JPH04362297A - ウオーターポンプ - Google Patents

ウオーターポンプ

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Publication number
JPH04362297A
JPH04362297A JP13797691A JP13797691A JPH04362297A JP H04362297 A JPH04362297 A JP H04362297A JP 13797691 A JP13797691 A JP 13797691A JP 13797691 A JP13797691 A JP 13797691A JP H04362297 A JPH04362297 A JP H04362297A
Authority
JP
Japan
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blade
guide
inlet
impeller
boss
Prior art date
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Pending
Application number
JP13797691A
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English (en)
Inventor
Yoshiaki Hidaka
日高 芳皓
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Marelli Corp
Original Assignee
Calsonic Corp
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Publication date
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジン冷却系の冷媒
循環用ウオーターポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のウオーターポンプとして
は、例えば、実開昭62−173599号公報等に開示
されるものが知られている。図4にエンジンの冷却系に
用いられる従来のウオーターポンプを示し、図5にその
羽根車を示す。吸入口1を有するエンジンブロック壁2
にウオーターポンプが取り付けられている。このウオー
ターポンプは、ボリュートケーシング3を有するポンプ
ハウジング4を有し、このポンプハウジング4の円筒状
突出部分に回転軸5がベアリング6により回転可能に支
持され、ポンプハウジング4内の回転軸5の一端には、
ボス10aと羽根10bを有する板金製の羽根車10が
固定され、この羽根車10に隣接してポンプハウジング
4と回転軸5の間にメカニカルシール8が装着されてい
る。回転軸5の他端には、プーリー取付フランジ9が固
定されており、回転軸5には、このフランジ9に取り付
けたプーリー(図示省略)を介してエンジンのクランシ
ャフトから回転力が伝達される。
【0003】従来のウオーターポンプの場合、遠心型ポ
ンプとしてその羽根車が従来の設計に基づいて設計され
ている。近年では、製造コストの低減を図る目的から板
金プレス製羽根車、またはプラスチックの射出成形によ
る羽根車などが用いられている。これらの羽根車は、羽
根入口通路幅が大きく取られかつ羽根厚みも薄いので、
高温、高回転で使われるウオーターポンプとしては、遠
心型羽根車の従来設計に忠実に従った鋳鉄製の羽根車の
ウオーターポンプに比較し、耐キャビテーション特性が
優れ、その寿命も長く、広く用いられている。しかしな
がら、この羽根車を用いたウオーターポンプでは、羽根
車内循環水量が増え、騒音も大きく、ポンプ効率も低く
、キャビテーション特性のより以上の向上が図れないな
どの欠点がある。
【0004】一方、最近エンジンの高出力化に伴い、エ
ンジンから冷却水への放熱量が増大しつつあり、ラジエ
ータや冷却ファンのサイズアップ等の冷却能の増大を行
わずにこれに対応するためには、より耐キャビテーショ
ン特性の良いウオーターポンプが要求されるようになっ
てきている。また、エンジンルーム内もコンパクト化が
図られ、従来下部に取り付けられていたウオーターポン
プも任意の位置に取り付けられる設計が必要であり、こ
の点からも耐キャビテーション特性の良いウオーターポ
ンプが要求されることになる。また、大気汚染の防止の
目的から燃費の改善が求められている現在では、さらに
小型軽量でポンプ効率の高いウオーターポンプが要求さ
れる。これらの要求を従来のウオーターポンプ羽根車の
改善で行おうとしても、その設計手法は従来の手法であ
るので、大幅な改善を行うことは不可能である。ウオー
ターポンプの設計点はポンプ比速度で300〜400 
(m.r.p.m.m3/min)程度の所にあり、最
も良いポンプ特性が発揮される設計点にあり、この点か
らも改善が困難である。
【0005】そこで、本出願人らは、かかる不具合を解
消するために、先に、耐キャビテーション特性およびポ
ンプ効率を大幅に向上させることができるウオーターポ
ンプの羽根車の設計手法を出願した(特願平3−989
41号)。図6にエンジンの冷却系に用いられる先願に
よるウオーターポンプの縦断面を示す。従来のウオータ
ーポンプと同様な部品には、10をプラスした同様な参
照数字を付けてある。図4と図5に示す従来のウオータ
ーポンプと異なる所は、羽根車20と、羽根車20の羽
根入口21に流入する水の流れを案内するために、エン
ジンブロック壁12に設けられたガイド22である。
【0006】先願によるウオーターポンプの羽根車20
を図7ないし図9により説明する。図7は回転軸方向か
ら見た羽根車形状を表す正面図、図8はこの羽根車の回
転中心を通るメリデイアン断面、図9にその斜視図を示
す。図10ないし図12は、図7の羽根車の羽根入口か
ら羽根出口に向かって各羽根断面形状を子午線B、Cお
よびDに沿って切断した断面図である。なお、図7の羽
根のA矢印とE矢印から見た羽根の形状はそれぞれ図8
のAの実線とEの実線で示されている。
【0007】羽根車20では、回転軸15に嵌合するボ
ス23に連なるシュラウド24の子午面形状が凹形の円
弧状回転面として形成されている。各羽根25の入口形
状は、次のように形成されている。すなわち、ボスシュ
ラウド側羽根入口縁26aが取り付く入口側ボスシュラ
ウド面24aは回転軸線Lにほぼ平行な円筒状に形成さ
れ、そしてボスシュラウド側羽根入口縁26aはこの入
口側ボスシュラウド面24aへなめらかに連続し、かつ
羽根目玉部(羽根入口径r io)へ大きく張り出すよ
うにすると共に、ケーシング側または羽根入口チップ側
の羽根入口縁26bは回転軸線に対しほぼ直角の状態に
する。さらに、羽根入口26は、これらのボスシュラウ
ド側羽根入口縁26aとケーシング側羽根入口縁26b
の間を上流側に凸形をなす円弧状のなめらかな曲線によ
って形成される。この羽根入口26の入口角は、ボスシ
ュラウド面24aに取り付くボスシュラウド側羽根入口
縁26aでほぼ0°であり、ケーシング側羽根入口縁2
6bではほぼ従来の設計で計算される角度に設定され、
その際ボス側とチップ側の間の入口角はなめらかに変化
した形状になっている。このような羽根入口26の形状
から羽根出口端27までなめらかな曲面で結んで羽根2
5が形成されている。
【0008】複数枚の羽根を有する従来設計の一般の羽
根車では、羽根と羽根を重ねなければ特性が発揮されな
い傾向があったが、先願の羽根形状の羽根車では、図7
に示すように羽根長さ(羽根入口から羽根出口までの長
さ)Lを、全周を羽根枚数で割った角度以内に収め、羽
根の重なりをなくしても特性が劣化しないので、前記円
弧状回転面を有するシュラウド24(図8)でもそうで
あるが、もっと簡便な円板状のシュラウドに先願の羽根
入口形状を有する羽根車を形成すると、板金プレス製な
どの羽根車を容易に製造することができ、製造コストを
よりいっそう低減させることができる。この板金製の羽
根車の構造の一実施例の正面図と中心軸線を通る断面図
をそれぞれ図13と図14に示す。図7と図8と同様な
部品には、100をプラスした同様な参照数字を付けて
ある。この羽根車120は、回転軸に嵌合するボスを有
する部品128と、平らな円板のシュラウド129に羽
根を打ち抜いて起こすことにより形成された羽根125
を有する部品の二部品からなり、これらの部品は適当な
慣用手段により接合されている。
【0009】また、先願の羽根車の羽根のチップ側形状
は、図8に点線で示す羽根入口26から羽根出口27を
結ぶ直線(PQ)状形状でもよいが、これを図8の実線
25aのように下流に凸形の円弧状とすることで、直線
(PQ)で形成された羽根車と同等の流量−揚程特性が
得られる。これにより、当然のこととして羽根車を回転
させるトルクが減少するので、よりポンプ効率を向上さ
せる効果がある。また、図6について前述したように、
羽根チップ側を入口から出口にかけて曲線(ベル形状)
にすることで、シールラインが長くとれるので、ポンプ
容積効率が向上し、ポンプ効率の向上に効果がある。
【0010】図15には、先願の羽根車を有するウオー
ターポンプ(図6)と、図5の羽根車を有する従来のウ
オーターポンプ(図4)のポンプ特性と、キャビテーシ
ョン特性(NPSH特性)をポンプ単体で比較して示し
てある。羽根車の外形および出口幅は、共に60mm、
13mmであるが、入口径は従来羽根が50mm、先願
が40mmである。また、ポンプ回転数は共に6,00
0 r.p.m.である。図15から明らかなように、
流量−揚程特性に大差はないが、それぞれの最高効率点
の流量におけるPeq.NSPHは、従来型が6.9 
m、先願が2.9 mであり、先願の羽根車を有するウ
オーターポンプキャビテーション特性が大幅に改善され
ている。また、そのポンプ効率も約20%の向上が図ら
れているのが分かる。当然、ポンプの騒音も先願のウオ
ーターポンプの方が格段に小さい。
【0011】さらに、先願のウオーターポンプの羽根車
の羽根の作用を従来の設計の羽根と比較して説明する。 従来の一般のターボ型ポンプ羽根車の羽根入口の設計で
は、入口の速度三角形に基づいてメリデイアン流入速度
を羽根入口全縁で均一にするという目的で羽根入口角が
設定され、羽根入口縁が形成されている。そのため、羽
根入口角は径の小さい羽根入口ほど大きくなる設計とな
る。すなわち、羽根取付ボス部入口角が常に入口外径部
の羽根入口角より大きいことになる。従来設計では、こ
のような設計が羽根車入口における損失を最小にして、
ポンプ効率およびキャビテーション特性を向上させる手
法として確立している。ところが、実際はこの設計手法
では、羽根入口のメリデイアン流入速度は一定とならず
、ボス側の羽根の働きが弱くなり、チップ側の2/3 
程度の羽根しか有効に働かないとも言われている。しか
しながら、現在では上述の設計手法しか確立されていな
いため、広く速度三角形に基づく羽根入口角の設定がな
されている。
【0012】先願のウオーターポンプの羽根車は、この
矛盾を一掃して、羽根全域で有効に働く羽根車の設計手
法を提供する。先願の羽根車の作用を従来の羽根車と比
較して図16により説明すると、羽根入口径rio( 
目玉径に相当する)、ボス径r ibの羽根入口で従来
設計により設計される羽根入口角は、図16に示す破線
のように示され、回転中心で入口角は90°となるよう
にボス径側で急激に大きくなる。一方、先願の羽根車の
羽根入口角の設定は、羽根入口径rioでは従来設計手
法を用いた羽根入口角と同様に設定されるが、ボス径側
ではほぼ0°となるように実線で示されるように設定さ
れており、従来設計の羽根入口角とは全く逆の勾配とな
っている。このような先願の羽根入口角とすると、従来
設計理論では羽根入口のボス近辺では、羽根への水の流
入が全くできないことになり、ポンプ特性およびキャビ
テーション特性の劣化を招くことになる。しかしながら
、実際は全く逆で、ボス側羽根入口縁を羽根目玉部へ大
きく張り出し、ケーシング側の入口縁は回転軸にほぼ直
角に形成して、ボス側羽根入口縁とケーシング側羽根入
口縁の間を上流に凸形をなす円弧状のなめらかな曲線で
形成することによって、羽根入口の流路面積が広く確保
され、ボスまたはシュラウドつけ根近傍の流れをそぎ取
るようにして効率よく羽根内へ導くことが可能になり、
羽根入口での流れが均一となり、羽根全域(ボスからチ
ップまで)で作用する羽根車とすることができ、キャビ
テーション特性のポンプ特性を改善することができる。 この入口形状の羽根を子午面形状に凹形の円弧状回転面
をなすシュラウドと組み合わせることで、このシュラウ
ドによって軸方向から流入してくる水流をなめらかに径
方向へ方向変換することができ、羽根車内損失を最小と
して最良のポンプ特性が得られる。この場合のシュラウ
ドに用いる円弧は、円、楕円、放物線等のようにボスと
径方向シュラウドをなめらかに結ぶ曲線であれば何でも
よい。
【0013】以上のように、先願の羽根入口形状とする
ことにより、羽根入口通路面積が確保され、羽根入口へ
の均一な流入が実現できるので、羽根入口メリデイアン
流速を従来設計のそれより増加させることができる。従
来の羽根車と同等の流量−揚程特性を得る場合、羽根入
口径(目玉径)を従来の羽根入口径より小さく設計でき
ることになる。これは、図6の先願のウオーターポンプ
の構造図に示すように、チップ側をオープン羽根とする
構造では、ガイドとのわずかな隙間Xによって羽根車外
周の高圧の流体が低圧部へ循環するのを防ぐシールライ
ンの働きがあり、これを長く形成できる先願の羽根では
ポンプ容積効率を向上させることができかつ羽根車内で
充分昇圧できるので、ポンプ効率が大幅に向上する。キ
ャビテーション特性は、従来の設計では、羽根入口のメ
リデイアン流速が増加すると劣化するが、先願の羽根の
ように羽根入口における均一流入が実現されると、羽根
車入口メリデイアン流速より羽根入口チップ速度を低下
させる方がキャビテーション特性を大幅に向上させるこ
とができる。
【0014】なお、従来のウオーターポンプの羽根車は
、図4と図5に示すように、その入口が羽根チップ側か
らシュラウド側にわずかに傾斜しているのみで、図16
に示す本発明の羽根のようにチップ側とシュラウド側の
径を大きく違えていない。これは、前述のポンプ設計比
速度からすると、この傾斜をもっと大きくしなければな
らないのであるが、このようにすると、その羽根入口角
を図16の破線のように設定しなければならない。しか
しながら、実際はそのように羽根入口角を設定してもキ
ャビテーション特性とポンプ効率の向上がほとんど実現
できず、その効果に対するコストの上昇を考えると、現
状の形の方が有利であるからであり、前述の説明を実証
する例となっている。
【0015】また、先願によれば、ボス側羽根入口縁を
羽根目玉部へ大きく張り出し、ケーシング側の入口縁を
回転軸にほぼ直角に形成して、ボス側羽根入口縁とケー
シング側羽根入口縁の間を上流に凸形をなす円弧状のな
めらかな曲線で形成することによって、羽根入口の流路
面積が広く確保され、ボスまたはシュラウドつけ根近傍
の流れをそぎ取るようにして効率よく羽根内へ導くこと
が可能になり、羽根入口での流れが均一となり、羽根全
域(ボスからチップまで)で作用する羽根車とすること
ができ、キャビテーション特性やポンプ特性を改善する
ことができる。さらに、この入口形状の羽根を子午面形
状が凹形の円弧状回転面をなすシュラウドと組み合わせ
ることで、このシュラウドによって軸方向から流入して
くる水流をなめらかに径方向へ方向変換することができ
、羽根車内損失を最小として最良のポンプ特性が得られ
る。
【0016】なお、先願のウオーターポンプを車載して
、従来のウオーターポンプと比較実験した結果によると
、ウオーターポンプはエンジンよりプーリーを介して駆
動されるので、従来のウオーターポンプでは、キャビテ
ーションのためにエンジン回転数に比例したエンジン冷
却系の水量が得られない。特に、実際の走行状態で熱負
荷が大きい状態の一つである登坂路走行時のような低ギ
ヤシフトの低速走行で、エンジン高回転の場合などはキ
ャビテーションによるポンプ性能の劣化が著しい。先願
のウオーターポンプでは、このような厳しい条件でもキ
ャビテーションによる性能劣化が起こらず、エンジン冷
却系で使用する場合は、キャビテーションによる劣化を
加味した冷却系の設計をする必要がない。このため、ラ
ジエータの小型化等のような冷却系の大幅な改善が可能
となる。また、ポンプ効率がよいので、その分エンジン
出力が増え、燃費の節減が図れる。また、ポンプ騒音も
小さいので、エンジンルーム内の遮音も容易になるなど
の効果がある。
【0017】また、前記羽根入口形状および羽根形状を
円板状のシュラウドに形成した場合でも、従来のように
ポンプ特性を劣化させずに板金プレス製などの羽根車を
容易に製造でき、製造コストをよりいっそう低減させる
ことができる。さらに、前記羽根入口形状および羽根形
状の羽根において、羽根入口から出口までに到る羽根チ
ップ側形状を下流に凸の円弧状の形状、すなわち適当な
ベル形状の曲線に形成しても、直線(PQ)で形成され
た羽根車と同等の流量−揚程特性が得られる。これによ
り、当然のこととして羽根車を回転させるトルクが減少
するので、よりポンプ効率を向上させる効果がある。ま
た、前述したように、羽根チップ側を入口から出口にか
けて曲線(べル形状)にすることで、シールラインが長
くとれるので、ポンプ容積効率が向上し、ポンプ効率の
向上に効果がある。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上述した先願によるウ
オーターポンプでは、図6に示すように、羽根25また
は125の外縁部25aまたは125aと、エンジンブ
ロック壁12に設けられたガイド22との間に隙間Xを
設け、その隙間Xによりスライドしている。そのため、
一部の冷却水は、上記隙間Xより逆流しながら圧送され
る。
【0019】従って、隙間Xは、ポンプ効率を確保する
ためには、例えば、1つの羽根の長さを50mmとした
場合には、0.8mm 以下に押さえる必要があった。 しかるに、図6に示すような形状の羽根車では、羽根の
軌跡が複雑となり、隙間Xを0.8mm 以下に押さえ
ることは困難であった。加えて、隙間Xを設けているた
め、ゴミや切粉などが入った場合、羽根の消費トルクが
大きくなるという問題がある。
【0020】また、隙間Xにゴミや切粉などが入った場
合、羽根が破損するおそれもあり、ポンプ効率を低下さ
せることも考えられる。本発明はかかる問題点を解決す
るためになされたもので、ガイドと羽根とを連結すると
共に、ガイドとエンジンブロック壁との間に隙間を形成
することによって、羽根とその軌跡とに沿って形成され
るスライド部の隙間管理を容易にすると共に羽根とガイ
ドとの噛み込みを防止することを可能としてウオーター
ポンプを提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、エンジンの冷
却系に用いられるウオーターポンプにおいて、羽根車と
、羽根車を回転自在に配設し、エンジンブロック壁の吸
込口に取り付けられるポンプハウジングと、エンジンブ
ロック壁に設けた吸込口内に回転自在に配設されるガイ
ドとを備え、羽根車は、回転軸に嵌合するボスと、ボス
に連なり、その子午面形状を凹形の円弧状回転面とした
シュラウドと、ボスとシュラウドとに連なる羽根とを有
し、羽根は、シュラウドの入口側ボスシュラウド面にボ
スシュラウド側羽根入口縁を介して連接する羽根形状の
羽根入口から羽根出口までなめらかな曲線で結んで形成
した外縁部を有し、入口側ボスシュラウド面は、回転軸
にほぼ平行な円筒状に形成され、羽根入口は、ボスシュ
ラウド側羽根入口縁とケーシング側羽根入口縁の間を上
流側に凸形をなす円弧状のなめらかな曲線によって結ん
で形成され、この羽根入口の入口角はボスシュラウド側
入口縁ではほぼ0°に、ケーシング側入口縁ではほぼ従
来の設計で計算される角度に設定され、かつボスシュラ
ウド側入口縁とケーシング側入口縁の間の入口角をなめ
らかに変化させた形状の羽根入口を有し、ボスシュラウ
ド側羽根入口縁は、入口側ボスシュラウド面からなめら
かに連続し、羽根目玉部へ大きく張り出し、ケーシング
側羽根入口縁は、回転軸に対してほぼ直角に延出してお
り、ガイドは、フランジ部と、コーン部と、筒部と、案
内部とを有し、フランジ部は、羽根車の各羽根とほぼ同
等の外径を有し、コーン部は、フランジ部より小径でフ
ランジ部と連接し、筒部は、エンジンブロック壁に設け
た吸込口より大径でコーン部と連接し、案内部は、フラ
ンジ部から筒部に亘る内方において、内方に突出すると
共に筒部側からフランジ部に向かって肉厚になる断面ほ
ぼ円弧状をなしており、羽根車の各羽根の外縁部には、
ガイドのフランジ部からコーン部における案内部を接合
することによって、羽根車とガイドとを連結して成るも
のである。
【0022】
【作用】本発明においては、羽根車とガイドとが一体に
回転し、エンジンから吸込口に突出される冷却水はガイ
ドの内側を介して羽根車側に吸引される。そして、一部
の冷却水が、吸込口の内壁とガイドの外周を介してウオ
ーターポンプ側から吸込口側に逆流する。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明の一実施例にかかるウオーターポン
プの縦断面を示す。なお、図6ないし図14に示す先願
のウオーターポンプと同様な部品には、同じ参照数字が
付けてある。先願のウオーターポンプと異なるところは
、羽根車20の各羽根25の外縁部25aに、ガイド4
0のフランジ部41からコーン部42における案内部4
4を接合することによって、羽根車20とガイド40と
を連結したことである。
【0024】ガイド40は、フランジ部41と、コーン
部42と、筒部43と、案内部44とを有する筒状部材
である。そして、フランジ部41は羽根車20の各羽根
25とほぼ同等の外径を有する。また、コーン部42は
、フランジ部41より小径でフランジ部41と連接して
いる。さらに、筒部43は、エンジンブロック壁12に
設けた吸込口11より大径でコーン部42と連接してい
る。さらにまた、案内部44は、フランジ部41から筒
部43に亘る内方において、内方に突出すると共に筒部
43側からフランジ部41に向かって肉厚になるほぼ円
弧状断面をなしている。
【0025】このガイド40は、そのフランジ部41か
らコーン部42における案内部44を、羽根車20の各
羽根25の外縁部25aに、溶接,ろー付け等によって
接合することによって、羽根車20と連結されている。 また、エンジンブロック壁12の吸込口11の開口部3
0には、ガイド40の外周との間に僅かな隙間Yを形成
するように段差が設けてある。
【0026】かくして構成された本実施例によれば、エ
ンジンブロック壁12の吸込口11から流入する冷却水
は、羽根車20の回転によってガイド40の筒部43側
から吸引され、羽根25の羽根入口26から羽根出口2
7を介して送り出される。そして、一部の冷却水が、吸
込口11の開口部30の内壁とガイド40の外周を介し
てウオーターポンプ側から吸込口側に逆流する。
【0027】本実施例によれば、羽根車20の各羽根2
5とガイド40との間が、連結されているため、図6に
示すように、複雑な形状をしている羽根25の軌跡に応
じた形状をなすと共に例えば0.8mm 以下の隙間X
を確保するという高精度な要求が解消できる。本実施例
によれば、羽根の長さを約50mmとすると、先願の隙
間X=0.8mm に対し、隙間Yは、隙間0.8mm
 /羽根の長さ50mm<0.8/50=0.016 
程度のものとなる。また、ガイド40は、筒状部材によ
って形成されているので、エンジンブロック壁12の吸
込口11の開口部30との間の隙間Yを確保することは
、きわめて容易となる。
【0028】また、冷却水は隙間Yを通して逆流するが
、先願の隙間Xに比べて流路が極めて長いため、抵抗が
大きく、逆流流量は少なくなり、所定のポンプ効率を確
保することが極めて容易となる。そのため、先願のウオ
ーターポンプのように、羽根車20とガイド22との間
に、ゴミや切粉などが入るという不具合がないので、羽
根の消費トルクが大きくなるとか、羽根が破損するとか
の問題がなくなり、ポンプ効率を低下させるおそれもな
い。
【0029】上記実施例では、隙間Yを0.016 程
度とすることによって、ガイド40の回転に支障を与え
ることなく作動させることを説明したが、さらに、ガイ
ド40と吸込口11との洩れを少なくするためには、ガ
イド40の外周と開口部30との間にフッ素樹脂加工を
施したプレーンペアリングなどのメカニカルシールを設
けることも可能である。
【0030】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、羽根車
の各羽根の外縁部には、ガイドのフランジ部からコーン
部における案内部を接合することによって、羽根車とガ
イドとを連結したので、複雑な軌跡の各羽根の外縁部と
ガイドとの間の隙間を形成する必要がなくなり、製作容
易な筒状形状をなすガイドの外周側で隙間管理ができる
と共に、逆流水量が低下してポンプ効率が向上し、ゴミ
や切粉の噛み込みによる不具合がなくなるなどの利点が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるウオーターポンプの縦断面図であ
る。
【図2】図1における要部を示す斜視図である。
【図3】図2の要部を切り欠いた斜視図である。
【図4】従来のシュラウドの縦断面図である。
【図5】図4のウオーターポンプに組み込んだ羽根車の
正面図である。
【図6】先願のウオーターポンプの縦断面図である。
【図7】図6に組み込まれた羽根車の正面図である。
【図8】図7の羽根車の中心線を通る縦断面図である。
【図9】図7の羽根車の斜視図である。
【図10】図7の羽根を線Bに沿って切断したメリデイ
アン断面である。
【図11】図7の羽根を線Cに沿って切断したメリデイ
アン断面である。
【図12】図7の羽根を線Dに沿って切断したメリデイ
アン断面である。
【図13】先願の板金プレス製の羽根車の正面図である
【図14】図13の羽根車の中心線を通る縦断面図であ
る。
【図15】図6に示す先願のウオーターポンプと従来の
ウオーターポンプのポンプ特性とキャビテーション特性
を比較して示したグラフである。
【図16】羽根入口縁のボス側からケーシング側羽根入
口縁に到る羽根入口角の変化の様子を示した説明図であ
る。
【符号の説明】
11  吸込口 12  エンジンブロック壁 14  ポンプハウジング 15  回転軸 20  羽根車 23  ボス 24  シュラウド 24a  入口側ボスシュラウド面 25  羽根 25a  外縁部 26  羽根入口 26a  ボスシュラウド側羽根入口縁26b  ケー
シング側羽根入口縁 27  羽根出口 rio  羽根目玉部 40  ガイド 41  フランジ部 42  コーン部 43  筒部 44  案内部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  エンジンの冷却系に用いられるウオー
    ターポンプにおいて、羽根車(20)と、羽根車(20
    )を回転自在に配設し、エンジンブロック壁(12)の
    吸込口(11)に取り付けられるポンプハウジング(1
    4)と、エンジンブロック壁(12)に設けた吸込口(
    11)内に回転自在に配設されるガイド(40)とを備
    え、羽根車(20)は、回転軸(15)に嵌合するボス
    (23)と、ボス(23)に連なり、その子午面形状を
    凹形の円弧状回転面としたシュラウド(24)と、ボス
    (23)とシュラウド(24)とに連なる羽根(25)
    とを有し、羽根(25)は、シュラウド(24)の入口
    側ボスシュラウド面(24a)にボスシュラウド側羽根
    入口縁(26a)を介して連接する羽根形状の羽根入口
    (26)から羽根出口(27)までなめらかな曲線で結
    んで形成した外縁部(25a)を有し、入口側ボスシュ
    ラウド面(24a)は、回転軸(15)にほぼ平行な円
    筒状に形成され、羽根入口(26)は、ボスシュラウド
    側羽根入口縁(26a)とケーシング側羽根入口縁(2
    6b)の間を上流側に凸形をなす円弧状のなめらかな曲
    線によって結んで形成され、この羽根入口(26)の入
    口角はボスシュラウド側入口縁(26a)ではほぼ0°
    に、ケーシング側入口縁(26b)ではほぼ従来の設計
    で計算される角度に設定され、かつボスシュラウド側入
    口縁(26a)とケーシング側入口縁(26b)の間の
    入口角をなめらかに変化させた形状の羽根入口を有し、
    ボスシュラウド側羽根入口縁(26a)は、入口側ボス
    シュラウド面(24a)からなめらかに連続し、羽根目
    玉部(rio)へ大きく張り出し、ケーシング側羽根入
    口縁(26b)は、回転軸(15)に対してほぼ直角に
    延出しており、ガイド(40)は、フランジ部(41)
    と、コーン部(42)と、筒部(43)と、案内部(4
    4)とを有し、フランジ部(41)は、羽根車(20)
    の各羽根(25)とほぼ同等の外径を有し、コーン部(
    42)は、フランジ部(41)より小径でフランジ部(
    41)と連接し、筒部(43)は、エンジンブロック壁
    (12)に設けた吸込口(11)より大径でコーン部(
    42)と連接し、案内部(44)は、フランジ部(41
    )から筒部(43)に亘る内方において、内方に突出す
    ると共に筒部(43)側からフランジ部(41)に向か
    って肉厚になる断面ほぼ円弧状をなしており、羽根車(
    20)の各羽根(25)の外縁部(25a)には、ガイ
    ド(40)のフランジ部(41)からコーン部(42)
    における案内部(44)を接合することによって、羽根
    車(20)とガイド(40)とを連結して成ることを特
    徴とするウオーターポンプ。
JP13797691A 1991-06-10 1991-06-10 ウオーターポンプ Pending JPH04362297A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002155880A (ja) * 2000-11-20 2002-05-31 Honda Kiko Co Ltd 自吸式ポンプ
JP2004132271A (ja) * 2002-10-10 2004-04-30 Dengyosha Oridea:Kk 汚水圧送装置

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JP2002155880A (ja) * 2000-11-20 2002-05-31 Honda Kiko Co Ltd 自吸式ポンプ
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