助フツク４ａ，４ａの選択が任意であるか
ら、既設のフツク１位置の如何に係わりなくシヤ
ワーヘツドＳの着脱動作が容易となる上、該ヘツ
ドＳを掛着しない他側の補助フツク４ａにはブラ
シＢを吊下げる等、その活用は自由である。また
収納棚８，８′を設けることにより、従来、浴室
の床面に雑然と置かれていたシヤンプーや石鹸等
の浴室用品が美麗に整理できて便利である。更に
フレーム２や収納棚８，８′自体及び浴室用品の
重量が互いに枢支された連結板３及びハンガー本
体４を介して係入板５に伝達され、該係入板と内
孔１ａとの圧接力を高めて支持装置全体がより安
定的に既設フツク１に掛着されるのである。

〔考案の効果〕

本案シヤワーヘツド等の支持装置は、上述の通
り構成されているため、以下に記載するような効
果を奏する。

即ち、フレーム２に対し連結板３及びハンガー
本体４のそれぞれが互いに回動可能に枢支されて
いることにより、それらの傾倒角度が自在に変換
できるから、係入板５と壁面との距離が調節で
き、既設フツクにおける内孔１ａの開設位置に関
わりなく支持装置のフレーム２を壁面に沿つて美
麗に掛着し得るのである。

また逆台形状の上記係入板５が内孔１ａ内で少
しく前傾し、該係入板の両側上下四点が内孔壁面
と当接して支持されるため、これが上記内孔１ａ
の大きさやテーパー角度等の相違を吸収し、既製
のフツクに対して支持装置全体をガタ付くことな
く確実かつ安定的に支持するのである。従つて、
在来品の如くシヤワーヘツドの取外し時に、支持
装置が上記フツクより抜外れて脱落するというお
それは全くないのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案支持装置の一部を切欠して示す正
面図、第２図はＡ−Ａ線断面図、第３図はＢ−Ｂ
線断面図、第４図は要部の一部断面図、また第５
図は本案支持装置の他の実施例を示す斜視図、更
に第６図は支持装置の従来例を示す斜視図であ
る。 尚、図中１……フツク、２……フレーム、３…
…連結板、４……ハンガー本体、５……係入板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 既設のシヤワーヘツド掛着用のフツク１が内在
   可能な中空部２′を形成してなるフレーム２と、
   基端が上記フレームに枢支された連結板３と、該
   連結板の先端に枢着され、少なくともシヤワーヘ
   ツド掛着用の補助フツク４ａを備えたハンガー本
   体４と、該本体の中央部下面に一体的に突成さ
   れ、上記フツク１の内孔１ａに掛着可能な逆台形
   状の係入板５とによつて構成されたことを特徴と
   するシヤワーヘツド等の支持装置。