JPH04363319A - 加水分解性アルコキシシリル基含有ポリマーおよびその合成方法 - Google Patents

加水分解性アルコキシシリル基含有ポリマーおよびその合成方法

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JPH04363319A
JPH04363319A JP13888691A JP13888691A JPH04363319A JP H04363319 A JPH04363319 A JP H04363319A JP 13888691 A JP13888691 A JP 13888691A JP 13888691 A JP13888691 A JP 13888691A JP H04363319 A JPH04363319 A JP H04363319A
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JP13888691A
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Inventor
Kazunori Ishikawa
石 川 和 憲
Misao Nichiza
日 座  操
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Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、湿気硬化型のポリマー
である新規の加水分解性アルコキシシリル基含有ポリマ
ーとその合成方法に関する。本発明のポリマーは、シー
ル材、コーティング材となる一液性湿気硬化型ポリマー
組成物の主成分として用いられ、建築等の分野において
有用である。
【0002】
【従来の技術】従来より、湿気硬化型ポリマー組成物用
のポリマーとして、ポリスルフィド系、ウレタン系、シ
リコーン系、変性シリコーン系(アルコキシシリル基末
端ポリエーテル)の4種が市場に提供されているが、こ
れらはまだ多くの問題を有している。
【0003】例えば、ポリスルフィド系に関しては、ポ
リマーの粘度が高い、硬化物の動的疲労特性が悪いなど
の問題がある。ウレタン系に関しては、耐候性が悪い、
硬化時に発泡するなどの問題がある。また、シリコーン
系に関しては、塗装性が悪い、被着体周辺を汚染するな
どの問題がある。
【0004】変性シリコーン系については、実験室レベ
ルでは各種のものが知られている(特公昭50−156
599号、特開昭55−129446号、特公昭46−
30711号、特開昭57−164123号等)。これ
らはいずれも、空気中の湿気によってシロキサン結合を
生成し、架橋硬化するものであり、上記の他のポリマー
が有する欠点はない。このような変性シリコーン系ポリ
マーの合成方法は、種々検討されてきており、実験室レ
ベルでは成功しているが、工業的レベルで成功している
のは、末端オレフィンポリプロピレングリコールに、ハ
イドロシリレーションによりアルコキシシリル基を導入
する方法のみである。しかし、この方法で得られたポリ
マーは、硬化後に粘着性が残るという欠点を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
技術に鑑みてなされたものであり、変性シリコーン系ポ
リマーであって、硬化性に優れ、硬化後に粘着性の残ら
ない新規の湿気硬化型のポリマーとその合成方法の提供
を目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明第一の態様は、下
記式Iで示される加水分解性アルコキシシリル基含有ポ
リマーである。
【化5】 (式I中、R1 はポリマー骨格、R2 、R4 、R
5 は炭素数1〜3のアルキル基、R3 は、アルキレ
ン基、アルキレン基部分とイミノ基部分とからなる基、
アルキレン基がチオエーテル結合してなる基から選択さ
れる基、aは0〜4の整数、bは1〜3の整数、nは1
以上の数である。)
【0007】また、本発明第二の態様は、下記式IIで
示されるスチリル基含有ポリマーと下記式III で示
されるメルカプト基含有アルコキシシランとを反応させ
ることを特徴とする加水分解性アルコキシシリル基含有
ポリマーの合成方法である。
【化6】 (式II中、R2 は炭素数1〜3のアルキル基、R6
 はポリマー骨格、aは0〜4の整数、mは1以上の数
である。)   HS−R3 −Si(OR4 )b (R5 )3
−b   ───III (式III 中、R3 は、
アルキレン基、アルキレン基部分とイミノ基部分とから
なる基、アルキレン基がチオエーテル結合してなる基か
ら選択される基、R4 、R5 は炭素数1〜3のアル
キル基、bは1〜3の整数である。)
【0008】以下
に、本発明を詳細に説明する。本発明第一の態様は、前
記式Iで示される、末端に加水分解性アルコキシシリル
基を含有し、そのアルコキシシリル基部分が加水分解す
ることによって硬化するポリマーである。
【0009】前記式Iにおいて、R1 はどのようなポ
リマー骨格であってもよいが、C2H4(OC2H4)
p 、 CH2CH(CH3)(OCH2CH(CH3
))p 、 C4H8(OC4H8)p 等のポリエー
テル骨格(pは2以上の数である)、 (CH2CH=
CHCH2)q 、 (CH2CH(CH=CH2))
q 、 (CH2C(CH3)=CHCH2)q 等の
ポリエン骨格(qは1以上の数である)、あるいはこれ
らの分子中の水素原子の少なくとも1つが水酸基に置換
されたもの等が好ましい。R1 がポリエーテル骨格あ
るいはポリエン骨格であると、生成するポリマーは柔軟
性を有するものとなる。
【0010】また、R1 は、ビニル(およびアルキル
)置換ベンジルオキシ基部分を有している場合もある。 後記する本発明第二の態様の方法によって本発明第一の
態様の加水分解性アルコキシシリル基含有ポリマーを合
成した場合に、メルカプト基含有アルコキシシランと反
応しないビニル(およびアルキル)置換ベンジルオキシ
基部分があると、その部分はR1 で示されるポリマー
骨格に含まれるからである。
【0011】前記式Iにおいて、R1 部分の数平均分
子量が1000〜30000のものが好ましく、200
0〜20000のものがさらに好ましい。R1 部分の
数平均分子量が1000未満の場合、可撓性に劣ること
があり、一方、30000超の場合、粘度が高くて扱い
難いことがある。
【0012】前記式Iにおいて、R2 は炭素数1〜3
のアルキル基であり、aは0〜4の整数である。すなわ
ち、ベンゼン環の6つの水素原子のうちの4つまでが、
R2 によって置換されていてもよいのである。なお、
aが2〜4の整数の場合、その複数のR2 は、互いに
同じアルキル基であっても異なるアルキル基であっても
よい。また、ベンゼン環に結合するR2 以外の置換基
は、互いにオルト位、メタ位、パラ位のいずれの位置関
係にあってもよい。
【0013】前記式Iにおいて、R3 は、アルキレン
基、アルキレン基部分とイミノ基部分とからなる基、ア
ルキレン基がチオエーテル結合してなる基から選択され
る基であるが、炭素数が1〜10のアルキレン基のもの
が好ましい。ここに炭素原子がない場合、すなわちS−
Si結合を有する場合は、このS−Si結合が加水分解
され易いために好ましくなく、一方、この部分の炭素数
が10を超えるメルカプト基含有アルコキシシラン(前
記式Iで示されるポリマーの合成原料)は合成が困難で
あるので、そのようなポリマーは現実的でない。
【0014】また、前記式Iにおいて、R4 、R5 
は炭素数1〜3のアルキル基、bは1〜3の整数である
【0015】前記式Iにおいて、−R3 −Si(OR
4 )b (R5 )3−b 部分の具体例を挙げると
、3−トリメトキシシリルプロピル基、3−ジメトキシ
メチルシリルプロピル基、3−トリエトキシシリルプロ
ピル基、3−ジエトキシメチルシリルプロピル基、トリ
メトキシシリルメチル基、ジメトキシメチルシリルメチ
ル基、トリエトキシシリルメチル基、ジエトキシメチル
シリルメチル基等がある。
【0016】前記式Iにおいて、nは1以上の数である
が、nが2未満の加水分解性アルコキシシリル基含有ポ
リマーは、加水分解性アルコキシシリル基同士の架橋硬
化反応によって高分子化しないので、いわゆる希釈剤と
して用いられる。なお、好適範囲は、1≦n≦4であり
、2≦n≦3が特に好ましい。
【0017】また、前記式Iで示される加水分解性アル
コキシシリル基含有ポリマーは、少なくともその分子鎖
末端にアルコキシシリル基を有するものがよい。分子鎖
末端以外の部分のアルコキシシリル基は、分子鎖末端の
アルコキシシリル基に比べて反応性が低いので、架橋硬
化に寄与しにくい。
【0018】本発明第一の態様の加水分解性アルコキシ
シリル基含有ポリマーは、以上の通りであり、その加水
分解性アルコキシシリル基の部分が、水分(湿気)によ
って加水分解し、架橋硬化する。そして、粘着性のない
硬化物となる。
【0019】本発明第一の態様の加水分解性アルコキシ
シリル基含有ポリマーは、上記の通りであるが、その合
成は、本発明第二の態様の方法によるのがよい。すなわ
ち、前記式IIで示されるスチリル基含有ポリマーと、
前記式III で示されるメルカプト基含有アルコキシ
シランとを反応させる方法である。
【0020】ここで、合成原料について述べると、前記
式IIで示されるスチリル基含有ポリマーは、そのR6
 部分はポリマー骨格でありさえすればよく、また、R
2 は炭素数1〜3のアルキル基であり、aは0〜4の
整数、mは1以上の数であればよい。また、前記式II
I で示されるメルカプト基含有アルコキシシランは、
R3 が、アルキレン基、アルキレン基部分とイミノ基
部分とからなる基、アルキレン基がチオエーテル結合し
てなる基から選択される基、R4 、R5 は炭素数1
〜3のアルキル基、bは1〜3の整数であればよい。合
成しようとする加水分解性アルコキシシリル基含有ポリ
マーの化学構造に応じて、これらの合成原料の化学構造
を選択すればよい。
【0021】なお、前記式IIで示されるスチリル基含
有ポリマーにおいて、R6 は、ポリマー骨格であり、
通常は前記式I中のR1 と同じであるが、R1 がビ
ニル(およびアルキル)置換ベンジルオキシ基(前記式
III で示されるメルカプト基含有アルコキシシラン
と反応せずに残ったもの)を有する場合、R6 は、R
1 中のビニル(およびアルキル)置換ベンジルオキシ
基以外の部分を示す。
【0022】同じく、前記式IIで示されるスチリル基
含有ポリマーにおいて、mは1以上の数であり、通常は
前記式I中のnと等しいが、m個のビニル(およびアル
キル)置換ベンジルオキシ基全てが前記式III で示
されるメルカプト基含有アルコキシシランと反応すると
は限らないので、m>nの場合もある。
【0023】なお、前記式IIで示されるスチリル基含
有ポリマーは、そのR6 部分の数平均分子量が300
00以下のものがよい。数平均分子量が30000超の
ものは、粘度が高くて扱い難い上に、反応性が低い。
【0024】また、前記式IIで示されるスチリル基含
有ポリマーは、少なくともその分子鎖末端にスチリル基
を有するものがよい。分子鎖末端以外の部分のスチリル
基は、分子鎖末端のスチリル基に比べ、反応性が低い。
【0025】前記式III で示されるメルカプト基含
有アルコキシシランの具体例としては、トリメトキシ−
3−メルカプトプロピルシラン、ジメトキシ−3−メル
カプトプロピルメチルシラン、トリエトキシ−3−メル
カプトプロピルシラン、ジエトキ−3−メルカプトプロ
ピルメチルシラン、メルカプトメチルトリメトキシシラ
ン、メルカプトメチルジメトキシメチルシラン、メルカ
プトメチルトリエトキシシラン、メルカプトメチルジエ
トキシメチルシランなどが挙げられる。
【0026】本発明第二の態様において、合成原料の量
比は特に限定されないが、前記式IIで示されるスチリ
ル基含有ポリマーのスチリル基(あるいはm)の数1に
対し、前記式III で示されるメルカプト基含有アル
コキシシランが1.0〜3.0分子となる量比が好まし
い。 1.0未満では、反応が不完全となり、3.0超では、
未反応のメルカプト基含有アルコキシシランが合成され
た加水分解性アルコキシシリル基含有ポリマーの硬化を
遅らせるなどの問題がある。
【0027】また、反応の形式は、少なくとも反応の開
始がラジカル反応であるのがよい。なお、ラジカル反応
を行なわせるためには、反応系にラジカル開始剤を併存
させ、適当な温度まで加温するか、ラジカル開始剤の存
在下あるいは非存在下に、200〜400nm程度の波
長の光線を照射すればよい。
【0028】ラジカル開始剤としては、α,α´−アゾ
イソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキシド、ビス(
2,4−ジクロロベンゾイル)パーオキシド、ジ−t−
ブチルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、t−ブチ
ルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパ
ーベンゾエート、2,5−ジメチル−ジ−t−ブチルパ
ーオキシヘキサン、過硫酸アンモニウム等が例示され、
これらを、前記式IIで示されるスチリル基含有ポリマ
ー100重量部当たり0.01〜10重量部使用する。 0.01重量部以下では、反応が不完全となる。
【0029】なお、加熱反応の場合は、25〜150℃
にて10分間〜6時間程度、光照射反応の場合は、5〜
60分間程度反応させればよい。加熱反応を25℃未満
で行なうと、反応に長時間を要し、一方、150℃超の
温度であるいは6時間超の長時間にわたって反応を行な
わせると、ポリマーの高粘度化、着色等が生じる。
【0030】この反応に際し、反応媒体としての有機溶
剤は、特に必要ではないが、合成原料のいずれとも反応
しないn−ヘキサン、ベンゼン、トルエン等の有機溶剤
を用い、反応系の粘度を低下させることにより、反応を
促進させることも可能である。
【0031】ところで、本発明第一の態様の加水分解性
アルコキシシリル基含有ポリマーの合成原料である前記
スチリル基含有ポリマー、前記メルカプト基含有アルコ
キシシランは、どのような方法で合成したものであって
もよいし、あるいは市販品でもよいが、前記スチリル基
含有ポリマーは、下記式IVで示されるポリオール化合
物と、下記式Vで示されるハロゲン化メチルスチレンお
よび/またはそのアルキル置換体とを、アルカリ金属、
アルカリ金属水素化物、アルカリ金属水酸化物からなる
群から選択される1種以上のアルカリ金属系化合物の存
在下に反応させて合成したものがよい。
【化7】 (式IV中、R7 はポリマー骨格であり、lは1以上
の数である。)
【化8】 (式V中、R2 は炭素数1〜3のアルキル基、Xはハ
ロゲン原子、aは0〜4の整数である。)
【0032】
なお、式IV中のR7 は、ポリマー骨格であり、通常
は前記式II中のR6 と同じであるが、R6 が水酸
基(前記式Vで示されるハロゲン化メチルスチレンおよ
び/またはそのアルキル置換体と反応せずに残ったもの
)を有する場合、R7 は、R6 中の水酸基以外の部
分を示す。
【0033】また、lは、1以上の数であり、水酸基全
てが反応した場合は、前記式II中のmと等しいが、未
反応の水酸基が残った場合は、l>mである。
【0034】前記式IVで示されるポリオール化合物と
して、水酸基が、その分子鎖末端にあるものを用いるの
がよい。分子鎖末端以外の部分の水酸基は、分子鎖末端
にあるものに比べ、反応性が低い。
【0035】また、式V中のR2 、aについては、先
に式Iあるいは式IIについての説明で述べた通りであ
り、Xはハロゲン原子であるが、化合物の取扱い易さの
点から、Xは塩素原子であるのがよい。
【0036】これらの合成原料の具体的化学構造は、合
成しようとするスチリル基含有ポリマーの化学構造に応
じて選択すればよい。
【0037】前記式IIで示されるスチリル基含有ポリ
マーの合成に際し、合成原料の量比は特に限定されない
が、前記ポリオール化合物の水酸基数(前記式IVにお
いてlで示されるもの)1に対し、前記ハロゲン化メチ
ルスチレンおよび/またはそのアルキル置換体が1.0
〜2.0分子となる量比が好ましい。1.0未満では、
未反応の水酸基が残るために好ましくなく、一方、2.
0超の場合は、未反応のハロゲン化メチルスチレンおよ
び/またはそのアルキル置換体が反応混合物中に残存す
ることになるが、それを反応混合物から完全に除くこと
が困難なためである。
【0038】この反応は、塩基性雰囲気中で行なわれる
。そして、塩基性雰囲気とするために、アルカリ金属、
アルカリ金属水素化物、アルカリ金属水酸化物からなる
群から選択される1種以上のアルカリ金属系化合物が用
いられるが、具体的には、K,Na,KH,NaH,K
OH,NaOH等が例示される。
【0039】また、これらのアルカリ金属系化合物の使
用量は、前記式IVで示されるポリオール化合物の水酸
基数1に対し、アルカリ金属が1.0〜5.0原子とな
る量比が好適である。1.0未満では、反応が不完全と
なり、未反応の水酸基が残る。一方、5.0以上では、
アルカリ金属系化合物と前記式Vで示されるハロゲン化
メチルスチレンおよび/またはそのアルキル置換体とが
反応し、目的とするスチリル基含有ポリマーが得られな
い。
【0040】反応条件は、特に限定されないが、前記し
たアルカリ金属系化合物の存在下に、20〜60℃で0
.5〜3時間程度、前記ポリオール化合物と前記ハロゲ
ン化メチルスチレンおよび/またはそのアルキル置換体
とを反応させればよい。この際、原料である前記ポリオ
ール化合物、前記ハロゲン化メチルスチレンおよび/ま
たはそのアルキル置換体と反応しない有機溶剤を併存さ
せてもよい。
【0041】前記式IIで示されるスチリル基含有ポリ
マーの合成に際し、前記式IVで示されるポリオール化
合物のかわりに、ポリアルコラート化合物を用いてもよ
い。 その場合は、前記アルカリ金属系化合物は不要である。
【0042】
【実施例】以下に、実施例により、本発明を具体的に説
明する。
【0043】(実施例1)エチレンオキシドでキャップ
したポリプロピレングリコール(数平均分子量1000
0、水酸基価11、粘度4800cps/25℃)10
00gを100℃で5時間乾燥後、水素化ナトリウム8
.8gを加え、40℃で1時間攪拌した。次いで、p−
クロロメチルスチレン46.0gを加え、同温度で3時
間反応させた。得られた中間ポリマー(1)を精製後、
ジメトキシ−3−メルカプトプロピルメチルシラン45
gとラジカル開始剤であるアゾイソブチロニトリル2.
0gを加え、80℃で3時間反応させ、アルコキシシリ
ル基をその末端に有するポリマーAを得た。このポリマ
ーA、および、中間ポリマー(1)について、 1H−
NMRスペクトルを調べたところ、図1(ポリマーAの
スペクトル)に示すように、図2(中間ポリマー(1)
のスペクトル)にはあったスチリル基の二重結合に由来
する 1H−NMRのピーク(5.30ppm、5.7
2ppm、6.70ppm)が、このポリマーAでは完
全に消失し、かわって、0.1ppmにメチルシランの
ピークがみられた。また、このポリマーAの分子量分布
は単分散であり、数平均分子量は約1万であることをG
PCによって確認した(図3参照)。なお、このポリマ
ーAの構造式は、下記式VIに示す通りである。
【化9】 次に、このポリマーA100重量部に対して2重量部の
ジブチルスズジラウレートを加え、湿度65%、温度2
5℃に放置したところ、約5時間で非粘着性となり、2
週間後に粘着性のない硬化物となった。これについて、
JISA  5758に準じて引張試験を行なったとこ
ろ、破断時の伸びは430%であった。すなわち、この
ポリマーAが、湿気によって硬化し、粘着性がなく、伸
びに優れる硬化物となることが明らかとなった。
【0044】(実施例2)ポリプロピレングリコール(
数平均分子量10000、水酸基価10.8、粘度54
00cps/25℃)1000gを100℃で5時間乾
燥後、水素化ナトリウム8.8gを加え、40℃で1時
間攪拌した。次いで、p−クロロメチルスチレン46.
0gとヨウ化ナトリウム5.0gを加え、同温度で6時
間反応させた。以降は実施例1と同様に行ない、アルコ
キシシリル基をその末端に有するポリマーBを得た。こ
のポリマーB100重量部に対して2重量部のジブチル
スズジラウレートを加え、湿度65%、温度25℃に2
週間放置したところ、粘着性のない硬化物が得られた。 この硬化物の破断時の伸びは450%であった。
【0045】(実施例3)水酸基末端ポリブタジエン(
数平均分子量2800、水酸基価46.6)1000g
に、粉末水酸化ナトリウム70.0g、p−クロロメチ
ルスチレン152.4gを加え、60℃で6時間反応さ
せた。得られたポリマーを精製後、トリメトキシ−3−
メルカプトプロピルシラン196g、アゾビスイソブチ
ロニトリル5.0gを加え、80℃で3時間反応させ、
アルコキシシリル基をその末端に有するポリマーCを得
た。このポリマーC、および、水酸基末端ポリブタジエ
ンとp−クロロメチルスチレンとの反応生成物について
、 1H−NMRスペクトルを調べたところ、該反応生
成物にはあったスチリル基の二重結合に由来する 1H
−NMRのピーク(5.30ppm、5.72ppm、
6.70ppm)が、このポリマーCでは完全に消失し
、かわって、0.7ppmに、−CH2Si のピーク
がみられた。次に、このポリマーC100重量部に対し
て2重量部のジブチルスズジラウレートを加え、湿度6
5%、温度25℃に放置したところ、2週間後に粘着性
のない硬化物となった。この硬化物の破断時の伸びは2
80%であった。
【0046】(比較例1)数平均分子量が8000、ア
リル型オレフィン基が分子鎖末端に存在し、かつ、一分
子中のアリル型オレフィン部分が95%であるポリプロ
ピレン重合体200重量部に対し、ジメトキシメチルシ
ラン23重量部、塩化白金酸0.005重量部を加え、
100℃で1時間反応させた。未反応のジメトキシメチ
ルシランを除去後、この系にジブチルスズジラウレート
2重量部を加え、湿度65%、温度25℃に2週間放置
し、硬化物を得た。しかし、この硬化物は、表面に粘着
性が認められた。
【0047】
【発明の効果】本発明により、変性シリコーン系ポリマ
ーであって、硬化性に優れ、硬化後に粘着性の残らない
新規の湿気硬化型のポリマーと、その合成方法が提供さ
れる。本発明のポリマーは、変性シリコーン系であるの
で、従来の湿気硬化型ポリマーとは異なり、塗装性に優
れ、被着体周辺を汚染することはなく、また、硬化時に
発泡することもない。さらに、その硬化物の動的疲労特
性、耐候性にも問題はない。そして、これらに加え、硬
化性に優れる、粘着性がなく、伸びに優れる硬化物とな
るという特徴も有する。また、本発明のポリマーは、本
発明の合成方法によれば、容易に工業的規模で合成する
ことができる。従って、本発明のポリマーは、湿気硬化
型の建築用シーリング材組成物の主成分として特に有用
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポリマーの 1H−NMRスペクトル
である。
【図2】中間ポリマーの 1H−NMRスペクトルであ
る。
【図3】本発明のポリマーのGPC分析結果を示すスペ
クトルである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  下記式Iで示される加水分解性アルコ
    キシシリル基含有ポリマー。 【化1】 (式I中、R1 はポリマー骨格、R2 、R4 、R
    5 は炭素数1〜3のアルキル基、R3 は、アルキレ
    ン基、アルキレン基部分とイミノ基部分とからなる基、
    アルキレン基がチオエーテル結合してなる基から選択さ
    れる基、aは0〜4の整数、bは1〜3の整数、nは1
    以上の数である。)
  2. 【請求項2】  前記式Iにおいて、ポリマー骨格がポ
    リエーテル骨格またはポリエン骨格である請求項1に記
    載の加水分解性アルコキシシリル基含有ポリマー。
  3. 【請求項3】  前記式Iにおいて、ポリマー骨格は数
    平均分子量が1000〜30000である請求項1また
    は2に記載の加水分解性アルコキシシリル基含有ポリマ
    ー。
  4. 【請求項4】  下記式IIで示されるスチリル基含有
    ポリマーと下記式III で示されるメルカプト基含有
    アルコキシシランとを反応させて請求項1〜3のいずれ
    かに記載の加水分解性アルコキシシリル基含有ポリマー
    を合成することを特徴とする加水分解性アルコキシシリ
    ル基含有ポリマーの合成方法。 【化2】 (式II中、R2 は炭素数1〜3のアルキル基、R6
     はポリマー骨格、aは0〜4の整数、mは1以上の数
    である。)   HS−R3 −Si(OR4 )b (R5 )3
    −b   ───III (式III 中、R3 は、
    アルキレン基、アルキレン基部分とイミノ基部分とから
    なる基、アルキレン基がチオエーテル結合してなる基か
    ら選択される基、R4 、R5 は炭素数1〜3のアル
    キル基、bは1〜3の整数である。)
  5. 【請求項5】  
    前記式IIで示されるスチリル基含有ポリマーが、下記
    式IVで示されるポリオール化合物と、下記式Vで示さ
    れるハロゲン化メチルスチレンおよび/またはそのアル
    キル置換体とを、アルカリ金属、アルカリ金属水素化物
    、アルカリ金属水酸化物からなる群から選択される1種
    以上のアルカリ金属系化合物の存在下に反応させてなる
    ポリマーである請求項4に記載の加水分解性アルコキシ
    シリル基含有ポリマーの合成方法。 【化3】 (式IV中、R7 はポリマー骨格であり、lは1以上
    の数である。) 【化4】 (式V中、R2 は炭素数1〜3のアルキル基、Xはハ
    ロゲン原子、aは0〜4の整数である。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0771855A2 (en) 1995-11-02 1997-05-07 Dow Corning Corporation Crosslinked emulsions of pre-formed silicon-modified organic polymers
US6204350B1 (en) 1997-03-14 2001-03-20 3M Innovative Properties Company Cure-on-demand, moisture-curable compositions having reactive silane functionality

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