JPH0436581Y2

JPH0436581Y2 -

Info

Publication number: JPH0436581Y2
Application number: JP1985154639U
Authority: JP
Priority date: 1985-10-09
Filing date: 1985-10-09
Publication date: 1992-08-28
Also published as: JPS6264222U

Description

【考案の詳細な説明】産業上の利用分野本考案は、施肥田植機の改良に関するものであ
る。

従来の技術従来、肥料を配管を経由して土中に施肥する施
肥装置を備え、該施肥装置の繰出し機構と植付杆
の駆動機構とが連動して作動するように構成した
施肥田植機が提供されている。

考案が解決しようとする問題点上記のように構成した施肥田植機においては、
苗の植付作業と同時に施肥作用が遅滞なく行われ
る必要がある。植付開始後、時間的に遅れて施肥
がなされると施肥ムラが生じ、苗の均一な成育に
支障を来すからである。そのため従来は、苗載台
に苗を載せる前に繰出し機構を作動して肥料が末
端の施肥口まで来ているように配慮する必要があ
つた。しかし圃場における実際の植付作業時にお
いては、不用意に苗を先に載せてしまうことが
多々あり、このため仕方なく苗を無駄に掻取なが
ら肥料が末端の施肥口まで来るように留意した
り、或は、折角載せた苗を下ろしたうえ、肥料の
出量を確認する必要があり、苗の無駄や作業能率
の低下を来たしていた。

問題点を解決するための手段そこで本考案は、施肥装置の繰出し機構と植付
杆の駆動機構間の動力伝動系中に植付杆への動力
の伝達を断続させるクラツチ装置を設けたことに
より上記従来の欠点を解消しようとするものであ
る。

作用苗を苗載台に載せた状態でも、必要に応じて植
付杆のクラツチを切つた状態で施肥装置の繰出し
機構のみを作動させることにより、施肥装置の繰
出し機構と植付杆とを連動構成した田植機であり
ながら、苗の掻取作用が停止した状態で肥料の繰
出しのみが行われるので、苗を無駄に掻取ること
なく末端の施肥口からの肥料の出量を確認するこ
とができ、これにより苗の無駄を防止できると共
に、作業能率を一層高めることができるものであ
る。

実施例１は、肥料タンク２、ペースト条肥料の繰出し
機構である駆動用ポンプ３、配管４及び施肥ノズ
ル４ａ等からなる施肥装置Ａを装備した走行機体
で、その後方には左右往復動自在に且つ前高後低
条に架設された苗載台５と該苗載台５の傾斜下端
後方に位置して上下方向回動自在に設けられた植
付杆６等からなる植付部Ｂが３点リンク機構７を
介して昇降自在に装着されている。そして上記施
肥装置Ａの駆動用ポンプ３は植付杆６に連動して
作動するようになつている。また植付杆６による
苗の掻取量は苗載台５に載置されたマツト苗（図
示せず）の苗床土前端縁を受止めるエプロン５ａ
を苗繰出し方向前後方向に進退させることにより
自由に調整し得るようになつている。８は苗掻取
量調整装置Ｃの操作レバーで、このレバー８を支
点８ａを中心にして傾動操作することにより、て
こ作用でエプロン５ａを進退させるようになつて
いる（第３図参照）。また上記レバー８は苗送り
装置Ｄの作動体９に長孔１０ａを有するバー１０
及びピン１１，１１ａを介して連繋された揺動ア
ーム１２にワイヤ１３で連結されており、レバー
８の傾動操作で苗の掻取量を変えると同時に揺動
アーム１２の復帰位置を変更させて苗の掻取量に
対応する苗の繰出し量に自動的に調整し得るよう
に構成されている。１４は苗送り装置Ｄの駆動ア
ームで苗載台５の左右移動端で揺動アーム１２を
押上げ、苗送り装置Ｄを苗繰出し方向に所定量回
動させるようになつている。

１５はエンジン、１６はミツシヨン、１７は後
輪駆動用シヤフト、１８は植付部Ｂを駆動するた
めの伝動シヤフトであつて、前端はミツシヨン１
６後部に設けられたPTO軸に連結されている。
１９はドライブケース、２０は前記伝動シヤフト
１８に固着のスプロケツトとポンプ軸に固着のス
プロケツト間に掛渡されたポンプ駆動チエン、２
１はPTOクラツチレバーで、このクラツチレバ
ー２１を入切操作することにより伝動シヤフト１
８を介して植付杆６全体と施肥装置Ａの駆動用ポ
ンプ３が同時に駆動又は停止するようになつてい
る。ところで、本考案は、施肥装置Ａの繰出し機
構である駆動用ポンプ３と植付杆６の駆動機構間
の動力伝動系中に上記のPTOクラツチとは別に、
植付杆６への動力の伝達を断続させるクラツチ装
置Ｅを設けたものである。図示例のものは、ドラ
イブケース１９内にそのクラツチ（図示せず）を
設け、ドライブケース１９上に枢支した植付杆ク
ラツチレバー２２と苗載台５の上部裏面側にブラ
ケツト２３を介して傾動自在に装着した操作レバ
ー２４とをワイヤ２５で連結した構成のものが示
されている。２６は操作レバー２４と一体のアー
ムで、このアーム２６は前記バー１０と連結具２
７を介して連結されており、操作レバー２４を切
側に傾動操作するとクラツチ装置Ｅのクラツチが
切れ、１つのドライブケース１９に軸支されてい
る左右一対の植付杆６，６が同時に停止するよう
になつていると共に、バー１０が引つ張られて長
孔１０ａが後方へ移動変異するため、揺動アーム
１２は長孔１０ａの範囲内で空揺動するのみで作
動体９は作動せず苗の縦送りが停止するようにな
つている。

尚、上記操作レバー２４は多条植の場合は複数
本（例えば６条植の場合は３本以上）設けられて
いるが１本のレバー操作で植付杆６全部を同時に
停止させるように構成することもできる。

叙上の如き構成において、いま植付部Ｂをリフ
トアツプした状態でクラツチ装置Ｅの各操作レバ
ー２４を第３図における「切」側（上方側）に傾
動させると、各植付杆６が停止する。このため、
苗載台５に苗を載せたままでも植付杆６が苗を掻
取ることなくポンプ３のみを作動させ、施肥ノズ
ル４ａからの肥料出量の確認ができる。従つて、
タンク２内への最初の肥料投入時ポンプ３でノズ
ル４ａまで送り出す時や植付途中ノズル４ａに土
砂が詰まつたり、配管４に空気が入つた時等その
対処後の肥料流出確認時には苗を無駄にしたり、
苗載台５から苗をその都度下ろしたりすることな
く肥料の出量を素早く確認できる。また、この
際、植付杆６が停止することにより、安全である
ばかりでなく、苗載台５上の苗が植付杆６の回動
による振動、バウンド等の悪影響を受けて圧縮さ
れることがない。従つて苗密度は変らず爾後の苗
掻取り本数も一定に保持され、併せて植付杆６の
停止と同時に苗の縦送りが停止されるので極めて
好都合である。

考案の効果上記したように本考案は、肥料を配管を経由し
て土中に施肥する施肥装置を備え、該施肥装置の
繰出し機構と植付杆の駆動機構とが連動して作動
するように構成した田植機において、上記施肥装
置の繰出し機構との植付杆の駆動機構間の動力伝
動系中に植付杆への動力の伝達を断続させるクラ
ツチ装置を設けたから、苗載台に苗を載せたまま
の状態でも苗を掻取ることなく肥料の出具合を確
認することができるので、肥料出具合確認時の苗
掻取りによる苗の無駄を防止できると共に、植付
杆の回動に伴なう苗載台上の苗の振動等に起因す
る苗の圧縮等がないので苗密度が変らず、爾後の
苗掻取り本数も一定に保持することができるう
え、作業能率を一層向上させることが可能となつ
た。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を装備した田植機の全体側面
図、第２図は同上の平面図、第３図は要部の作用
説明図である。図中３は肥料の繰出し機構、６は植付杆、Ａは
施肥装置、Ｅは植付杆のクラツチ装置。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

肥料を配管を経由して土中に施肥する施肥装置
を備え、該施肥装置の繰出し機構と植付杆の駆動
機構とが連動して作動するように構成した田植機
において、上記施肥装置の繰出し機構との植付杆
の駆動機構間の動力伝動系中に植付杆への動力の
伝達を断続させるクラツチ装置を設けたことを特
徴とする施肥田植機。