JPH043908B2

JPH043908B2 -

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Publication number: JPH043908B2
Application number: JP59260995A
Authority: JP
Priority date: 1984-07-24
Filing date: 1984-12-12
Publication date: 1992-01-24
Also published as: JPS6132755A; DD229358A5

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野この発明は、第１の印刷ユニツトと、凹刻印刷
ユニツトとしての第２の印刷ユニツトと、シート
の搬送のためこれらの二つの印刷ユニツトを連結
する搬送装置とを備えた、有価証券、特に銀行券
用の複合紙供給輪転印刷機に関する。

従来の技術この種の従来の輪転印刷機（独国特許2411691
号）は多色オフセツト印刷ユニツトと、多色凹刻
印刷ユニツトとより成る、有価証券の一側に先ず
オフセツト印刷が行われて特に有価証券の地紋が
印刷され、それから凹刻印刷が行われ、特に主デ
ザインが印刷される。二つの印刷ユニツト間の搬
送装置がシート裏返し装置を備えている場合は、
シートの片面はオフセツト印刷によつて印刷さ
れ、他の面は凹刻印刷によつて片面印刷される。

整合したシートを第１の印刷ユニツトから第２
の印刷ユニツトに搬送するためにグリツパ組立体
の設計及び組立てをする必要がある。グリツパ組
立体はシートを印刷ユニツト間で搬送するための
ものであり、チユーニングリツパ装置ないしは搬
送ドラム上に全てのシートが正確に規定された仕
方をもつて動かされるように取り付けされる。正
確な整合の維持は、組合わせ多色輪転印刷機の場
合は特に銀行券の印刷のためには重要であるが、
従来はこれまではシート搬送装置によつて、シー
トを整合して搬送しようとしていた。

しかしながら、この種のグリツパ組立体はその
構造がかなりに精巧なものとしなければならず、
搬送工程の全体で完全な整合を維持しなければな
らず、そのグリツパは十分に大きな力でシートを
不動に保持しなければならず、所期の動作をする
ようにグリツパの案内及び制御をする必要があ
る。更に、二つの印刷ユニツト及び搬送装置の精
密調整に要するセツト時間は数日にも達する。そ
して証券類の印刷品質の向上の要求はずつとあ
る。最近の多色ユニツト印刷機では、シートの整
合搬送は確保されるが、前述した種類の複合され
た印刷機では困難がある。この種の組合わせ印刷
機では二つの印刷ユニツトは一般的には同期駆動
のための連続的長手方向軸を備えており、凹刻印
刷ユニツトにおいてシート搬送装置及び特に第１
の印刷ユニツトに生ずる強い衝撃の影響によつて
シートの整合搬送が損なわれる。知られている通
り、凹刻印刷機の作動は、例えばオフセツト印刷
機より圧搾状態であることから、プレートシリン
ダ及びインプレツシヨンシリンダ上に取りつけら
れる凹刻印刷板とぬぐいシリンダとの間で押圧が
増加または減少する毎に、周期的な衝撃が生じ、
周方向での振子的な振動が発生される。このよう
な衝撃、特に第１の印刷ユニツトでの低い印刷応
力凹刻印刷ユニツトでの高い応力との切り替わり
は整合を損なわせるものである。

完全な整合の維持は、シート反転装置が二つの
印刷ユニツト間に設置されている場合は、更に特
に困難である。これは、シート反転時にシート位
置の整合交差が出てくるのは避けられないからで
ある。

更に、最近のシート供給印刷機の作動速度は時
間当たり10000枚もの印刷を実行する程高速であ
り、このような高い搬送速度で良好な整合状態の
搬送を行うのはより困難になつてきている。

印刷すべき又は印刷されたシートの位置を修正
又は変化することができる種々の装置がすでに知
られている。例えば、独国特許第1934029号では
印刷機のシリンダにグリツパ組立体を設け、グリ
ツパ及びグリツパ支持バーを担持するグリツパス
ピンドルは、シリンダ内に横方向に変位できるよ
うに取り付けられかつシートの横方向変位のため
の制御装置によつて横断方向に変位できる構造ユ
ニツトを構成する。この制御装置はカムおよびロ
ーラを有した板を備え、ローラは変位可能なグリ
ツパ組立体の端に取り付けられ、カム上を転動す
る。この公知のシリンダは正常に堆積されたシー
トから横方向に一枚のシートをオフセツトせしめ
るために意図され、かつ正常に堆積されたシート
の連続数を各場合に決定する計測機構を備えてい
る。

独国公告2046602号の公知の印刷機用シート供
給及び整列装置は計測ヘツドを有し、そのヘツド
の出力に計測制御手段が連結され、その計測手段
は摺動吸引バー又は制御可能楔若しくは制御可能
液圧シリンダによつて変位可能な軸方向変位可能
ストツプドラム若しくは中間ドラムによつてシー
トの一枚一枚の横変位を行う。有効シート位置、
即ち現実位置の測定は独国公告2046602号に従つ
て好ましくは次のように行われ、光源から発射さ
れかつ光電池によつて測定される光の放射が三角
形状の開口によつて楔状に絞られ、シートの側縁
によつて部分的に隠される。このようにして、接
近シートの変化する横位置に応じて多量の、また
は少量の放射光が光電池に入るのが許容され、そ
れに応じた光電流即ち相当する値の電気的計測信
号が得られる。この計測信号は、シートの現実の
位置を現し、所望のまたは正規の位置を現す電気
信号と比較され、整合を修正する制御信号が得ら
れる。

更に、独国特許1175695号に開示された多色シ
ート供給輪転印刷機ではシートの先端縁を変形す
ることによつて印刷の整合の維持制御をするもの
である。この目的のためにグリツパ組立体はシー
ト案内装置内に設置され、グリツパレストとグリ
ツパを担持するグリツパ軸とを備えたものであ
り、シートの先端縁に沿つて二つの部分に区分さ
れ、これらの部分間の接合部にキヤリツジがあ
り、同キヤリツジはグリツパ軸およびグリツパ支
持体の双方に係合され、かつシートの移動方向に
またはその反対方向に若しくはこれに角度をなし
て変位可能となつている。グリツパ軸の個々の部
分は自己芯出型のローラ軸受に取り付けられ、グ
リツパレストの部分はピンの廻りを蝶番式に回転
自在である。キヤリツジはカム駆動のロツカによ
つて変位可能であり、カムの位置は無段変速駆動
機構によつて調整される。変位可能なグリツパ組
立体が取り付けられるシート案内装置は接触ドラ
ム、インプレツシヨンシリンダ、搬送ドラムまた
はチエーンコンベアすることができる。独国特許
1175695によるこの公知の装置は湿気または圧搾
による紙の変化を補償する意図のものであり、整
合の維持性の改善ができる。

発明が解決しようとする問題点シート位置の制御のための上述装置はどれも組
合わせ供給輪転装置には採用できなかつた。それ
はシート搬送装置自体の整合安定性が満足であ
り、実際的でないことは明らかであり、同期的駆
動の機械組立体のシートの整合修正に組み合わせ
るにはあまりに複雑すぎることになる。

この発明の目的は上述型の組合わせ印刷機にお
ける第１の印刷ユニツトから第２の印刷ユニツト
にシートを搬送するときの完璧な整合安定性を確
保することができ、インプレツシヨンの衝撃的な
増加及び減少のため機械の部材に振子のような振
動をうける凹刻印刷ユニツトの反動をできうる限
りにおいて排除できるようにすることにある。

発明の構成本発明によれば、有価証券、とくに銀行券用の
複合紙供給輪転印刷機であつて、第１の印刷ユニ
ツトと、凹刻印刷ユニツトとしての第２の印刷ユ
ニツトと、シートの搬送のためこれらの二つの印
刷ユニツトを連結する搬送装置とを備えたものに
おいて、前記二つの印刷ユニツトは各々が連続的
な長手方向軸を持たない独立の駆動機構を有し、
第２の印刷ユニツトの駆動機構は第１の印刷ユニ
ツトの速度に依存して制御され、搬送領域には測
定ヘツドを備えた検知装置が設置され、前記ヘツ
ドは第１の印刷ユニツトにおいてシートに付加さ
れる整合マークに応答するとともに周方向及び横
方向における整合ずれを検知するものであり、検
知装置と第２の印刷ユニツトとの間に、整合ドラ
ムを有した且つ計測された整合ずれに応じてシー
トの部分を修正するための装置が配置されている
ことを特徴とする輪転印刷機が提供される。

好ましくは、整合ドラムは、独立して制御され
る駆動機構を有し、該駆動機構は第２の印刷ユニ
ツトの速度に応じて調整可能であり、かつ計測さ
れた周方向の整合ずれに応じてそれを修正するよ
うに制御可能であり、更に横方向における計測さ
れた整合ずれ及び必要であればシートの傾斜の修
正はドラム上の装置特に制御可能にかつそれに応
じて変位可能なシートグリツパによつて好ましく
は行われる。

より正確に整合修正を行うときには、第２の印
刷ユニツト内においてシートが印刷される個所よ
り背後で第２の検知装置が配置され、同装置は、
第１の印刷ユニツトで付加される整合マークに対
する第２の印刷ユニツトで付加される付加的な整
合マークの位置を検知し、その誤差信号は整合偏
差特に整合ドラムの修正の装置を制御するのに役
立つ。

本発明の組合わせ印刷機の適当な発展形態は特
許請求の範囲における実施態様項に記述されてい
る。計測された整合偏差に応じて整合修正を実行
するため、公知の例えば初めに述べた装置及びそ
の制御及び調整装置が必要に応じて採用できる。

実施例第１図によれば、組合わせ印刷機は第１の印刷
ユニツト１（この例では４色の乾燥オフセツト印
刷ユニツト）と、シート搬送装置２と、多色凹刻
印刷ユニツトとしての第２の印刷ユニツト３（こ
の例では３色の凹刻印刷ユニツト）とより成る。
第１の印刷ユニツトは乾燥オフセツト印刷ユニツ
トである必要はなく、各種の印刷法による多色印
刷ユニツトとすることができる。

第１の印刷ユニツト１は、停止ドラム及びシー
ト供給機からの搬送路に沿つて到着するシート５
のための搬送ドラムを有したシート供給装置６
と、インプレシヨンシリンダ７と、インプレツシ
ヨンシリンダ７と協動するブランケツトシリンダ
８と、オフセツト印刷板を担持する４個のオフセ
ツト板シリンダとより成る。これらの印刷板は、
その夫々が部分的な画像を受け持つており、これ
らに関係づけられるインクユニツト（図示せず）
によつて夫々の色にインク付けされ、すべてのイ
ンク付けされた画像はブランケツトシリンダ８に
伝達される。すべてのインクユニツトは枠９上に
取り付けられ、その枠９は機械の主枠４から離間
するように動かすことができる。シリンダの回転
方向は湾曲矢印をもつて指示される。シート５は
インプレツシヨンシリンダ７とブランケツトシリ
ンダ８との間を通過の際に印刷され、それから整
合状態で搬送装置２に受け取られる。

搬送装置２は、大シリンダ１１及びシリンダ１
２を有した公知の調整可能シート調整装置と、な
るべくは紫外線灯を有した乾燥機１４の下方に取
り付けられた乾燥シリンダ１３と、整合ドラム１
６と、搬送ドラム１７とより成る。搬送装置２を
通過するシートの印刷面の位置は各場合を通じて
小さな三角形をもつて示される。乾燥シリンダ１
３の周部に対向して、シリンダ１２から搬送され
るシートの点に近接して、第１の印刷ユニツト１
内でオフセツト印刷板によつて付加されるシート
５上の整合マークを読み取るための検知装置１５
が配置される。この検知装置１５及びドラム１６
の作動については以下詳細に説明されよう。

整合ドラム１６上を通過するシートを最大限正
確に案内するため、乾燥シリンダ１３、整合ドラ
ム１６及び搬送ドラム１７の軸線は直線上に又は
少なくとも略直線上に配置される。

公知のシート裏返し装置はこの実施例のように
シートを裏返すときは次のように作動する。大シ
リンダ１１上でグリツパによつてその先端縁にて
保持されるシートが大シリンダ１１と小シリンダ
１２との間の〓間を完全に通過すると直ちに、小
シリンダ１２上に取り付けされたグリツパは大シ
リンダ１１上のシートの後端縁に把持するように
制御される。これらのグリツパはシリンダ軸線に
平行な軸線の廻りで回動可能であり、シートの後
端縁の把持をした瞬間に小シリンダの回転方向に
おける前方を指向する。シートの後端縁の把持を
した直後にグリツパは後方に回動され、シートの
後端縁であつたものが今度は小シリンダ１２上に
引き込まれシートの先端縁となり、これに引き続
いて大シリンダ１１のグリツパが開放され、シー
トは直線矢印の方向に小シリンダ１２に引込まれ
る。このようにして、シートの印刷された面はシ
ートが乾燥シリンダ１３に進入するときは外方に
面し、第２の印刷ユニツトで未だ印刷されていな
いシートの他の面への印刷が行われる。

第１の印刷ユニツト１によつて印刷されたシー
トの同一の側に第２の印刷ユニツト３で付加的な
凹刻印刷をする場合には、シートの裏返し装置は
シリンダ１１と１２との間での通常のシート搬送
が行われるよう、即ちシートの裏返しがされない
ように、設定される。シートの印刷された面は乾
燥シリンダ１３上で内向きとなるが、これは重要
性をもたない。というのは、不完全に乾燥された
インクの定着は、もし必要があれば凹刻印刷ユニ
ツト内で凹刻印刷板へのインプレツシヨンシリン
ダの圧力の効果で、得ることができるからであ
る。この場合、凹刻印刷板は新規な印刷工程の度
にそれに先立つてぬぐわれる。

第２の印刷ユニツト３、即ち凹刻印刷ユニツト
は搬送ドラム１７からのシートが通過するインプ
レシヨンシリンダ１８と、凹刻印刷板を担持する
かつインプレシヨンシリンダ１８と協動するプレ
ートシリンダ１９と、インク装置２１によつて異
なつた色にインク付けされかつプレートシリンダ
１９上で凹刻印刷板をインク付けする３個のイン
ク付けローラ２０と、それ自体は公知の予備ぬぐ
い装置２３と、ぬぐいシリンダを有した主ぬぐい
装置２４とより成る。インク付けユニツト２１は
主枠４から抜き出しできるように枠２２上に取り
付けられる。シートが裏返しされたときは印刷さ
れていない面が凹刻印刷によつて、インプレシヨ
ンシリンダ１８とプレートシート１９との間の通
路上で印刷され、それからチエインコンベヤ２５
によつて取り出される。

凹刻印刷後シートをチエインコンベヤ２５に受
け渡されるインプレシヨンシリンダ１８の周部に
対面して第２の検知装置２８が配置され、この装
置２８の作動は以下に説明されよう。

説明している実施例では、シートは片面に４色
のオフセツト印刷が行われ、他の面には３色の凹
刻印刷が行われる。オフセツト印刷は、有価証券
や銀行券では原則として具備している安全用の自
問の印刷を受け持ち、凹刻印刷は主デザインの印
刷を受け持つ。もしシートの裏返しをしない場合
は、双方の印刷がシートの片面に行われる。

第３図は上述の装置の調整及び制御装置を示
す。印刷ユニツト１のシリンダはモータを有した
駆動部Ｍ８によつて回転され、実施例ではブラケ
ツトシリンダ８が駆動される。印刷ユニツト１の
残りのシリンダ及び搬送装置２のシリンダ１１，
１２及び１３は公知のようにブラケツトシリンダ
８に伝動機構によつて連結され、同期的な駆動が
行われる。

印刷ユニツト３の駆動のため、モータを有した
駆動部Ｍ１９が使用される。駆動部はこの実施例
ではプレートシリンダ１９を駆動し、残りのシリ
ンダ及び凹刻印刷ユニツトのローラ並びに搬送ド
ラム１７はプレートシリンダ１９に伝動機構によ
つて連結される。印刷ユニツト３を印刷ユニツト
１の動きと同期運動させるため、駆動部Ｍ１９は
印刷ユニツト１の速度に応じて調整される。この
目的のためにブランケツトシリンダ８の軸上に速
度センサＤ８が配置され、同センサは基準速度を
代表する電気信号ｎ８を発生する。速度センサＤ
１９がプレートシリンダ１９の軸上に配置され、
第２の印刷ユニツト３の速度を代表する電気信号
ｎ１９を発生する。二つの信号ｎ８及びｎ１９が
制御回路２６に印加され、同回路２６は基準値と
実測値との差に応じた制御信号を生じ、駆動部Ｍ
１９が制御される。二つの印刷ユニツト駆動部
は、従つて、長手方向軸によつては機械的には非
連結であり、所謂シンクロ機構によつて純粋に電
気的に同期がとられる。

二つの駆動部Ｍ８及びＭ１９は相互に機械的に
は独立であることから、搬送装置２及び印刷ユニ
ツト１に対し凹刻印刷ユニツト３による機械的な
反力が加わるのは防止される。このようにして、
凹刻印刷時における大きな衝撃に基づいて第２の
印刷ユニツトへの搬送の際シートが整合位置から
外れることに由来して生ずる整合誤差は全て基本
的には避けられる。更に、機械的に独立した印刷
ユニツト１及び３は容易に且つ公知の組み合わせ
印刷機より短い時間で調整することができる。

シート５を裏返すときに特に生ずる整合ずれを
修正するために、シートはその縁部に上述の整合
マークを有しており、この整合マークは以下に説
明するように検知装置１５によつて読み取られ、
そして整合ドラム１６及びドラム上に設けた整合
修正装置、特に移動可能グリツパ組立体によつ
て、個々のシートの位置は測定される整合ずれに
応じて修正される。検知装置２８による補助の制
御については後に述べる。

整合ドラム１６は、駆動機構Ｍ８及びＭ１９か
ら独立した駆動機構Ｍ１６によつて、第２の印刷
ユニツト３の速度に応じて駆動される。この目的
のために、速度制御弁Ｄ１９から生じ基準速度と
して今や使用される電気信号ｎ１９、及び整合ド
ラム１６の現実の速度を示す整合ドラム１６の軸
用の速度モータＤ１６からの信号が回路装置２７
に印加される。回路２７は基準の値と現実の値と
の差に比例する制御信号を生じ、駆動機構Ｍ１６
のその差に応じた制御を行い、かくして同機構Ｍ
１６は第２の印刷ユニツト３と同期せしめられ
る。もし、整合ずれが周方向で測定された場合に
は、短期間の加速又は減速が整合ドラム１６の同
期回転に一時的に重畳される。この場合、シート
は搬送方向又はその反対方向に僅かに変位され、
整合ずれが修正される。この目的のために、整合
ドラム１６の駆動機構Ｍ１８は好ましくはデイス
クアーマチユア（disc−armature）モータより
成り、そのアーマチユアの質量が僅かであること
から急速短時間速度変化のための制御指令に対し
て実際上遅れなしに応答する。またはステツプモ
ータでもよい。

実施例では、各シート５は第２図に略示するよ
うにその先端縁に二つの周方向の整合マークmu
を有し、その整合マークmuは印刷ユニツト１で
同一の高さのところで付けられ、また一つの側縁
には側部整合マークmsがある。この二つの整合
マークmuはシートの側縁の近くに位置しており、
周方向の整合ずれとシートの傾斜との双方の測定
に役立つ。検知装置１５は二つの測定ヘツドKu
を有し、その測定ヘツドKuは整合マークmuの読
み取りを行い、測定ヘツドKsは整合マークmsの
読み取りを行う。乾燥シリンダ１３上のシリンダ
５に対する測定ヘツドの位置は第２図に概略的に
示される。

角度位置パルス発生器Ｗ（第３図）は第２印刷
ユニツト３のシリンダの一方の軸、この実施例で
はプレートシリンダ１９の軸上に取り付けられ、
整合マークが検知装置１５を通過しそれを読む瞬
間に電気信号を発生し、その電気信号は測定のト
リガとなり、周方向におけるシート５の正しい整
合位置の基準値となる。測定ヘツドKuによる整
合マークmuの実際の読み取り時間はシート位置
の実測値を規定する。もし、シートが搬送方向に
正確に整列しておりかつ傾斜していないとすれば
（傾斜している場合については後で述べる。）双方
の整合マークmuは二つの測定ユニツトKuによつ
て同時に測定される。もし、基準値と実測値との
違いがある場合、測定ヘツドKuに接続された論
理回路がそれに応じた誤差信号t₁を生じ、その信
号は制御回路２７に印加され、制御回路２７は整
合ドラム１６の速度を短時間一時的に変更して、
シート５は整合ドラム１６上に位置すると直ぐに
良好な整合位置に復帰することになる。

測定ヘツドKsは側部整合マークmsを検知する
ことによつて横方向の整合偏差を検出する。この
目的のために、測定ヘツドKsは多数の光電池、
例えば光ダイオードを有しこれら光電池は相互に
近接してシートの移動を横切るように配置され
る。測定ヘツドKsは光伝動繊維束で作動させる
こともでき、この場合光入射面はシートの縁に向
かつて列をなしている。整合マークを持つたシー
トの縁の像は光電池又はガラス繊維の入射面に投
影され、その結果測定ヘツドKsによつてカバー
される測定領域内において整合マークmsの位置
する位置が測定される。測定領域の中心で規定し
た基準位置からの偏差が検知されると、測定ヘツ
ドKsと関係付けられる論理回路は誤差信号t₂を
生じ、その誤差信号は基準値と実際の位置との偏
差に相当しており、装置Ｇの駆動機構MGが制御
され、側部の整合が修正される。

この装置Ｇは整合ドラム１６上に取り付けら
れ、グリツパ組立体を備え、そのグリツパ組立体
は、例えば流体作動シリンダによつて横方向に変
位可能となつている。この種の調整原理は例えば
この明細書の冒頭部分で言及した独国特許
1934029号に開示されている。

側部の整合の測定のために、上述の整合マーク
ms及び測定ヘツドKsの代わりに上述独国特許公
告2046602号に記載された光電的測定装置を使用
することができる。この装置では、三角形の開口
によつて制限され、かつ非測定シリンダの側縁に
よつて一部掩蔽される光放射が測定され、その強
度はシートの横方向の位置に依存し、所定の基準
位置に対するシートの現実の位置を規定すること
になる。

シートの傾斜の検知のため、同一の高さにある
二つの整合マークと、それに応じた上述の二つの
測定ヘツドKuとが設置される。二つの測定ヘツ
ドKuによつて二つの整合マークmuが同時に検知
された場合は、シートは整列した位置にあり、同
時計測された時間は周方向におけるシートの現実
の位置の値を表すことになる。しかしながら、も
し二つの整合マークmuが測定ヘツドによつて異
なつた時間で測定されたとしたら、これはシート
が一方または他方の方向において進行方向に僅か
傾斜して配置されていることを意味する。この場
合、誤差信号が測定ヘツドKuに関係づけた論理
回路に生じ、測定ヘツドKuの応動順序と、応答
時間の差とから、誤差信号t₃は駆動機構をシート
の整列を行うように制御せしめるのに役立たせる
ことができる。この場合、周方向におけるシート
の位置の実測値を規定する時間は周方向の整合の
修正のため基準値と比較される。そして、この時
間は測定ヘツドKuがこれに関連する整合マーク
muの測定を行うときの二つの時間の間の中間値
となる。

この第３図に関連したこの実施例では、側部整
合修正をする駆動機構MG及びこれにより制御さ
れる装置はシートの傾斜の修正にも使用される。
この目的で、グリツパ組立体は横方向に変位可能
であるばかりでなく整合ドラム１６に対して半径
方向に指向して軸線の廻りでも旋回可能になつて
おり、これによつてシートの傾斜の補償を行うこ
とができる。この組立体は公知のように、必要量
変位可能で旋回可能な梁より成り、この梁に対し
てシートの一つの縁が載せられている。更に、こ
の明細書の冒頭で述べた独国特許第1175695号に
記載された変位位置を使用することができる。こ
の位置では、グリツパ組立体は、キヤリツジによ
つて周方向にも横方向にも相互に独立に変位可能
な二つの部分に分割される。この手段によつて、
シートの側部と傾斜との双方の整合が修正され
る。

周方向の整合ずれとシートの傾斜とは、シート
５の側縁に近接した、単に傾斜を検知するのみの
第２図の如き二つの整合マークmuと、周方向の
整合偏差の検知のためシートの先端縁の中央に付
加され別の測定ヘツドによつて検知される別の整
合マークとによつて、独立的に測定することが可
能である。

検知装置１５が整合変位の測定を行うときの精
度は本質的にプレートシリンダ１９上に取り付け
られる凹刻板の位置に対するプレートシリンダ１
９上の角度位置パルス発生器Ｗの角度位置の調整
精度に依存する。この角度位置パルス発生器Ｗよ
出力される信号ｓ１５はプレートシリンダ１９上
での凹刻印刷板の位置の現在値、従つて、検知装
置１５を通過するときのシートの整合位置のため
の基準値となる。凹刻印刷ユニツトの据え付け
時、特に凹刻印刷板の取り付け時に、もし角度位
置パルス信号器Ｗの及び凹刻印刷板の相対角度位
置が絶対精度で調整されていないとき、又は作動
の最中にこれらの相対位置について不正確があつ
たとき、検知装置１５の測定はそれに順じた誤差
を生ずる。

このような誤差源を除去し、角度位置パルス発
生器Ｗと凹刻印刷板との調整精度とは無関係に凹
刻印刷像の実際の位置を得るため、この実施例で
は、第２の検知装置２８が設置され、この装置２
８は凹刻印刷ユニツト３によつてシートに付加さ
れる付加的なマークと、オフセツト印刷ユニツト
１によつて付加される整合マークとの位置を測定
し比較する。この目的のために、検知装置２８は
第１図によれば、インプレツシヨンシリンダ１８
の周上に、シートにオフセツト印刷を行う地点と
シートを取り出すチエインコンベア２５との間に
おいて設置される。

従つて、凹刻印刷板によつて付加される整合マ
ークは凹刻印刷板及び凹刻印刷の像の現実位置を
表し、もしオフセツト印刷された像と凹刻印刷さ
れた像とが完全な整合をしていれば、オフセツト
印刷ユニツト１において付加されオフセツト印刷
像の現実位置を表す整合マークに対する正確な所
定位置を持つことができる。凹刻印刷ユニツト３
にて付加される整合マークはオフセツト印刷ユニ
ツトにて付加される第２図の如きと同様の形状と
することができ、整合が正確であればこれらと正
確に例えば一致させることができる。

検知装置１７に基本的には一致する構造を持つ
検知装置２８はオフセツト印刷ユニツトと凹刻印
刷ユニツトとの相互に対応する整合マークの位置
の差の測定を行い、それに応じた誤差信号を伝達
するように配置される。これらの誤差信号は、同
様に第３図に略示するように整合ドラム駆動機構
Ｍ１６と、装置Ｇのための駆動機構MGとを制御
するための回路装置２７の制御を行う。

検知装置２８は、かくして、既印刷のシート上
で、周方向、横方向及び傾斜という意味でのどの
ようなずれをも検知し、後続のシートを整合せし
める修正信号を発生する。従つて、検知装置１５
によつて行われる整合修正は設定修正量とも称す
るべきものであり、この設定修正量が通常の場合
は十分であろうが、整合の微修正を検知装置２８
によつて行うことができる。

整合ドラム１６及び整合偏差の修正に使用され
る全ての装置及び部品は、その位置の修正がされ
た各シートの通過後に、その中央又は零位置に復
帰され、この位置から次のシートが通過するとき
の必要な修正が再び実行される。

第１図に関して説明した実施例では、整合ドラ
ム１６はそれ自体の独立の駆動機構によつて駆動
され、その結果周方向における整合修正が一時的
に速度変更をすることによつて可能であり、整合
ドラム１６上に制御可能なグリツパ組立体が取り
付けられ、そのグリツパ組立体によつてシートは
ドラム表面に対して変位され、側部整合または傾
斜が修正される。

しかしながら、様々の変形が勿論可能である。
整合ドラム１６の横方向に変位可能なグリツパ組
立体を設ける代わりに、グリツパドラムはそれ自
体が誤差信号t₂に応じて適当な制御装置によつて
変位可能でありかつ調整可能である。この種の調
整原理は独国公告特許第2046602号で公知であり、
これについては冒頭で述べた。

傾斜の修正は整合ドラム１６それ自体を傾斜に
応じて調整することによつても可能である。この
場合、ドラム１６はその目的のために自己芯出軸
受に取り付けられ、該軸受によつて整合ドラム１
６の一方又は他方の傾斜が可能になり、この種の
必要修正は当然ながら極く僅かである。

必要があれば、側部及び傾斜の修正のための装
置が搬送装置２の部材上に設置され、これらは整
合ドラム１６の背後に配置される。

基本的な構成としては、整合ドラム１６は独立
の駆動機構を持たず、凹刻印刷ユニツト３の駆動
機構に機械的に連結され、これによつて積極駆動
されるようにすることができ、組み合わせ印刷機
の二つの半部の機械運動学的な分離点は整合ドラ
ム１６と乾燥シリンダ１３との間に位置する。こ
の場合整合ドラム１６は制御可能な調整可能なグ
リツパ組立体を有しており、該組立体はシートの
周方向及び横方向の双方の変位並びに傾斜をも許
容する。

発明の効果本発明における組合せ印刷機では有価証券、特
に銀行券が充足すべき品質についての厳しくなつ
てゆく要求に答えることができる。即ち、品質の
本質的に決定要因である整合状態の維持をシート
の搬送中に確保することができる。更に、この種
の組合せシート供給印刷機の作動の経済性を向上
することができる。それは、特に組合せ印刷機の
設置の費用が節約されるからである。

本発明によれば、二つの印刷ユニツトの駆動機
構の分離をしていることから、凹刻印刷ユニツト
の衝撃の機械的反動は印刷機の残りの部品に対し
て極めて防止される一方、他方では組合せ機械の
調整がかなり容易になり、必然的にこれに要する
時間は非常に減少される。さらに、完全な整合か
らの偏差をシートが第２の印刷ユニツトに入るに
先立つて自動的に修正することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の組合せシート供給輪転印刷機
の概略側面図。第２図はシートをその整合マーク
が検知装置を通過するところをもつて示す概略
図。第３図は印刷機の制御及び調整装置のブロツ
クダイヤグラム図。１……第１印刷ユニツト、２……シート搬送装
置、３……第２印刷ユニツト、６……シート供給
装置、７……インプレツシヨンシリンダ、８……
ブランケツトシリンダ、１０……プレートシリン
ダ、１３……乾燥シリンダ、１５……検知装置、
１６……整合ドラム、１７……搬送ドラム、２
６，２７……作動回路、２８……検知装置。

Claims

【特許請求の範囲】１有価証券、特に銀行券用の複合紙供給輪転印
刷機であつて、第１の印刷ユニツト１と、凹刻印
刷ユニツトとしての第２の印刷ユニツト２と、シ
ート３の搬送のためこれらの二つの印刷ユニツト
１，３を連結する搬送装置とを備えたものにおい
て、上記二つの印刷ユニツト１，３は各々が連続
的な長手方向軸を持たない独立の駆動機構Ｍ８，
Ｍ１９を有し、第２の印刷ユニツト３の駆動機構
Ｍ１９は第１の印刷ユニツト１の速度に依存して
制御され、搬送領域２には測定ヘツドKu，Ksを
備えた検知装置が設置され、前記ヘツドは第１の
印刷ユニツト１においてシート５に付加される整
合マークmu，msに応答するとともに周方向及び
横方向における整合ずれを検知するものであり、
検知装置１５と第２の印刷ユニツト３との間に、
整合ドラム１６を有しかつ計測された整合ずれに
応じてシート５の部分を修正するための装置が配
置され、前記整合ドラム１６は、それ自体で制御
される駆動機構Ｍ１６を有し、該駆動機構は印刷
ユニツト１，３のための駆動機構Ｍ８，Ｍ１９と
は独立しておりかつ第２の印刷ユニツト３の速度
に応じて調整可能であるとともに計測された周方
向の整合ずれに応じてそれを修正するように制御
可能であり、更に横方向における計測された整合
ずれに応じてシート位置を修正する装置が具備さ
れることを特徴とする特許請求の範囲第１項に記
載の輪転印刷機。２横方向での整合ずれの修正装置が整合ドラム
１６上に設置され、且つ該修正装置は整合ドラム
１６の表面に対してシート５を変位するように又
は整合ドラム１６を軸方向に全体としてシフトす
るように配置されることを特徴とする特許請求の
範囲第１項記載の輪転印刷機。３検知装置１５はシート５のどのような傾斜も
検知するように配置され、この傾斜の修正装置が
設けられ、該修正装置は整合ドラム上に取付けら
れるか、又は自己芯出軸受内に取り付けられて変
位可能なドラムそれ自体によつて形成されること
を特徴とする特許請求の範囲第１項から第２項の
いずれか一項に記載の輪転印刷機。４整合ドラムは、シートを周方向及び横方向に
ドラム周囲に対して変位させるとともにもし必要
があればシートの傾斜を修正する制御可能装置を
有していることを特徴とする特許請求の範囲第１
項記載の輪転印刷機。５第２の印刷ユニツト３内においてシート５が
印刷される箇所より背後で第２の検知装置２８が
配置され、同装置では、第１の印刷ユニツト１で
付加される整合マークと第２の印刷ユニツト３で
付加される付加的な整合マークの相対位置の検知
のための計測ヘツドを有し、この第２の検知装置
２８によつて制御可能な整合ずれの修正のための
整合ドラム１６を備えた装置を有したことを特徴
とする特許請求の範囲第１項から第４項のいずれ
か一項記載の輪転印刷機。６整合ドラム１６は二つのシリンダ間に配置さ
れており、搬送の方向において前方のものは乾燥
シリンダ１３であり、背後のものは搬送ドラム１
７であり、これらのシリンダ及び整合ドラム１６
の軸線は大体直線上に位置している特許請求の範
囲第１項から第５項のいずれか一項に記載の輪転
印刷機。７搬送装置２における整合ドラム１６の前部に
公知のシート裏返し装置１１，１２が任意的に調
整可能に設置される特許請求の範囲第１項から第
６項のいずれか一項に記載の輪転印刷機。