JPH04366029A - 摩擦係合装置 - Google Patents
摩擦係合装置Info
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Abstract
め要約のデータは記録されません。
Description
た摩擦係合装置に関する。
インプットシャフト6に嵌装されたハブ5のスプライン
部51に嵌合する駆動板2と、リテーナ4のスプライン
部41に嵌合する受動板1の接触によりトルクが伝達さ
れる。図において3はプレッシャープレート、7はピス
トンである。
係合装置には、小型軽量であること、作動ショックが小
さいこと、及びトルク容量の高いことが要求され、しか
もその要求はきわめて大きいものである。
合装置にあっては、作動ショック低減のため摩擦係数の
低い潤滑油が多用されるので、小型化すれば必然的に低
トルク容量となってしまう。そのため作動押力を高くし
、トルク容量を大きくするため、湿式摩擦材のハクリ寿
命の低下、相手摩擦面(受動板)のヒートスポット発生
、及び熱変形、油圧ポンプの大型化、作動油のもれ、な
どの耐久寿命に関する問題点、またこれらを解決するた
めに安全率を考慮せねばならなくなり、装置自体の小型
化は困難であった。
な課題を解決するために、鋼板又はアルミ板などの金属
板の表面にセラミックス薄膜を、種々の形態で形成させ
ることにより、高い動摩擦係数(μd)及び高い静摩擦
係数(μs)を得ることができ、また理想的なトルク波
形を経時的変化なく維持させることにより、装置の小型
化など前記の問題点の解決を得たものである。
成する鋼板、アルミ板等の金属板の両面もしくは、片面
にセラミックス薄膜(例としてTiC、TiN、SiC
、Si3 N4 、BN、Al2 O3 、TaN、C
rN、TiCN及びiカーボン膜(非晶質透明硬質カー
ボン膜)等が挙げられる。)の表面処理を施している。 表面処理法としては、薄膜合成法として、セラミック質
の薄膜を母材表面に合成する手法として、気相法、融液
法、溶液塩法、溶液法等が挙げられる。
も、その合成法により著じるしく特性が異なるため要求
特性に合った合成手法を選択する必要がある。この受動
板における摩擦特性の設計手法として下地面粗さ、処理
面粗さ、セラミック粒子の大小、セラミックス膜厚の大
小があり、これらを調整することにより意図通りの製品
を作成することができる。
もので処理した場合、下地面粗さと変らないため、処理
後の表面粗さの調整は、処理面を加工するか、下地面粗
さを処理前に設定しておくことが必要である。
しくは熱の伝導の役目であったが、表面処理を施すこと
によって、図26ないし図31に示すような摩擦特性の
改善を得ることができる。(詳しい説明は後述する。)
図2は側断面図を示し、受動板1は鋼板、アルミ板など
の金属板9からなり、スプライン歯91を有している。
が貼着されている。この発明においては、中央の受動板
1は両面にセラミックス処理が施されており、両端の受
動板1′、1′には片面のみにセラミックス表面処理が
施されている。
の拡大図であり、図4、図5は図3のX−X断面図を示
す。図4は金属板9の全面にセラミックス薄膜10が施
されている場合、図5は片面のみに薄膜が存在する場合
を示している。
に、金属板9の大きさに対して薄膜10の厚さを誇張し
て示している。図6は別な実施例の斜視図、図7は互に
相接した場合の側断面図を示し、受動板1と駆動板2は
何れも片面のみに湿式摩擦材8が接着され、その反対面
は金属板が表れ、セラミックス表面処理が施されている
。
面処理の態様を示し、図8は受動板1のセラミックス処
理側の表面を示し、図9はそのX−X断面図、図10は
駆動板2のセラミックス処理側の表面を示し、図11は
そのY−Y断面図である。何れの図も8は湿式摩擦材を
、10はセラミックス薄膜を示し、又黒点は薄膜分布を
示している。又薄膜10は内周側が厚くなっている。
理の種々の変形例を示し、図12、図14、図16、図
19、図21、図23はセラミックス表面処理側の表面
を示し、それらの図の次の図はそのX−X断面図を示し
ている。図12、図13は図8の変形であり、図14、
図15は薄膜の厚みが段階的に変化している例を示し、
図16、図17、図18はセラミックス表面処理が部分
的にされている例であって、図17は中央の板、図18
は端部にある板に該当する。
ない例であって、その部分が円周方向に油溝11となり
うる形態となっている。この例では外周部の方に未処理
部の巾を大きくすることにより、内周部の歪分布を平均
化し、冷却性を向上させることができる。図21、図2
2は図19の変形であって、未処理部が閉じられた形状
12となっていて、冷却効果や、内外周の処理面積のバ
ランスから形状、個数、大きさ、位置などを使用条件に
よって決定する。
14となっている場合であって、使用条件から、外周と
内周の処理面積のバランスを考慮して角度、本数、貫通
又は未貫通などを決定する。なお、図8以降に種々あげ
た例以外にも様々な態様が可能である。
べり速度の変化に応じた摩擦力(トルク)の特性を表し
ている。図26はこの発明のものの耐久初期の特性、図
27は従来のものの耐久初期の特性、図28はこの発明
のものの、図29は従来のものの耐久後の特性を夫々示
している。
力)を示し、横軸は制動時間(回転したフライホイール
を停止させるのに必要とする時間を示し、Aはこの発明
のもの、Bは従来のものの変化を示す。従来のものでは
回転数が0になる直前にルースタテイルとよばれるピー
クが発生し、μ−V特性(すべり速度の変化に伴う摩擦
係数μの変化を表す特性)も、作動ショックに不利とな
る右上りの特性を示す。
油を用いて、ルースタテイルは消滅し、μ−V特性もフ
ラットもしくは右下りの傾向を示し、トルク(動摩擦係
数μd、静摩擦係数μs)の絶対レベルも20〜40%
向上する結果が出ている。これは作動ショックに非常に
有利であるばかりでなく、連続滑りに使用された際にも
ジャダー等の自励振動発生を抑制しながら高トルク容量
を得ることが可能となる。
の耐久試験中の摩擦係数(動・静)の経時変化を示す。 図30は動摩擦係数、図31は静摩擦係数について夫々
示し、何れの図もAはこの発明のもの、Bは従来品の変
化を示している。Aはどちらも安定しており、サイクル
数(試験回数)に関係なくフラットである。それに対し
従来品は大きな経時変化を示している。
成であって、(1) 動摩擦係数、静摩擦係数の向上、
(2) 摩擦特性の改善によるピーク発生の解消、(3
) 長期使用における摩擦係数の経時変化の改善が、摩
擦係合装置の小型、軽量化、及び高トルク容量を得て、
それにより信頼性の高い製品を提供できるという効果を
得たものである。
示した多板クラッチのみならず、トルクコンバーターの
直結クラッチ、ブレーキドラム、変速機のシンクロナイ
ザーリング等、多くの用途に用いられる。
図
実施例の正面図
の発明のもののクラッチトルクと制動時間の耐久初期の
関係を示す図
の発明のものの耐久後の図26と同様な図
来のものの耐久後の図26と同様な図
係数の経時変化を示す図
化を示す図
Claims (5)
- 【請求項1】 湿式摩擦材と、鋼板、アルミ板等の金
属板とが接合し、摩擦力を発生する摩擦係合装置におい
て、金属板の摩擦面にセラミックス薄膜合成法によるセ
ラミックス薄膜を形成させたことを特徴とする摩擦係合
装置。 - 【請求項2】 前記のセラミックス薄膜の、膜厚分布
を変化させたことを特徴とする前記請求項1項記載の摩
擦係合装置。 - 【請求項3】 前記のセラミックス表面処理を施した
金属板において、金属板の下地粗さもしくはセラミック
ス薄膜の表面粗さ分布を変化させたことを特徴とする摩
擦係合装置。 - 【請求項4】 前記のセラミックス表面処理を施した
金属板において、セラミックス粒子の大きさを同一表面
上において変化させたことを特徴とする摩擦係合装置。 - 【請求項5】 前記のセラミックス表面処理を施した
金属板において、2種類以上のセラミック質を薄膜とし
て形成させたことを特徴とする摩擦係合装置。
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