JPH0437949Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は水中ハウスに関する。更に詳しくは任
意の水深位置に設置できる水中ハウスに関するも
のである。

〔従来技術〕

これまでにも、海底ハウスや海中展望台等が数
多く提案されたり、設置されているが、これらは
全て海底に立設された所謂回転設置型である。

したがつて、設置場所に水深が深くなると、空
気取入れの問題、或いは水圧の関係から大規模な
構造物となり、水深の深い場所での実現に問題が
あつた。

〔考案の目的〕

本考案は、係る従来の問題を解消すべくなされ
たものであり、水深の深い場所に設置する場合で
も、構造的に大規模にならずに簡単に設置できる
水中ハウスを提供することを目的とするものであ
る。

〔考案の構成〕

上記の目的を達成できる本考案の水中ハウス
は、居住タンクと、水底に敷設されたシンカー
と、前記居住タンクと前記シンカーとを連結し、
かつ、居住タンクとの位置を調整可能な連結索と
から構成されている。

上記居住タンクとしては、空気取入塔を有する
もの、あるいは空気取入塔のない完全密閉型のも
のを包含する。

〔実施例〕

以下、図面によつて本考案の実施例について説
明する。

図中、２は水中に設置され、居住、或いはその
他の用途に使用可能な居住タンクであり、この居
住タンク２の上部中央に空気取入塔１が立設され
ている。

また、この居住タンク２の下部中央に中空状の
支柱６が取り付けられており、その下面に釣り合
い用の重錘７が取り付けられている。また、支柱
６の中間部に、この支柱６と同心状にバラストラ
ンク３が固定されており、その下面には、同一円
周上に、複数の滑車８が一定の間隔で取り付けら
れている。

５は海底１０に設置されたシンカーであり、そ
の上面には、同１円周上に、複数の滑車９が一定
の間隔で取り付けられている。

前記滑車８，９の間には連結索４が蛇行状に掛
け渡されており、バラストタンク３によつて浮力
を調整することにより連結索４に張力が付与さ
れ、居住タンク２が水中で安定に保持される。

上記連結索４は、その一端がバラストタンク３
に取り付けられた固定具１１に固定され、他端が
バラストタンク３に取り付けられた巻取りドラム
１２に巻き取られているから、巻取りドラム１２
によつて連結索４の長さを調整することにより、
居住タンク２の位置を任意に調整することができ
る。

更に、１３は居住タンク２に設けられたハツ
チ、１４は補機用タンクであり、上記空気取入塔
１はケーブル及びパイプ等の索状物１５を介して
補機用タンクに連結されている。１６は索状物１
５を支持する浮力体、１７は補機用タンク１４を
係留するための係留索、Ｗは水面である。

また、上記連結索４は、複数のグループに分
け、それぞれ、その長さを独立に調整可能にする
ことにより、シンカー５を傾斜地に設置した場合
でも、居住タンク２を水平に維持できるようにな
る。

本図は、空気取入塔のある水中ハウスの場合を
示したが、空気取入塔のない水中完全密閉型の水
中ハウスにも同様な考えを採用できる。

〔考案の効果〕

上記のように、本考案によれば、水深の深い場
所に設置する場合でも、構造的に大規模になるこ
となく、簡単に設置できるようになる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案に係る水中ハウスの側面図である。 １……空気取入塔、２……居住タンク、４……
連結索、５……シンカー、１０……海底。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 居住タンクと、水底に敷設されたシンカーと、
   前記居住タンクと前記シンカーとを連結し、か
   つ、居住タンクの位置を調整可能な連結索とから
   成る水中ハウス。