JPH04357569A - 論理シミュレータ - Google Patents

論理シミュレータ

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Publication number
JPH04357569A
JPH04357569A JP3059113A JP5911391A JPH04357569A JP H04357569 A JPH04357569 A JP H04357569A JP 3059113 A JP3059113 A JP 3059113A JP 5911391 A JP5911391 A JP 5911391A JP H04357569 A JPH04357569 A JP H04357569A
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JP
Japan
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simulation
logic
execution means
timing
error
Prior art date
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Pending
Application number
JP3059113A
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English (en)
Inventor
Michihiro Matsumoto
道弘 松本
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP3059113A priority Critical patent/JPH04357569A/ja
Publication of JPH04357569A publication Critical patent/JPH04357569A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、論理回路の設計者やユ
ーザーらが該論理回路の動作を検証するために、該回路
を構成する論理素子ごとにセットアップ条件やホールド
条件などの各種入力信号間のタイミング条件が満たされ
たかどうかを調べながら該論理回路のシミュレーション
を実行するための論理シミュレータに関するものである
【0002】
【従来の技術】従来の論理シミュレータの例が岩波講座
マイクロエレクトロニクスVol.4 「VLSIの設
計II」などに記載されている。図5は、従来の論理シ
ミュレータの全体構成を示すブロック図である。同図に
おいて、501は複数の論理素子が互いに結合されてな
る論理回路のシミュレーションを実行するためのシミュ
レーション実行手段である。502はシミュレーション
制御手段であり、シミュレーション実行手段501での
シミュレーションの実行を制御する。503はタイミン
グチェック実行手段であり、シミュレーション実行手段
501から互いの間にタイミングエラーが発生し得る複
数の入力信号を持つ論理素子について該入力信号の論理
値を各々シミュレーション結果としてリアルタイムで受
け取り、予め設定されたタイミング条件が満たされたか
どうかを前記入力信号の論理値に基いて調べることによ
って該論理素子におけるタイミングエラーの発生の有無
を判定し、この判定の結果をシミュレーション実行手段
501に送ることによって該判定結果をシミュレーショ
ンに反映させるものである。
【0003】シミュレーションにおける各信号は、0、
1および不定を示すXの、3つの論理値のうち必ずいず
れかの論理値をとる。シミュレーション実行手段501
は、信号の論理値が確定しない段階では信号の初期値と
して論理値X(不定値)を設定する。また、シミュレー
ション実行手段501は、ある論理素子についてタイミ
ングエラーの発生有りとする判定結果をタイミング実行
手段503から受け取ったとき、該論理素子の出力信号
にエラー有りを示すために論理値X(不定値)を設定し
たうえでシミュレーションを続行する。
【0004】ここで、論理シミュレータのシミュレーシ
ョン対象となる論理回路に含まれる論理素子の一例とし
ていわゆるDタイプのフリップフロップを取り上げ、タ
イミングチェック実行手段503の動作について図を用
いて説明する。図6は、入力端子としてCLK端子およ
びD端子を有し、出力端子としてQ端子を有するフリッ
プフロップのタイミング仕様を示すタイミング図である
。同図において、時刻toはCLK端子に与えられる入
力信号(クロック信号)の立ち上がりエッジの時刻であ
る。また時刻taおよび時刻tbは、D端子に与えられ
る入力信号(データ信号)の変化点のうち時刻toの前
後において各々時刻toに一番近い変化点の時刻である
。データ信号の波形を時刻taから時刻tbの間で2本
の平行線で表示してあるのは、この間は0または1の論
理値で安定していることを意味する。さらに、セットア
ップ時間Tsとホールド時間ThとをTs=to−ta Th=tb−to で定義し、Ts≧aをセットアップ条件とし、Th≧b
をホールド条件としている。このセットアップ条件はデ
ータ信号がクロック信号の立ち上がりエッジの時刻to
より時間aだけ前から安定していなければならないとい
う意味であり、ホールド条件はデータ信号がクロック信
号の立ち上がりエッジの時刻toより時間bだけ後まで
安定していなければならないという意味である。
【0005】セットアップ時間Tsおよびホールド時間
Thが各々下限値aおよびbに一致する場合のフリップ
フロップの入力信号の波形を示すタイミング図を図7に
示す。同図においてデータ信号は、クロック信号の立ち
上がりエッジの時刻toより時間aだけ前の時刻t1に
立ち下がった後、時刻toより時間bだけ後の時刻t2
まで論理値0で安定し、ちょうど時刻t2から後は論理
値1になっている。
【0006】さて、実際の論理回路において上記両タイ
ミング条件のうち少なくとも一方が満たされない信号が
入力されたときにはタイミングエラーとなり、フリップ
フロップが正常に作動しない可能性が高くなる。これに
対応してタイミングチェック実行手段503は、シミュ
レーション波形の論理値に基いてまずクロック信号が立
ち上がった時点(図7の例では時刻to)で上記セット
アップ条件が満たされたかどうかを調べることによりタ
イミングエラーの発生の有無を判定し、この判定結果を
直ちにシミュレーション実行手段501に送る。この判
定結果はシミュレーション実行手段501において直ち
にシミュレーションに反映される。すなわち、シミュレ
ーション実行手段501は、セットアップ条件が満たさ
れなかったとの判定結果を受け取った場合には、Q端子
の出力信号にエラー有りを示す論理値X(不定値)を直
ちに設定したうえでシミュレーションを続行する。つい
でタイミングチェック実行手段503は、クロック信号
の立ち上がり後にデータ信号が変化した時点(図7の例
では時刻t2)で上記ホールド条件が満たされたかどう
かを調べることによりさらにタイミングエラーの発生の
有無を判定し、この判定結果を直ちにシミュレーション
実行手段501に送る。この判定結果もシミュレーショ
ン実行手段501において直ちにシミュレーションに反
映される。すなわち、シミュレーション実行手段501
は、ホールド条件が満たされなかったとの判定結果を受
け取った場合には、Q端子の出力信号にエラー有りを示
す論理値X(不定値)を直ちに設定したうえでシミュレ
ーションを続行する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来の論
理シミュレータでは、論理回路のシミュレーションにお
いて不定値Xを信号の初期値として該信号が確定してい
ないことを示すために用いると同時に、同じ不定値Xを
タイミングエラー有りを示すためにも用いていたので、
それぞれの意味を持つ不定値Xが混在する状態では、あ
る不定値Xの意味を判別することができないためにタイ
ミングエラーの影響が論理回路上でどこまで及ぶかを追
跡するのか困難であるという欠点があった。
【0008】また、前記のセットアップ条件とホールド
条件とに関するタイミングチェックは実際には同じフリ
ップフロップの同じ入力信号間(クロック信号とデータ
信号との間)のタイミングの関係を調べるものであるに
もかかわらず、従来の論理シミュレータではセットアッ
プ条件とホールド条件とに関する判定結果を各々異なる
時刻(時刻toと時刻t2)においてシミュレーション
に個別に反映させていたので、セットアップ条件とホー
ルド条件との各々のタイミングエラーがシミュレーショ
ンの実行に異なる影響を及ぼす場合があった。
【0009】さらに、特にシミュレーション対象となる
論理回路の少なくとも一部にフリップフロップを有する
ループ回路がある場合には、実際の論理回路の動作とシ
ミュレーションの結果とが違ってくる問題があった。す
なわち、LSIなどの実際の論理回路ではセットアップ
条件およびホールド条件に関するタイミングエラーはメ
タステーブル状態に相当して有限時間の間に解消される
のであるが、従来の論理シミュレータではこのメタステ
ーブル状態を考慮していなかったために、いったんタイ
ミングエラーが起こって論理値が不定値Xになってしま
うと、なかなか不定値Xから0または1の値に復帰しな
かったのである。
【0010】本発明は、以上の問題に鑑みてなされたも
のであって、タイミングチェックを含むシミュレーショ
ンを実際の論理回路に近い精度で実行し、設計者やユー
ザーらの回路検証の効率を上げることを目的としている
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の解決手段は、レイアウト後の実配線遅延
によるシミュレーションで結果が不可となるのは多くの
場合配線が長すぎて信号の到達が遅れてしまうことに原
因があるという事実に着目したものである。
【0012】具体的に説明すると、請求項1の発明は、
タイミングエラーによって起こる不確定信号がシミュレ
ーション対象の論理回路中をどのように伝搬していくか
を知ることができるようにしたものであって、複数の論
理素子が互いに結合されてなる論理回路のシミュレーシ
ョンを実行するためのシミュレーション実行手段と、該
シミュレーション実行手段から前記複数の論理素子のう
ち互いの間にタイミングエラーが発生し得る複数の入力
信号を持つ論理素子について該複数の入力信号の論理値
を各々受け取り、予め設定された前記複数の入力信号の
間のタイミング条件が満たされたかどうかを前記論理値
に基いて調べることによって該論理素子におけるタイミ
ングエラーの発生の有無を判定し、判定の結果をシミュ
レーション実行手段に送ることによって該判定の結果を
シミュレーションに反映させるタイミングチェック実行
手段とを備えた論理シミュレータにおいて、シミュレー
ション実行手段は、前記判定の結果に基いて論理回路中
の論理値とは別個のタイミングエラーの発生の有無を示
すエラー値を前記判定がなされた論理素子の出力信号に
設定し、さらに該出力信号を伝搬させるかどうかを前記
判定がなされた論理素子の出力側に結合された他の論理
素子の機能に基いて決定しながらシミュレーションを続
行する構成を採用したものである。
【0013】請求項2の発明は、セットアップ条件とホ
ールド条件との各々のタイミングエラーがシミュレーシ
ョンの実行に及ぼす影響を同一にするように、複数の論
理素子が互いに結合されてなる論理回路のシミュレーシ
ョンを実行するためのシミュレーション実行手段と、該
シミュレーション実行手段から前記複数の論理素子のう
ち互いの間にセットアップ条件およびホールド条件の少
なくとも一方に関するタイミングエラーが発生し得る複
数の入力信号を持つ論理素子について該複数の入力信号
の論理値を各々受け取り、予め設定された前記複数の入
力信号の間のセットアップ条件とホールド条件との両者
がともに満たされたかどうかを前記論理値に基いて調べ
ることによって該論理素子におけるタイミングエラーの
発生の有無を判定し、セットアップ条件とホールド条件
との両者に関する1つの判定結果をシミュレーション実
行手段に送ることによって該判定の結果をシミュレーシ
ョンに反映させるタイミングチェック実行手段とを備え
た構成を採用したものである。
【0014】請求項3の発明は、実際の論理回路におけ
るメタステーブル状態に近い状況をシミュレーションで
実現するために、複数の論理素子が互いに結合されてな
り、かつ少なくとも一部にフリップフロップを含むルー
プ回路を有する論理回路のシミュレーションを実行する
ためのシミュレーション実行手段と、該シミュレーショ
ン実行手段から前記複数の論理素子のうち互いの間にタ
イミングエラーが発生し得る複数の入力信号を持つ論理
素子について該複数の入力信号の論理値を各々受け取り
、予め設定された前記複数の入力信号の間のタイミング
条件が満たされたかどうかを前記論理値に基いて調べる
ことによって該論理素子におけるタイミングエラーの発
生の有無を判定し、判定の結果をシミュレーション実行
手段に送ることによって該判定の結果をシミュレーショ
ンに反映させるタイミングチェック実行手段とを備えた
論理シミュレータにおいて、シミュレーション実行手段
は、タイミングエラーの発生有りとするフリップフロッ
プに関する判定の結果を受け取った場合に、該フリップ
フロップの出力信号にエラー有りを示す値をいったん設
定したうえでシミュレーションを続行し、所定時間経過
後に該フリップフロップの該出力信号にエラー無しを示
す値を再設定したうえでシミュレーションをさらに続行
する構成を採用したものである。
【0015】
【作用】請求項1の発明によれば、タイミングチェック
の結果情報が回路中の論理値とは別個の独立したエラー
値として残され、続けて行なわれるシミュレーションに
おいてそのエラー値が論理値と同様に論理回路中を伝搬
する。エラー有りとのエラー値が設定された出力信号が
例えば2入力アンドゲートの一方の端子に入力される場
合には、該アンドゲートの他方の入力が1以外の論理値
のときには該エラー値を伝搬させないけれども、該アン
ドゲートの他方の入力が論理値1のときにはエラー有り
とのエラー値がそのまま該アンドゲートの出力とされて
伝搬する。また、エラー有りとのエラー値が設定された
出力信号が例えば2入力オアゲートの一方の端子に入力
される場合には、該オアゲートの他方の入力が0以外の
論理値のときには該エラー値を伝搬させないけれども、
該オアゲートの他方の入力が論理値0のときにはエラー
有りとのエラー値がそのまま該オアゲートの出力とされ
て伝搬する。このようにして論理値とは別個のエラー値
が論理値と同様に回路中を伝搬するため、タイミングエ
ラーの影響が論理回路中をどのように及んでいくかを知
ることができる。
【0016】請求項2の発明によれば、タイミングチェ
ック実行手段においてセットアップ条件のチェック結果
とホールド条件のチェック結果とがそろった時点で、つ
まりホールド条件のチェック結果の確定を待ったうえで
両チェック結果が一括してシミュレーション実行手段に
送られる。したがって、セットアップ条件とホールド条
件とのそれぞれのタイミングエラーがシミュレーション
の実行に及ぼす影響が同じになる。
【0017】請求項3の発明によれば、論理回路中にタ
イミングエラー有りの情報を残すときに、予め設定され
た所定の時間が過ぎた後はエラー無しを示す値に再設定
することにより、実際の論理回路におけるメタステーブ
ル状態に近い状況が実現され、精度の高いシミュレーシ
ョンとなる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例に係る論理シミュレー
タについて、図面を参照しながら説明する。
【0019】図1は、本発明の一実施例の論理シミュレ
ータの全体構成を示すブロック図である。同図において
、101は論理回路のシミュレーションを実行するため
のシミュレーション実行手段である。102はシミュレ
ーション制御手段であり、シミュレーション実行手段1
01でのシミュレーションの実行を制御する。103は
タイミングチェック実行手段であり、シミュレーション
実行手段101から互いの間にタイミングエラーが発生
し得る複数の入力信号を持つ論理素子について該入力信
号の論理値を各々シミュレーション結果としてリアルタ
イムで受け取り、予め設定されたタイミング条件が満た
されたかどうかを前記入力信号の論理値に基いて調べる
ことによって該論理素子におけるタイミングエラーの発
生の有無を判定し、この判定の結果をシミュレーション
実行手段101に送ることによって該判定結果をシミュ
レーションに反映させるものである。
【0020】ただし、シミュレーション実行手段101
は、タイミングチェック実行手段103から受け取った
判定結果に基いて論理回路中の論理値とは別個のタイミ
ングエラーの発生の有無を示すエラー値を前記判定がな
された論理素子の出力信号に設定し、さらに該出力信号
を伝搬させるかどうかを前記判定がなされた論理素子の
出力側に結合された他の論理素子の機能に基いて決定し
ながらシミュレーションを続行するものである。つまり
、シミュレーションにおける論理素子の端子の信号は各
々、0、1および不定を示すXの、3つの論理値のうち
いずれかの論理値をとるだけでなく、エラー有りを示す
Eとエラー無しを示すNとの2つのエラー値のうちいず
れかのエラー値をとる。シミュレーション実行手段10
1は、信号の論理値が確定しない段階では信号の初期値
として論理値X(不定値)を設定する。エラー値の初期
値はすべてNとする。該シミュレーション実行手段10
1は、ある論理素子についてタイミングエラーの発生有
りとする判定結果をタイミング実行手段103から受け
取ったとき、該論理素子の出力信号にエラー有りを示す
ためにエラー値Eを設定したうえでシミュレーションを
続行する。
【0021】また、シミュレーション実行手段101は
、少なくとも一部にフリップフロップを含むループ回路
を有する論理回路のシミュレーションを実行する場合に
おいてタイミングエラーの発生有りとするフリップフロ
ップに関する判定の結果を受け取ったときには、メタス
テーブル状態を再現するために、該フリップフロップの
出力信号にエラー値Eをいったん設定したうえでシミュ
レーションを続行し、所定時間経過後に該フリップフロ
ップの該出力信号にエラー値Nを再設定したうえでシミ
ュレーションをさらに続行するものである。
【0022】さらに、タイミングチェック実行手段10
3は、シミュレーション実行手段101から複数の論理
素子のうち互いの間にセットアップ条件およびホールド
条件の少なくとも一方に関するタイミングエラーが発生
し得る複数の入力信号を持つ論理素子例えばフリップフ
ロップについて該複数の入力信号の論理値を各々受け取
ったときには、予め設定された前記複数の入力信号の間
のセットアップ条件とホールド条件との両者がともに満
たされたかどうかを前記論理値に基いて調べることによ
って該論理素子におけるタイミングエラーの発生の有無
を判定し、セットアップ条件とホールド条件との両者に
関する1つの該判定の結果をシミュレーション実行手段
101に送ることによって該判定の結果をシミュレーシ
ョンに反映させるものである。
【0023】図2は、上記論理シミュレータのシミュレ
ーション対象となる論理回路の例を示す回路図である。 以下、同図を用いて前記シミュレーション実行手段10
1の動作を説明する。同図において、201はDタイプ
のフリップフロップであり、入力端子としてCLK端子
およびD端子を持ち、出力端子としてQ端子を持つ。2
02はアンドゲートであり、入力端子A、Bおよび出力
端子Yを持つ。そして、フリップフロップ201のQ端
子がアンドゲート202の入力端子Aに接続されている
【0024】この回路の場合には、フリップフロップ2
01のCLK端子とD端子との信号の相互の関係でタイ
ミングエラーが発生し得る。したがって、図1のシミュ
レーション実行手段101からタイミングチェック実行
手段103には、これらの2つの信号値が送られる。タ
イミングチェック実行手段103ではこの情報をもとに
タイミングチェックを行ない、その結果をシミュレーシ
ョン実行手段101へ送る。シミュレーション実行手段
101では、もしタイミングエラー有りという情報が送
られてきたならば、フリップフロップ201のQ端子に
エラー値Eを設定する。このエラー値Eは、接続先のア
ンドゲート202のA端子に与えられる。ここで、もし
アンドゲート202のB端子の論理値が1であれば、A
端子の信号をそのままY端子に伝搬させる。すなわち、
B端子の論理値が1である場合にはA端子の信号値が支
配的に働き、エラー値EがY端子に伝搬する。B端子の
論理値が1以外(0またはX)のときにはエラー値を伝
搬させない。このようにしたシミュレーションの結果を
見ることにより、タイミングエラーによって起こる不確
定信号が回路中をどのように伝搬し、どのように影響が
及んでいくかが容易にわかる。
【0025】図3は、上記タイミングチェック実行手段
103の内部構成例を示すブロック図である。同図にお
いて、301は遅延手段であり、フリップフロップのC
LK端子の信号を時間bだけ遅延させて出力する。30
2はセットアップチェック手段であり、時間a+bのセ
ットアップ条件が満たされているかどうかをチェックし
、その結果を出力する。ただし、時間aおよびbは、各
々前記のとおりフリップフロップのセットアップ時間T
sの下限値およびホールド時間Thの下限値とする。 セットアップ時間Tsおよびホールド時間Thが各々下
限値aおよびbに一致する場合のフリップフロップの入
力信号の波形を示す前述の図7を参照すると、時間bだ
け遅らせた端子CLK端子の信号を基準にして時間a+
bのセットアップチェックのみを実行するということは
、時間aのセットアップ条件と時間bのホールド条件と
を同時にチェックしていることと等価であることがわか
る。その結果は時刻t2で一括して得られる。すなわち
、セットアップ/ホールド条件とも全く同一のタイミン
グでチェック結果が出てくるため、以後のシミュレーシ
ョンでいかなるようにこのチェック結果を使ったとして
もシミュレーション結果に差異が出ることはない。
【0026】図4は、上記論理シミュレータのシミュレ
ーション対象となる論理回路の他の例を示す回路図であ
る。以下、同図を用いてシミュレーション実行手段10
1の動作を説明する。同図において401、402はフ
リップフロップであり、403はオアゲートであって、
これら3つの論理素子がループをなすように互いに結合
されている。それぞれの端子の信号は各々、0、1およ
び不定を示すXの、3つの論理値のうちいずれかをとる
とともに、エラー有りを示すEとエラー無しを示すNと
の2つのエラー値のいずれかをとる。
【0027】この回路の場合には、フリップフロップ4
01および402のいずれかにタイミングエラー発生有
りとの判定がなされた場合には、エラーが発生したフリ
ップフロップの出力信号にエラー値Eをいったん設定し
たうえでシミュレーションを続行し、所定時間経過後に
該フリップフロップの同じ出力信号にエラー値Nを再設
定したうえでシミュレーションをさらに続行する。つま
り、実際の論理回路と同様にある程度時間がたつとエラ
ー状態から通常の論理値の状態に戻るのであって、実回
路におけるメタステーブル状態に近い状況がシミュレー
ションで実現できるのである。
【0028】なお、シミュレーション実行手段101で
使う論理値の数や種類については、上記実施例で示した
ものにとらわれるものではない。
【0029】
【発明の効果】以上説明してきたとおり、請求項1の発
明によれば、従来はタイミングエラーのときには論理値
自体を不定値Xに変えていたのを、論理値とは別個のエ
ラー値として残して回路中を伝搬させる構成を採用した
ので、初期値などで発生する不定値Xとエラー値とが区
別され、エラー値が回路中を伝搬する様子やその影響を
容易に知ることができるようになる。また、請求項2の
発明によれば、ホールド条件のチェック結果の確定を待
ったうえでセットアップ条件のチェック結果とホールド
条件のチェック結果とを一括してシミュレーション実行
手段に送る構成を採用したので、セットアップ条件とホ
ールド条件とがシミュレーション結果に与える影響が全
く同一になる。さらに、請求項3の発明によれば、一定
の時限をもってエラー有りをエラー無しに戻す構成を採
用したので、実際の論理回路におけるメタステーブル状
態に近い状況の再現が可能になり、精度の高いシミュレ
ーションが実現できる。
【0030】以上のことから、いずれの請求項に係る発
明によっても設計者やユーザーらの回路検証の効率を上
げることができる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】  本発明の一実施例の論理シミュレータの全
体構成を示すブロック図である。
【図2】  図1の論理シミュレータのシミュレーショ
ン対象となる論理回路の例を示す回路図である。
【図3】  図1中のタイミングチェック実行手段の内
部構成例を示すブロック図である。
【図4】  図1の論理シミュレータのシミュレーショ
ン対象となる論理回路の他の例を示す回路図である。
【図5】  従来の論理シミュレータの全体構成を示す
ブロック図である。
【図6】  論理シミュレータのシミュレーション対象
となる論理回路に含まれるフリップフロップのタイミン
グ仕様を示すタイミング図である。
【図7】  論理シミュレータのシミュレーション対象
となる論理回路に含まれるフリップフロップの入力信号
の波形を示すタイミング図であって、セットアップ時間
およびホールド時間が各々下限値に一致する場合を示す
【符号の説明】
101…シミュレーション実行手段 102…シミュレーション制御手段 103…タイミングチェック実行手段 201…フリップフロップ 202…アンドゲート 301…遅延手段 302…セットアップチェック手段 401、402…フリップフロップ 403…オアゲート 501…シミュレーション実行手段 502…シミュレーション制御手段 503…タイミングチェック実行手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  複数の論理素子が互いに結合されてな
    る論理回路のシミュレーションを実行するためのシミュ
    レーション実行手段と、該シミュレーション実行手段か
    ら前記複数の論理素子のうち互いの間にタイミングエラ
    ーが発生し得る複数の入力信号を持つ論理素子について
    該複数の入力信号の論理値を各々受け取り、予め設定さ
    れた前記複数の入力信号の間のタイミング条件が満たさ
    れたかどうかを前記論理値に基いて調べることによって
    該論理素子における前記タイミングエラーの発生の有無
    を判定し、該判定の結果を前記シミュレーション実行手
    段に送ることによって該判定の結果を前記シミュレーシ
    ョンに反映させるタイミングチェック実行手段とを備え
    た論理シミュレータにおいて、前記シミュレーション実
    行手段は、前記判定の結果に基いて前記論理回路中の論
    理値とは別個の前記タイミングエラーの発生の有無を示
    すエラー値を前記判定がなされた論理素子の出力信号に
    設定し、さらに該出力信号を伝搬させるかどうかを前記
    判定がなされた論理素子の出力側に結合された他の論理
    素子の機能に基いて決定しながら前記シミュレーション
    を続行することを特徴とする論理シミュレータ。
  2. 【請求項2】  複数の論理素子が互いに結合されてな
    る論理回路のシミュレーションを実行するためのシミュ
    レーション実行手段と、該シミュレーション実行手段か
    ら前記複数の論理素子のうち互いの間にセットアップ条
    件およびホールド条件の少なくとも一方に関するタイミ
    ングエラーが発生し得る複数の入力信号を持つ論理素子
    について該複数の入力信号の論理値を各々受け取り、予
    め設定された前記複数の入力信号の間の前記セットアッ
    プ条件と前記ホールド条件との両者がともに満たされた
    かどうかを前記論理値に基いて調べることによって該論
    理素子における前記タイミングエラーの発生の有無を判
    定し、前記セットアップ条件と前記ホールド条件との両
    者に関する1つの該判定の結果を前記シミュレーション
    実行手段に送ることによって該判定の結果を前記シミュ
    レーションに反映させるタイミングチェック実行手段と
    を備えたことを特徴とする論理シミュレータ。
  3. 【請求項3】  複数の論理素子が互いに結合されてな
    り、かつ少なくとも一部にフリップフロップを含むルー
    プ回路を有する論理回路のシミュレーションを実行する
    ためのシミュレーション実行手段と、該シミュレーショ
    ン実行手段から前記複数の論理素子のうち互いの間にタ
    イミングエラーが発生し得る複数の入力信号を持つ論理
    素子について該複数の入力信号の論理値を各々受け取り
    、予め設定された前記複数の入力信号の間のタイミング
    条件が満たされたかどうかを前記論理値に基いて調べる
    ことによって該論理素子における前記タイミングエラー
    の発生の有無を判定し、該判定の結果を前記シミュレー
    ション実行手段に送ることによって該判定の結果を前記
    シミュレーションに反映させるタイミングチェック実行
    手段とを備えた論理シミュレータにおいて、前記シミュ
    レーション実行手段は、タイミングエラーの発生有りと
    する前記フリップフロップに関する判定の結果を受け取
    った場合に、該フリップフロップの出力信号にエラー有
    りを示す値をいったん設定したうえで前記シミュレーシ
    ョンを続行し、所定時間経過後に該フリップフロップの
    該出力信号にエラー無しを示す値を再設定したうえで該
    シミュレーションをさらに続行することを特徴とする論
    理シミュレータ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7654305B2 (en) 2007-12-14 2010-02-02 Kabushiki Kaisha Toshiba Die for die casting, method of manufacturing cast product, and cast product
US8069025B2 (en) 2007-12-26 2011-11-29 Kabushiki Kaisha Toshiba Logic simulator and logic simulation method

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7654305B2 (en) 2007-12-14 2010-02-02 Kabushiki Kaisha Toshiba Die for die casting, method of manufacturing cast product, and cast product
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