JPH04367468A - 食物保存用容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、食物保存用容器に関す
るものであり、特に、食物を入れて施蓋し、電子レンジ
等の加熱装置により加熱後、常温域に取出し、自然冷却
することにより、逆止弁により真空状態を維持できる食
物保存用容器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、食物の保存用容器としては、単に
ゴムパッキング付きの密閉蓋を有するガラス瓶か、また
は蒸気加熱後通孔を鑞づけ封入する缶詰の類しかなく、
前者は長期の保存には不適当で、また後者は設備が大規
模で一般の家庭用には適さなかった。このため、一般家
庭で簡単に使用できる食物保存用容器の開発が望まれて
いた。

【０００３】従来のこの種の食物保存用容器に関する技
術として、実公昭２７−８７９５号公報に掲載の技術を
挙げることができる。これは、真空食品貯蔵容器に関す
るものであり、上面に真空調節弁を組付けた蓋を器体の
上部開口部の鍔縁上にパッキングを介して載置し、該蓋
を器体の上部に締付環体を螺合することにより締付けて
使用するものである。したがって、この真空食品貯蔵容
器には各種の多数の部品が用いられており、極めて複雑
な構造となっている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、近年、一般家
庭への電子レンジ等の簡易な加熱装置の普及に伴ない、
食品の調理、加熱等に使用できるとともに、その食品を
そのまま長期間保存できる簡易な食物保存用容器が求め
られるようになってきた。

【０００５】そこで、本発明は、家庭において調理され
た惣菜や料理等の食品を、電子レンジ等の簡単な装置と
簡単な操作により長期間保存できる食物保存用容器の提
供を課題とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明にかかる食物保存
用容器は、陶器、磁器、耐熱ガラスまたは耐熱合成樹脂
等の耐熱性の誘電体からなる容器本体の開口部に着脱自
在に施蓋可能な陶器、磁器、耐熱ガラスまたは耐熱合成
樹脂等の耐熱性の誘電体からなる蓋体に、基部及び先端
が薄膜状の外周縁部とからなる所定の弾性を有する耐熱
性のパッキングを装着し、施蓋時に前記パッキングの基
部及び外周縁部の下面が容器本体の開口部上面に密着す
るものである。

【０００７】

【作用】本発明の食物保存用容器においては、耐熱性の
誘電体からなる容器本体の開口部に着脱自在に施蓋がで
きる耐熱性の誘電体からなる蓋体に、基部及び外周縁部
とからなる所定の弾性を有する耐熱性のパッキングを装
着し、施蓋時に前記基部及び先端が薄膜状の外周縁部の
下面が容器本体の開口部上面に密着するものであるから
、電子レンジ等の加熱装置を使用することができ、容器
本体内に食物等を入れ蓋体を施蓋した状態では、パッキ
ングが容器本体の表面に密着しており、この施蓋状態の
ままで加熱すると容器内が加圧され、容器内外の圧力差
によりパッキングと容器本体の開口部上面との間隙から
容器内の加熱された空気や水蒸気等が外部に放出され、
加熱が終わると、基部及び外周縁部は吸引力により容器
本体の表面に密着し、冷却が進むと容器内の圧力は次第
に負圧になり、この負圧状態は長期に亘り保持され密封
が維持される。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。

【０００９】第１図は本発明の一実施例である食物保存
用容器の施蓋状態を示す断面図、第２図は本発明の一実
施例である食物保存用容器の開蓋状態を示す断面図であ
る。

【００１０】図において、１は本実施例の食物保存用容
器であり、２は陶器、磁器、耐熱ガラスまたは耐熱合成
樹脂等からなる耐熱性の容器本体である。３は容器本体
２の開口部を着脱自在に施蓋できる陶器、磁器、耐熱ガ
ラスまたは耐熱合成樹脂等からなる耐熱性の蓋体、４は
容器本体２と蓋体３との間に介装した耐熱ゴムまたは耐
熱合成樹脂からなる所定の弾性を有する耐熱性のパッキ
ングであり、このパッキング４は環状の基部４ａと基部
４ａに連設され、先端になるに従って徐々に厚みを低下
させた薄膜状の外周縁部４ｂとからなり、外周縁部４ｂ
の先端は基部４ａ側よりも肉厚の薄い薄膜状を呈してい
る。そして、開蓋状態においては、外周縁部４ｂの先端
程下方に垂れ下がった形状を呈しており（第２図参照）
、このパッキング４の基部４ａは蓋体３の突出部３ａの
外周面３ｂとフランジ部３ｃとの交差部に沿って装着さ
れている。なお、容器本体２に蓋体３を施蓋した状態で
は、容器本体２の内周面２ａと蓋体３の突出部３ａの外
周面３ｂとの間には所定の隙間が存在する。

【００１１】即ち、本実施例の食物保存用容器は、薄い
外周縁部４ｂを有する耐熱ゴムまたは耐熱合成樹脂等に
よるパッキング４を蓋体３のフランジ部３ｃ下面と容器
本体２の外周上縁のフランジ部２ｂ上面との間に挿着す
るものである。しかも、容器本体２、蓋体３、及びパッ
キング４がいずれも耐熱性の素材で形成されているので
、この食物保存用容器１に食物Ｆを入れて家庭用の電子
レンジ等の加熱装置を用いて手軽に加熱することができ
る。

【００１２】次に、この食物保存用容器による食品の加
熱及び加熱した食品をそのまま保存する動作について説
明する。

【００１３】まず、第１図に示すように、容器本体２内
に食物Ｆを入れて蓋体３を閉じると、容器本体２のフラ
ンジ部２ｂ上面にパッキング４の基部４ａ及び外周縁部
４ｂが密着状態で接触する。この施蓋状態のまま電子レ
ンジ等の加熱装置で加熱すると、食物は加熱されて容器
内の圧力が増大し、容器内外の圧力差により、容器内の
加熱された空気や水蒸気等が容器本体２の内周面２ａと
蓋体３の突出部３ａの外周面３ｂとの間を通り、パッキ
ング４と容器本体２のフランジ部２ｂとの間から外部に
放出される。即ち、内部の発生した水蒸気等によりパッ
キング４が弾性変形し、外周縁部４ｂを跳ね上げて水蒸
気等が外部へ放出される。しかし、この外周縁部４ｂの
肉厚は薄いので蒸気等の放出後、直ちに容器本体２のフ
ランジ部２ｂに密着し、逆止弁の機能も兼ね備えている
。このパッキング４の作用により、容器内の蒸気等は比
較的円滑に放出できるが外気の流入は抑制される。容器
内の加熱された空気や水蒸気等の外部への放出は、極め
て流体抵抗の低い放出となる。

【００１４】加熱が終了すると、加熱装置から食物保存
用容器１を取出すと、容器本体２の内部は負圧に変わる
ので、パッキング４の基部４ａ及び外周縁部４ｂは吸引
力により容器本体２のフランジ部２ｂの表面に吸着され
て密着し、容器内は密閉状態となる。容器本体２内の食
物Ｆが冷却するに従って容器本体２内の負圧は次第に強
まり、この負圧状態は保持され、長時間の密封が維持さ
れる。

【００１５】このように、本実施例の食物保存用容器１
は、陶器、磁器、耐熱ガラスまたは耐熱合成樹脂等の耐
熱性の誘電体からなる容器本体２と、前記容器本体２の
開口部に着脱自在に施蓋可能な陶器、磁器、耐熱ガラス
または耐熱合成樹脂等の耐熱性の誘電体からなる蓋体３
と、前記蓋体３に装着される環状の基部４ａと先端にな
るに従って徐々に厚みを低下させた薄膜状の外周縁部４
ｂとからなり、施蓋時に前記基部４ａ及び外周縁部４ｂ
の下面と容器本体２のフランジ部２ｂの上面とが密着す
る所定の弾性を有する耐熱性のパッキング４とを備えて
いる。

【００１６】したがって、容器本体２、蓋体３、及びパ
ッキング４が耐熱性の素材で形成されているので、この
食物保存用容器１に食物Ｆを入れて家庭用の電子レンジ
等の加熱装置を用いて手軽に加熱することができる。そ
して、容器本体２内に食物Ｆ等を入れ蓋体３を施蓋した
状態では、パッキング４の基部４ａ及び外周縁部４ｂが
容器本体２のフランジ部２ｂの表面に密着しており、こ
の施蓋状態のままで加熱すると容器内が加圧され、容器
内外の圧力差によりパッキング４と容器本体２のフラン
ジ部２ｂとの間隙から容器内の加熱された空気や水蒸気
等が外部に放出される。こうして、加熱により容器内の
空気や水蒸気等は容易に外部に放出される。加熱が終わ
ると、パッキング４の基部４ａ及び外周縁部４ｂは吸引
力により再び容器本体２の表面に容易に密着し、冷却が
進むと容器内の圧力は次第に負圧になり、この負圧状態
は長期に亘り保持され密封が維持される。この結果、家
庭において調理された惣菜や料理等の食品を、簡単な装
置と簡単な操作により長期間保存できる食物保存用容器
となる。また、蓋体３を取れば、容器本体２をそのまま
食卓上に並べ食物容器として使用することもできる。

【００１７】特に、本実施例では、パッキング４の外周
縁部４ｂは基部４ａよりも肉厚が薄く先端になるに従っ
て徐々に厚みを低下させた薄膜状を呈しており、開蓋状
態においては、外周縁部４ｂの先端程下方に垂れ下がっ
た形状を呈しているので、施蓋状態においては、蓋体３
と容器本体２との隙間が確実に密封されるとともに、逆
止弁としての機能が十分に発揮され、気密性が極めて高
い。また、容器本体２と蓋体３とパッキング４とで食物
保存用容器１が構成されているので、各種の多数の部品
を要することなく、少ない部品により極めて簡素な構造
となっている。その上、容器本体２内に食物Ｆを入れて
施蓋し、これを電子レンジ等の加熱装置で加熱するだけ
で、食品の調理、加熱等が簡単にできるとともに、その
状態のまま冷却するだけで、その食品を長期間保存する
ことができる。

【００１８】ところで、上記実施例では、下面中央全体
に突出部３ａを有し、周囲にフランジ部３ｃを有する形
状の蓋体３について説明したが、蓋体３の形状は必ずし
も上記形状に限定されるものではなく、例えば、蓋体３
の下面に環状のフランジを形成し、そのフランジの外周
面を利用しても、本実施例と同様の機能となる。特に、
このような形状を採用するれば、食物保存用容器１全体
の軽量化が促進できるとともに材料費を低減できる。ま
た、上記実施例では、食物保存用容器１を加熱する加熱
装置として電子レンジを使用する場合について説明した
が、容器本体２を直接コンロ等により加熱してもよく、
このような場合は容器本体２及び蓋体３を誘電体で作る
必要はない。

【００１９】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の食物保存
用容器は、耐熱性の誘電体からなる容器本体と、耐熱性
の誘電体からなる蓋体と、基部と先端になるに従って徐
々に厚みを低下させた薄膜状の外周縁部とからなり所定
の弾性を有する耐熱性のパッキングとを備え、容器本体
の開口部に着脱自在に施蓋ができる蓋体にパッキングを
装着し、施蓋時にパッキングの基部及び外周縁部の下面
が容器本体の開口部上面に密着することにより、電子レ
ンジ等の加熱装置を使用することができ、容器本体内に
食物等を入れ蓋体を施蓋した状態では、パッキングが容
器本体の表面に密着しており、この施蓋状態のままで加
熱すると容器内が加圧され、容器内外の圧力差によりパ
ッキングと容器本体のフランジ部との間隙から容器内の
加熱された空気や水蒸気等が外部に放出され、加熱が終
わると、基部及び外周縁部は吸引力により容器本体の表
面に密着し、冷却が進むと容器内の圧力は次第に負圧に
なり、この負圧状態は、長期に亘り保持され密封が維持
されるので、家庭において調理された惣菜や料理等の食
品を、電子レンジ等の簡単な装置と簡単な操作により長
期間保存できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１図は本発明の一実施例である食物保存用容
器の施蓋状態を示す断面図である。

【図２】第２図は本発明の一実施例である食物保存用容
器の開蓋状態を示す断面図である。

【符号の説明】

１　　　　　　　　　　食物保存用容器２　　　　　　
　　　　容器本体 ２ａ　　　　　　　　　　内周面 ２ｂ　　　　　　　　　　フランジ部 ３　　　　　　　　　　蓋体 ３ａ　　　　　　　　　　突出部 ３ｂ　　　　　　　　　　外周面 ３ｃ　　　　　　　　　　フランジ部 ４　　　　　　　　　　パッキング ４ａ　　　　　　　　　　基部 ４ｂ　　　　　　　　　　外周縁部 Ｆ　　　　　　　　　　食物

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　耐熱性の誘電体からなり、開口部を有
   する容器本体と、前記容器本体の開口部に着脱自在な耐
   熱性の誘電体からなり、その周囲をフランジ部とし、そ
   の内側を外周面とする蓋体と、前記蓋体に装着される環
   状の基部と先端になるに従って徐々に厚みを低下させた
   薄膜状の外周縁部とからなり、施蓋時に前記基部及び外
   周縁部の下面と容器本体の開口部上面とが密着する所定
   の弾性を有する耐熱性のパッキングとを具備することを
   特徴とする食物保存用容器。