JPH04118349U - 食品用蓋物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い密閉性を有するとともにその開閉操作を
簡単容易に行なうことができ、また加熱時には蓋をした
まま直接電子レンジなどに入れて熱することができる新
規な食品用蓋物の構造を提供する。 【構成】 容器本体１１と、前記容器本体に密閉可能に
被蓋される蓋体２０よりなり、前記蓋体には通気孔２６
が形成されているとともに切替部材３０が回動自在に形
成されていて、前記切替部材の回動によって前記通気孔
が開閉するように構成されていることを特徴とする食品
用蓋物。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は食品用の蓋物に関する。

【０００２】

【従来の技術】

たとえば、一般家庭などでは食品を蓋付の容器に入れて保存または冷蔵するこ とが日常的に行なわれ、近年では蓋付容器に収納した食品を電子レンジなどで加 熱することもよく行なわれている。

【０００３】 かかる食品の保存用容器にあっては、食品を乾燥やにおいなどから守るために パッキンなどを装着して高い密閉性が求められる。しかしながら、密閉性を高め るには、シール構造を特別な構成としたり、あるいは使用時に締付レバーを締め たりする煩雑な操作をしなけらばならないものが多い。

【０００４】 また、密閉性の高い容器にあっては、今度はこれをそのまま電子レンジ等で直 接加熱すると、食品から発生する熱や蒸気で蓋が飛んだり容器が変形、破壊され たりするなどの問題があった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

この考案は、上記した問題点に鑑み提案されたものであって、高い密閉性を有 するとともにその開閉操作を簡単容易に行なうことができ、また加熱時には蓋を したまま直接電子レンジなどに入れて熱することのできる新規な食品用蓋物の構 造を提供するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

すなわち、この考案は、容器本体と、前記容器本体に密閉可能に被蓋される蓋 体よりなり、前記蓋体には通気孔が形成されているとともに切替部材が回動自在 に形成されていて、前記切替部材の回動によって前記通気孔が開閉するように構 成されていることを特徴とする食品用蓋物に係る。

【０００７】

【実施例】

以下添付の図面に従ってこの発明を詳細に説明する。 図１はこの考案の食品用蓋物の一実施例を表す断面図、図２はその平面図、図 ３は蓋体の一部切欠底面図、図４はつまみ部の斜視図、図５はこの考案の他の例 を示す蓋体の斜視図、図６はその蓋体を用いた食品用蓋物の断面図である。

【０００８】 図１および図２に示すように、この実施例の食品用蓋物１０は容器本体１１と 前記容器本体１１に密閉可能に被蓋される蓋体２０とからなる。

【０００９】 前記容器本体１１は、陶器、磁器、ガラス器などによって所望の容器形状に成 形されておりその開口部１２はフランジ状に形成されている。

【００１０】 蓋体２０は、ポリプロピレンなどの耐熱性を有する合成樹脂などによって蓋形 状に形成されており、前記開口部１２に嵌め合わされる短筒状の嵌め合わせ部２ １を有している。そして、この短筒状嵌め合わせ部２１の外周にはシリコンゴム などからなる輪状パッキン２２が取り付けられていて、該パッキン２２の変形密 着によって蓋体２０が前記容器本体１１に密閉可能に装着される。なお、符号２ ３は前記輪状パッキン２２が取り付けられる溝部である。

【００１１】 前記蓋体２０の中央には凹部２４が一体に設けられており、この凹部２４の内 底面部２５には通気孔２６が形成されているとともに切替部材３０が形成されて いる。また、前記蓋体２０の側部外側方向にはフランジ部２７が延設されていて 前記開口部１２に当接するようになっている。

【００１２】 切替部材３０は、蓋体のつまみ部を兼ねるつまみ本体３１と該つまみ本体３１ の下部に一体に連設された開閉板３２とからなり、前記蓋体２０の裏面から回転 軸３３を軸着させることによって前記蓋体２０に回動自在に取り付けられている 。

【００１３】 前記開閉板３２は蓋体凹部の内底面部２５に摺接して設けられる。そして、こ の開閉板３２には蓋体２０の前記通気孔２６と合致する連通孔３６が形成されて いて、前記切替部材３０を回動させることによって前記通気孔２６を連通孔３６ に重合させたりずらしたりすることができるようになっている。それによって、 蓋物１０の通気および密閉が行われる。

【００１４】 なお、符号２８は通気孔２６を開閉させ切替部材３０の指示位置を明らかにす るための指示用突部で、使用者が使用目的に応じて前記指示用突部２８が蓋体２ ０の表示部２９を指し示すように回動させる。

【００１５】 図３および図４からよりよく理解されるように、この食品用蓋物１０に食品を 収納して保存する場合には、内部の食品の乾燥やにおいの付着などを防止するた めに、切替部材３０を「閉」（または「冷蔵」）側へ回動して前記通気孔２６を 閉じて密閉状態を作出する。これに対して、蓋体２０を取り外すときは、高い密 閉状態のために取外しが困難となることがあるので、切替部材３０を「開」（ま たは「レンジ」）側へ回動して前記通気孔２６を連通孔３６とを重合し通気状態 として密閉状態を解除する。

【００１６】 また、電子レンジで加熱する場合は、同様に、切替部材３０を「開」（または 「レンジ」）側へ回動させて通気孔２６と連通孔３６とを重合し通気性を付与す る。それによって、加熱の際に容器内部に充満する熱や蒸気を外部に放出するこ とができる。

【００１７】 符号３４は切替部材３０の回動方向を規定するとともにそのストッパーを兼ね て開閉板３２に形成されたガイド溝、３５は前記ガイド溝３４内を摺動するよう 前記蓋体２０に形成されたガイドピンである。

【００１８】 図５および図６はこの考案の他の例を示したもので、符号５０は蓋体、６０は 切替部材、７０は容器本体である。

【００１９】 この蓋体５０の中央には凹部５４が一体に設けられており、この凹部５４の内 底面部５５には通気孔５６が形成されているとともに切替部材６０が形成されて いる。符号５１は嵌め合わせ部、５２は輪状パッキン、５３は前記輪状パッキン ５２が取り付けられる溝部、５７はフランジ部である。

【００２０】 前記切替部材６０には、蓋体５０の前記通気孔５６と合致する連通孔６６が形 成されているとともに、前記蓋体５０の内底面部５５から突設された回動軸５７ と軸着する軸孔６７が形成されていて、前記凹部５４内を摺動しつつ回動する。 符号６９は前記切替部材６０をつまんで回動するための凹部である。 使用者は前記切替部材６０の凹部６９をつまんで回動させ、前記通気孔５６を 連通孔６６に重合させたりずらしたりして、蓋物の通気および密閉を行う。

【００２１】 また、図６からもよりよく理解できるように、この実施例において前記切替部 材６０は、凹部５４の深さと同じ高さを有し、かつその直径とほぼ同じ大きさに 形成されているので、前記凹部５４内に突出しないように収容されて蓋体５０の 上面部５８が略平面を構成するようになっている。 そのため、図中の鎖線で示したように複数個の蓋物を安定して積み重ねること ができる。符号５９はさらに安定性を高めるために積み重ねられる蓋物の容器本 体の底部と重なるよう前記蓋体５０の上面部５８に形成された曲面部である。

【００２２】

【考案の効果】

以上図示し説明したように、この考案の食品用蓋体によれば、切替部材の回動 によって蓋体に設けられた通気孔の開閉をなすようにしたものであるから、切替 部材を僅かに回動させるだけで容器に通気性と密閉性を持たせることができる。 そのため、冷蔵庫等で食品を保存する場合は高い密閉度を有する容器として食 品を乾燥などから守ることができるとともに、蓋を外すときには、切替部材を回 動して通気性をもたせれば簡単に取ることができる。

【００２３】 また、加熱する場合には切替部材を回動させ通気孔を開放することにより容器 内の蒸気や熱を外部に逃がすことができ、蓋をしたまま電子レンジ内に移して加 熱調理をしても容器が変形したり蓋が飛んだりすることがない。

【００２４】 さらに、切替部材が蓋体の凹部内に突出しないように収容されているものでは 、複数個を安定して積み重ねることができるので、使用時の便宜とともに、容器 の保管や輸送の際に極めて有利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の食品用蓋物の一実施例を表す断面図
である。

【図２】その平面図である。

【図３】蓋体の一部切欠底面図である。

【図４】つまみ部の斜視図である。

【図５】この考案の他の例を示す蓋体の斜視図である。

【図６】その蓋体を用いた食品用蓋物の断面図である。

【符号の説明】

１０ 食品用蓋物 １１ 容器本体 ２０ 蓋体 ２６ 通気孔 ３０ 切替部材

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 容器本体と、前記容器本体に密閉可能に
   被蓋される蓋体よりなり、前記蓋体には通気孔が形成さ
   れているとともに切替部材が回動自在に形成されてい
   て、前記切替部材の回動によって前記通気孔が開閉する
   ように構成されていることを特徴とする食品用蓋物。
2. 【請求項２】 請求項１において、切替部材が蓋体つま
   み部を兼ねるものである食品用蓋物。
3. 【請求項３】 請求項１において、切替部材が蓋体の凹
   部内に収容されて蓋体上面より突出しないように構成さ
   れている食品用蓋物。