JPH04372323A - ラインボーリング機の工具交換装置及び工具交換方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はラインボーリング機で使
用する少ない種類の工具を、簡易な装置で容易に交換で
きるようにした工具交換装置と工具交換方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】二輪車のシリンダーヘッドのカム軸仕上
げなどでは、カム軸穴は１又は２箇所であり、二輪車の
機種間の寸法共通化が進んでいる為、加工時に使用する
ラインボーリング機では、工具の種類が少なく、工具の
交換回数も少ない。

【０００３】従来、このように使用する工具が少ない場
合、ＮＣ機能を有さないラインボーリング機では工具を
手作業により交換している。また、ＮＣ機能を有するツ
ール交換頻度の高いラインボーリング機においては、自
動工具交換装置をそなえさせている。即ち、回転軸の周
囲に複数本の工具を着脱可能に保持し、かつ工具を回転
軸と共に上下動できるようにし、しかも工具把持部を自
動で作動するようにしている。そして、主軸に対し工具
を交換するときは、使用する工具を回転軸周囲の最下位
置に回動して下降し、工具を主軸に対して交換するよう
にしている。

【０００４】自動工具交換装置において、工具の置台を
移動できるようにした関連技術として特公平２−１２６
８９号公報に記載されたものがある。即ち、昇降装置に
より上下動する支持台を介して複数の工具を載置した工
具置台を、スピンドル台（主軸）の移動に伴って該スピ
ンドル台に装着されたスピンドルの下方に移動させ、該
スピンドルに対して工具を択一的にかつ自動的に着脱で
きるようにしている。そして工具の交換終了後は、置台
を支持台によりテーブルの外に退避させ、テーブルの略
全面を被加工物の取付け用及び作業用に使用できるよう
にしている。さらに工作機械の工具交換装置において、
複数の工具の受具を、ワークを保持した治具の移動に応
じて進退するようにしたものが実開昭６２−１７２５３
６号公報に記載されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】最近のラインボーリン
グ機では、ワークを自動化ラインで搬送し、加工位置で
ワークをラインボーリング機の主軸対向位置に移動させ
て加工している。この為、工具を手動で交換するのでは
、自動化ラインの移動に間に合わず、自動化ラインを遅
く移動させたのではラインボーリング機の稼動率が低下
し、しかも交換のために作業者を常駐させなければなら
ない。また工具を交換するためには、作業者が、ライン
ボーリング機の後部へ周る必要があるため、時間的無駄
があった。一方、自動工具交換装置により工具を自動的
に交換するようにしたのでは、工具の種類が少なく、か
つ交換回数が少ない場合には過剰装備となり、経済的に
望ましいものとは云えなかった。

【０００６】そこで本発明は、ラインボーリング機にお
いて、自動工具交換装置を使用することなく一部手動と
し、装置を簡単な構造にして経済的なものとし、しかも
工具の手動交換はラインボーリング機の前面のみで、容
易に行なえるようにすることを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】第１の発明は、ワークを
載せたパレットを搬送装置で搬送し、そのパレットを治
具上に搬入出装置で移動して、主軸に取付けた工具によ
りワークを加工するようにしたラインボーリング機にお
いて、上記目的を達成した工具交換装置である。即ち、
工具を載せて搬送するための工具用パレットを、前記搬
送装置と搬入出装置とにより移動可能に構成し、工具用
パレットに少なくとも２つの工具をその軸線方向には移
動しない用に保持する保持装置を設けた。

【０００８】第２の発明は、ワークを載せたパレットを
搬送装置で搬送し、そのパレットを治具上に搬入出装置
で移動して、主軸に取付けた工具によりワークを加工す
るようにしたラインボーリング機を備え、前記ワーク用
パレットと同様に搬送できる工具用パレットを用意する
。そして使用しようとする工具を工具保管位置付近で工
具用パレットに保持し、その工具用パレットを搬送装置
により搬送した後、搬入出装置で治具上に引込み、次い
で主軸に取付けられている工具を外して工具用パレット
に保持し、次いで治具を移動して工具用パレットで搬送
して来た工具と主軸との軸線方向を一致させて取付け、
その後、工具用パレットを搬入出装置と搬送装置を使用
して元の工具保管位置付近へ戻すようにした。

【０００９】

【作用】上記のラインボーリング機の工具交換装置及び
工具交換方法では、工具の交換のための工具の搬送手段
として、ワーク用パレットの搬送装置を利用し、工具用
パレットの主軸に対する位置合わせの場合もワーク用の
治具を利用するので装備が簡単になる。またワーク用パ
レットをその保管場所と搬送装置との間で移す作業と、
工具を搬送装置上の工具用パレットと工具保管場所との
間で移す作業は作業員の手作業で行なうが、その作業は
ラインボーリング機の前面で簡単に行なうことができる
。

【００１０】

【実施例】本発明の工具交換装置を図１〜５により説明
する。本実施例で使用するラインボーリング機は、基台
１上における中央に治具装置２を配置し、その両側にそ
れぞれ主軸３を配置して、治具装置２にパレット４を介
してクランプされるワーク５を各主軸３に取付けた工具
により加工できるようになっている。

【００１１】基台１の上面の左右に各主軸３の水平移動
を案内するユニット６が設けられ、各ユニットの外端部
に設けられるモータ７によりユニットを駆動して、各主
軸３をその軸線方向にスライドさせられるようになって
いる。各主軸３は、それぞれに内蔵させたモータにより
主軸に取付けた工具を回転できるようになっており、さ
らに工具の着脱をＮＣ制御で行なえるようになっている
。

【００１２】治具装置２の下部の基台１上に、前後シフ
トガイド８が設けられ、その上に上下シフトガイド９を
介して治具２ａが取付けられ、前後シフトモータ８ａと
上下シフトモータ９ａの駆動により治具２ａが各ガイド
８、９に沿ってスライドされるようになっている。すな
わち、このスライドにより治具２ａは、主軸３の軸線方
向に直角に水平移動されるとともに、上下にも移動され
る。これらの移動はＮＣ制御される構成とし、ワーク加
工孔位置や軸径をプログラムで自動設定することが可能
である。

【００１３】基台１の前面側には、主軸３の軸線方向に
平行にコンベヤなどの搬送装置１０が設けられ、ワーク
５を載せたパレット４を搬送できるようになっている。 また治具装置２の後面側に、伸縮シリンダを備えた搬入
出装置１１が設けられ、搬送装置１０で搬送されるパレ
ット４を治具装置２の前面側の位置から治具２ａ上に引
込めるようになっており、また引込まれたパレット４は
搬入出装置１１により搬送装置１０上に戻せるようにな
っている。なお、搬送装置１０上に戻されたパレット４
は、次工程に流れるようになっている。

【００１４】主軸３に対し工具を交換できるようにする
ため、例えば主軸３の基部側近くに、工具を載せて搬送
するための工具用パレット１２の収容部１３が設けられ
、その収容部は前面の扉１３ａを手で開けることにより
中の工具を取出せるようになっている。また交換用の工
具Ｔは、収容部１３の近くの搬送装置１０の前面側保管
部１４に保持させてあり、各工具Ｔは保管部１４の通孔
１４ａに上から通して上下方向に保持される。

【００１５】工具用パレット１２は、下部は前記ワーク
用パレット４と同様に構成されて、搬送装置１０により
搬送可能であって、かつ搬入出装置１１により治具２上
に引込み可能になっている。工具用パレット１２の上面
には、本実施例では２本の工具のそれぞれの両端を保持
できるように２組の保持装置１５が設けられる。保持装
置１５は、工具の先端側支持部１５ａと基端クランプ部
１５ｂとからなり、基端クランプ部１５ｂが工具のクラ
ンプ溝Ｔａに係合して保持することにより工具Ｔが軸方
向に規制されるようになっていて、主軸３に対し工具Ｔ
の交換を容易にさせている。

【００１６】工具用パレット１２は、それが搬送装置１
０に載せられた場合に前部に相当する部分にクリップ１
６が設けられ、工具用パレット１２を手作業で移動する
便が図られている。搬送装置１０上のセット位置に載せ
た工具用パレット１２をそのセット位置で上下動させる
昇降装置１７が設けられ、また工具用パレット１２の収
容部近くに昇降装置１７を操作するための操作盤１８が
設けられ、作業者はそれを操作できるようになっている
。また工具用パレット１２の各保持装置１５には、工具
Ｔの有無を検出するセンサー（図示せず）が設けられて
いる。そしてどの保持装置１５に工具Ｔが有るかを検出
する信号が、搬送装置の制御装置に入力されるようにな
っていて、工具Ｔを搬送してよい場合は自動的に搬送装
置１０が工具用パレット１２を搬送し、さらに搬入出装
置１１により治具上に搬送され、そこで工具Ｔを交換し
た後、再び搬入出装置１１と搬送装置１０とで工具用パ
レット１２を元の位置へ戻すように自動制御されるよう
になっている。

【００１７】次に前記の工具の交換装置を使用した工具
交換方法の実施例を前記図面と、工具交換の概要を示す
図６に基づき説明する。工具交換の概要は次ぎのように
なる。収容部１３から工具用パレット１２を搬送装置１
０上のセット位置にセットするとともにその上に工具Ｔ
を載せ、パレットの搬入出位置へ搬送する。次ぎに工具
用パレット１２を治具２上に引き込み、そこで工具Ｔの
交換をする。その場合、工具の交換時はパレットの搬送
状態の高さより２０ｍｍ上の主軸３の軸線位置に一致さ
れる。そして工具交換後は、工具用パレット１２をパレ
ット搬入出位置に戻し、工具用パレット１２を搬送装置
１０により元の位置にも戻し、またワークを搬送装置に
より前進させる。

【００１８】ここで更に詳しく工具交換方法を説明する
。初めに操作盤１８を作業員が操作し、工具交換のセレ
クタスイッチを合わせてＯＮ作動すると、搬送装置１０
に設けてある昇降装置１７が上昇する。次いで作業者は
工具用パレット１２を保管している収容部１３の扉１３
ａを開け、工具用パレットを引出し、それを搬送装置１
０に設けてある昇降装置１７の上にセットする。この場
合、工具用パレット１２は、長手方向（保持する工具の
軸線方向）が搬送装置１０の搬送方向に一致され、作業
者は工具Ｔを手に持って、工具用パレット１２の２つの
保持装置１５のうち、例えば奥側に保持させ、手前側は
空にしておく。

【００１９】この後、作業者が操作盤１８を操作して昇
降装置１７を下降し、下降端で各保持装置１５での工具
の有無状態をセンサーからの検出信号でＮＣ制御装置が
確認する。この検出で予め定められた工具の有無状態で
あると、ＮＣ制御により搬送装置１０は工具用パレット
１２を搬入出装置１１の引込み位置まで搬送する。次い
で搬入出装置１１が工具用パレット１２を治具２ａの上
に引込み、治具２ａをその位置合わせ用の前後シフトガ
イド８と上下シフトガイド９に案内させて位置調整し、
工具Ｔを保持していない方の保持装置１５の軸芯を主軸
３の軸線に対し水平方向には０差、上下方向には−２０
ｍｍの差となるようにする。ここで上下方向差−２０ｍ
ｍを設けたのは、主軸３の前進時にパレットの保持装置
１５が工具Ｔのクランプ部に当たらないように逃げるた
めである。

【００２０】次いで主軸３が前進し、前進端まで動いた
ら治具２ａを上下方向に２０ｍｍ上昇して、主軸３に取
付けられている工具Ｔの両端部を保持装置１５で受ける
。次いで主軸３を後退すれば、工具Ｔは主軸３から外れ
る。主軸３を後退端まで移動した後、治具２ａを前記の
ように２方向に調整して、工具保管部１４から持って来
たパレット上の工具Ｔの軸芯を主軸３の軸線に合わせる
。次いで主軸３を前進することにより工具Ｔを主軸３に
取付け、さらに治具２ａを２０ｍｍ下降して主軸３を後
退させる。この後、搬入出装置１１により工具用パレッ
ト１２を搬送装置１０上にまで押出し、搬送装置１０の
逆転により工具用パレット１２を初めのセット位置に戻
し、そのセット位置で昇降装置１７が上昇して工具用パ
レット１２を上昇させて停止する。このように搬送装置
１０と搬入出装置１１を作動して、工具用パレット１２
を主軸３に搬送して取付けた後、戻って来るまでの工程
は、ＮＣ制御で自動的に行なわれる。この後、作業者は
不要となった工具Ｔを工具用パレット１２から外して保
管部１４に保持させ、工具用パレット１２を収容部１３
に押込み、操作盤１８の終了スイッチを押すことにより
昇降装置１７が下降し、工具の交換は完了する。

【００２１】

【発明の効果】以上の通り、本発明の工具の交換装置と
工具交換方法では、ワークの搬送手段と搬入出手段を利
用して、工具を治具上に送ったり戻したりするので特別
に自動工具交換装置を設ける必要がなく、経済的である
。また工具交換作業の一部を作業員が行なうことになる
が、工具用パレットを収容部から出して搬送装置に載せ
、かつ工具をそのパレット上に保持させ、戻り工程では
工具用パレットと工具を元の位置に移すだけであるので
それら作業は簡単でかつ短時間に終了し、半自動化にお
けるスピードに十分対応することができる。また作業員
はラインボーリング機の前面のみで行なえるので作業性
が良い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の工具交換装置を備えたラインボーリン
グ機の前面図である。

【図２】工具交換装置の平面図である。

【図３】工具交換装置の側面図である。

【図４】ラインボーリング機の治具の作動部分を示す側
面図である。

【図５】工具用パレットの前面図である。

【図６】工具交換の概要を示す説明図である。

【符号の説明】

２　　　　治具装置 ２ａ　　　　治具 ３　　　　主軸 １０　　　　搬送装置 １１　　　　搬入出装置 １２　　　　工具用パレット １３　　　　収容部 １５　　　　保持装置 Ｔ　　　　　　工具

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　工具を駆動する主軸と、工具に対向す
   るようにワークをパレットを介して固定する治具と、主
   軸の軸線方向に平行にワーク用パレットを搬送する搬送
   装置と、搬送装置の上と治具の上との間でワーク用パレ
   ットを移動できるようにした搬入出装置と、工具搬送用
   のパレットとを備えたラインボーリング機の工具交換装
   置であって、工具搬送用のパレットは、ワーク用パレッ
   トと同様に搬送装置により移動されかつ治具上に移動さ
   れるように構成し、その工具用パレットに少なくとも２
   つの工具をその軸線方向に規制して保持できるようにし
   た保持装置を設けたことを特徴とするラインボーリング
   機の工具交換装置。
2. 【請求項２】　　ワーク用パレットにワークをクランプ
   して搬送装置で移動させ、ワーク用パレットを搬入出装
   置により治具上に引込んで主軸に取り付けた工具により
   ワークを加工し、再びワーク用パレットを搬送装置側に
   戻すようにしたラインボーリング機を備え、ワーク用パ
   レットと同様に搬送装置と搬入出装置とにより移動され
   るようにした工具用パレットを用意し、使用しようとす
   る工具を工具保管位置付近で工具用パレットに保持して
   、搬送装置により搬入出装置の対向位置に搬送し、その
   位置で搬入出装置により工具用パレットを治具上に引込
   み、パレット上に主軸に取付けてある工具を外して保持
   し、次いで治具を移動して工具用パレットで搬送して来
   た工具を主軸の軸線と一致させて工具を主軸に取付け、
   次いで工具用パレットを搬入出装置で治具上から搬送装
   置上に戻し、さらに工具用パレットを搬送装置で工具保
   管位置付近へ戻すことを特徴とするラインボーリング機
   の工具交換方法。